株主優待を受け取るには、購入を検討している企業が発行している株式を最低でも100株以上(1単元)保有していることが条件です。

例えば、1株当たり900円の株式を100株購入するとなれば、約9万円の資金が必要になります。

今回のように資金10万円以下で株主優待を得るには、1株当たり900円を上限ラインに据えて、自分が欲しいと思う株主優待を発行しているところを中心に探す必要があります。

ここからは、女性人気が高い資金10万円以下で株主優待が受け取れる銘柄を紹介します。

バロックジャパンリミテッド(3548)

「バロックジャパンリミテッド」は、婦人服の「MOUSSY」や、「SHEL’TTER」などのブランドを展開しているアパレル企業です。

2000年に渋谷109にて婦人服の「MOUSSY」を展開して以降、急成長を果たし、2016年に東証一部に上場しました。

そんな「バロックジャパンリミテッド」が発行する株式を100株以上保有していれば、「バロックジャパンリミテッド」系列の店舗、または自社通販サイトで利用できる2,000円分のクーポン券が半年に1回発行されます。

さらに、通販サイトを利用すれば、購入金額、場所を問わず、基本送料無料で自宅まで配送してくれます。

なお、発行されたクーポンはアウトレットサイトでも利用できるので、お得な形でおしゃれを楽しみたい方におすすめです。

クックパッド(2193)

国内最大の料理サイトであるクックパットは、主婦(主夫)を始め、一人暮らしをしている方など多くの方たちに写真付きで料理レシピを公開しています。

そんなクックパッドが発行している株式を100株以上購入した場合、クックパッドのプレミアムサービスが基本無料で利用できるクーポン券が発行されます。

なお、発行されるクーポン券を得るには、100株以上の購入と合わせて、1年以上保有しつ続けることが条件となっています。

保有期間の長さに応じて、プレミアムサービスが無料利用できるクーポン記載のサービス期間が変わってきます。

北の達人コーポレーション(2930)

「北の達人コーポレーション」は、北海道札幌市に本社を置き、オリジナルブランドの健康食品・化粧品などの商品を販売するEC事業を展開している企業です。

そんな「北の達人コーポレーション」が発行する株式を100株以上保有していると、税込み4,864円相当のまぶた特化型美容ジェル『リッドキララ』が贈呈されます。

2月末日を権利確定日とし、1株約295円スタートで、100株以上購入しても3万円で株式の購入ができます。

複数の株式を購入して得をしたい方に、「北の達人コーポレーション」発行の株式はおすすめです。

アステナホールディングス(8095)

「アステナホールディングス」は、東京都中央区に本社を置き、石川県珠洲市に珠洲本社を置く医薬品、化粧品、健康食品に関わる製造と流通を担っている企業です。

「アステナホールディングス」が発行する株式を100株以上または1,000株以上購入して、1年以上保有し続ければ、保有株数に応じて指定されたコース内から自由に返礼品が選べるシステムとなっています。

選べる商品は、化粧品から食品を中心にしています。

100株以上の株式を購入して3年以上保有していれば、5,000円相当の返礼品がもらえます。

RIZAPグループ(2928)

RIZAPグループは、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」や、同系列の「RIZAP GOLF」などのRIZAP関連の事業運営と、美容関連用品や健康食品の販売を行っている子会社の統括も行っています。

そんなRIZAPグループが発行する株式を100株以上購入すれば、5,000円相当の特別優待券がもらえます。

また400株以上の株式を購入すれば、RIZAPグループに当たる13サイトで購入ができる1万点以上の商品と1pt=1円で交換ができます。

さらにポイントは、最大3年間の積立が可能ですが、積立を行うには、継続保有が必須です。

前節で、予算10万円以下で株主優待が受け取れるおすすめの銘柄を5つ紹介してきました。

予算10万円以下で始められるものに限りは合っても、1株単位の価格が500円以下であれば、複数もの株式を100株単位で購入できるうえ、その分だけ株主優待を得ることが可能です。

ここでは、女性が10万円以下で株主優待を得るメリットを3つ紹介します。

株主優待で節約ができる

1つは、株主優待が節約術の1つとして利用できることです。

株主優待として受け取れる返礼品は主に、クーポン券や商品券、生活必需品、食品など、様々な場面で利用できるものが、年に1～2回の頻度で送られてきます。

さらに、保有期間が長ければ長いほど、ワンランク上の返礼品が送られてくるものもあります。

配当金がお小遣いや老後資金の足しになる

株式投資のメリットは、権利確定日まで一定の株式を保有し続けることで得られる株主優待のみならず、事業成果に応じて生まれた利益の一部を配当金として投資家に送金してくれます。

配当金を出している企業は、今後も継続して配当金を投資家に出しているケースが多いです。

また配当金は、株主優待を得る目的で購入した株式でも得る場合があるので、日々のお小遣いや教育費、老後資金の足しに回すことも可能です。

ただし、すべての銘柄が配当金を100%出しているというわけではありません。

パート代わりになる

3つ目は、パートやアルバイトの代わりになることです。

原則として、株取引は朝の9時から15時の日中に行われるので、ちょっとした隙間時間で取引ができます。

子どもが幼くて、日中はパートに行けない方でも、子どもの面倒を見ながら株取引ができるうえ、経営が良ければ、利益を出すことも可能です。

また日中はパートで忙しいという兼業主婦の方でも、夜間取引ができるPTS取引で株式取引が昼夜問わず行えます。

ここでは、自分が欲しいと思う株主優待を選ぶ時にみるポイントを2つ紹介します。

株主優待を得る条件

1つ目は、株主優待を得る条件です。

株主優待を得るためには、最低でも100株以上の購入が必須条件となっています。

また一部の企業では、発行株式を一定期間保有し続けることで、権利確定としている場合もあります。

加えて、購入する時の金額にも注目しましょう。

今回のように10万円以内で株主優待を得るには、買い付け時に発生する手数料を加味して、1株当たり900円以内に収まるものを選ぶのが最適です。

例えば、1株当たり700円の株式を100株購入した場合、約7万円+手数料の購入資金が必要になります。

予算を組んで株式を購入する場合は、1株当たりの価格と手数料に注目して購入手続きを組みましょう。

権利確定日

2つ目は、権利確定日です。

株主優待を受け取るには、各企業が設けた権利確定日までにその企業が発行する株式を一定数持っている必要があります。

株主優待を受け取るなら、権利確定日の2営業日前までに株式を購入することです。

例えば、12月末を権利確定日にしているなら、12月29日まで株式を購入しなければ、なりません。

株式投資を行って、一定数の株式を権利確定日まで保有していれば、株数に応じて商品券や食品などの株主優待が得られるだけじゃなく、配当金も得られます。

しかし、株式投資は投資商品の1つであり、リターンのみならず、様々なリスクを抱えています。

ここでは、株式投資を始める上で気を付けることを4つ紹介します。

株価下落による元本割れ

東証などの取引所が取り扱っている銘柄の多くが、その時の経済状況の影響を受けて常時価額変動を起こしています。

価額が上昇する時があれば、激しく下落していくときもあります。

また株式購入時に使う資金がマイナスになる元本割れを引き起こしても、損失分をなかったことにする保証が設けられていません。

つまるところ、投資は完全自己責任かつ投資家の裁量と目利きが損得の結果を出します。

企業倒産のリスク

元本割れリスクと合わせて、株式を発行している企業が今後数十年は安泰しているという保証はありません。

業績悪化や不祥事によって企業の社会的評価、株価が下がる可能性も十二分にあり得ます。

仮に保有している株式を発行している企業が倒産した場合、その株式の価値はゼロとなり、投じた額分の損失を被る結果になります。

株式投資を行うときは、定期的に投資先の株価を確認して見守りましょう。

確定申告が必要になる

株式投資を行った場合、株主優待を得るだけじゃなく、投資金額に応じて企業から贈られてくる配当金を得る機会もあります。

配当金を得た場合、翌2月半ばから3月半ばにかけて実施される確定申告を提出しなければなりません。

確定申告が面倒に感じる方は、証券会社で口座開設を行う時に、特定口座の源泉徴収ありを選択するか、非課税制度NISAの一般NISAを利用するのがおすすめです。

給与所得者の扶養から外される

給与所得者の扶養に入っている方で、株式投資をしている方は年間所得額が基礎控除額の48万円以上を超えた時点で、給与所得者の扶養から外されます。

一般的に余裕から外されるのは、103万円以上の所得時に外されるものと認知している方もいますが、この額は給与所得の場合です。

給与所得が103万円までなら扶養に加入できるのは、基礎控除の48万円にプラスして55万円の給与所得控除が適用されているためです。

一般的に株式投資は、給与扱いされておらず、給与所得控除の適用外という理由から基礎控除の48万円の範囲内で取引をしなければなりません。

ここからは、株式投資がお得な形で始められるおすすめの証券会社を3社紹介します

楽天証券

楽天証券では、取引額に応じて楽天サービスで利用できる楽天ポイントが取引毎に付与されます。

獲得したポイントは、楽天サービスで利用したり、1pt=1円で株式投資に回すこともできます。

日ごろから楽天サービスを利用している方なら、現金ではなくポイントを活用した取引で株主優待を得ることができます。

SBI証券

SBI証券では、株式投資はもちろんのこと、NISAやiDeCoなど、多種多様な投資商品を取り扱っています。

中でもアクティブプランを利用して国内株式の現物取引を行った場合、1日の取引総額100万円まで基本手数料無料で取引が行えます。

さらに、TポイントとPontaポイント、dポイントと提携を組んでおり、それぞれのポイントを利用したポイント投資を行うことも可能です。

松井証券

松井証券では、現物取引と信用取引を行った時の取引額が合計50万円までなら基本手数料無料で買い付けから銘柄の売却まで行えます。

さらに、25歳以下であれば、取引金額に関係なく、基本手数料無料で現物取引と信用取引が行えます。

取引コストを抑えて、株式投資を行っていきたい方におすすめです。

ここまで、10万円以下で株主優待が得られるおすすめの銘柄を紹介すると同時に、株主優待を選ぶ時に見るポイントを解説してきました。

予算10万円以下で株主優待を得るなら、買付手数料を加味して1株当たり900円を上限として、自分が欲しいと思う株主優待を発行している株式を購入するのがベストです。

また株式投資を行っていると、企業から株主優待のみならず配当金が送られてくることもあります。

ただし、株式投資は前述したメリットに限らず、元本割れリスクや倒産リスクなど様々なリスクを抱えています。

加えて、給与所得者の扶養に入っている方は基礎控除額の範囲内で取引を行わなければならなかったり、翌2月には、確定申告の提出をしなければならないなど、気を付けることが多々あります。

株主優待を得る目的で株式投資を始めるとき、このような注意事項やリスク・デメリットを熟知してから始めましょう。