土地活用は成功すれば高い利回りが期待できる一方、次のような失敗をすることもあります。

• 利回りだけを考えて計画した
• 節税対策を意識し過ぎた
• 事前に土地活用方法を絞ってしまった
• ニーズを確認していなかった
• 税金の計算を間違えた
• サブリース契約をした

事前に土地活用の失敗例を確認することで、同じ失敗を避けることができます。

以下にそれぞれの失敗例を解説していきます。

利回りだけを考えて計画した

土地活用は、アパートやマンション、駐車場などを建築し、利用者に貸し出すことで賃料を得ることが一般的です。

賃料がオーナーの主な収入源になるので、収入だけを重視して計画してしまう人は多いです。

しかし、収入と手取りは別もので、収入からランニングコストやローンの返済など、様々な費用が掛かります。

そのため収入を丸ごと利益と考えてしまうと、キャッシュフローがマイナスになることもあり得ます。

土地活用では不定期に修繕費などがかかることもあるので、利回りを計算する際はできるだけ費用にゆとりをもって計算しておくと良いです。

節税対策を意識し過ぎた

土地活用は固定資産税や相続税を節税できるため、中には節税目的だけを重視して始める人もいます。

しかし、節税対策を目的にして控除が受けられたとしても、土地活用のビジネスとして利益が出るかは別問題です。

土地活用で節税はできますが、そもそもビジネスとして利益が出ていなければ長期的に運用できないので節税もできなくなります。

節税対策につなげるために始めることは悪くありませんが、始める際は必ず利益も計算したうえで始めましょう。

事前に土地活用方法を絞ってしまった

土地活用をこれから始める人の中には、土地活用＝アパート・マンション経営と考えている人もいるかもしれません。

しかし、土地活用方法はそれ以外にも多くあるので、土地活用方法を最初から限定しすぎないようにしましょう。

例えばアパートやマンション経営以外には、次のような土地活用方法があります。

• 戸建て賃貸経営
• 賃貸併用住宅
• トランクルーム経営
• 駐車場経営
• 土地信託

アパートやマンション経営は比較的初期費用が高くなっていますが、トランクルーム経営や土地信託では初期費用を抑えることもできます。

自分の資金面や立地状況に合わせて土地活用をすることで、より効果が出やすいので最初から選択肢を絞り過ぎないようにしましょう。

土地活用方法が絞れない場合は、不動産業者に相談すれば様々な案を出してくれます。

ニーズを確認していなかった

土地活用を始める際は、周辺のニーズを確認してから始めなければ失敗してしまいます。

利用者のニーズがないのにアパートを建てても、入居者が集まらず空室が続いて利益が得られません。

場合によってはランニングコストの方が高くなってしまうこともあります。

また周辺に似たようなアパートが多く、利用者が他に流れてしまうケースもあるので周辺の競合を確認することも重要です。

逆に言えばニーズがあれば収益性を高く保つことができるので、必ず需要があるかを確認したうえで始めましょう。

不動産会社やハウスメーカーの人に相談して、ニーズの有無を確認してから土地活用をするかどうか判断すると良いです。

税金の計算を間違えた

土地活用は節税対策に有効ですが、中には節税に役立たない土地活用もあります。

例えばアパートやマンション経営をすると、土地の固定資産税が最大6分の1になるなどのメリットがありますが、駐車場経営では固定資産税の減税ができません。

さらに不動産ビジネスとして事業を行っていると事業税を取られるケースもあるので、かえって損をすることもあり得ます。

土地活用をすれば必ず税金が安くなるわけではないので、目的の節税対策ができるかどうかを判断してから土地活用を始めましょう。

また一度土地活用を始めてしまうと変更しづらいので、後から減税のことに気が付いて対応できなくなることがないように、税金についてある程度勉強しておくことも重要です。

サブリース契約をした

サブリース契約とは、サブリース会社がアパート等を借り上げて経営を行う契約です。

自分で運用しなくてよい上に、空室状況にかかわらず一定の家賃が保証されるので一見便利な契約に見えます。

しかし、サブリース契約でも空室が増えれば賃料は下がるので、収入は減ってしまいます。

また常に満室だったとしても、もらえる家賃収入は変わらないので総合的に見ると損しやすい契約です。

さらにサブリース契約をすると契約料も支払わなければならないので、全体的な収入も減ってしまいます。

土地活用を始めてする人は不安も多くサブリース契約を結ぶ人も多いですが、リスクを負っているのは間違いないので、可能であれば避けておきましょう。

土地活用方法の失敗例のようなミスが起きないように、次のような対策をしておきましょう。

• 長期的な利益を重視する
• 事業計画を立てる
• 経費を削減しすぎない
• 信頼できる会社を探す
• 経験者の話を聞く

土地活用に関する知識をつけて、始まってから失敗しないように気をつけましょう。

以下にそれぞれの対策を解説します。

長期的な利益を重視する

前提として、土地活用は長期的に行うことで利益が得られるビジネスです。

初期費用をかけずに始められる土地活用はほとんどなく、ローンを借りてビジネスを始めることがほとんどです。

利益が出るのはローンを返済して初期費用分を回収で来てからなので、必ず長期間がかかります。

そのため短期間で利益を出すことは考えず、初期費用は多少かけてでも将来的に利益を出す目標で進めましょう。

事業計画を立てる

土地活用は初心者でも始めることができますが、始めることは一種の事業です。

成功させるためには、必ず事業計画を立てておきましょう。

例えば土地周辺のニーズを分析する市場調査や、資金計画を立てることが挙げられます。

また不動産会社のプロと事業が上手くいくための戦略を話し合うこともあります。

土地活用は勝手に運用すればいいのではなく、必ず当事者意識を持って取り組みましょう。

経費を削減しすぎない

土地活用を成功させるためには、経費を削減しすぎないことが大切です。

アパート経営やマンション経営は初期費用やランニングコストがかかるので、何とか経費を削減しようとする人も多いです。

しかし、土地活用は長期的に利益を得るためのビジネスなので、短期的に節約をすることはそれほど大きなメリットにつながりません。

むしろ利用者に快適な空間を提供した方が、長期的に利用してくれるため将来的な利益につながります。

必要経費は削減できないと割り切って運用することが大切です。

信頼できる会社を探す

土地活用をする際には、信頼できる会社を見つけることも重要です。

特に初心者で始める場合、信頼できる会社にわからないことを相談できる関係性の会社を作る事で不明点を解決しやすいです。

プロの目線から土地周辺のニーズがあるかを分析してもらい、無理のない経営かを判断してもらうことでより成功に近づきます。

任せきりにしてはいけませんが、信頼できる会社を探して共同で土地活用を成功させるイメージで進めると良いです。

経験者の話を聞く

土地活用を始める前に、実際に土地活用をしている人も話を聞きましょう。

過去の成功事例や失敗事例を直接聞ければ、参考にすべきことや注意しなければならないことが分かります。

特に自分の土地と同じような環境の事例を調べることで、より実践的な話が聞けます。

現在はSNSやYouTubeなど情報を仕入れることができる分野も増えているので、ぜひ活用していきましょう。

土地活用は初心者の人は特に躓きやすいポイントが多く、失敗例のように損する結果になることもあります。

しかし、事前に失敗例と対策を勉強しておくことで同じ失敗を避けることは可能です。

土地活用を始める際は長期的に利益を出す視点を大切に、会社選びから拘ると良いでしょう。

この記事で紹介した失敗を参考に、新たに土地活用で事業を始めましょう！