土地活用には様々な方法がありますが、特に定番の方法としては次の3つが挙げられます。

• アパート経営・マンション経営
• 太陽光発電
• テナント経営

これらの土地活用は、これまでも安定した収益が期待できるとして人気がありました。

最近は初心者でも始めやすいようにサポートが手厚くなっているなどの特徴もあります。

今後はどのように変化するのか、それぞれ解説していきます。

アパート経営の変化

アパート経営とは、アパートの入居者からの家賃を収益とする土地活用です。

収益性も高く、現在は初心者でも始めやすいようにサービスを提供している不動産会社が増えています。

中にはアパート経営の運営も管理会社が行ってくれるため、運用の手間がかからないこともあります。

コロナショックや高齢化が起こっても、賃貸物件へのニーズがそれほど変動することはないため、影響は少なかったです。

しかし、現在はアパート経営に挑戦する人が増えてきているため、地域によっては供給過多になっています。

今後もアパート経営を始める人が増えると、さらに供給過多になる可能性が高いので、始める際は周辺地域のニーズを調査してからにしましょう。

太陽光発電の変化

太陽光発電は、太陽光パネルを設置して発電して、電力会社に売電することで収益を得る土地活用です。

太陽光パネルを設置するだけで何もしなくても利益が出るため、一時期は非常に人気がありました。

また太陽光発電では「FIT」という固定価格売電制度を国が定めているため、20年間一定の売電価格で続けることが可能です。

しかし売電価格が徐々に下がっており、当初1kWあたり40円程度だった売電価格も2022年現在は1kWあたり20円弱まで下落しています。

売電価格が下がれば利回りも下がるため、少しずつ始める人は減っています。

これまで売電価格が再上昇したことはないため、今後も下がり続けることを考えれば、太陽光発電をこれから始めるのは損となります。

しかし、太陽光発電パネルの設置は国が推奨しており、自治体から助成金を受けとることができる仕組みも整っているため、それほど大損ではありません。

売電価格は下がっていますが、あくまで太陽光発電を始めると一定の利回りは期待できるため、始める人はこれ以上売電価格が下がる前に始めることをおすすめします。

テナント経営の変化

テナント経営とは、土地にテナントとなる建物を建築して、事業者からの賃料を得る土地活用です。

アパート経営に比べて初期費用や家賃を高めに設定できるので、収益性が高く人気があります。

また一度契約できれば、事業者が倒産しない限り契約し続けるため、長期間安定した収入源となるメリットもあります。

今後もビジネス街や商業地で始めると利用者が得られるため、利益を得やすいと予測されます。

しかし、最近はレンタルオフィスなども出てきたため、事業者側もできるだけ賃料が安く済む場所をテナントとして利用してきています。

高い家賃設定をしてしまうと利用者が現れない事にもなりかねないので、事業者を見つけるための価格設定には気をつけましょう。

土地を貸す際の賃料(借地料)相場の調べ方とは？地代の計算・算定方法・利回りの求め方を解説

これからの土地活用でおすすめの活用方法は、次の4つです。

• アパート・マンション経営
• 駐車場経営
• 福祉施設経営
• 定期借地

土地活用を今後始める場合は、需要がそれほど減っていない上記の活用方法がおすすめです。

以下にそれぞれの特徴を解説します。

アパート・マンション経営

これまで人気のあったアパート・マンション経営はこれから始める人にもおすすめです。

地域によってはアパートやマンションが供給過多になって入居者が見つけづらいデメリットはありますが、事前に周辺地域のニーズを確認しておけばそれほど問題ありません。

またアパートやマンションなどの賃貸物件は単身者に利用者が多いですが、晩婚化が進む近年の情勢と適しています。

今後も需要が減る可能性は低いので、高い収益性を期待できます。

駐車場経営

土地を整地して駐車スペースを貸し出す駐車場経営も、これからの土地活用でおすすめです。

駐車場経営の特徴は初期費用が低額で済む点と、利用者が集まれば安定的な収益を得られる点です。

近年は若者が車を使わなくなっていると言われますが、ほとんどの地域ではマイカーを購入している人が普通です。

そのため、今後も駐車場経営は安定した収入となることが見込まれます。

駐車場経営には「月極駐車場」「コインパーキング」の2種類がありますが、地域のニーズに合わせて選択すると良いです。

例えば観光地近くであればコインパーキングで高収入が期待でき、住宅街であれば月極駐車場がおすすめです。

福祉施設経営

福祉施設を建築して、事業者に貸し出す福祉施設経営も、これからの土地活用ではおすすめです。

高齢化が進む日本では、福祉施設の需要が徐々に高まっています。

福祉施設は駅からの距離が多少遠い土地でも事業者が見つかりやすいので、土地の立地をそれほど気にせず始めることができます。

また福祉施設の経営は社会貢献につながる点も大きな魅力です。

福祉施設を建築する際は、国からの優遇措置を受けることもできるため、節税にも役立てることが可能です。

定期借地

定期借地とは、契約期間を定めて土地を事業者などの貸し出す土地活用です。

土地を貸し出すだけなので初期費用が掛からず、数十年間安定した収入が期待できます。

土地を借りて事業を始めようとする事業者は多いため、立地が良ければ利用者も見つけやすいです。

特に事業者にとっては、新たな土地を探すことは今後の情勢でも考えられます。

手間をかけずに運用することができるので、土地活用に悩んでいる人は検討してみてください。

これからの土地活用で失敗しないためには、次の点を意識しましょう。

• 土地活用のプランの比較検討をする
• 土地売却も視野に入れる
• 今後のリスクを想定する

今後土地活用をした際に、どのようなリスクがあるか、どの程度利回りが期待できるかを分析してから始めることが重要です。

以下にそれぞれのコツを解説します。

土地活用のプランの比較検討をする

土地活用は今回の記事で紹介した以外にも様々な活用方法がありますが、始める前に複数のプランを比較しておきましょう。

会社ごとに土地活用のプランは異なるので、1社に頼ると他の活用方法の選択肢をなくしてしまいます。

同じ活用方法でも、会社ごとに初期費用や収益プランが異なるため、必ず複数社にプランを依頼しましょう。

土地売却も視野に入れる

土地活用で収益を得るのは理想ですが、土地を売却するのも一つの選択肢です。

特に広い土地であれば固定資産税が毎年かかるので何とかしたいと考えてしまいますが、その土地に適した土地活用がないケースもあります。

賃貸需要がないのにアパート経営を始めても空室が多くなってしまい赤字経営となってしまうので、土地活用をせずに売却をするのも悪くありません。

土地を売却する際は不動産の一括査定サイトで複数社に見積もりを依頼してから、できるだけ高い金額で売却するようにしましょう。

今後のリスクを想定する

土地活用をすれば収益が得られると考えている人もいるかもしれませんが、どの土地活用でもリスクがあります。

特に今後の土地活用で考えられるリスクとしては、次のリスクが挙げられます。

• 空室リスク
• 災害リスク
• 金利上昇リスク
• 市場変動リスク

今後の情勢によってはリスクが大きくなって、土地活用が失敗してしまうこともあり得ます。

できる限りリスクを分析してから、いざというときに対処できるように備えておきましょう。

これまで人気があった土地活用でも、今後の情勢などによってはそれほど高い収益を得られないこともありえます。

そのため、それぞれの土地活用の特徴を理解したうえで、リスクを分散させることが重要です。

今後も高い収益性が期待できる土地活用を紹介したので、悩んでいる人は参考にしてください。