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マンション売却

マンション査定の注意点とは?失敗しないために抑えておきたい要素を解説

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マンションを売るには、まず不動産会社に査定を依頼する必要があります。

査定の依頼料は無料なので気軽に依頼をする必要がありますが、この時にはいくつかの注意点があります。

今回は、そんなマンション査定の注意点について詳しく解説していきます。

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マンション査定の注意点【9選】

注意点1】不動産会社選びでは査定価格が最重要ポイント

前提として、マンションの査定価格はあくまで見積もりなので、査定と異なる金額で売り出すことも可能です。

  1. 不動産会社によって査定がおこなわれる(査定価格の提案)
  2. 売主が最終的に売り出し価格を決定(または不動産会社の提案を承認)する
  3. 買主と合意した成約価格を決定する

また、そもそもマンションの売却価格(成約価格)は買主との合意によって決まるため、査定額通りに売れるとは限りません。

それでも査定価格が不動産会社選びで重要な理由は、査定価格=その会社が仲介した場合に付くと考えられる金額だからです。

同じマンションに対する査定額がA社は5,000万円でB社は4,000万円だった場合、A社の方が、高く売れるノウハウやビジョンを持っている可能性が高いということになります。

この場合、A社に依頼をした方が、たとえ査定価格通りに売れなかったとしても売却が成功する可能性は高いと考えられます。

業者選びは査定額のみに着目すべき?
査定結果は不動産会社選びの重要な指標ですが、査定価格が高くても実際にその金額で売れる実績や能力がなければ意味がありません。
また、マンションという高額資産の行方を託すとなると、会社や担当者が信頼できるかどうかも非常に重要となります。
不動産会社選びは、決して査定価格だけではなく総合的な面で比較が必要です。

注意点2】整理整頓・不要品処分などは査定価格に原則影響しない

マンションの査定(査定額)の定義を改めて整理すると、大きな外的要因がなく、予想した期限の中で売買が成立すると仮定した時に、通常の仲介業務をおこなってマンションが売却できる金額を予想したものです。

不要品の処分などは引き渡し時に当然おこなわれるものなので、査定時に家財道具が置きっぱなしの状況だったとしても、査定価格には原則影響しません。

価格への影響を気にして「査定の前に部屋を空にした方が良いのか」と悩む方がいますが、査定への影響は薄い上、実際に売れるまでどれくらいの期間がかかるか分からないので、その間の生活に困ってしまう可能性があります。

注意点3】取り外し可能な設備は査定額に原則影響しない

取り外し可能なエアコンなどは、家財道具も含めて、引き渡し時に全て売主が新居などに運ぶか、処分する必要があります。

そのため、設備や家財道具が高価だったとしても、査定額には原則影響しません。

一方で、床暖房機能などマンションに付帯している機能は、査定結果に上乗せされることが多いです。

また、前述のエアコンなども、買主との話し合い次第では有償で買い取ってもらうことが可能です。

注意点4】査定価格は複数社に依頼して比較する

査定は、必ず複数社に依頼をした上で結果を比較するのがおすすめです。

中古マンションの売却の場合、「マンションを4,000万円で売りたいと思っていたら、最初に査定した会社が4,000万円で査定してくれたから契約した」というやり方は得策ではありません。

他の会社に依頼をしたら、4,250万円、4,500万円…といった査定価格が算出される可能性もあります。マンション売買は大きな金額が動くので、1割程度の違いでも数百万円の利益になります。

不動産一括査定サイトの仕組み

不動産会社の査定価格を比較する場合は、不動産一括査定サイトを活用するとスムーズです。

注意点5】査定価格を参照する前に売却相場を確認しておく

マンションを査定に出す前に、下記のサイト・データベースを活用して、おおよその価格(売却相場)をイメージしておくのがおすすめです。

不動産ポータルサイト エリアや築年数などで絞り込めば、おおよその売り出し価格がわかる
不動産情報ライブラリ 直近5年間の全国の不動産取引をチェックできる
レインズ・マーケット・インフォメーション マンションと戸建ての成約価格が検索できる
東京カンテイ 価格天気図 中古マンションを売りたい場合の参考になる
国土交通省の地価公示 価値の基準になる「地価公示」から相場観を把握できる
路線価図 道路と接している土地の価格から相場を逆算できる

不動産会社に査定を依頼すれば現在の時価はおよそ分かりますが、その査定価格が実際に相場に合っているかどうかを見極めるには、売主自身の知識が必要です。

不動産会社の査定額が相場より低いと契約して損をしてしまいますし、逆に査定額が高すぎると売れ残りの可能性が高まります。

注意点6】査定依頼時にマンションの現況を整理しておく

皆さんの中には案外、査定を依頼したいマンションの詳しい内容を知らない方も多いと思います。

マンションの査定を依頼する際に、そのマンションの基本的な情報を整理しておきましょう。

情報を整理することで査定依頼がしやすくなる他、複数の不動産会社に同じ情報を共有できるので、査定価格が比較しやすくなります。

マンションの現況を確認する場合、まずは登記簿謄本(登記事項証明書)を確認することをおすすめします。

不動産登記簿謄本の内容と見方

注意点7】住宅ローン残債と査定価格を比較する

マンションに住宅ローン残債がある場合は、銀行に確認して現在の残高がいくらになるか確認をする必要があります。

住宅ローンが残っている場合は、マンションを引き渡す前に一括返済をおこない、抵当権(担保)を解除する必要があります。

抵当権の仕組み

例えば、住宅ローン残高が2,000万円で、マンションの査定価格が2,000万円となると、マンションの売却代金はほぼ全て、ローン返済に充てる必要があります。

また、ローン残高を査定価格が下回る状態でもマンションを売りたい場合は、自己資金から追加の返済資金を捻出できるか確認する必要があります。

注意点8】売却理由や売却の条件も伝える

マンションの査定を依頼する際は、なぜ売却をしたいのかや、どんな条件であれば売却できるかも伝えておいた方が良いです。

売却時に整理しておきたいポイント
  • 売却の目的は何か
  • 売却後の手残りは最低いくら必要か
  • 売却後に最低いくらの資金が必要か
  • 売り出しから成約までは何か月(何年)後まで待てるか
  • 成約価格は最低いくらに設定するか
  • もし、上記条件に合わない場合はどうするか

上記のような内容を伝えておくことで、売主側の本気度を伝えることができますし、査定業者側でも提案する条件などが変わってくる可能性があります。

注意点9】査定の依頼先は今後契約することも見越して選ぶ

マンションの査定自体は多くの不動産会社が対応していますが、売却を今後検討している場合は、将来的に査定を依頼した不動産会社と契約することも見越して依頼先を選ぶことをおすすめします。

査定価格は不動産会社ごとに異なる可能性があるため、適当な不動産会社に依頼をしてもあまり意味がありません。結果的に、個人情報を送った上で契約を断らなければいけないので、手間が増えてしまいます。

マンション査定の前後で特に初心者が注意すべきこと

査定を依頼した後にくる連絡に一切対応しない

「査定を依頼したら査定結果だけ送って欲しい」「査定結果通知以外の連絡はしないで欲しい」という方も一定数いますが、この考え方は得策ではありません。

特に不動産一括査定サイトや公式HPから査定申込をする場合、用意されている項目が少ない、申込内容の書き方が詳細ではないといった理由で、きちんとした査定が不動産会社のほうで出来ないケースがあります。

この場合は、不動産会社から依頼社のほうにヒアリングの連絡が来ますが、これに対応をしないと査定が進まない可能性が高いです。

ただし、不動産会社の中には、取得した個人情報に対してしつこい勧誘や営業活動をおこなうようなところもあります。不審に思った場合はすぐに外部へ相談しましょう。

不動産会社に対して高圧的な態度をとる

査定の段階でも、不動産会社に対して高圧的な態度をとるのは得策ではありません。

実際に媒介契約を結んで仲介業者としてマンションの販売活動を委託する可能性も考えると、最低限の関係性は保っておくのがベストです。

査定結果の詳細や査定価格の根拠を一切きかない

不動産会社の査定は、業界で統一された計算のルールなどは特にありません。

中には、かなりアバウトな基準で査定価格を算出している不動産会社がいる可能性もあります。

査定結果は下記のように査定書の形式で届きます。ここには査定価格と、その価格になった理由(評価)が記載されています。

不動産査定書 査定条件表(公益財団法人不動産流通推進センター)不動産査定書 査定条件表(公益財団法人不動産流通推進センター)

上記を確認した上で、不明な点は初心者でもどんどん質問しておくことが大切です。

査定の根拠を初心者にも分かりやすいように説明できない不動産会社は、悪徳業者の可能性も出てきます。

マンション査定の注意点をしっかりチェックしよう

査定に出すのは、ただ単純に見積もりを出すだけではありません。

マンション売却は査定から契約という流れを取るので、査定を依頼するのは契約手前の手続きと取られる可能性もあるのです。

適当に査定を依頼しただけなのに、営業マンに押されて無理やり契約し、結果的に売却失敗…ということもあり得るので、十分注意しましょう。

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