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サ高住経営が失敗する要因とは?メリット・デメリットと損失回避のポイント

【更新日】2023-12-07
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サ高住経営が失敗する要因
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高齢化が進行する日本では、高齢者向け事業の需要が高まっています。

その中で土地や不動産の活用方法の1つとして、サ高住経営に関心を持っている方もいるのではないでしょうか。

サ高住は一般的な賃貸住宅を経営するよりも利回りが良く、税制面での優遇措置や補助金もあるため一見すると魅力的に見えるかもしれません。

しかし、介護事業ならではの難しさもあるため、サ高住経営は失敗する可能性も高いです。

そこで今回は、サ高住経営で失敗する主な原因や、失敗しないための対策をご紹介します。

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サ高住とは

まずサ高住とは何かよく知らない方のために、サ高住の基本的な情報をご紹介したいと思います。

サ高住は「サービス付き高齢者向け住宅」の略称になります。

サ高住は賃貸物件ですが、安否確認と生活相談のサービスを兼ね備えた高齢者向け住宅なので、一般的な賃貸物件とは異なります。

サ高住が対象とする入居者は、自立して生活できる高齢者の方になります。

サ高住には高齢者が居住するスペースだけでなく、介護施設や調剤薬局などの介護保険サービス事業所が併設されているケースが多いです。

また、サ高住と他の一般的な賃貸物件の違いとして、サ高住は介護事業者に一棟貸して経営を任せるスタイルが主流であることが挙げられます。

サ高住経営のメリット

では続いてサ高住のメリットについてご紹介したいと思います。

サ高住のメリットは主に金銭面になります。

具体的なメリットは主に以下の2つです。

メリットその1:国から補助金が出る

 サ高住は国土交通省の「高齢者等住宅安定化推進事業」の対象となっています。

この制度を利用することで、申請すれば建築費の一部を賄うことが出来ます。

メリットその2:税制の優遇措置がある

サ高住で優遇されるのは固定資産税と不動産所得税になります。

固定資産税については5年間にわたり、市区町村が定める割合で減額されます。

不動産所得税に関しては、土地・建物それぞれにつき、控除を受けることが出来ます。

ただし、これらの税制優遇措置を受けるには様々な条件があるので、利用を考えている方は事前によく調べる必要があります。

このようにサ高住経営はメリットが多く、厚労省や国交省が力を入れているということもあり、近年数が増えています。

では、サ高住経営はどうして失敗するのでしょうか。

サ高住経営で失敗する要因6選

サ高住経営が失敗する原因はいくつか存在します。

サ高住経営は一見参入しやすく、利益がありそうに見えますが、リスクを考えず安易に参入すると失敗してしまいます。

以下の失敗を読んで実際に経営する際に失敗しないように気を付けてください。

要因その1:退去後の後継となる介護事業者を見つけにくい

サ高住は介護業者に一棟貸しするケースが一般的なので、介護業者ありきのサービスになります。

介護業者が提供するサービスによって間取りなども変わるため、一度介護業者が撤退すると後継となる介護業者を探すのが困難になります。

住宅を建てる際にあらかじめ信用のおける介護業者に依頼することが重要になります。

要因その2:介護報酬の改定により賃料が減額されることがある

借主である介護業者は、入居者である高齢者からだけではなく、市町村からも介護報酬をもらっています。

そのため、この介護報酬が減額されると介護業者の経営も厳しくなり、賃料が減額される可能性があります。

そのため、サ高住経営の際には介護報酬の改定にも着目する必要があります。

要因その3:事業として不安定

サ高住は一般的に自立した高齢者の方を対象としています。

加齢に伴い認知症や重症化する高齢者が現れても、自立・要支援高齢者を対象としたサ高住では対応できません。

そのため入居所が退去する可能性が高く経営が安定しません。

また、一棟貸しの場合事業者が撤退すると賃料が全く得られなくなるという懸念点もあります。

要因その4:事業者が経営責任を理解していない

 介護事業は参入しやすい事業です。

そのため介護事業者が経営の実態を十分に把握していないことがあります。

このような事業者が運営するサ高住は、事故などの問題が起き、トラブルやクレームが発生する可能性も高くなります。

要因その5:介護特有のコスト

 サ高住の建設は一般的な賃貸物件よりも建設費が高くなります。

なぜなら入居者である高齢者に配慮したバリアフリー構造にする必要があるからです。

具体的には段差の解消や手すりの取り付けが必要になります。

また、サ高住には介護スキルを持つ職員を常駐させることが多く、人件費もかかります。

さらに備品の購入費も必要となるので、サ高住経営のコストは一般的な賃貸物件の経営よりも高くなるといえます。

要因その6:高齢介護に伴う思わぬトラブル

 サ高住は入居所が高齢者なので、突発的に様々なトラブルが起きることが予想されます。

具体的には入居者同士のトラブルや、室内での転倒などの事故です。

大きな事故が起きてしまうと住宅の評判も悪くなるので入居者の退去や事業所の撤退に繋がってしまう恐れがあります。

サ高住経営で失敗しないための対策

サ高住経営で失敗する要因についてご紹介してきました。

続いてはサ高住経営で失敗しないための対策についていくつかご紹介したいと思います。

対策をしっかりと立てることで堅実な経営を目指しましょう。

対策その1:複数の介護業者・ハウスメーカーのプランを比較する

繰り返しになりますが、サ高住は運営する介護業者によって成り立っています。

介護業者が経営するサービス次第で間取りも変わります。

そのため事業所が撤退してしまうと後継業者を探すのが困難となり、介護業者選びが重要となります。

複数の介護業者・ハウスメーカーを比較することで適切な価格で経営できます。

また、介護業者を選ぶ際のポイントとして、賃料が低くても実績がある業者がおすすめです。

さらに、対応が誠実で頻繁にコミュニケーションをとれるような事業所だと不安を減らすことが出来ます。

対策その2:併設する介護保サービスの内容を比較する

併設するサービスによって受け取れる賃料が変わることがあります。

サ高住経営において、設備やサービスを整えて入居者からの満足度が高いものにすることはとても重要になります。

また、適切なサービスを選ぶことは事故を減らすことにも繋がります。

対策その3:保険に加入する

 不測の事故やトラブルに備えて保険に加入するのがおすすめです。

賠償責任保険に入るのがリスクを避けるための一つの有効な手段として考えられます。

賠償責任保険にはいくつか種類があり、生物賠償責任保険、委託介護事業者賠償責任保険など、経営するサ高住の状況に応じて選択することができます。

サ高住経営の失敗の要因を把握して賢く経営しよう

高齢化が進む日本では、今後サ高住のような高齢者向けのサービスの需要はますます増えていくと考えられます。

サ高住は手厚い補助金や税制の優遇制度などのメリットもありますが、一般的な賃貸物件に比べて失敗するリスクも高いです。

失敗の要因をよく把握したうえで慎重に経営を進めることが大切になります。

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