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不動産売却の方法ガイド|売る前に読むべき鉄則!成功してる人の共通点【2022年最新】

【更新日】2022-05-18
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不動産売却

不動産を売却する理由は人それぞれ。

でも、この一世一代のイベントを前に多くの方が不安を覚える点は共通しています。

不動産は好況・不況に関わらず賃料や購入価格が大きく変わらないことから、安定した資産で初心者でも堅実に取引できると思われがちです。

しかし、不動産を売る際は築年数の経過による急速な価格下落や金融状況の変化などで結果が結構変化します。

また、契約する不動産会社や内覧準備の力の入れようによっても、売却価格は大きく変化をするのです。

不動産売却は予想よりも低値になった方がいれば、見積もりより大分高く売れた方もいます。

今回は、不動産売却を成功させたい方に向けて、「これだけ知っていれば大丈夫!」というポイントをしっかり解説していきます!

この記事の監修

弁護士 松浦絢子

松浦綜合法律事務所代表。

京都大学法学部、一橋大学法学研究科法務専攻卒業。東京弁護士会所属(登録番号49705)。

宅地建物取引士。法律事務所や大手不動産会社、大手不動産投資顧問会社を経て独立。IT、不動産、相続、金融取引など幅広い相談に対応している。

さまざまなメディアにおいて多数の執筆実績がある。

不動産売却を成功させている人には共通点がある

突然ですが、不動産売却の「成功」とは、一体なにを指すのでしょうか?

不動産売却の理由が人それぞれであるように、何をもって成功とするかも人それぞれです。

ただ、大多数の方は不動産売却の成功を以下の2通りで定義しています。

  • 不動産を相場よりも高く売る
  • 不動産をスムーズに早く売る

つまり、この2点をどちらも満たすことが出来れば、多くの方にとっての成功と見なすことができるでしょう。

ただ、上記の設定価格の内容で触れたように、高く売ることと早く売ることは相反しやすいものです。

しかし一方で、全体の約2割の売主は不動産を高く早く売れているというアンケート結果があります。

不動産を売る3つの方法

不動産を売る3つの方法

不動産を売る方法は、大きく分けて3つあります。

  • 仲介売買:仲介業者と契約して、販売を依頼する
  • 買取:物件を募集している業者に売却する
  • 個人売買:専門業者を挟まず、個人間で売買をする

それぞれの特徴を比較すると、以下の通りになります。

項目仲介売却 業者買取個人間売買
売却相場 相場価格で売れる 相場価格より安い取り決めた金額
かかる期間 平均3~6カ月 希望時期(最短2週間ほど)希望時期
契約不適合責任 あり なしあり
必要な準備 書類準備・内覧準備など なし場合による

それぞれの方法を事前に把握しておき、適切なやり方を選択していきましょう。

方法➀仲介売却

物件の売却を専門業者に仲介してもらい、第三者へ売却をする仲介売却が、最もメジャーな売り方です。

希望の金額で売り出すことができ、上手く買い手が見つかれば高い金額で売れます。

一方で仲介売却は、物件が売れるまで時間がかかりやすいのが注意点です。

仲介業者は契約後に広告掲載などをおこない、購入希望者が現れるのを待たなければいけません。

広告から申し込む人の数は人気の物件でも1日に数名で、そこから内覧で好印象を持って契約までいく人はかなり絞られます。

また、成約時に売上の一部を仲介手数料として支払わなければいけない点も注意が必要です。

方法➁買取

買取は、不動産会社へ物件を直接売る方法です。

仲介売却は購入希望者がいないと売れないので、状態の悪い物件は売れ残りがちです。

一方で買取は状態の悪い物件でも売れやすく、かつ早く換金できるのが魅力です。

スムーズに住み替えをおこないたい方などは、買取を依頼したほうが計画が立てやすいです。

一方、買取で得られる利益は仲介売却と比べて下がってしまうので、まとまったお金を手に入れたい方には不向きな売り方でもあります。

方法➂個人売買

個人売買は売主と買主が個人間で契約をして取引をする方法で、仲介手数料を節約して、自分達が納得するルールで契約できるのが魅力です。

田舎では近隣の住民へ隣接する所有地を売る場合などに、個人売買の方法が用いられることは多いです。

また、親族間で個人売買を実施するケースもありますが、親族間で不当に価格を下げて取引したと判断された場合、贈与税が発生するリスクがあります。

不動産売買は大金が動くので、専門家の意見を挟まずに取引をすると後で大きなトラブルが発生する可能性が高いです。

個人間の売買といっても正当なルールに則って取引をする必要があります。

不動産を売る時はまず何から始めるべき?

不動産を売る時は、まず不動産売却の全体像を把握することから始めましょう。

ここからは、不動産を売る前に実施したいポイントを紹介します。

実際に売り出されている不動産を見てみる

まずは、どんな中古物件が売り出されているのか、実際に確認してみましょう。

スーモやライフルホームズのような不動産ポータルサイトは賃貸物件を探す際に利用する方が多いですが、実は中古の売り出し物件も多数掲載されています。

どんな物件が売られているのか実際に検索してみて、イメージを掴みましょう。

不動産売却の流れを知る

不動産を売る理由・状況は人それぞれですが、不動産を売る流れはどんな不動産会社に依頼をしてもほぼ同じです。

最初にゴールを知らないと、行き当たりばったりに対応して、最終的に失敗してしまいます。

最初に何をすれば良いのか、事前に整理しておきましょう。

不動産の権利関係・詳細情報を再確認する

長年所有しいている不動産でも、詳しい内容は意外と知らないものです。

特に多いのが、相続した不動産の権利が亡くなった親名義のままになっているケースです。

相続後、特に手続きをしないと親名義のままになりますが、売却の際は名義変更が必要になります。

その他、調べてみるとローンの担保が付いたままだったり、親族が権利の一部を持っていたりすることもあります。

こうした詳細情報を、事前に整理しておきましょう。

自分で不動産を売るといくらか調べてみる

売却を検討している不動産を売るといくらなのか、自分で事前に調べてみましょう。

不動産会社への査定依頼は無料で出来ますが、すぐに依頼をせず、まずは自分で調べることをおすすめします。

不動産会社が査定サービスをおこなっているのは営業目的という側面が強い上、足元を見られて低めの価格を提示されても不動産のプロに営業をかけられると信用してしまいがちです。

こうしたケースを防ぐため、事前にある程度の相場を知っておき、悪徳業者と優良業者を見抜けるようにしておきましょう。

不動産を売る理由を整理する

転居や離婚、借金返済、事業資金の補填など、不動産を売る理由は様々あります。

ただ、不動産売却の理由を一言で説明しろと言われたら、意外と説明できないものです。

まずは理由を徹底整理しましょう。

理由が明確になることで、目的や依頼すべき不動産会社も見えてきます。

不動産をいくらで売るか決める

一番重要なのが、不動産をいくらで売るか決めることです。

不動産売却は売主と買主のマッチングなので、条件の良い物件でも運やタイミング次第でなかなか売れない可能性はあります。

予想以上に売れないと、不動産会社から早く売るために値下げをしてはどうかと提案されます。売主も「売れ残りでこんなにストレスが溜まるなら、いっそ値下げしようかな…」と心が揺らいでしまいがちです。

ここで目的がブレないように、事前に「売るなら○○万円~△△万円の間。それを下回るなら売却をキャンセルする」と決めておくことで、引き渡し後に振り返って後悔するようなことがなくなります。

不動産を売る期限を設定する

引っ越しが控えている場合、いつまでも不動産を売り出せる訳ではありません。

新居の契約や引っ越し準備を考えれば、それまでに引き渡しを済ませておく必要があります。

いつまでに売るか期限を設定して、その期限内に売るためにはいくらまで値下げを許容するのか、事前に整理しておきましょう。

不動産売却の手順

不動産売却の流れ

不動産売却の流れは、基本的に上記の5ステップで進んでいきます。

エリアや物件の種類・状態にもよりますが、全て完了するまで3~6か月かかるのが一般的です。

各ステップと所要時間は以下の通りです。

手続き売却検討開始からかかる時間の目安
【STEP1】業者に相談・査定依頼 ~約1.2週間
【STEP2】査定結果で絞込み ~約2週間から1か月
【STEP3】媒介契約 ~約1か月から2か月
【STEP4】販売活動・内覧 ~約2か月から5か月
【STEP5】契約・引き渡し ~約3か月から6か月

不動産売却の所要時間は立地や設定価格によって異なる

不動産売却の所要時間の目安は3~6か月ですが、これは平均的な物件を大きな外的要因もなく取引できた時の所要期間を目安にしているため、必ずこの期間内で売れる訳ではありません。

立地の良い不動産ほど需要が高いので早く売れ、地方・郊外ほど期間が長引く傾向にあります。

立地売却にかかる期間の目安
首都圏・都心 2~3.5か月
地方の大都市 2~5か月
一般的な規模の都市 3~6か月
郊外の小規模都市・山間部・農村など 6か月~1年以上

オフィスが連なる都市部は転居する人もその分多く、需要も大きいため早く売れます。

逆に人が流入しにくい郊外や、農林水産業のように特定の産業が強い地域は需要が低く、売れにくい傾向にあります。

更に、不動産をいくらで売り出すかによっても、所要期間は異なります。

設定価格売却にかかる期間の目安利益
相場より安い 平均期間より早く売れるマイナス(損)
相場通り 平均期間前後で売れる
相場より高い 平均より期間が長引く プラス(得)

売り出し価格は査定価格も参考に、売主の意向を汲んで設定されます。

そのため、時間をかける代わりに利益を追求するか、それとも短期間での売却を目指すかは売主自身が戦略を決めるようになる訳です。

自分の思い通りに売却をするには、何を目的とするかを明確にした上で、積極的に不動産会社へ意向を伝える必要があります。

つまり、不動産売却を成功させるには販売活動をやりながら知識を付けていくのではなく、契約前に大枠のプランを固めておかなければいけないのです。

成功の方法➀不動産を短期で高額売却するには査定額の比較が不可欠

不動産を早く高く売るためには、複数社の査定額や実績を比較するのが不可欠です。

仲介売却の場合、実際の販売活動の9割以上は契約した不動産会社に委託するようになります。つまり、どの業者と契約するかによって売却結果が決まるといっても過言ではないです。

業者によっていくらで売れるかバラバラなので、しっかり比較をする必要があります。

プロの業者なのに、なぜ査定額のバラつきがこんなに出るのでしょうか?

それは、不動産会社を査定する際の前提となる様々な条件が異なるためです。

  • 査定額の認識(努力目標とみなすか、100%達成可能な価格とみなすか)
  • 採用する査定方法(原価法/取引事例比較法/収益還元法)
  • 得意・不得意な物件タイプ
  • 得意・不得意な対応エリア
  • 所有しているデータベースの量・質
  • 査定を担当する人の能力
  • 業者が持つネットワーク力
  • 業者が対応できる売却プランの数・種類

自分の売りたい不動産とマッチしない業者を選んでしまうと、失敗の確率が高まります。

口コミ評価の高い大手業者でも査定額が低いケースはある

多くの方から高評価を受けている大手の人気業者だからといって、あなたの不動産を高値で査定してくれる確証はありません。

これは、不動産は一つとして同じものはない(個別性)という考え方に起因しています。

とある物件を見て、もう売れないと思うか、まだ売れると思うかの判断に過去の実績はそこまで関係ありません。

人気の業者でも低く評価するケースはありますし、逆に地域密着型の中小業者が高い査定額を付けてくれるケースもあります。

実績のある業者ほど査定額の根拠はしっかりしているのは確かです。

ただ、本当にお得な業者がどこか見極めるためには、実際に査定額を比較する必要があります。

査定額の比較は不動産一括査定サイトを利用しよう

不動産一括査定サイト

複数業者を比較するために多くの方が活用しているのが、一括査定サイトです。

一括査定サイトに査定を依頼したい不動産の基本情報を入力すると、査定に対応している業者が一覧で表示されます。

そこから最大6社程度にチェックを付けて送信すると、指定した業者へ一括で査定依頼が可能です。

かえってきた査定結果を比較すれば、どこと契約すれば高く売れるのかが一目瞭然です。

登録業者の広告料で収益化されているため、利用料は完全無料です。

売却を検討段階の方も気軽に利用してみましょう。

不動産一括査定サイト33社を比較!2022年おすすめランキング

成功の方法②不動産会社選び・契約内容の選定に力を入れる

各社の査定価格は、「うちに依頼をしてくれれば、だいたい○○万円で売れる」という意思表示になるため、比較して高値を付けてくれた業者に依頼をするのが成功の近道です。

しかし、査定額だけで業者を選べば必ずしも成功するとは限りません。なぜなら、見積もりの目利きが甘い可能性や、故意に査定額を高く吊り上げるケースなどが考えられるからです。

ここからは、不動産会社を上手に選ぶコツを紹介します。

査定額が高くても根拠が曖昧な業者は危険

査定結果が出たら、なぜその価格になったのかの根拠を詳しくヒアリングしましょう。

査定額の根拠が曖昧な場合、業者の実績が不十分な可能性や、査定額をわざと吊り上げていた可能性があります。

曖昧な根拠しか返ってこない業者と契約をしても、本当にその価格で売れるかは疑問が残ります。

他社の査定結果を持ちより、「A社は○○万円だったのに、なぜ××万円だったんですか?」と聞いてみると根拠が分かりやすいです。

連絡の回数や約束を守れるかどうかも不動産会社によって異なる

媒介契約に最低限の連絡回数は明記されていますが、媒介契約の種類によっては1回の連絡すら義務ではないケースもあります。

とは言え、不動産売却を成功させるには密な連携が不可欠となります。

不動産会社を検討している段階で、連絡を頻繁にとってくれる業者や説明が丁寧な業者はある程度分かります。

不動産売却は成約までを2人3脚で取り組んでいくことを考えれば、最低限の連絡回数と分かりやすさは必要でしょう。

あなたが持つ最大の資産を預けられるか?

一般の方にとって、持ち家は所有する資産の中で最高額のものです。

この資産を他者に預ける訳ですから、信頼できない人には触れてほしくないですよね?

査定額や実績は最低基準を満たしているものの、担当者と話した感じで、「なんか信用できない…」と思うのであれば、それも立派な断る動機になります。

あなたが怪しいと思った会社・営業マンでも実績を出しているところはあります。

しかし、実績のある営業マンの多くは髪型や服装がキチンとしていて、話も分かりやすい…というステレオタイプ通りの傾向にあります。

このイメージから外れた営業マンに「もしかしたら優秀かも…?」と思って売却を依頼するのはリスクがあります。どこから見ても絵にかいたように優秀な営業マンに依頼をすれば済む話だからです。

不動産売却の結果によっては人生が左右される可能性もあります。そのことを考えれば、業者選びはこだわり過ぎるくらいで丁度よいのかも知れません。

媒介契約には3つの契約方法がある

仲介業者との契約(媒介契約)には3の契約方法があります。

契約の種類 メリット デメリット
専属専任媒介契約
  • 業者・担当者のモチベーションが高まる
  • 1週間に最低1回は進捗の報告をしてくれる
  • レインズへ5営業日以内に確実に登録してくれる
  • 依頼者は自分で買主を発見してはいけない
  • 気軽に業者変更ができない
専任媒介契約
  • • 7営業日以内にレインズへの登録をしてもらえる
  • 最低2週間に1回の報告義務
  • 自分で買主を探す自己発見取引が可能
  • 専任媒介契約を望まない業者も多い
  • 他社との契約は禁止
一般媒介契約
  • 複数社と同時に契約を結べる
  • 悪徳業者に騙される心配が減る
  • 業者のモチベーション・販売活動の規模が低くなりがち
  • 進捗の報告義務がない
  • レインズへの報告義務がない

依頼者にとって契約解除上の拘束は専属専任>専任>一般の順に難しくなりますが、契約上の拘束が強い=仲介手数料を確実に得られるということでもあるので、業者のモチベーションや使える販売コストも専属専任媒介契約が一番高くなります。

不動産の状況によっても最適な契約方法は異なるので、慎重に選びましょう。

不動産売却時の媒介契約とは?専任媒介と一般媒介の違いとメリット・デメリットをわかりやすく解説

成功の方法➂不動産売却のタイミング・成約までの希望期間と目標価格を設定する

不動産売却を成功させるには、以下の3点を詳しく設定する必要があります。

  • 不動産をいつ売り出すか
  • 不動産をいつまでに売り切るか
  • 不動産を最低いくらで売るか

この3点をどう設定するかというのが売主の腕の見せ所であり、結果にも影響する部分です。

目標に定めた価格・期間通りに売るのは不動産のプロでも簡単ではありませんが、だいたいのイメージを事前に設定し、それを不動産屋に共有することで成功率は高くなります。

では、どうやって設定していけば良いのでしょうか?

詳しい方法を紹介していきます。

不動産売却のタイミングの決め方

不動産売却のタイミング

不動産売却のタイミングによって、同じ物件でも結果が異なってきます。

周辺環境や経済状況の変化によって、売却相場は変化するからです。

相場変動の要因としては、主に以下が挙げられます。

  • 経済状況の変化
  • 金融状況の変化
  • 周辺環境の変化
  • 居住している層の変化
  • ブランド力の変化

この他にも様々な要因が挙げられますが、景気状況が良くて、その街に活気を感じるのであれば、そこまで売却が不利になる訳ではありません。

急に不動産売却が必要になった方は、まずは今が売り時として最低限の要素を満たしているかをチェックしましょう。

ただ、本当に有利な売り時で不動産を売却して高利益をあげたいと思ったら、相場変動へのより深い理解が必要になります。

※売却タイミングに関しては、以下の記事に詳しくまとめています。

不動産を売るタイミング・時期を見極めるコツと6つのポイント

不動産をいつまで引き渡すかの期限を決める

不動産売却は、ただ単に物件を高く売れば良いという訳ではありません。

会社から転勤を言い渡されている場合はその期限まで売却しなければいけませんし、新居購入や引っ越し準備、子供の転入手続きなど様々な作業を同時に進めていかなければいけません。

そのため、潤沢な時間の中でじっくり売っていくことは出来ません。

まずは、他の作業も余裕を持ってこなすためにはいつまでに売ればいいのかという期限の設定をおこないましょう。

不動産会社と話を詰めていく上で、「値下げをしないほうが時間はかかるけど高く売れる」「時間はかかるけど検査をしておいた方が良い」などの提案を受けますが、こうした提案を全て受け入れているとトータルの時間がかかり過ぎてしまいます。

提案を断る根拠をハッキリさせ、方針を明確化するためにも事前に期限を定めておくほうが良いです。

不動産の最低売却価格を設定する

不動産売却で成功したいという方の話を聞くと「できれば相場の〇割増しで売りたい」など、高い目標しか考えていないケースがあります。

しかし、不動産売却は100%上手くいく確証はありません。自信満々に売り出しても売れ残りが続くことだってあります。

注意点
不動産は想定期間内に査定額通りで売れる確証はない

高い目標しか考えていないと、計画通りにいかなかった時に対処することができません。事前に上手くいかなかった時でも最低いくらで売れれば良いのかを決めておきましょう。

適正価格通りに売れたとしても、契約直前になって買主のほうから値下げ依頼を受けるケースは多々あります。

利益を重視して依頼を突っぱねても成約は取れませんが、相手の顔を立てて際限なく値下げをするのは損失に繋がります。

最低いくらまで値下げが出来るのかは、売却代金を何に利用するのかを逆算した上で、事前に設定することをお勧めします。

不動産の売却価格と築年数の関係

不動産売却と築年数の関係

立地が良くて相場も好調な優良物件であれば、不動産売却が必ず上手くいくという訳ではありません。

なぜなら、建物には築年数があるからです。

上記のグラフのように、戸建ては築20~25年で建物部分の価値が0になります。

これは、どんなに立地が良くて条件の良い物件でも同じです。

築年数が1年経つ度に価格が大きく下がるだけでなく、購入希望者からの人気・需要も下がっていきます。

だからといって、せっかく買った物件を超築浅で売ってしまっては本末転倒です。

ほとんどの方は長く利用することを想定して建物を購入するので、急な離婚や転勤、相続などがない限り不動産売却を意識すらしないでしょう。

不動産を売却する理由は人それぞれですが、売却を決めたら早めに手続きを進めて、無駄に築年数を消費させないようにすることが大切です。

不動産の売却相場を調べる方法

不動産売却は依頼者(素人)がプロ(不動産屋)に相談や売却依頼をするという構図なので、中にはプロの有難いアドバイスだと思って必要以上に受け入れてしまう方も多いです。

ただ前述の通り、初めて相談をした不動産会社の査定額が低い場合もあります。プロだからと言って、誰に依頼してもお得という訳ではないのです。

しかし、こちらは初心者ですから、業者を比較して実績の差があることを見抜けない可能性もあります。こうした状況を防ぐために、事前に不動産売却相場を自分で調べておくことをおすすめします。

事前に調査をすることで、価格の相場はどれくらいなのか、周辺エリアでどれくらいの不動産が売り出されているのかが分かります。

事前に不動産売却相場を調べるべき理由
  • 売却価格のイメージを早いうちにつかめる
  • 査定額が大幅に乖離している業者との契約を回避できる
  • どんなプランが適しているかを早いうちに判断することができる
  • いくらで売るのが成功か定義でき、それに向かって動くことができる

高い精度で相場を知るにはスキルが必要ですが、以下のようなサイトを利用すれば初心者でも簡単に相場を知ることができます。

  • 土地総合情報システム
  • レインズ・マーケット・インフォメーション
  • 東京カンテイ 価格天気図
  • 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  • 路線価図・評価倍率表
  • ポータルサイト(SUUMO、アットホームなど)

どのサイトを利用するかによって調査方法や対応する物件タイプが変わってくるので、それぞれの違いを事前に把握しておくことをおすすめします。

では、ここからそれぞれの特徴を見ていきましょう。

土地総合情報システムを使う

土地総合情報システムの仕組み・特徴

土地総合情報システムは国土交通省が運営するデータベースです。

土地・マンション・戸建てに満遍なく対応しており、直近5年間の成約価格(アンケート)をすぐ検索することができます。

検索ページ(不動産取引価格情報検索)の利用の流れは、左側にあるように➀時期を選ぶ→②種類を選ぶ→③地域を選ぶ、の順で項目を指定して検索をします。

注意点として、検索で見られる価格は業者へのアンケート調査に基づいているので、100%正確とは限らないという点に留意しておきましょう。

また、土地総合情報システムは過去の事例を参考にできますが、経済状況や環境変化、金融状況の変化によって相場が変動することは良くあるので、似たような物件が過去に成約したからといって、必ずしもイコールになる訳ではありません。

レインズ・マーケット・インフォメーションを使う

レインズ・マーケット・インフォメーションの仕組み・特徴

レインズは基本的に正規の不動産業者しかチェックすることが出来ませんが、レインズ・マーケット・インフォメーションは一般の方でも調査できる成約価格のデータベースです。

全国のマンション・戸建ての直近1年分の成約価格がグラフで表示され、視覚的にも相場をチェックすることができます。

土地総合情報システムと違って実際の成約価格を検索できるのが強みですが、土地に対応していなかったり、直近1年しか調査できなかったりするのがデメリットです。

東京カンテイ 価格天気図を使う

東京カンテイ 価格天気図の仕組み・特徴

東京カンテイの価格天気図は、マンション価格の推移状況が天気図モチーフで表されています。

先月より価格が下がれば雨、好調推移なら晴れというように、一目で相場状況がわかるので便利です。

活用し切るには一定以上のレベルが必要ですが、中古マンション売却を検討している方はぜひ1度チェックしてみましょう。

国土交通省地価公示・都道府県地価調査を使う

国土交通省地価公示・都道府県地価調査の仕組み・特徴

国土交通省地価公示・都道府県地価調査は、国土交通省が全国を調査して分かった地価を検索できるデータベースです。

このサイトに掲載されている地価は不動産価格を算出する上での基盤となる重要な数値ですが、土地価格が基準になるので建物の相場は分かりません。

また、売却時の相場価格と基準地価は似て非なる部分もあるので、売却相場を調べる際に活用すべきかというと、そこまで優先ではないでしょう。

路線価図・評価倍率表を使う

路線価図・評価倍率表の仕組み・特徴

路線価図・評価倍率表(通称:路線価図)では、路線価という道路の価値が記入された地図を閲覧することができます。

土地が接する道路の価値が分かれば、土地の相場も読み取ることができて便利です。

土地の売却相場を調べる際はぜひ活用したいですが、初心者には読み取りが少し難しいので、以下の記事を参考にすることをおすすめします。

路線価を使って土地の売買価格を査定しよう!路線価図の見方・計算方法

ポータルサイト(SUUMO、アットホームなど) を使う

ポータルサイト(SUUMO、アットホームなど) の仕組み・特徴

SUUMOなどの不動産ポータルサイトは賃貸物件を探す際に良く使われますが、実は売り出し中の不動産情報も多数掲載されています。

周辺エリアの中で類似の不動産タイプを絞り込み検索をすれば、現在どんな不動産がいくらで売られているかが分かります。

ただ、ポータルサイトに掲載されているのは成約価格ではなく売り出し価格なので、今後の交渉や販売期間の延期(売れ残り)などで価格が大きく変わる可能性も多々あります。

周辺の不動産の売り出し価格を基準に計画を立てるのは危険なので、十分注意しましょう。

不動産売却の必要書類

不動産の売却手続き開始から売買契約締結完了までに、一般的に必要となる書類を紹介します。

土地・建物登記済証(権利証)または登記識別情報

土地・建物登記済証は通称「権利証」と呼ばれるもので、不動産の名義変更手続きや、新たに抵当権を設定する場合などに用いられる書類です。

他にも、登記識別情報というものが存在します。こちらは12ケタのパスワードで、不動産と申請人(名義人)を照合するために用いられます。

不動産売却では、売主(登記義務者)が権利証を法務局に提出する必要があります。

実印

契約締結時には、実印が必要となります。

相続した実家のように名義人が複数いる場合は、全員分の実印が必要になるので注意が必要です。

印鑑証明書

実印と併せて、印鑑証明書も持参が必要となります。

印鑑証明書は実印登録をしている市町村の窓口で、3か月以内に発行されたものでなければいけません。

固定資産税・都市計画税納税通知書

都税事務所・市区町村役場などから発行される書類で、固定資産税・都市計画税の納税額などが記載されています。

固定資産税・都市計画税は1年ごとに課されるため、年半ばで売買をする場合はこちらの資料を参考に課税を日割り清算します。

マンションの管理規約・管理組合総会の議事録など

マンションを売却する場合は、戸建てなどと違って管理規約や管理組合のルールが存在します。

マンションの買主は売主からこれらの資料を共有してもらうのが原則となります。

建築確認通知書・検査済証

建築確認通知書は建築前に、検査済証は建築完了時の検査で合格した時に発行される書類です。

法的にみて適切に建築されていることを保証する書類で、安全に不動産を引き渡すために必要です。

測量図・建物図面(見取図)

土地や建物の状況を正確に理解するために必要な書類で、特に土地境界や建物の図面を把握するために用いられます。

利用状況が測量図の記載と異なっている場合は、調整が必要なケースもあります。

設備表

設備の有無や修理歴などを記載した書類です。

収益物件の売買では、ランニングコストを確認するために重宝されます。

印紙(印紙代)

売買契約時に、契約書へ貼り付ける印紙です。

印紙代は、売却代金に応じて決定します。

本人確認書類

売主本人であると証明するために必要な書類です。

運転免許証やパスポートなどが該当します。

【補足】引き渡し時に必要な書類

契約が完了して実際に物件を引き渡す際は、以下のような書類が必要となります。

  • 銀行口座の証明書類(口座の通帳・通帳印など)
  • 抵当権等抹消書類
  • 住民票
  • 物件の鍵

引き渡し時はお金の振込の他、書類の確認や鍵などの受け渡しなどが必要になります。

住民票のように有効期限がある書類もあるので、取得する際は注意しましょう。

不動産売却で発生する税金・費用

不動産を売ると、代金がそのまま手元に入るわけではありません。

不動産を売ると以下のような費用がかかってしまうので注意しましょう。

  1. 仲介手数料
  2. 印紙税
  3. 抵当権抹消登記費用
  4. 譲渡所得税
  5. 測量費用
  6. 不用品の処分費用
  7. 各種書類の発行費用
  8. ハウスクリーニング費
  9. リフォーム費
  10. 建物の解体費(必要に応じて)

費用がいくらかかるかは不動産がいくらで売れるかにも大きく関わりますが、少なくとも100万円以上にはなります。

不動産を売る際は、費用がかかることを頭に入れておかないと、無意味に物件を手放すことにもなりかねないので注意しましょう。

不動産売却にかかる税金・手数料・費用一覧!いくらかかるのか解説

不動産売却にかかる税金

不動産売却にかかる税金は、以下の4種類が一般的です。

項目税金の性質 費用の目安
印紙税 安全・公平な売買の成立に対する報酬的意味合い 本則税率400円~60万円※売却価格に比例
登録免許税 不動産の所有権移転登記に対して課税される 不動産価格の2%
譲渡所得税・住民税・復興特別所得税 売却益>取得コストとなった場合、その差益に対して課税される 税率は不動産の所有期間によって異なる
  • 所有期間5年以下:39.63%
  • 所有期間5年超:20.315%

不動産売却でかかる税金はいくら?計算シミュレーションの方法と節税のコツ

不動産売却にかかる費用・手数料

不動産売却にかかる費用は、以下の3つが一般的です。

項目費用の性質 費用の目安
仲介手数料 仲介売買が成功したあかつきに仲介業者へ支払う報酬 売却額の3%+6万円+消費税※売却額400万円以上の場合
司法書士への依頼料 抵当権抹消登記などを司法書士に依頼する際の料金 司法書士によって異なる※抵当権抹消のみの場合、相場は5,000円~2万円
住宅ローン一括返済手数料 残債を一括返済する際に別途かかる手数料 金融機関によって異なる※0円~5万円ほど

上記の他にも、家具の解体費用やハウスクリーニング代など、ケースによってかかる費用・総額は変わってきます。

不動産売却をする理由って何?

不動産を売却する経験は一生に一度するかどうかですが、売却が必要なタイミングはある日突然訪れます。

不動産を売却した方は、一体どんなタイミングで物件を売りに出しているのでしょうか?

ここからは、不動産を売却する主な理由を紹介していきます。

理由①住み替え

今の住まいを売却して、新しい住まいを購入する元手にする方も多いです。

持ち家は一生そこに住むことを目的として購入する方が多いですが、様々な事情で予期せぬ引っ越しが必要になるケースもまた少なくありません。

どうしようもない事情で持ち家を手放す方が多いですが、よりコンパクトな物件に引っ越したい、古くなったので築浅の住まいに引っ越したい…など、ポジティブな理由で住み替えをする人も意外に多いです。

持ち家から急な引っ越しが必要な場合は住宅ローンの残債があるケースも多く、ローンを処理するためにも売却が必要となります。

住み替えは住まいの売却と新居の購入契約をスムーズにおこなわないと、住む場所が無くなってしまったり、住宅ローンの2重契約になってしまったりするので注意が必要です。

理由②相続

親が亡くなったタイミングで実家を相続する方も多いですが、遠方に住む方や相続物件が築古の方は、固定資産税の支払いを避けるためにも売却してしまうのがおすすめです。

相続した物件は登記上、故人の所有のままになっています。

そのため、相続物件をする際は相続登記をおこなって、所有権を移転させてから売却する必要があります。

不動産は分割ができないので、誰も利用していない実家なら現金化して分割することで相続争いを回避できます。

理由③資産の整理・現金化

不動産を賃貸経営していて運用状況が悪化した場合などに、物件を売却して現金化すべきケースがあります。

用途に迷った物件を無意味に所有することはリスクにつながるので、早めに現金化してしまったほうが良いです。

築古の実家も、両親が存命のうちに処分の計画を立てたほうがスムーズな資産整理が可能です。

理由④転勤・転職

勤務先から異動を言い渡されて、慌てて住み替え先を探すケースもあります。

売却期限が限られた中での住み替えになるので、スケジュール管理をしっかりとおこないながら進めていきましょう。

転勤が理由の住み替えは住まいがまだ劣化していないことも多いので、売却してしまうか、賃貸に出すかの選択も必要になってきます。

今後のライフプランなど様々なことを考えた上で、最適な選択をしていきましょう。

理由⑤離婚

夫婦で購入した住まいを、離婚を機に売却するケースもあります。

一緒に住んでいた家は離婚時に売却して分割するか、どちらか一方が住み続けるかの2択となります。

片方が住み続けるケースも多いですが、この場合は家を出ていくほうにも住宅ローンの支払い義務が発生したりと、様々な面倒が生まれてしまいます。

なにより、離婚前の家に住み続けるのは、感情的にも気持ち良いものではありません。

離婚を機に不動産を売却して、新生活をスムーズに始めるのがおすすめです。

理由⑤借金などの金銭的理由

借金に追われている、住宅ローンの支払いが滞っているなど、金銭的に苦しい場合に自宅を売って費用を工面するケースも多々あります。

特に、住宅ローンの返済が不能な状態の時は任意売却をおこない、完済できなかった残債は債権回収業者(サービサー)に少しずつ返済することができます。

任意売却を使わずに返済滞納を放置していた場合、裁判所から差し押さえられて競売にかけられるリスクもあるので注意が必要です。

不動産売却を成功させるコツ

不動産を売りたい方の多くが、不動産会社に提示された基本的なプランしか知らず、言われたことをそのまま実行するようになります。

ただ、不動産を相場以上で売るためには、抑えておきたいポイントというのも確実に存在します。

ここからは、不動産売却を成功させるための裏ワザを徹底解説していきます。

信頼できる不動産会社と契約をする

査定額のデータが集まってきたら、その価格が信頼できるかどうかもチェックしなければいけません。

例えば、マンションの取り扱いが100%の不動産会社に一戸建ての査定を依頼した場合の金額は、中古戸建の売買に定評のある業者と比べて査定額の信頼度は落ちます。

査定額が気に入った業者を絞り込んだら、過去の実績はどうなのかも詳しくチェックしましょう。

また、担当してくれる営業マンの身だしなみや言葉遣いなども、しっかり見ましょう。

身だしなみがキッチリしていなくても仕事の出来る営業マンは多数いますが、割合としては少ないほうです。

不動産売却という、自分の持っている中で最高額の資産を預けるのですから、少ない可能性に賭ける必要はありません。

厳しい目で依頼する業者や担当者を精査していきましょう。

査定額だけが高い業者に注意

複数社の不動産査定を比較すると、どうしても高い査定額を提示した不動産会社に惹かれてしまいがちです。

ただ、業者の中には無責任に査定額を高く設定し、契約をとろうとするところも存在します。

販売実績がないのに相場の2倍前後の査定額を提示することで、「ここなら高く売ってくれる!」と勘違いした業者から仲介手数料を取ろうという魂胆です。

当然、実力以上の査定額を提示しているので、売却中の値下げは避けられません。仲介手数料は売上に比例しますが、売上額が多少下がったとしても手数料への影響はそこまで高くありません。

取引額 仲介手数料(法定の上限額)
200万円以下 売却額×5%
200万円超400万円以下 売却額×4%+2万円
400万円超 売却額×3%+6万円

仲介業者にとっては契約を取ることが何より重要なので、確実に仲介手数料をもらおうと、このような手法を利用するのです。

不動産売却の仲介手数料はいくらが相場?なぜ払うの?6%の根拠・計算方法

こうしたムダに査定額を吊り上げる業者へ引っかからないように、事前に査定額の相場をチェックしておきましょう。

不動産売却を成功させるにはスケジュール・目標設定がカギ

不動産売却を成功させるには、スケジュール設定と目標設定がカギになります。

自分がいつまでにいくら以上で売らないといけないのかを整理し、不動産会社へ共有しておくことで成功にグッと近づきます。

ただ、不動産売却には不確定要素が多数あるので、カッチリとした目標を立てすぎると余計に土壺へハマってしまいます。

計画を立てる際は、売れ残るケースも想定しながら出来るだけ余裕を持たせることをおすすめします。

不動産業者の失敗しない選び方

前述の通り、不動産売却を成功させるためには業者選びが不可欠になります。

ただ、素人目に見たらどの業者も同じように見えて、結局どこと契約すれば良いのか分からないですよね。

どのポイントで業者を選べばよいのでしょうか。

査定依頼時の条件は同じにする

不動産会社を選ぶ際は、まず複数社に査定を依頼して、その結果を比べるのことをおすすめします。

この時、依頼する業者によって査定の方法を変えたり、提出書類を追加したりしないようにしましょう。

査定の条件を変えると、その分査定結果も変わってしまい、フラットな視点で比較することができなくなります。

査定額は同じタイミングで依頼・比較をする

複数社の査定額を比較する際は、依頼のタイミングをずらさないことが前提です。

不動産の市場は常に動いていますし、経済状況によっても査定額は変わってきます。

特に春、秋など転勤が多い時期は物件需要が高まり、査定額も高くなりやすいと言われています。

複数社に査定を依頼する際は、一括査定サイトを使い同時に依頼することをおすすめします。

同じような規模の不動産会社だけに査定を依頼しない

複数の不動産会社を比較する際、三井のリハウスや東急リバブルといった大手のみ比較する方や、最寄の不動産会社のみ比較する方がいます。

このように大手のみ、中小のみで比較をするのはおすすめできません。

規模が小さい会社の査定額が高いケースも十分あるので、先入観にとらわれず様々なタイプの業者を比較することをおすすめします。

不動産査定書を比較してみる

査定を依頼したら、結果が不動産査定書という形で届きます。

この時、査定額だけをチェックしていてはダメです。

不動産査定書には、それぞれの業者がなぜこの金額で査定したのかの根拠がしっかり書かれています。こちらを確認せずに金額のみを見るのは危険です。

また、査定書の中には自由記入欄もあり、それぞれの業者のコメントも掲載されています。

このコメント欄に定型文しか書いていない業者もあれば、ちゃんと売主に向けた内容を記載している業者もいます。

この内容で業者のモチベーションも測れるので、しっかりチェックしましょう。

囲い込みに注意する

仲介業者と契約する際に、最も注意したいのが囲い込みです。

一般的に、仲介売買は売主が契約している業者と買主が契約している業者が異なります。(片手仲介)

しかし、どちらの仲介もしている大手の場合、売主と買主の契約先が同じ業者になるケースがあります。(両手仲介)

この両手仲介を結ばせるために、わざと外部への情報を遮断したり、レインズに登録しなかったりする悪徳手法が囲い込みです。

囲い込みを受けている場合、営業マンはあの手この手で「値下げを検討すべきだ」などと言い、このままでは売れないと言ってきます。

その後、結果的に自社で契約する買主とのマッチングをはかります。

仲介業者の報酬は仲介手数料ですが、手数料の金額は売却価格に比例して高くなってきます。

しかし、多少手数料の金額が下がっても、両手仲介によって2倍報酬をもらうことが出来るので、業者にとっては得しかないのです。

囲い込みを受けると広告の出稿を制限されたりして、高く早く売る可能性を遮断されてしまいます。

売主にとって明らかにデメリットな囲い込みは、アメリカなど海外では明確に禁止されています。

ただし、日本ではまだまだ取り締まりが甘く、かつ売主も「今、囲い込みを受けている」と気づきにくい現状があります。

その理由のひとつは、日本の不動産業界がまだまだ閉鎖的なこと。一般の方も不動産に関する知識が甘かったり、不動産会社に全般的な信頼をおいていることも閉鎖性を助長しています。

また、日本の不動産業界は慣例・慣習が多く、業界のルールに素人の依頼者が丸めこまれてしまうケースも多々あります。

囲い込みを受けないためには、自分は素人、相手はプロだなど余計なことは考えず、分からないことは分からないとズバッと言う必要があります。

不動産売却の注意点

不動産を売るのは決してプラスばかりではなく、売却によるリスクも存在します。

不動産を売る時にはこうしたリスクも頭に入れておき、しっかり決断する必要があります。

不動産売却のプラスの面だけでなく、マイナスの面もしっかり頭に入れておきましょう。

売った不動産は2度と手元に戻らない

不動産を売ってしまうと、また購入するしか取り戻す方法はありません。

しかし、一度他人の手に渡ってしまえば入居者の趣味で増改築やリフォームをされますし、乱暴に利用される可能性だってあります。

また、戸建て物件は築年数の経過による劣化が激しいので、手放した当時の物件が再び手に入ることはないと考えて良いでしょう。

売却価格がそのまま手に入る訳ではない

不動産を売ると、各種税金・手数料がかかります。

状況によって費用の総額に違いはありますが、売却価格の1割前後が引かれるケースも珍しくありません。

税金・費用がいくらかかるかを予め知っておかないと、住み替えなどの計画が大きく狂います。

家を失った上で目標額も得られないという状況は避けたいので、事前に税金・費用のシミュレーションもしておきましょう。

査定価格は不動産会社によってバラバラ

不動産の売却価格を見極める上で重要なのが、不動産会社が算出する査定価格です。

プロの見積もりなので信用性が高いと思いきや、計算の仕方や評価のポイントもバラバラですし、見積もり額も各社でブレがあります。

査定価格は「うちの会社ならこれくらいで売却可能」という、あくまで私見になるので、実際の売却益を保証するものでもありません。

実際、不動産を売った方の約4分の1が、査定額を下回る価格で成約をしています。

1社にだけ査定依頼をせず、複数社の査定額を比較して業者を選ぶことが重要になります。

売れ残る可能性も高い

どんなに状態が良い不動産でも、運・タイミング次第で売れ残る可能性があります。

不動産売買は買い手がいて初めて成立するものなので、買い手が現れなければいつまで経っても売れない訳です。

特に、不動産は一つとして同じものはありません。

やっと買主が現れたと思っても、彼らの家族構成や趣味嗜好に合わなければ成約は見込めません。

賃貸ニーズの増加も背景にある

中古の不動産が売れる見込みは、時代によってどんどん薄くなっています。

その大きな要因に持ち家需要の低下があります。

一昔前はサラリーマンが30、40代で持ち家を購入するというのは一種のステータスでしたが、現在は主要産業の拠点がどんどん都市の中心部に集まってきたことや、核家族化が進行していることもあり、郊外に持ち家を買おうという人口が確実に減少しています。

この傾向はどんどん進み、2040年代には持ち家率が50%を切ると言われています。

つまり、中古の不動産はじっくり売れば必ずいつか売れるという時代ではなくなってきているのです。

逆に言えば、売却がより難しくなる前に、早めに手続きを進めていくことが重要になるでしょう。

地域や自治体の制限・ルールを知っておく

農地や再建築不可物件など、特殊な不動産は気軽に売却できない決まりになっています。

まずは自分の売りたい不動産が売却可能なのか、不動産会社に問い合わせてみましょう。

京都や軽井沢のように、景観の変化を冒さないように売却を制限されているケースもあります。

今後利用する可能性があるかチェック

前述の通り、不動産を一度売れば、もう二度と戻ってはきません。

経済的な事情も鑑みて、本当に物件を手放しても良いのか考えてみましょう。

単身赴任中の方や、親族が相続した実家付近に多く住む方などは、今後不動産が必要になる可能性も0ではありません。

持ち主でも不動産について詳しく知らないことが多い

長年住んだ家を売り出せば、市場に出された家は“住まい”から“商品”へ変わります。

商品の基本情報である築年数や面積、最寄り駅までの徒歩距離、地盤の強弱や過去に土地はどう利用されたか…などは、長年の持ち主でも意外と知りません。

不動産の基本情報は登記事項証明書にまとめてあります。不動産を売却する前にこちらを一度チェックしましょう。

登記事項証明書とは?登記簿謄本との違いと取得方法・書類の書き方を徹底解説

売りたい不動産の問題点を洗い出す

不動産を売ろうと思ったら、まずは一通りチェックをして懸念点を洗い出しましょう。

フローリングの傷・凹みや水漏れ・シロアリ被害などがある場合、隠すのではなく不動産会社に伝えて、どう対処するか相談しましょう。

不動産売却には瑕疵担保責任というものがあり、引き渡しから一定期間内に発見された欠陥は買主から売主へ賠償請求できるという決まりがあります。

事前に対応するより引き渡し後に請求される賠償のほうがずっと高額になるので、欠陥を知らないで売る、隠して売るのは売主に何のメリットもありません。

仲介業者も訪問調査でチェックしますが、数時間の調査で欠陥を見落とす可能性もあるので売主自身でもチェックしておきましょう。

持ち主が複数いる時のルールを知っておく

不動産1つにつき所有者が1人という訳では必ずしもありません。

兄弟間で実家を相続するケース、夫婦共同で購入した住まいを離婚で売却するケースなど、名義が複数になる事例は意外と多くあります。

こうした共有名義の不動産を売却する際は、単独名義の不動産の売却とは違った手続きになるので注意しましょう。

共有名義(持分)の不動産を売却する方法・流れを分かりやすく解説

不動産売却のよくある質問

相続した物件も売却できる?

相続した物件も、第三者へ売ることは可能です。

相続した物件は被相続人名義となっているので、売る前に名義を変更する必要があります。

また、相続人が複数いる場合は、全員が売却することに納得していなければいけません。

また、相続人が複数いる物件が売れた場合、売却益はそれぞれの持分に応じて受け取るのが一般的です。

ローンが残っている物件も売却できる?

ローンが残っている物件を返済前に売却してしまっても、特に問題はありません。

しかし、不動産を引き渡すまでに残っているローンを完済して、設置した抵当権を外す必要があります。

抵当権とは?
住宅ローンの借入時に金融機関が土地と建物に設定する権利(担保)。住宅ローンの延滞が続くと金融機関は土地・建物の差押えが可能になる。

ローンの残る物件を売却する際は、現在のローン残高を確認をした上で、査定額と比較をして完済できそうか確認しましょう。

査定額がローン残高を下回る場合も売ることができますが、この時は不足額を自己資金や住み替えローンで補わなければいけません。

賃貸に出している物件も売却できる?

賃貸物件として借主に貸している物件を売る場合は、まず物件を空の状態にする必要があります。

しかし、物件の借主には借家権という権利があり、不当に貸主が住民を追い出すことは出来ません。

契約期間中に退去をしてもらうには、説明会の開催や立ち退き料の支払いが必要になってきます。

そのため、多くの場合は居住者がいる状態で、物件のオーナー権のみ売買をするオーナーチェンジがおこなわれます。

周りに知られず物件を売却できる?

持主の借金など、周囲に悟られたくない理由で物件を売却する時は、不動産会社に事前相談をすればバレないよう対応してくれることが多いです。

通常の売却だと売り出し中の物件はチラシやWebサイトに広告掲載されるので、周囲に見つかる可能性は高いです。

そのため、周囲にバレずに物件を売るには、それぞれの業者が抱える顧客に特殊なルートで販売活動をするなど、イレギュラーの対応が必要となります。

状況によっては良い物件でも高く売れにくくなるので、利益にもこだわりたい場合は注意が必要です。

また、購入希望者とのマッチング率が通常より低くなるので、売れるまで時間がかかることも理解しておきましょう。

物件に住みながら売却することは可能?

住み替え予定の家に暮らしながら、売却に出すことも可能です。

居住用物件の売却で一般的におこなわれている方法で、売却価格が相場より低くなるといったこともありません。

売り出し後は内覧の申込も多く来るので、清掃や不用品の処分などの準備は事前にしっかりしておきましょう。

不動産売却を成功させた人の共通認識=売却は他人あってのもの

築20年・駅徒歩10分の物件がいくらで売れるのか?と不動産屋に問い合わせても、「時と場合によります」という答えしか返ってきません。

不動産屋は物件の状態・状況を見れば査定額の見積もりを算出できますが、100%その価格で売れる確証はありません。

不動産売却を突き詰めて考えると、売主と買主の需要・供給の一致と信頼関係によって価格が設定されるから、というのが大きな要因です。

極論を言えば、査定価格が1,000万円しかない物件も、「私にとっては価値がある」「この人から買えるなら満足」と思ってもらえれば、より高い価格で売れる可能性はあります。

住まいを探している人は、まだ見ぬ新居に期待が膨らんでいることでしょう。であれば、その期待に少しでも近づけるために掃除や整理整頓をすることは絶対に無駄にはなりません。

もっと言えば、売主と仲介業者の関係でも同じことが言えます。

仲介業者と契約を結ぶ際、「○○万円以上で売れなければ業者が罰金を支払う」と言った条項を追加することはできません。

仲介業者に販売業務を委託するまでが契約内容となりますが、不動産売却の結果には当然、担当者のモチベーションや、どれだけ粘って販売してくれたかなどが関係します。

このことを知らず、常に業者を邪険に扱っていたら、業者のモチベーションは下がり、結果が良い方向には向きません。

上記の通り、不動産売却が成功するかどうかは最終的に人と人との関係やサービス精神で決まるということを、成功者は感覚的に知り、実行しています。

不動産売却を成功させたいなら、まず人の接し方から変えてみても良いかもしれません。

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