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不動産ファンドの特徴と仕組みとは?現物不動産投資との違い・運用に係るリスクを解説

【更新日】2023-12-08
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株投資や債券投資、投資信託など、様々な資産運用がある中で、不動産投資を行って自己資産を増やしていく計画を立てている方もいらっしゃいます。

不動産投資には、戸建てやマンション・アパートなどを購入して賃貸経営を行って資産を増やしていく現物不動産投資と、少額から不動産投資が行える不動産ファンドの2種類が存在します。

中でも不動産ファンドは、少額から投資が始められるうえ、初期費用が掛からないなど様々なメリットを有しています。

そこで今回は、不動産ファンドの特徴と仕組み、現物不動産投資との違い、運用を行っていく上で知っておくべきリスクの種類を解説します。

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不動産ファンドの特徴と仕組み

ここでは、不動産ファンドの特徴と仕組みを解説します。

不動産ファンドの特徴

不動産ファンドにおける「ファンド」とは、投資のプロが投資家から募った資金を元手に、金融商品に投資を行って資産の管理・運用を行って、発生した利益を投資家各位に分配する方法、いわゆる投資信託に当たります。

つまり不動産ファンドとは、投資対象を不動産に限定して投資信託を行う資産運用ということになります。

また不動産ファンドは、REIT(リート)とも呼ばれており、投資家から運用・管理に回す資金を募って一括投資している点においては、不動産特定共同事業と同じです。

しかし、不動産ファンドは、投資信託及び投資法人に関する法律に基づいて運用が行われ、資金集めのやり方次第で、公募ファンド私的ファンドの2つに分類されます。

公募ファンド

公募ファンドは、不特定多数の投資家を対象に資金調達を行っているファンドです。

取り扱われているファンドの多くは、証券取引所に上場しており、株式同様、その時の経済状況やインフレ・デフレの影響を受けながら、価額変動を行います。

また株式同様、ファンドの売買も自由に行えるなど、換金性と柔軟な対応に秀でた特徴を持っています。

私募ファンド

私募ファンドは、取り扱われているファンドの多くが、証券市場に上場しておらず、事業法人や機関投資家など一部の投資家を対象に資金を募っているファンドです。

取り扱われている商品の中には、家賃収益を指すインカムゲインのみならず、売却益による収益を指すインカムゲインを用いて資金を得ていくハイリスク・ハイリターンな運用方法を取るものがあります。

またファンドに投じる額も、数千万~億単位で取り扱っているものが中心になっています。

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不動産特定共同事業法に基づいた不動産ファンドの仕組み

不動産特定共同事業法とは、不動産ファンドを運営している事業者を対象に適用される法律で、主に業務適正運営に関する仕組みと投資家利益の保護を目的に制定された法律です。

不動産ファンドは、この法律に基づいて3つの型に分類されます。

不動産特定事業法に基づく3つの型

  • 任意組合型
  • 匿名組合型
  • 賃貸借型

任意組合型

任意組合型不動産ファンドは、手始めに投資家が不動産共有持ち分を取得して、後日、事業者と任意組合契約を交わします。

その後、投資家は持ち分を現物出資し、それを組合側が管理・運用を行って利益を生み出していきます。

任意組合型は、不動産を共同所有という形式で所得するため、比較的少額で物件の一部を持つことができます。

権利上は、現物不動産に似た形式を持っているため、登録免許税や不動産取得税などの費用が発生します。

匿名組合型

匿名組合型は、投資家と事業者間で匿名組合契約を交わして不動産運用を行っていく方法です。

事業者が不動産運営の大本を担う組合を結成し、投資家から資金を集めていきます。

投資額は1口1万円から始められるうえ、不動産購入や所有するわけじゃないため、登記費用や取得税などの初期費用が発生しません。

賃貸借型

賃貸借型は、複数人の投資家が共同出資を行って購入した不動産を、事業者と共有持分の賃貸借契約または賃貸借の委任契約を交わして収益を得ていく方法です。

投資家と共有持分の賃貸借契約または賃貸借の委任契約を交わした事業者は、物件の管理・運用を行うと同時に毎月納められる賃料を物件所有者である投資家に分配します。

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不動産ファンドと現物不動産投資との違い

冒頭でも説明したように、不動産投資には現物不動産投資と不動産ファンドの2種類が存在します。

ここでは、それぞれが持つ特徴をもとに違いを解説していきます。

運用開始に伴う初期費用の金額

まずは、不動産投資を始める際にかかる初期費用です。

現物不動産投資は、投資物件になる戸建て住宅やマンション・アパートなどの不動産を購入しないと始められない投資方法になります。

そのため、初期費用として数百万円~数千万円、もしくは億単位で物件を購入します。

加えて、不動産所有に伴って印紙税や登録免許税など4つの税がかかってきます。

対して不動産ファンドは、複数人の投資家が資金を出し合って利益を生み出していくため、初期費用の大幅減額が期待できます。

安価なもので1万円から、最低でも10万円あれば、不動産ファンドが始められます。

利回りの高さ

不動産ファンドの場合、ファンドの組成費用や運用会社に送る運用費の送金などが必要になるため、利回りを低く設定しているところが多いです。

ただし、ファンドによっては、4~6%台を超越した7~9%、高いもので10%以上もの利回りで運営を行っているところもあります。

対して現物不動産投資は、物件の管理・運用を所有者詩人の手で行うこととなるため、高い利回りで収益を得ることができます。

収益の種類

現物不動産投資は、所有している物件に入居者がいる限り、毎月一律で賃料が振り込まれます。

ただし、入居者が退去すれば、次の入居者が現れるまで、家賃収益が得られないハイリスク目・ハイリターンの側面を持っています。

対して不動産ファンドは、事業者側が管理する物件に少額から投資を行って、そこから発生する利益が配当金として投資家に振り込んでいます。

振り込まれる金額は、あくまで運営・管理を通じて発生した利益の1部であり、家賃収益というわけではありません。

物件の運用・管理

現物不動産投資の場合、所有する物件の管理・運用を所有者自身で行うか、管理手数料を支払って、業者に管理委託をする方法の2つがあります。

対して不動産ファンドの場合、運用会社が物件の管理・運用を行うので、投資家は資金を投じた後、運用・管理に関与する必要がありません。

それぞれの違いをまとめると、以下のようになります。

  現物不動産投資 不動産ファンド
初期費用 数百万~数千万円 1万円~
利回り 高い 低い
収益の種類 賃料収益 配当収益
物件の管理・運用 所有者自身or業者委託 運営会社

不動産ファンドを始めるメリット

ここでは、不動産ファンドを介して不動産投資を行っていくメリットを3つ紹介します。

少額投資が行える

現物不動産投資とは異なり、複数人もの投資家が資金を出し合って不動産を取得し、利益を生み出していく不動産ファンドは、1口1万円~という少額から投資が始められます。

また初期費用の面でも、投資ファンドに分があります。

極力多額な資金を用いず、コツコツ資金を貯めていくスタイルで資産運用を行いたい方におすすめです。

分散投資が行える

不動産ファンドは、資金額よっては複数もの物件に投資が行えます。

複数の物件に投資することを、分散投資といいます。

分散投資を行うと、片方の物件で損失が出ても、もう片方の物件で得た利益で損失分を相殺できるリスクヘッジにもなります。

換金性が高い

ファンドによって、売却ルールが異なりますが、基本スタイルは株式投資同様、証券会社を通じて取引を行います。

現物不動産投資の場合、物件売買を行う際のフローが多いため、換金性にやや難があります。

不動産ファンドを始めるデメリット

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前節で不動産ファンドが持つメリットを紹介してきましたが、いいところばかりに目が行っていると、思わぬ失敗から大きな損失を生むことがあります。

ここでは、不動産ファンドが持つデメリットを紹介します。

運用方針が決められない

不動産の運用・管理をファンド側かになっている以上、投資家が不動産の運用・管理の方針に関与することはできません。

物件の賃料調節やテナントの入れ替えなど、管理・運用に関わること全てをファンド側実施します。

分配金が少ない

不動産ファンドは、少額で不動産投資ができる資産運用です。

少額から始められることが1つのメリットとして取り上げていますが、裏を返せば、一人当たりに分配される金額も少額ということになります。

加えて、不動産ファンドは不特定多数の投資家から資金を募って、物件の管理・運用を行っていきます。

投資家が多ければ多いほど、配当される利益額も少なくなる可能性が高いです。

ローリスクでできる投資としては、大きな魅力がありますが、資産を着実に増やしていきたい方にとっては大きなデメリットでしょう。

不動産ファンドを始める上で生じるリスク

不動産ファンドも投資の1つである以上、様々なリスクが伴います。

不動産投資が持つリスクに加えて、商品の特徴上発生し得るリスク、事業者間で生じるリスクが、投資に降りかかってきます。

ここでは、不動産ファンドにおけるリスクを紹介します。

投資物件に係る4つのリスク

不動産ファンドは、不動産投資に属する1つの投資方法です。

ゆえに同じ不動産投資に属する現物不動産投資と共通したリスクが降りかかってきます。

投資物件に係る4つリスク

  • 賃料の下落リスク
  • 空室リスク
  • 物件価格の毛楽リスク
  • 災害・瑕疵リスク

現物不動産投資同様、物件に空室ができたり、物件の価値そのものが下落すれば、投資家に配当される分配金の金額も比例して少なくなります。

加えて、地震や台風などの自然災害による被害、老朽化による瑕疵の影響を受けて大きな損失を被る可能性もあります。

商品に係る3つのリスク

不動産ファンドは、不動産を中心に取り扱っている投資信託の1商品に当たるので、商品関係で、以下のリスクが降りかかります。

商品に係る3つリスク

  • 法制度の改定リスク
  • 元本割れリスク
  • 流動性リスク

不動産ファンドが取り扱っているファンドの多くには、元本割れに対する保証が設けられておらず、空室や自然災害に見舞われれば、大きな損失を生み出しかねません。

また商品にかけられたルール次第では、途中解約や売買ができないなど、流動性の低さが目立ちます。

加えて、不動産特定共同事業法などの法律の改定や税制の変更などが起きれば、手数料や分配金の額面が大きく変動します。

運営にかかるリスク

ファンドの収益が悪化し、経営に支障をきたせば、運営元が倒産する可能性が高まります。

運営元が倒産した場合、所有する物件を売却して、そこから発生した売却益を投資家に分配し、事業を解散させるか、他社に事業の引継ぎをお願いするかの対応を取ります。

また倒産後に物件を売却して、そこで得た収益を投資家に分配するわけですが、投資額を全額返金してくれるという保証はありません。

不動産ファンドを始める際は運用の仕組み・リスクを理解すること

ここまで、不動産ファンドの特徴と仕組み、現物不動産投資との違いを解説してきました。

不動産ファンドは、少額から不動産投資が始められる点やリスクヘッジが期待できる分散投資が行えるなど、ローリスク・ローリターンのスタンスで資産運用が行えます。

その一方で、運用・管理に関与できなかったり、利回りが低く、分配金が少額など留意すべき点が多々あります。

不動産ファンドを利用して資産運用を行っていこうと考えている方は、メリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットやリスクといった留意すべき点を理解したうえで始めていきましょう。

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