キャンプ場経営を始めると言っても、キャンプ場には次の3つの種類があります。

• 野営のキャンプ場
• オートキャンプ場
• グランピング場

キャンプ場によっては必要な許可が変わるので、確認しておきましょう。

以下にそれぞれの特徴を解説します。

野営のキャンプ場

野営のキャンプ場とは、一般的なキャンプ施設ではない場所でキャンプをすることです。

キャンプ場とは違って管理されていないため、火事や事故はキャンプをしていた人の責任となります。

野営キャンプ場は利用者の責任が大きいため、オーナーは土地を貸し出すだけで構いません。

ただし、利用料金は低く設定されるので収益性は低いです。

オートキャンプ場

オートキャンプ場とは、1グループごとのスペースに車を乗り入れできるキャンプ場です。

通常のキャンプ場では指定された場所に車は置かなければなりませんが、オートキャンプ場は荷物運びなどが楽なので利用者に人気があります。

また雨が降った際も車に避難しやすいため、オートキャンプ場でキャンプをする人も多いです。

野営のキャンプ場同様、手間をかけずにスペースを貸し出すことで経営可能です。

グランピング場

グランピング場は、キャンプの道具を準備している設備です。

利用者は手ぶらで楽しむことができ、シャワーやトイレなどの設備もついています。

敷地内にアスレチックやバーベキューが用意されている施設も多く、キャンプ初心者から非常に人気があります。

グランピング場の経営は施設の管理を行わなければならないので、施館業の営業許可が必要です。

利用料金を通常のキャンプ場に比べて高く設定できるので、収益性は高いです。

キャンプ場経営を始めるためには、キャンプ場の施設によって次のような資格を取得しなければなりません。

• 施館業の営業許可
• 飲食店の営業許可
• 酒類販売業許可

キャンプ場の種類によっては必要ないので、確認しておきましょう。

以下にそれぞれの許可や資格を解説します。

施館業の営業許可

宿泊料を徴収して宿泊させるためには、施館業の営業許可が必要です。

旅館のように宿泊できるコテージなどの宿泊施設を準備するグランピングでは許可を受けなければなりません。

自分で持ってきたテントを張って宿泊する場合や、レンタルしたテントを張って止まる場所では必要ありません。

飲食店の営業許可

手ぶらで楽しんでもらうようなキャンプ場では、飲食の提供がある施設を準備していることがあります。

バーベキューの食材などを提供する場合は、飲食店の営業許可が必要です。

ただし、バーベキューの場所だけを提供するのであれば、飲食店の営業許可は必要ありません。

またバーベキューなどの火を扱う場合は、防火対象物使用開始届が必要になるケースもあるので各自治体で確認しておきましょう。

酒類販売業免許

バーベキューなどの飲食を提供するキャンプ場などで、ベールや酒を販売するのであれば酒類販売業免許も必要です。

バーベキューの場所を提供するだけであれば、資格は必要ありません。

また深夜12時以降にアルコールを提供する際は深夜酒類提供届もしなければなりません。

販売する場所を管理する税務署に申請しましょう。

キャンプ場経営を失敗しないための注意点として、次の点に気をつけましょう。

• 設備や施設は定期的に手入れする
• 過度に集客に力を入れない
• 費用計算してから始める

キャンプ場経営は土地があれば始めやすいですが、収益性を高めるためには工夫が必要です。

以下にそれぞれの注意点を解説します。

設備や施設は定期的に手入れする

設備や施設は定期的に手入れしなければ、失敗しやすいです。

特にグランピング場などの宿泊するコテージやロッジをオーナーが準備している場合、部屋や入浴施設の掃除は隅々まで必要です。

また通常のキャンプ場でも、トイレなどの公共施設は掃除しなければ再利用されづらくなります。

土地を貸し出すキャンプ場の場合でも定期的に手入れが必要なので気をつけましょう。

過度に集客に力を入れない

集客のために、過度に力や金額をかけすぎると失敗しやすいです。

キャンプ場は利用料金が安いので、施設の維持管理費がかかるとそれほど収益性が高くないことが多いです。

グランピング以外の場所を貸し出すキャンプ場では、特に利用料金が安く設定されているのでそれほど集客に力を入れ過ぎないようにしましょう。

ただし、グランピング場であれば、利用者が多くなければ損するためある程度の集客は必要です。

費用計算してから始める

キャンプ場を経営する際は、費用計算をしてから始めましょう。

キャンプ場の経営は場所を貸し出して利用料金を得るだけなので、初期費用もそれほどかけずに始めることが可能です。

しかし、収益性がどの程度か把握していなければ始めた後に損することもあるので気をつけましょう。

キャンプ場経営を成功させるのであれば、次の点を意識しましょう。

• 便利なサービスを準備して初心者を囲い込む
• 映えスポットを作る
• キャンプ以外の利用方法を作る

キャンプ場経営で稼ぐには、キャンプ場独自の工夫が必要です。

以下にそれぞれのコツを解説していきます。

便利なサービスを準備して初心者を囲い込む

キャンプは経験者であれば、それほどサービスがなくても自分で準備するため困りません。

しかし初めてキャンプをする初心者にとっては、便利なサービスが充実しているキャンプ場は非常に使い勝手が良いです。

入浴施設やWi-Fiなどがなければ、キャンプ初心者は楽しめない人もいます。

そのため、できるだけサービスを充実させることで初心者や子連れでも利用しやすくなるので、利用者も増える傾向にあります。

映えスポットを作る

近年はインスタグラムなどのSNSの普及により、写真スポットを求める人が多いです。

写真を撮るのが目的でキャンプにきてくれる人が多いため、映えスポットを作っておけば利用者が増えやすいです。

イルミネーションやキャンプ場独自のご飯など、SNSで発信しましょう。

キャンプ以外の利用方法を作る

キャンプ場は休日の利用者が多く、平日は人が少ない傾向にあります。

そのため利用者が少ない平日に、キャンプ以外の土地の利用方法があれば副収入として稼ぎやすいです。

例えばカフェの経営などができるので、さらに収益性を高めたい人は検討してみましょう。

キャンプは現在SNSの普及により、利用者が徐々に増えている人気のアウトドアです。

特に20代の若者が映えスポットとして利用しているケースもあるので、SNSを活用すれば利用者も集めやすい特徴もあります。

グランピング場であれば利用者が初心者でも使えるため、できる限り利用者を増やしたいのであればサービスを充実させたグランピング場を準備すると良いです。

キャンプ場の経営には必要な資格や許可もあるので、始める前に確認しておきましょう。