木造住宅を損せず売るコツ!築年数・減価償却などの注意点を解説
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木造住宅は、築年数が経つと劣化しやすいのがネックです。
いらない木造住宅を相続した時などは、早めに売ってしまうのがお得ですよね。
ただ、築30年を超えた木造住宅を買う人は果たしているのか?と不安になってしまいます。
そこで今回は、木造住宅を損せず売るにはどうすれば良いのか解説していきます。
➝【完全版】家を売る方法を徹底解説!売却手続きの流れと損をしない極意木造住宅の売却価格と築年数の関係
木造住宅を売る際は、まず類似の売出物件を見て相場をチェックしていきます。
しかし、例えば同じ築年数の木造住宅が2000万円で売られていた時、必ずしもその価格を参考にできるわけではありません。
なぜなら、築年数によって住宅の価値がゼロになっていることもあるからです。
どういうことかというと、築20年未満の木造住宅が2000万円の場合、この価格は建物+敷地を合わせた額だと考えられます。
一方で、築30年超の築古物件が2000万円の場合、すでに建物部分の価値が0になっているので、2000万円というのは敷地のみの評価額である可能性が高いです。
➝不動産価値と築年数の関係を解説!築20年と10年の売却価格はいくら違う?
類似物件を見て売却価格のイメージをつかむ際は、築年数が何年かによって着目するポイントが変わってくるのです。
木造住宅の法定耐用年数は22年
建物の構造によって、築何年まで価格が付くかが大体決まっています。
この年数は耐用年数とよばれ、以下のようになっています。
木造の耐用年数は22年と決められています。これは住宅の規模や面積に関わらず一律で決まっているのです。
この築22年というのが、木造住宅に価値が付く目安となります。意外に売れる幅は狭いと感じますね。
木造住宅と原価償却の関係
木造住宅は築年数が経つにつれて価値がどんどん下がっていきます。
これを減価償却といい、価値の下がり幅を減価償却費と呼びます。
減価償却費は、以下の計算式で求めることができます。
減価償却費=物件の取得費(購入費用)×0.9×償却率×経過年数(築年数)
ちなみに、償却率は物件の構造によって以下のように定められています。
区分 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 金属造(肉厚4㎜超) | 金属造(肉厚3~4㎜) | 金属造(肉厚3㎜以下) | 木造・合成樹脂 | 木造モルタル造 |
---|---|---|---|---|---|---|
償却率 | 0.015 | 0.02 | 0.025 | 0.036 | 0.031 | 0.034 |
3000万円で買った築20年の木造住宅を売る場合、減価償却費は以下のようになります。
3000万円×0.9×0.031×20年=1674万円
木造住宅を売るコツ
仲介売却をおこなう
築浅の木造住宅なら、一般的な仲介売却がおすすめです。
仲介売却は、不動産会社と契約をして業者に販売活動をしてもらいます。
成約したら、売却代金をもらう代わりに一部を仲介手数料として支払うという仕組みです。
売主がいくらで売りたいか決めたら、長期に渡って条件にマッチする買い手を探していくようになります。
そのため、売れるまでに時間がかかる(平均3~6ヶ月)のですが、利益は高めです。
劣化やキズ・凹みを買い手はとにかく嫌がるので、仲介売却は築浅のうちに見込めないと効果が見込めません。
売りたい物件が築浅で時間の余裕もあるなら、仲介売却を優先的に進めていきましょう。
物件の第一印象を高める
仲介売却の難点は、買主も不動産の素人ということです。
プロは骨組みや構造を見て物件の良し悪しを決めますが、素人は玄関を開けた時の第一印象や日当たり、換気扇のにおいや水回りの水垢など、表面的なところに目がいきがちです。
「見た目はちょっと汚いけど良い家ですよ」とPRすることはできますが、「検討します…」と言われてそれっきり、、なんてことになりがちです。
木造住宅を売る際は、掃除を積極的にしていきましょう!
- 木造はカビが繁殖しやすいので、カビ取り剤を利用する
- カビ対策で除湿剤を設置する
- 壁から家具を5㎝以上離す
- 加工されていない木造の柱は水拭きをしない
木造住宅が売れ残った場合の対処法
上で紹介したのは築年数が浅い木造住宅を売るケースです。
耐用年数を過ぎた木造住宅は敬遠されることも多くなり、仲介売却の成約率がガクッと落ちます。
築古物件を売る時は、少し工夫をして売り出す必要があります。
今回は、古い木造住宅を売るポイントを3つ紹介していきます。
①建物部分を解体して敷地だけを売る
築30年くらいになると木造住宅の価値は0になります。
ただ、土地には築年数という概念がないのでアクセスが良い土地や面積の広い土地はいつになっても高い需要があります。
そのため、古い木造住宅は早めに解体してしまい土地のみを売却するのも一つの手です。
木造物件が建っていると、用途はかなり限られてしまいますが、土地だけを売れば新居を建てる、店舗を建てる、駐車場として使う…など用途が広がり、購買者層も一気に広がります。
ただ、解体費用は非常に高額なので、買主と交渉して半分ずつ出すように取り決めることもできます。
➝土地売却は古家付きでもできる!解体・リフォームしなくても大丈夫!
②値下げをして売り出す
仲介売却で木造住宅は売れにくいと言いましたが、価格を低く設定すれば成約率は一気に上がります。
解体は面倒でもったいないという方は、値下げをして売り出すとスムーズに売れますよ。
ただ、値下げはし過ぎても損ですし、しなさ過ぎると効果が見込めません。
査定額によっても異なりますが、だいたい500万円前後値下げをするのが妥当と言えるでしょう。
➝不動産はただ値下げしても売れない!どのタイミングでいくら下げれば良い?
③業者に木造住宅を買い取ってもらう
古くなった劣化の激しい木造住宅は、素人には敬遠されがちです。
しかし、仕組みがしっかりしていれば、表面が劣化していてもプロの不動産業者には評価してもらえます。
仲介売却で売れなそうな物件は、不動産会社に買い取ってもらいましょう。
買取は仲介売却に比べて利益が少ないのがネックでしたが、現在は高値で買い取ってくれる業者も増えています。
複数社を比較して、査定額・対応・プランに納得する業者を選びましょう!
➝不動産買取とは?家の買取と仲介を徹底比較木造住宅をできるだけ高額で売るポイント
木造住宅を売却するのであれば、できるだけ高額で売却したいですよね。
それぞれのポイントを以下に解説していきます。
適切な価格設定を心掛ける
高額で売却するためには、適切な価格設定が必要です。
市場調査と専門的な知識が必要な作業なので、不動産会社や鑑定士に依頼することが多いです。
物件の評価は、家の状態、築年数、地域の市場状況、周辺環境など、多くの要素に基づいて行われます。
価格が高すぎると購入希望者がつかず、低すぎると損をする可能性があるので注意しましょう。
目に見える欠陥を修繕する
物件をできるだけ魅力的に見せるためには、必要に応じて一部の修繕や改善を行うことが効果的です。
壁紙の張り替え、クリーニング、古くなった設備の更新などが含まれます。
しかし大規模な改修は必ずしも利益を生むとは限らないため、その費用対効果を慎重に評価する必要があります。
広告写真に拘る
不動産写真は、物件の魅力を引き立て、購入者に良い印象を与えます。
プロの写真家は、適切な照明、角度、構図を使用して、空間を最大限に活用し、物件の最良の特徴を強調します。
また物件の欠陥をうまく隠す方法も知っています。
インターネットは現代の家探しの中心であり、購入者はオンラインで初めて物件を見ることが多いです。
そのため、プロフェッショナルな写真撮影は、物件を魅力的に見せ、競争力を高めるために必須です。
木造住宅を売却する時の注意点
物件の瑕疵を事前に調べる
木造住宅はその構造上、築年数の経過によって物件に欠陥(瑕疵)が生じやすいです。
こうした瑕疵は買主へ告知せず引き渡してしまうと、トラブルに見舞われる可能性が高いので注意が必要です。
建物の構造に生じている欠陥などは売主も把握できていないケースが多いので、売却前に一度検査してもらうことをおすすめします。
売却前にリフォームすべきか相談する
中古建物の売却では原則、事前に売主がリフォームやリノベーションを施す必要はありません。
ただし、状態が非常に悪い築古物件などは、購入需要を高めるためにリフォームを実施するケースもあります。
ただし、リフォームをしたからといって必ず売却できる訳ではないので、慎重に進める必要があります。
売却前のリフォームの必要性については、不動産会社としっかり相談しましょう。
木造住宅の売却は業者選びが最も重要
木造住宅は他の物件に比べると相場が低く、かつ劣化が激しいので買い手からも敬遠されがちです。
このことは仲介業者も分かっているので、できれば担当したくない、担当したとしても高い営業コストをかけたくないと内心思っているところが多いです。
ただ、中には条件が不利でもモチベーション高く営業してくれる業者は存在します。
木造住宅を売る際は、複数社を比較して査定額や対応の良さを比較することが大切です。