団地を売却する方法は?できるだけ高額で売るコツや注意点も解説
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団地とは、高度経済成長期に大都市圏への急激な流出を防ぐために建設された集合住宅です。
そのため築年数が30年以上経過している団地もあり、売却を考えている人も多いです。
また親から相続された団地をどのように処理すればいいか困っている人もいます。
この記事では、団地の売却相場と売却方法を説明してから、高額で売るコツや注意点も解説していきます。
→不動産査定とは?評価されるポイント・査定額が決まる仕組みと査定の流れ・準備を分かりやすく紹介団地の売却価格の相場
団地の売却相場は築年数や立地、内装などの様々な要因があるため、一概には言えません。
しかし利便性が良く、大規模修繕工事を頻繁に行っている団地であれば、15万円/㎡以上の価格になることもあります。
反対に築年数が50年を超えるような団地であれば、1万円/㎡ほどになってしまうこともあります。
団地はそもそも高度経済成長期に建てられたものが多く、築年数が相当古い物件があります。
そのため価格幅が広がりやすくなっているので、売却時にはどの程度の金額になるか必ず確認してから売却するか決めましょう。
団地を売却する方法
団地を売却する方法としては、次の4つがあります。
- 団地を不動産買取に出す
- 団地をリフォームして売却する
- 団地をリノベーションして売却する
- 団地をそのまま売却する
団地は古いものが多いため、リノベーションやリフォームして売却すると価格が高くなることもあります。
以下にそれぞれのポイントを解説していきます。
団地を不動産買取に出す
団地を売却する際、不動産買取を利用する方法があります。
このアプローチは、不動産会社が直接買主となり、物件を買い取る方式です。
この方法の最大の利点は、迅速かつ確実に売却を完了できることです。
通常の仲介売却では買主を見つけるまでに時間がかかることがありますが、不動産買取ではその必要がなく、約1か月程度で売却が完了するケースが多いです。
しかし、不動産買取の場合、売却価格が市場価格よりも低くなる可能性があることを理解することが重要です。
一般的に、買取価格は仲介を通じた売却価格の約70%に設定されることが多いです。
これは、不動産会社が再販売時のリスクを負うため、相応の価格で買い取る必要があるためです。
特に築年数が長い団地の場合、不動産買取が推奨されます。
古い団地は契約不適合責任のリスクが高く、売却後に潜在的な問題(例えばシロアリ被害や配管の不具合)が発覚した場合、売主が修理費用や損害賠償を負担することがあります。
しかし、不動産買取を利用すると、これらのリスクを不動産会社が引き受けるため、売主は契約不適合責任を気にせずに売却できます。
団地をリフォームして売却する
団地を売る前にリフォームすることで、買主に最新設備があることをアピールできます。
買い手が付きやすくなるので、そのまま売りに出すよりも早く買い取り手が見つかりやすいです。
団地は古い建物が多いため、リフォームすることで他の団地と差別化できます。
トイレ・浴室・キッチンなどはリフォームすれば特に差別化できるポイントです。
売却価格によっては費用がかさむ場合もある
リフォームしたからと言って、必ず高額で売れるわけではありません。
リフォーム代が高額であれば、余計な費用になるだけの可能性もあります。
例えばリフォーム前の団地の査定額が400万円だった場合、リフォーム代に100万円かけたとしても450万円でしか売れないこともあります。
主なリフォーム場所とリフォーム代は次のようになっていますが、費用が掛かるのは言うまでもありません。
リフォーム場所 | 費用 |
---|---|
トイレ | 30~50万円 |
キッチン | 40~80万円 |
風呂 | 60~150万円 |
築年数が古く、リフォームしなければ査定金額が低すぎるケースなどではリフォームすることで高額査定に代わる可能性もあります。
リフォーム前に査定額を確認してから、本当にリフォームする必要があるのかを判断しましょう。
団地をリノベーションして売却する
団地をリノベーションしてから売却するのも一つの手です。
リフォームもリノベーションの一種ではありますが、ここでいうリノベーションとは大規模改修により新築時よりも性能を高める目的です。
劣化した部分だけを改修するリフォームとは違い、間取りなどを大きく変更することでさらに価値を高めることができます。
リノベーション物件は、新築ほど高額ではないわりに現代風の間取りや設備がそろっているため、若者層からも人気があります。
団地をそのまま売却するよりも買い手が現れやすくなるメリットがあるので、必ず売却したい人はリノベーションして売却するのも手です。
リノベーションはリフォームよりも高額
リノベーションとは、新築を除く住宅の増築、改装・改修、設備の取替えなどの改造工事の総称です。
リノベーション価格も団地の築年数やどの程度リノベーションするかによって異なり、施工内容によっては500万円を越える金額がかかります。
加えてリノベーションをしたら売却価格は基本的に上がりますが、リノベーション価格が高すぎると売却価格と差し引いて損することもあります。
リノベーションする前に売却価格を確認して、不動産会社の人にリノベーションをするべきか相談しましょう。
→今後の不動産価格はどう推移する?コロナ禍・オリンピック後の市場・市況の動向・見通し【2022年最新】団地をそのまま売却する
団地をリフォームやリノベーションをせず、そのまま売却する方法もあります。
そのまま売却すると査定金額は低いかもしれませんが、売却に余計な費用をかける必要なく、素早く売りに出せるメリットがあります。
リフォームやリノベーションをしたとしても改修費用の元が取れるかはわからないため、損することなく売ることができます。
団地を改修せずに売ったとしても必ず売れないわけではなく、購入後に団地をリフォームしたい買主もいます。
団地売却に余計な手間をかけたくない人は、そのまま売却するのがおすすめです。
古い団地をできるだけ高額で売却するコツ
古い団地は査定価格が低くなりがちですが、できるだけ高額で売却するコツが次の3つあります。
- 仲介を利用する
- 複数の不動産会社に査定依頼する
- 団地の扱いに慣れている不動産会社に頼む
団地は築年数や内装に差が出やすいため、査定価格が不動産会社ごとに大きく異なることもあります。
安値で売らないために、できるだけ上記のポイントを意識しましょう。
以下にそれぞれのコツを解説していきます。
仲介を利用する
団地を高く売りたいのであれば、仲介を利用しましょう。
団地などの不動産を売る方法としては「買取」と「仲介」があります。
不動産会社に買取をしてもらう場合は査定後すぐに買取してもらえるメリットがありますが、素早い分査定金額は低くなります。
不動産会社に仲介してもらって新たな買主に売却する方が1.3~1.5倍程度の金額で売却できるので、高額で売りたい人は不動産会社に仲介してもらいましょう。
ただし、仲介は相手が見つかるまで時間がかかる可能性がある点がデメリットです。
団地を売る際はできる限り時間に余裕をもって売るようにしましょう。複数の不動産会社に査定依頼する
団地を高額で売りたい場合、複数の不動産会社に査定依頼しましょう。
不動産の査定基準は会社ごとに決められているため、査定金額も変わります。
数百万円も査定額が変わることはありませんが、相場と高額で売れる会社を探すことが可能です。
最低三社以上に査定依頼しておくと、相場から大きく外れている会社が分かるのでお勧めです。
団地の扱いに慣れている不動産会社に頼む
団地を売却する時は、団地売却実績のある不動産会社に頼みましょう。
団地の売却は通常の不動産売却に比べてケースが少ないので、地元だけで展開しているような不動産会社だと上手く査定・仲介ができないこともあります。
反対に団地売却のノウハウを持っている会社であれば、リフォームやリノベーションに関しても質問しやすいです。
事前にホームページなどで売却実績を確認してから、不動産会社を選びましょう。
→不動産一括査定サイトおすすめランキング!不動産売却におすすめの33社を比較【2022年最新】団地を売却するときの注意点
団地を売却するときの注意点は、次の2点です。
- 相続した団地は名義変更が必要
- 売れない時は買取も視野に入れる
団地売却する人の中でも特に多いのは、親から相続した団地を売るケースです。
親から相続した時に手続きをしていなければ売却できないので注意しましょう。
以下にそれぞれ解説します。
相続した団地は名義変更が必要
相続した不動産は団地に限らず、名義変更をしなければ売却できません。
名義変更とは、不動産の所有者名義を変更する手続き(相続登記)です。
名義変更をしないと不動産の所有権は移っていないため、不動産を売却することはできない上に、不動産を担保にしてローンを組むこともできません。
団地の売却を考えているのであれば、まず名義変更を行っておきましょう。
売れない時は買取も視野に入れる
団地を高額で売るためには「仲介」が良いとは解説しましたが、売れない場合は買取してもらうことも視野に入れましょう。
特に古い団地であれば、買取手が見つからないこともあります。
売れないまま放置するのであれば、不動産会社に買取してもらった方が素早く売れるのでまとまった資金も手に入りやすいです。
また買取は売却の手間を省けるだけではなく、契約不適合責任(瑕疵担保責任)の免除も受けられます。
瑕疵担保責任とは売却した後に建物の不備(雨漏り・カビなど)が見つかった際に責任を負うことですが、不動産会社に買取してもらった場合は免責になります。
古い団地を売却するときは特に注意する必要があるので、買取してもらうことで安心して売ることができるメリットもあると覚えておきましょう。
団地の売却に関する質問
ここでは、団地を売却する前に解決しておきたいことや知っておきたいことを質問形式で解説します。
古い団地ほど売れにくい傾向にあるってホント?
古い団地は、確かに売却が難しい場合が多いです。
特に日本住宅公団が戦後に建設した団地は、築年数が長く、設備や仕様も古くなっています。
そのため、市場のニーズに合わないことが多く、売却する際には特別な工夫や戦略が必要です。
これは、古い団地の設備や状態だけでなく、管理組合の運営状態も重要な要因となります。
団地を売るときに気を付けたいことは?
団地を売却する際、物件自体の状態だけでなく、管理組合の健全性も重要な考慮点です。
管理組合が機能不全に陥っている場合、売却に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、所有する1室の売却が困難な場合、建て替えや敷地売却に関する管理組合の決定まで待つ必要が出てきます。
これらの要因を事前に把握し、適切な計画を立てることが重要です。
団地を親族から相続したら必ず相続税を浅めなければならない?
団地を相続した場合、必ずしも相続税が発生するわけではありません。
相続税が課税されるかどうかは、相続財産の総額が基礎控除額を超えるかどうかによります。
この基礎控除額は、「3000万円 + (600万円 × 法定相続人の人数)」で計算されます。
国税庁のデータによると、相続税の課税対象となるのは全体の約8.3%です。
相続発生後、相続税の課税対象であるかを速やかに確認し、必要であれば10か月以内に納付することが求められます。
この確認作業は相続手続きの初期段階で行うべき重要なステップです。
団地の売却はかならずしもリフォームする必要はない!
団地は築年数が古い建物が多いですが、必ずしもリフォーム・リノベーションをしてから売却すればいいわけではありません。
リフォーム代が高額であれば、そのまま売る方が費用は掛からないケースもあるので、必ず不動産会社に相談しましょう。
また、不動産会社の中でも団地売却の得意不得意があるので、複数の会社に査定依頼して話を聞いてみることも重要です。