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不動産業界の決め物とは?知っておくべき決め物と当て物の違いを解説

【更新日】2024-01-31
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不動産業界の決め物
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どの業界にも専門用語はありますが、不動産業界には「決め物・当て物」と呼ばれる単語があります。

業界経験がなければ耳馴染みのない言葉ですが、賃貸経営を始めたい方は押さえておくのがオススメです。

自分がオーナーを勤める物件が「決め物・当て物」どちらかに該当するのか把握できれば、今後の経営戦略にも有利になります。

また、入居希望の方への物件の魅せ方も変わってきます。

この記事では「決め物・当て物」の意味と、物件を安定的に経営できる方法について詳しく解説していきます。

不動産の決め物とは

不動産会社は、顧客へ物件の目星をつけ、一押しの物件を仲介します。

特に、高額の取引となれば仲介手数料も大きいので、営業マンも営業戦略を立ててから望みます。

その際に、所有物件が決め物と認めてもらえれば、オーナーとしても早期契約に繋がり安定的な経営も可能です。

ここからは、決め物と呼ばれる物件について解説します。

決め物は本当に売りたい物件

「決め物」とは、不動産営業マンからみて条件や立地が良いなどの理由から、すぐ契約が取れると考える物件を指します。

顧客のニーズに合わせて物件を紹介するので、後悔するポイントは比較的少ないといえます。

決め物は、営業マンの戦略で「業務の負担を早く減らしたい」という思いから、選定される場合も多いのが特徴です。

営業マンもノルマを抱えている場合、すぐ仲介できる物件は早く済ませたいと思うところです。

しかし、どんなに好条件でも全ての条件を満たしている物件はありません。

立地や交通の利便性・価格まで手頃でも、日当たりが悪い物件を紹介されるケースもあります。

住んでみないと分からない点もあります。

顧客側は、求めている条件が揃っているか、しっかりと確認する必要があります。

このように、競合の物件と比較した時に、顧客から選ばれやすい物件としてオススメされるのが決め物と呼ばれます。

決め物は最初から紹介されない

仲介の際、営業マンは決め物を最初に紹介しません。

他の物件と比較してもらい、決め物を目立つように見せる必要があります。

これも営業戦略で、相場を決め物で判断することを防ぐ効果があるのでしょう。

顧客の契約意欲を高めるために、営業マンは物件を厳選し3〜4件に絞ります。内見時、最初に訪れた物件で決める顧客は少ないため、顧客は当て物や中物で相場を判断します。

これも決め物が一番よく見えるための布石です。

最終的に決め物を内見し、契約が決まるという営業マンの手法です。

このように決め物は、営業戦略として最初から紹介されないという特徴もあります。

不動産の当て物・中物とは

では、決め物とは対照的な意味を持つ「当て物」について解説します。

当て物とは、引き物を引き立たせるための前座のような役割を持つ物件を意味します。

どうしても引き物より見劣りしてしまう物件が選定され、本命と呼ばれる物件ではありません。

内見の際、当て物として紹介されてしまう物件は入居も決まりづらく、営業マンからの評判も良くないため改善の必要があります。

また、当て物の他に「中物」と呼ばれる物件があります。

中物は、当て物より少し条件もよく見栄えは良いですが、引き物よりは劣っているのが特徴です。

内見時の、いわば中間の役割を果たす物件です。

内装が好みだが駅から遠かったり、家賃は安いが住環境があまり良くないなど、様々な特徴を持つ物件は、中物として選定される恐れがあります。

当て物は本命に劣る物件

上記でも述べましたが、当て物は本命の物件よりも劣っている物件が選定されがちです。

不動産を所有するオーナーとして、所有物件が当て物扱いされるのは避けたいところです。

当て物として扱われる物件の特徴

  • 内装に劣化があり、見栄えが悪くなっている
  • 和室が多く、若年層受けしない
  • アパート共用部が汚く、清掃されていない
  • 相場より明らかに高価な家賃設定
  • 交通手段が不便

上記の特徴を持つ物件が賃貸市場では避けられがちです。

しかし、改善できるものも多くあります。

壁紙やフローリングへの変更など内装の修繕は比較的簡単ですし、自分で行うこともできます。

その分費用や運用コストが抑えられます。

また、共用部の清掃も定期巡回を徹底することで、内覧時、いい印象を持ってもらえます。

家賃設定は、地域の相場に合わせて設定し直すのが無難です。交通手段に関しては、物件の購入時点で徒歩15分圏内に絞るなど、軸を持つのが大切です。 

このように、入居が決まりづらい当て物物件でも、その後の改善で入居率を上げることも可能です。

内見する物件は戦略的に選ばれている

不動産営業マンは、決め物の物件から内見ルートを逆算して内見を行います。

内見の順序

  • 当て物は引き立て役の物件
  • 条件がいい中物を用意しつつ、決め物よりも劣る物件を用意する
  • 決め物は本命のすぐ契約が決まるであろう自信の物件

一回の内見では3〜4軒を回るのが平均的ですが、決め物は内見の最後に持ってくるのが戦略の鉄板です。

他の物件と比較した時に、決め物がよく見える効果と、顧客が自分で選んだという満足感を得るための効果を期待しています。

不動産会社が成約を取るために行う内見ルートの決め方

以下は、実際に、決め物での契約獲得までの流れです。

内見ルートの決め方

  • ポータルサイトに※引き物物件を掲載し、顧客を自社の不動産会社へ誘導する
  • 契約率の悪い当て物物件の内見を実施し、顧客が思うハードルを下げる
  • 中物物件内見でさきほどより条件の良い物件を紹介し、条件の良さを際立たせる
  • 契約をとる自信のある決め物物件をみてもらい、契約獲得までの道筋を立てる

※引き物物件…ポータルサイトやチラシに掲載し、顧客の集客を促すための物件。

一見、条件が揃い良物件に見えるがどこかに欠陥があり、その点は伏せられる場合あり。

上記のような手順で、できる営業マンは戦略を立て契約を勝ち取ります。

顧客を思い紹介するパターンもありますが、ノルマの忙しさから、欠陥を知りつつ紹介している場合も少なくありません。

特に、初めての賃貸契約の方は、条件でこれだけは譲れないという軸が大切です。あとから後悔しないように事前の調査を行いましょう。

当て物物件を抜け出すには

これは賃貸経営をしている方限定ですが、上記でも述べたように当て物物件と認定されるのを避けることもできます。

中には、耐用年数切れなどでも入居付けに成功している物件は多くあります。

そのためには、オーナーが日頃からの手入れ・管理を徹底することが重要です。

とはいえ、都会と地方では投資の対象物件に違いがあります。

その代表例が「駐車場の有無」です。

営業マンから見ても、駐車場無しだと紹介しにくい顧客もいます。

地方では、交通整備が整っていない地域も多くあり、車がないと不便な場面も多いです。

物件購入時に駐車場の確保ができるか、最低限近隣に貸駐車場があるか確認しましょう。

特に、ファミリー層の入居を狙うのであれば、必須の条件です。

当て物物件と認定されることを避けるためには、購入時から対策することもポイントです。

物件調査差をしておくことで決め物を勧められる心配はない

決め物・当て物物件について解説してきました。

今回のまとめ

  • 当て物は、決め物を際立たせる前座の役割を持つ物件
  • 決め物は、契約を獲るための本命である物件
  • 内見時の魅せ方は、営業マンの戦略的な側面もあるので個人で調べることも重要

上記内容に注意しての物件選びを心がけてください。

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