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昨今の老後資金2,000万円問題や、国民年金を5万円台に維持に厚生年金の財源を充てるなど、数十年後に迎える老後生活に不安が募る現状を打開するため、少額から老後生活や、不測の事態に備えた資金として貯金をしている方がいます。
年代や世帯によって、毎月振り込まれる給料から、どのくらいの金額を貯金に回しているのか気にしている方が少なからずいらっしゃいます。
そこで今回は、世帯・年代別で見る年間貯金額の平均と中央値を紹介すると同時に、貯金の目安額と効率よくお金を貯めていく方法を紹介します。
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ここでは、20代、30代、40代、50代の年代別で積み立てている貯金額の平均と中央値を紹介します。
20代といえば、専門学校や大学、大学院を卒業した方が多く、毎月振り込まれる給料は20万円前半の額をもらっているケースが多いです。
そんな20代が積み立てている貯金額の平均・中央は以下のようになっています。
世帯 | 平均貯金額 | 中央値 |
---|---|---|
単身世帯 | 約113万円 | 約8万円 |
2人暮らし以上の世帯 | 約290万円 | 約130万円 |
20代の場合、社会人になりたてということもあり、ビジネススーツの購入や身なりを整えるためのアイテムの購入、さらに、一人暮らしを行っている方となれば、少ない手取りから生活をねん出しなければなりません。
貯金平均は100万を超えていますが、中央値で見れば、10万円にも満たない方が大勢います。
しかし、社会人なり立てであれば、所得税と住民税の支払いが翌6月からスタートするので、その間を利用して収入の2割を貯金に回せば、1年で約12~24万円もの貯金が積み立てられます。
無論、貯金は生活に支障をきたさない範囲で行いましょう。
30代になれば、昇給や役職手当が付いてくるなど、20代に比べて生活や手取り額に余裕が生まれてきます。
そんな30代は、結婚や出産、住宅購入などのライフイベントを迎える年代でもあるので、それらに備えた貯蓄に意識を向けなければなりません。
以下は、30代が積み立てている貯金額の平均・中央値です。
世帯 | 平均貯金額 | 中央値 |
---|---|---|
単身世帯 | 約320万円 | 約70万円 |
2人暮らし以上の世帯 | 約590万円 | 約350万円 |
20代に比べて、平均値と中央値の額面が格段に上がっています。
これは、月の手取り額が30万円を超える方が多いことが起因して、上記のような結果をもたらしています。
また月々の貯金額を手取りの1割~2割で貯金していけば、中央値に近い額を1年後に形成できます。
収支額に余裕があるうちに、ある程度の貯蓄の形成ができれば、ライフイベントを迎えても無理なく、やり過ごせるだけの余裕と安心感が得られます。
40代に突入すると、月の手取り額も安泰してくる一方、月の支出額が増額してくる年代でもあります。
子どもがいる家庭では、中学受験や高校受験、早くて大学受験を見据えた資金立てや、自分の老後の生活を考えなければならない時期に突入します。
また、30代の中頃や40代になってから住宅購入を行えば、月数万円単位のローンの返済も行っていかねばなりません
そんな40代の平均貯金額と中央値は、以下のような数値になっています。
世帯 | 平均貯金額 | 中央値 |
---|---|---|
単身世帯 | 約660万円 | 約40万円 |
2人暮らし以上の世帯 | 約950万円 | 約500万円 |
40代の貯金平均額は世帯を問わず、20代、30代に比べて上昇傾向にある一方、40代の単身世帯の中央値のみが減少傾向にあります。
考えられる理由は、介護保険の支払い発生や、老両親に当たる介護費の捻出などが挙げられます。
老両親の介護が始まれば、今勤めている仕事をやめ、両親が暮らしている地域でできる仕事に就いたり、介護1本に絞るなどの状況から一時的に収入の減額が見込まれます。
それの理由から、40代の中央値が減少しているのです。
50代に突入すると、30代、40代の時に比べて給料の昇給が低迷下する一方、子どもが社会人になったり、組んでいたローンの返済が終わりを迎えてくる時期でもあります。
それと並行して、定年後のライフプランを考えていかねばなりません。
そんな50代の平均貯金額と中央値は、以下のような数値になっています。
世帯 | 平均貯金額 | 中央値 |
---|---|---|
単身世帯 | 約900万円 | 約30万円 |
2人暮らし以上の世帯 | 約1,500万円 | 約800万円 |
50代の中央値も40代同様、減少傾向にあります。
理由は、先ほど述べたものと同じですが、子どもの1人暮らしの支援として送る仕送りや賃貸契約時に支払う初期費用の捻出などの理由も絡んでいます。
また30~40代のころに比べて、給料の昇給頻度が少ないのが大部分を占めています。
前節で年代・世帯別で見る貯金額の平均と中央値を紹介してきました。
データ上では、上記で取り上げたデータ通りの金額があることが理想ですが、個々人で毎月入る給料面が異なるうえ、昇給制度が設けられていても、なかなか上がらないというのが現実です。
それでも、老後生活やライフイベントなどに回す資金を貯めていくなら、月どれくらいの額を貯金に回せばいいのかと思う方がいます。
結論を述べると、毎月貯めていく貯金額の目安に正解というものはなく、個々人がおかれている生活環境や月の支出額、所得額などによって変動します。
敷いて、これから資金を積み立てていくなら、月収入の約1割~2割の範囲内で貯金を行っていくのがおすすめです。
例えば、月の手取り額が17万円の20代の場合、手取りの約1割に相当する1.7万円を貯金に回せば、20.4万円の貯蓄が1年後に形成されています。
いずれも無理のない範疇で、貯金を行っていくのが妥当です。
貯金額の大まかな目安額は、個々人の生活環境や収支額などで変動しますが、所得の1~2割の範囲内で進めていくのが理想的です。
とはいえ、目安ができても、うまく貯金できる人とできない人の2つに分かれます。
貯金がうまくできない人の場合、金銭管理ができていない人がその枠組みになるわけですが、それ以外にも貯金ができない理由が複数挙げられます。
貯金をしようと思っていても、貯金を行う目的が定まっていないと、長期に渡って行うのは難しいです。
老後資金のためや、生活防衛資金のためなど、目的を立てることで貯金を行う方向が定まります。
しかし、これだけでは少々弱いので、目標金額や貯金を行う期限など、具体的な数値を設けて目的立てを行うのがおすすめです。
社会人になると、学生時代に行っていたアルバイト以上の月収が見込めるため、気づかないうちにお金を使いすぎてしまうことがあります。
特に社会人になったばかりの20代にありがちなケースです。
一度身についた浪費癖を改善するなら、毎月貯める貯金額を決めて、そこから固定費、変動費を差し引いて出た余剰金でやりくりするなど、小さな工夫を凝らすのが改善につながります。
会社員や公務員として仕事をしている方であれば、年2回~4回に渡って毎月入る給与とは別で、ボーナス(賞与)が支給されます。
支給されるかどうかは、査定結果に委ねられることが多く、支給された額が少なかったり、待遇などの理由からもらえないなど、個々人で待遇が異なります。
会社員や公務員の中には、学生時代に奨学金を利用して大学に通っていた方もいれば、30代になってから住宅ローンなどの各種ローンを組んだ方もいます。
自分の生活を支えるための支出以外で、組んだ支出があるだけで月々の支出額が増額し、貯金に回すだけの余裕が得られません。
すぐに一括返済ができないものは、長期的に支払っていくとして、すぐに完済できる支払いに関しては、繰り上げ返済などを利用して支払いそのものを終わらせましょう。
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最後に効率よく貯金を進めていくコツを3つ紹介します。
1つ目は、固定費の見直しです。
固定費とは、家賃やスマホ・ネット回線代、光熱費、各種ローンなど、毎月必ず支払わねばならない支出の類です。
固定費の見直しは、現在組んでいる契約プランの見直しや利用頻度が少ないプラン・コンテンツから解約していくことで、月の支出額を大きく抑えられます。
おすすめの節約術12選!固定費・食費などの生活費見直しや節約成功のコツを解説2つ目は、貯金専用口座を開設することです。
1つの口座で貯金を行っていれば、知らず知らずのうちに貯金額にまで手を出している可能性が高く、いつまでも目標金額に達することがありません。
しかし、貯金専用の銀行口座を開設すれば、カード払いをしても貯金専用口座に支払いがいくことも、知らず知らずのうちに資金を使っていることもありません。
またこの方法を取る場合、あらかじめ貯金額を口座に移す先取貯金との相性が抜群です。
先取貯金は、前もって決めておいた金額を、貯金専用の口座に移して最初からその金額分がないものとして、生活を送る貯金方法です。
資金管理は、口座の数だけ大変になりますが、効率よくお金を貯めていく方法の中では最も効果が高い方法です。
月収入の1~2割に相当する金額が貯金額のおおよその目安になるわけですが、収支額のバランスが悪くて、効率よく貯金できないという方もいます。
現に、物価高騰などの影響で思うような貯金ができていない方が多いです。
所得を増やすなら、昇給や役職手当の付与などで増やすのが最適ですが、昇給の可否が見込めない以上、収入を増やすのは難しいです。
そこで取る行動の1つが、本職とは別で収入源を作ることです。
その方法というのが、株式投資、FX、不動産投資などに資産を投じて利益を獲得していく投資方法と、本職とは別で仕事を持つ副業のいずれかです。
資産運用でお金を増やす場合、元手になる資金を用意しなければなりません。
その役回りになるのが、利用目的がない余剰金を活用して資産を増やしてみましょう。
また国が推奨しているNISAやiDeCoなどの非課税制度を活用しながら、資産運用を行うのが最適です。
初心者が資産運用で成功するためには?成功の秘訣と注意点・おすすめの学習方法を紹介一方、副業を始めるなら、本職に支障をきたさないことと就業規則中の副業に関する注意事項に目を通してから始めましょう。
副業の多くは、元手0円で始められるものが多いですが、収入獲得の仕組みができるまで膨大な時間と労力を要します。
効率よくお金を貯める方法10選!貯蓄を増やすためにとるべき行動を徹底解説ここまで、世帯・年代別で見る年間貯金額の平均と中央値を紹介すると同時に、貯金の目安額と効率よくお金を貯めていく方法を紹介してきました。
年代や世帯によって、貯金額の平均や中央値に差異があり、今回取り上げたデータと比べて貯金額が少なかったという方は、後半の方で紹介した方法の中で実践できるものを試してみてください。
また漠然とした理由で貯金を行っても、モチベーションが続かず、知らず知らずのうちに手を止めていることもあります。
貯金を継続的に行っていくなら、具体的数字を用いた明確な目的を立てたうえで行いましょう。
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