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マンション売却

マンション査定の方法とは?4種類の査定方法と計算方法・査定の流れ

マンション査定 方法
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マンションに限らず、戸建て住宅や土地などの物件種別を売却するうえで欠かせないのが「査定」です。

マンション売却を含め、不動産売却を依頼する際は、基本的に査定してくれた業者が提示した査定額と提供しているサービス等の各情報が売却ニーズに適っているかを確認したうえで選んでいきます。

また提示された査定額は、実際の売却価格のベースとなるので、マンション売却を成功させたい方にとって査定は最重要なプロセスです。

マンション査定方法の大前提

マンション査定は3つの査定方法(取引事例比較法・原価法・収益還元法)と、2つの依頼方法(机上査定(簡易査定)・訪問査定)の組み合わせによって決まる。

査定依頼の方法 内容
机上査定(簡易査定) 申込データと業者の所有データを基におおよその査定額を算出
訪問査定 机上査定のデータを基に、担当者が実際に現地に赴いて物件を調査して査定額を算出

そこで本記事では、マンション査定がどのように行われるか、そして成功へと導くための方法について詳しく説明していきます。

この記事の監修者
FP事務所 MoneySmith 吉野 裕一
監修者
FP事務所 MoneySmith
吉野 裕一さん

2級ファイナンシャルプランニング技能士/2級DCプランナー/住宅ローンアドバイザー

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Contents

マンション査定を依頼する4つの方法

現在はマンションの査定をネット経由で依頼する人生が多く主流となっていますが「ネットで査定依頼を出しても大丈夫なの?」と心配する人もいますよね。

ネットでのマンション査定は、一括査定サービスを利用します。

一括査定サービスに査定して欲しい物件を登録し、依頼したい不動産会社を選べば登録が完了します。

「電話やメールアドレスの情報漏洩でしつこく電話が掛かってこない?」と心配になる人もいますが、一括査定サービスの場合電話が掛かってくるのは査定に関する確認の電話になります。

個人情報を悪用して不動産会社が営業に来る心配もないので、安心して利用できます。

ネットでのマンション査定は大きく分けて4つあります。

マンション査定を依頼する4つの方法
  • AI査定アプリ
  • 匿名査定
  • マンション査定相場情報
  • マンションの一括査定

それぞれ特徴があるので、自分に合った査定方法を見つけましょう。

マンション査定サイトおすすめ25選!マンション査定に人気のサービスを口コミ・使いやすさで徹底比較

方法①AI査定アプリ

方法①AI査定アプリ

AI査定アプリは、査定に必要な情報を入力するだけでAIが自動で査定してくれるサービスです。

査定時間も短く約10秒で査定結果がわかります。

手軽にマンションの査定額を知ることができるので「ちょっと売却価格を知りたい!」という人におすすめです。

また不動産会社に依頼する形ではないので、電話がかかってくることはありません。

ただし査定額の正確さが他の方法に比べて低い為、正確な情報を知りたいという人は他の方法をおすすめします。

方法②匿名査定

方法②匿名査定

匿名査定は、不動産会社がマンションの査定を行ってくれるサービスです。

個人情報の入力が不要なので、電話がかかってくることはありません。

ただし匿名査定は、不動産会社が算出する査定額が曖昧で査定額の幅が広いケースもあります。

AI査定アプリと同じ水準の査定結果になるので、参考程度に見ておくことをおすすめします。

また査定結果が分かるまでに2~3日かかるので、とにかく早く結果が知りたいという人はAI査定アプリをおすすめします。

方法③売出事例や過去の成約事例をチェック

方法③売出事例や過去の成約事例をチェック

マンション査定相場情報は、過去の売却事例を元に競合マンションと価格を比較できるデータベースです。

売却予定のマンション周辺の物件価格を比較しながら市場を把握できるので便利です。

また竹苑数・面積・間取り・アクセスの良さなどの条件を絞って価格を比較することも可能です。

しかし、直接的にマンションの査定価格が分かるものではないので、明確に査定価格を知りたい人は不動産会社に依頼することをおすすめします。

方法④不動産一括査定サイトを使う

方法④不動産一括査定サイトを使う

マンションの一括査定は、複数の不動産会社にマンション査定の依頼を一括にできるサービスです。

簡単に査定依頼を複数の不動産会社に依頼できるので便利です。

また複数の不動産会社に依頼する為、高額査定になりやすいのも魅力的です。

マンションの一括査定サービスは、24時間いつでも査定依頼を申し込めるので売主が思い立った時にすぐ登録できます。

ただし、一括査定を依頼すると結果を電話やメールで受け取ることになるのでマンション売却を検討していない人は「電話してくる!しつこい!」と感じる可能性があります。

審査結果も2~3日後にわかるので、売却するマンションの査定価格を詳しく知りたい人に向いています。

マンション査定額の計算方法

マンションの査定は、3つの算出方法を組み合わせておこなわれます。こちらがその3つの方法です。

マンション査定額の計算方法
  • 取引事例比較法
  • 原価法
  • 収益還元法

それぞれの方法をまとめると、以下のようになります。

査定方法 内容
取引事例比較法 近隣エリアの過去の取引事例と査定したいマンションを比較して査定額を算出
原価法 今のマンションを取り壊し後、そのまま建て直す際にかかるコストから査定額を算出
収益還元法 収益物件運用で得られる見込み利益から逆算して査定額を算出

ここからは、それぞれの査定方法を詳しく解説していきます。

取引事例比較法

取引事例比較法

特にお住まいとして使っていたマンションを査定する時は、取引比較法が重視されます。

これは、マンションの周辺地域で起きた過去の取引事例のデータを集め、それをもとに査定額を算出する方法です。

不動産会社は、まずレインズ(REINS)や自社の成約データを集めます。その中で広さや築年数などが近いマンションのデータを絞り込み、査定したいマンションの状況に当てはめます。

ここ数年で都市開発があった場合などは話が変わってきますが、取引比較法で算出した金額が査定額のベースとなります。

原価法

原価法

原価法は、今ある建物を立て壊して、そこに新しい建物を建てる時のコストを予測し、そこから物件価格を割り戻す方法です。

原価法では、以下の方法で査定額を算出します。

再調達価格(新築費×{(耐用年数-築年数)÷耐用年数}

マンションの場合は立て壊すことがあまりないので、原価法は使われません。中古の戸建ての査定でメインに使われる方法と思って良いでしょう。

収益還元法

収益還元法

収益還元法は、将来的な投資利益を予想し、それを参考に査定価格を算出する方法で、以下の計算式が使われます。

(年間の収入-年間の諸経費)÷還元利回り

年間の収入とは賃料、諸経費は管理費や固定資産税など、運用に関する全てのコストが含まれます。

収益還元法も一般的な居住目的のマンション売買で使われることはありません。

マンション査定の調査方法

マンションの査定を依頼する際、机上査定と訪問査定の2種類の依頼方法から選ぶようになります。

一括査定サイトから依頼する時にもどちらか一方を選びますが、どの依頼方法を選ぶかで大きな違いが発生するので、状況に合わせて慎重に選びましょう。

査定依頼の方法 内容 メリット デメリット
机上査定 申込データ+業者の所有データで簡易査定
  • 結果がスピーディに算出できる
  • 複数社を比較しやすい
  • 査定も簡易でおこなわれるので精度が不足しがち
  • 現況を見た場合の査定評価と異なる場合も多い
訪問査定 机上査定に加えて、担当者が物件を実際に訪問して調査
  • 査定額の精度が高い
  • 担当者に対面相談できる
  • 机上査定より時間がかかる上、訪問日時のアポイントが必要

それぞれの方法をより詳しく見ていきましょう。

机上査定(簡易査定)

机上査定では査定したマンションの簡単な情報を依頼者が申告し、業者はその情報に加えて市況や所有データを組み合わせて査定額を算出します。

スピーディに査定結果を算出できる一方で、実際の不動産価値とのズレが生じがちです。

机上査定は一般的に、とにかく早く査定額を算出したい方に向いている方法です。

訪問査定

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に現地へ赴き、内装や接道状況、周辺エリアの状況などを調査します。

机上査定に比べて、より精度の高い査定額を算出することができます。

また、担当者と相談する機会があるので、業者選びにも役立ちます。

机上査定と訪問査定のどちらか一方を選ぶようになりますが、訪問査定は実際には机上査定+訪問調査となるので、確実に精度は高くなります。

一方で、調査のために担当者が赴くので、受け入れる手間などに注意する必要があります。

また、プライバシー保護には徹底配慮してはくれますが、不動産会社が訪問することで、マンションを隠して売りたい人にとってはリスクになる可能性があります。

マンションの査定額に影響する要素

ここからは、マンションの査定を不動産会社にお願いする時、査定額がどのように算出されているのかを解説します。

正確な査定額が算出できる訪問査定をお願いした場合、訪問に来た方が見ているポイントは、以下になります。

マンションが建つ立地・エリア需要

査定される方が第一に見ているポイントは、エリア需要の高さの2点です。

中でも、エリア需要の高さは、最寄り駅までの距離や生活には欠かせない商業施設が近くにあることなどの利便性によって大きく変わってきます。

利便性は、買い手が求めるニーズによって変わります。

とはいえ、周辺環境が良好であればあるほど、評価は高く、エリアの需要も申し分ないといえます。

査定する部屋の階数・方角・位置

2つ目は、査定する部屋の階数と方角、位置の3点です。

部屋の階数が高ければ高いほど、評価が高くなり、日当たりが南向きで角部屋や、専用の庭付きなど、その部屋にしかない専用スペースがあると、プラス評価で査定額が大きく跳ね上がります。

理想の階数としては、3階以上からプラス評価が入っていきます。

部屋の広さ・間取り・専用設備

3つ目は、部屋の広さ、間取り、専用設備です。

例えば、ファミリー層に需要がある施設や駅チカといった周辺環境が良くても、部屋が手狭だと、ターゲット層が求めるものとマッチしなければ評価は低くなります。

つまり、高い評価を得るなら、間取りや部屋の総面積がエリア需要とイコールの関係でなければならないということです。

またプラス評価として、浴室やキッチン周りのグレードと広さ、浴室乾燥機などのトレンド設備があると、プラス評価がなされます。

マンションの管理状況

4つ目は、マンションの管理状況です。

管理状況が良好であれば、マンション全体の評価が上がります。

管理状況で確認されている要素は、以下の5つです。

管理状況が評価される5つの要素
  • 管理人の在籍頻度(常駐か否か)
  • 共有部分のメンテナンス具合
  • ごみ置き場の利用状況
  • マンシヨンそのものの劣化具合
  • 不要設備の有無

査定額は、所有する部屋のみならず、マンション全体も1つの評価対象に含まれているため、共有部分で査定額に影響する要素があれば、管理会社に連絡を入れて対処してもらいましょう。

マンションの築年数・構造・規模

5つ目の評価ポイントは、マンションの築年数・構造・規模です。

築年数は主に施工時に制定された耐震基準の新旧が重要になってきます。

1981年6月以降に連接許可が下りているマンションには、新耐震基準が適用されているため、大地震に対する耐久性や住宅ローンの組みやすさなど、買い手にとって大きなメリットとなることから査定評価が高くなります。

逆に1981年以前に建てられたマンションの場合、旧耐震基準の適用になります。

旧耐震は、大地震に対する耐久面の不安やローンの組みにくさといったデメリットの面が目立つということで評価が下がります。

なお、旧耐震物件を査定する場合、耐震補強工事が施されていれば、マイナス分をプラスに置き換えられます。

またマンションの構造が鉄骨鉄筋コンクリート造であれば評価値が高く、次点で鉄筋コンクリート造、鉄骨造の順で評価が下がっていきます。

設備・内装の劣化具合

6つ目の評価ポイントは、共有・専用設備や室内の劣化具合です。

一定の築年数が経っているマンションの場合、リノベーションを前提に売買されるため、小さな傷があっても減額対象にはなりません。

しかし、ペットの飼育や喫煙によるヤニなど、リフォームやリノベーションを行っても取れないものに関しては、減額となります。

共有部分の充実具合

7つ目の評価ポイントは、共有部分の充実具合です。

たとえば、オートロック完備で至る箇所に監視カメラが配置されているなど、セキュリティー完備が行き届いていることが1評価ポイントとしてチェックされています。

プラス評価として、宅配ボックスの配置や戦車スペースの完備など、入居者にとって需要が高い設備を置いているとプラス評価がなされます。

月々の管理・修繕費用

8つ目の評価ポイントは、月々の管理・修繕費用の滞納の有無です。

この評価ポイントは、マンション所有者自身の支払い状況がものをいう要素です。

もし支払いに滞納が見られた場合、売却益から差し引いて滞納分を納めれば問題ありませんが、買い手が見つかりにくくなるので、査定前に滞納分の解消をしておくのが利己的です。

駐車場の形式・台数

9つ目の評価ポイントは、駐車場の形式・台数です。

マンション1階部分に設けられている駐車場の台数に空きがあるのかや、平面式か機械式の2形式のいずれかによって、査定評価が大きく変わってきます。

また、分譲マンションの場合、分譲方式の2方式があります。

賃貸方式の駐車場は、専用部分とは別途扱いで駐車場を提供している方式で、専用部分の売却と同時に利用権が消滅します。

駐車場を利用する場合は、管理会社に連絡を入れて利用権の申し込みを行わねばなりません。

一方、分譲方式は専用部分と駐車場の利用権がセットで取り扱われているので、次の入居者に利用権が引き継がれます。

マンションの販売・施工会社

最後の評価ポイントは、マンションの販売・施工会社です。

買い手にとって、販売元・施工会社の実績やブランド力は、大きな安心感と信頼できるだけの価値を生み出してくれるため、査定評価が大きく加点されます。

中でもマンションの販売が大手デベロッパー会社や、大手施工会社が関与しているマンションであれば、査定額が大きく変動します。

市況

同じマンションを査定に出す場合も、周辺に高額の中古マンションばかりが売り出されている場合と、売り出しマンションが全くない場合では評価額が多少変わってきます。

マンションの査定相場は基本的に、国土交通省が決める基準地価や建物の価格・築年数などによって決まっていきます。

しかし、競合物件が多い場合などは、査定相場が大きく変動する可能性があります。

他の商品でもいえることで、相場が1,000円の商品でも、そのうち競合2社が2,000円に値上げをしたら、他の会社もその金額に引っ張られていきます。

中古マンションもいわば商品なので、こうした市場の原理が働いてしまうのです。

競合物件が安値で売り出されるケース

競合物件が安値で売り出されている場合、相場通りに売り出すと割高感が出てしまいます。

特に同じ分譲マンション内の部屋が売り出されている場合、価格はどうしてもそちらに引っ張られてしまいます。

競合もそれぞれ意識をして、全体的にどんどん値下げが起こるケースもあります。

こうした値下げ競争が起きた時は、タイミングをずらすか、これ以上は値下げできないという価格条件を決めておくことが大切です。

エレベーターの有無

階数が多いマンションの一角を売却するとき、共有部分にエレベーターがあるかないかで査定額が変動する場合もあります。

エレベーターがないマンションは購入費と管理費用が安いといった費用面や騒音が少ないなどのメリットがある一方、階段の上り下りがきついなど、生活をするうえで大きなデメリットが生じます。

また高齢者も生活することを踏まえると、エレベーターがあるマンションよりもエレベーターがないマンションの方が需要の観点から評価額は低くなる恐れがあります。

バルコニー、テラス、ルーフバルコニーなどの外部空間

バルコニー、テラスなどの外部空間が広く、眺望が良い場合、査定額は上昇する可能性があります。

特に高層マンションの売却を行うとき、高層階にある一角が低層階の部屋に比べて高値で取引されている傾向と同じです。

また景観が良く、日当たりの良さも評価額に関係しています。

日が差し込む時間は、南向き、東向き、西向き、北向きの順で人気があり、明るい部屋で生活することで心理的に快適に暮らせるとして価格に差が出ます。

ただし、景観や日当たりの良さは街並みの変化に左右されるのでタイミングを伺いながら売却を進める必要があります。

マンションの需要と供給

マンションの資産価値は、不動産市場の需給の影響で常に変化しています。

例えば、同じエリアに類似点が多くみられる物件が出てくると、資産価値が下落します。

一方、需要が高く供給が少ないエリアでは価格は上がる可能性があります。

また、物件の需要と供給は、エリア環境にも左右されます。

マンション査定を依頼する前に済ませておくこと

マンション査定を不動産会社に依頼する前に、これから紹介する3つのことを済ませておけば、物件の印象が良くなるだけじゃなく、後日買い手と交わす売買契約が円満な形で進む可能性があります。

また会社側と買い手側との間で発生するトラブル防止にもなります。

ここからは、マンション査定を依頼する前に済ませておくことを紹介します。

机上査定を活用しておおよその査定相場を把握しておく

机上査定は、物件情報を基にオンライン上で簡易的な査定結果を得られるサービスです。

これを活用することで、実際の査定前におおよその査定相場が把握できます。

相場価格を知っておくことで、査定額が適正かどうかの判断材料となるだけじゃなく、不安や疑問の解消にもつながります。

また、複数の不動産会社の机上査定を利用することで、それぞれの査定額の幅や違いを比較することができるため、より適切な会社を選ぶ材料ともなります。

最低限の掃除を行う

査定士が物件を訪問する際、第一印象は非常に重要です。

清潔で整った部屋は高い評価を受ける可能性が上がります。

特に、キッチンやバスルーム、トイレなどの水回りは汚れやカビがないか特に注意が必要です。

床や窓、バルコニーなどもきちんと掃除をしておくと良いでしょう。

また、不要なものやゴミを処分することで、部屋が広く見える効果もあります。

清潔感を保つことは、物件の価値を正確に判断するための大切なポイントです。

設備の故障・欠損を確認してメモしておく

マンションの設備や内装の故障、欠損は査定額に影響を与える要因となります。

例えばエアコンや給湯器、キッチンの設備などの動作確認を行い、異常がある場合はメモしておくことが重要です。

これにより、査定士に事前に正確な情報を提供することができ、査定がスムーズに進行します。

また、故障や欠損がある場合の修理や取り替えの費用も概算で知っておくと、査定後の交渉の際に参考となるでしょう。

正確な情報の共有は、双方の信頼関係を築く上で不可欠です。

マンション査定の流れ

  1. 発生する税金・費用をチェック
  2. 売却相場を調べる
  3. 必要書類を揃える
  4. 目標金額・売却時期を検討しておく
  5. 室内を綺麗に掃除する

マンションを売りたいと思っても、いきなり査定に出すのはおすすめしません。

事前準備をしっかりやっておくと、よりスムーズに業者選びや売却活動を進めることができます。

ここからは、査定前にやっておきたい準備を紹介します。

発生する税金・費用をチェック

マンション売却にかかる費用は、代表的なものでも9つほどあります。

  1. 仲介手数料
  2. 印紙税
  3. 抵当権抹消登記費用
  4. 譲渡所得税
  5. 測量費用
  6. 不用品の処分費用
  7. 各種書類の発行費用
  8. ハウスクリーニング費
  9. リフォーム費

マンションの売却価格によってもかかる税金は上下しますが、低く見積もっても総額100万円前後の費用は覚悟しなければいけません。

お金がいくら手元に入るかシミュレーションする際は、こうした費用のことも必ず考えなければいけませんよ

マンションを売る時にかかる税金はいくら?売却利益への課税額と計算方法・特例控除

売却相場を調べる

自分のマンションはいくらで売れるか、その概算値を自分で事前にイメージする必要があります。

「そんなの不動産会社に査定してもらえばいいじゃないか」と思われるかも知れませんが、不動産会社の査定額は1社1社異なりますし、必ずしも正確な査定額を算出してくれるわけではありません。

中には査定額をあえて吊り上げて契約を取ろうとする悪徳業者もいるので、事前に相場を調べておけばどの業者と契約すれば良いかが分かりやすくなります。

相場を調べる方法は、大きく分けてこちらの2通りです。

  • SUUMOなどのポータルサイトや折り込みチラシで現在の売出物件情報を調べる
  • 国交省の「土地総合情報システム」などを使って過去の成約事例を調べる

必要書類を揃える

マンションの査定を依頼する前に、必要書類を出来るだけ準備しておきましょう。

マンション売却に必要な書類は、査定依頼から媒介契約前に準備したいものと、買主との売買契約・引き渡し前に準備したいものがあります。

いくつかの書類は発行に時間がかかるケースもあるので時間に余裕を持って揃えておきましょう。

最初のうちに揃えておきたい書類は、以下の通りです。

  • 身分証明書
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 登記済権利書または登記識別情報
  • 固定資産税通知書
  • 固定資産税評価証明書
  • 固定資産税評価証明書
  • 土地の測量図
  • 建物の図面
  • 固定資産税評価証明書
  • ※マンション情報が確認できる書類
  • その他書類(お持ちの場合提出)

マンションを1棟まるごと所有しているなら、オーナーが書類を全て集められます。

ただ分譲マンションの場合は、重要書類を自分が持っていないことも多いです。

この場合はマンションの管理会社に連絡し、書類を発行してもらう必要があります。

目標金額・売却時期を検討しておく

査定依頼を行うのと同時に、売却時期の2つを決めておきましょう。

これら2点を前もって決めておくと、業者に相談がしやすくなる場作りのきっかけになったり、売却活動がスムーズに行われるなど、売り手にとって大きなメリットになります。

また売却価格のリサーチや目標額の設定を行っておけば、主導権を会社側に握られず、理想に近い形で売却益を得ることができます。

さらに売却する時期を決めておくと、結婚や転勤などのライフイベントでマンションを手放すことになっても、慌てることなく、売却計画が立てられます。

室内を綺麗に掃除する

訪問査定をお願いする場合は、必要最低限の掃除と片付けを行いましょう。

リフォームやリノベーションを行った方がいいと思われますが、これらを実施しても査定価格に評価されることは少なく、元が取れる保障がありません。

それよりも所有者自身で掃除や片付けを行った方が、はるかに安上がりです。

マンション査定を受けた時にすること

マンション査定を依頼する前もそうですが、実際にマンション査定を受けた後にこれから紹介する3つのことをしなければ、後々、予期せぬトラブルを招く原因になったり、予想していた結果とは異なる結果でマンション売却を終えることになります。

損失やトラブルを未然に防ぐためにも、これから紹介することは、マンション査定を受けるたびに行いましょう。

査定価格の根拠を問う

査定を受けた際、提出された査定価格だけを鵜呑みにせず、その価格がどのように算出されたのか詳細な根拠を不動産会社に問い合わせることが重要です。

例えば、地域の相場や築年数、間取り、マンションの総戸数や設備の状態など、多くの要因が査定価格に影響を与えます。

そのため、具体的な計算方法や比較物件の情報などを確認することで、提案された査定価格が適切であるかどうかの判断材料となります。

また査定価格は、マンションの売出価格の基準になる大事な要素です。

査定価格の根拠を問う際は、「他の会社よりも価格が高いのか」や「過去の取引事例よりも価格が安いのか」といった問いを投げて明確な説明が返ってくるなら、査定を依頼した会社は信頼できる会社といってもいいでしょう。

ローン残高と査定価格を照らし合わせる

マンションの購入時にローンを組んでいる場合、売却を検討する際には、ローンの残高と査定価格との関係を明確に把握する必要があります。

査定価格がローン残高を下回っている場合、売却時に差額を補填する必要が生じるため、そのような状況を避けるための対策や計画が必要です。

一方、査定価格がローン残高を上回る場合は、売却後の残金の使途などを計画することが考えられます。

売出価格を高く設定しない

マンションを売却する際には、希望価格を高く設定することは避けるべきです。

市場価格よりも高い価格での出品は、売却のスピードを大きく低下させる可能性があります。

また、長期間売れ残ることで、結果的に価格を大きく下げる必要が出てきたり、物件の魅力が低下するリスクがあります。

適正な価格設定は、売却の成功を大きく左右するため、専門家の意見や査定結果を基に、現実的な売出価格を設定することが求められます。

マンション査定を成功させるコツ

マンション査定を不動産会社に依頼する場合、査定額がいくらになるのかを気にされる方もいらっしゃいますが、依頼前に済ませておくことや注意すべきことが多々あります。

ここでは、それらを1つずつ解説していきます。

査定は必ず複数社に依頼する

マンション査定をお願いするとき、信頼できる1社に絞らず、複数社に依頼して見積価格を比較してから決めるのが最適です。

会社によってみるポイントは同じでも、評価の付け方は全く異なります。

その結果、数百万円の差がある見積書を拝見することとなります。

査定額に差が生じるのは、会社によって得意分野があるためです。

査定を通じて、会社側が得意とするエリアと分野を見極めて、自分にとって利になる会社と媒介契約を結びましょう。

リフォームやリノベーションは行わない

査定を依頼する直前に、リフォームやリノベーションを行っても、査定額に影響することはありません。

仮に評価されたとしても、工事代の元が取れるという保障がなく、赤字になる場合が多いです。

むしろリフォームやリノベーションを行えるだけの資金があるなら、これらをセットプラン扱いにして査定をお願いするほうがプラス評価に繋がります。

また買い手にとっても、自分好みに専用部分を変えられるという点に魅力を感じるため、査定額が実施するかしないかで大きく変わってきます。

過去に遭った事故・事件があれば打ち明ける

査定を行う場合、過去に起きた事故や事件があれば、包み隠さず打ち上げましょう。

査定額に大きく影響することを懸念して、隠蔽される方もいますが、もし売買契約を交わした後に瑕疵や物件事故などが発覚すれば、契約不適合責任を受ける羽目になります。

またこのような瑕疵がある場合の説明は、義務化されているので、必ず訪問者に説明しましょう。

正確な査定額を知るなら訪問査定を実施する

不動産会社からの営業やしつこい勧誘などを避けたいという理由から、匿名査定や簡易査定を利用される方がいらっしゃいますが、正確な査定額を算出するなら、訪問査定を利用するのが最適です。

訪問査定は、前節で紹介した10の評価ポイントを事細かく分析して査定額を算出してくれるので、実際の売却価格と誤差が生じにくいです。

査定方法1つで数百万円の損得が生じることもあるので、損せず、売却を済ませるなら、訪問査定で価格を出すのが最適です。

マンション査定は売却の直前に行う

今はマンションを売らず、数年後にマンションを売却する場合は、再度、査定依頼を行う必要があります。

今回査定して算出された価格と、数年後の査定額とでは物件にかけられた市場価格に大きな差が生じているため、現行の査定額では高すぎるという理由で買い手が付きにくい状況を招きやすいです。

手間に感じますが、査定依頼は、マンションを売却するたびに依頼しましょう。

仲介業者の規模は査定額と直接関係ない

不動産会社には三井のリハウスなどの全国展開している大手の他に、長年地域密着で営業している街の不動産屋もあります。

大手のほうがしっかり見てくれるイメージがありますが、実際は大手は営業マン1人が持つ案件数が多く自分の番が回ってこなかったり、担当者が転勤してきたばかりで地域事情を全く知らなかったりします。

それぞれメリット・デメリットがあるので、どちらか一方に査定を依頼するのはおすすめできません。

【比較項目】 大手 地元中小
おすすめエリア 都市部・住宅地 地方・郊外
おすすめエリア 都市部・住宅地 地方・郊外
売却活動のコスト 高い 低い
集客力 高い 低い
ネットを使った宣伝 不得意 得意
不動産タイプごとの実績 タイプに関わらず平均的 得意・不得意がはっきりしている
地域の情報 持っていない 独自情報を持っている
担当者の対応 比較的ドライ 親身になってくれる
囲い込みの危険性
最新の市場動向 対応 未対応なことも多い
検査・保証 しっかりしている 対応が不十分な場合もある

最近はネットで物件を選ぶケースが増えているので、ネットを使ったPRに秀でた大手業者のほうが少し優位です。

【2024年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較!信頼できるのはどこ?

それぞれの会社の良さは時間をかけないと分からない部分も多々あります。最初からどちらかだけに絞るのではなく、なるべく両方に査定を依頼しましょう。

不動産売却を依頼するならどこがいい?大手・地元中小の良さや違い・売却実績が高い不動産会社を10社紹介

マンション査定シミュレーションの利用がおすすめの人

ここでは、マンション査定シミュレーションの利用がおすすめの人の特徴を解説します。

売却を考えているマンションの資産価値を知りたい方

現在、所有するマンションの市場価格を知りたいと考えているなら、マンション査定シミュレーションの利用はおすすめです。

このツールは、物件の立地、築年数、間取り、周辺環境、建物の状態など、さまざまな要素を加味しておおよその価格を算出します。

査定シミュレーションを使用することにより、売却を検討している物件の資産価値の把握ができ、適正価格で売却するための目安が構築できます。

査定前におおよその査定額を把握しておきたい方

マンションの売却を検討しているが、具体的な売却価格をいくらにすればいいのか分からないという方にも、マンション査定シミュレーションの利用はおすすめです。

冒頭でも紹介しましたが、シミュレーションを利用することによって、物件のおおよその資産価値を把握することができます。

実際、提示される価格は、入力した情報と過去の売却事例を参考にして出した価格になるので、この後行う訪問査定で提示される価格とは100万円単位で差が生じます。

しかし、資産価値を把握していることで、不動産会社との交渉時に自己の立場をしっかりと理解した上で、適切な売却価格を提案することが可能になります。

加えて、査定額が予想より低い場合、売却そのものを見送るか、あるいは物件の改善点を見つけるための指標にもなります。

マンション査定に関する良くある質問

ここでは、マンション査定を行う前に知っておきたいことや解決しておきたい疑問を解説して行きます。

マンション査定の流れは?

マンション査定の基本的な流れは以下の3ステップです。
①まず、不動産会社が実施している机上査定を利用します。

この時にマンションの所在地と築年数、間取りなどの基本情報を提供して、おおよその査定価格を把握します。

②次に、不動産会社がマンションを訪問して、物件の詳細な状態を確認する「訪問査定」を行います。

会社側は、部屋の状態や設備の劣化度合い、眺望などをチェックし、これらの情報を基に査定価格を最終的に算出します。

③査定結果は、数日後に不動産会社から提供されます。

詳しくは、「マンション査定の流れ」にて解説しています。

ローンが残るマンションも査定してもらえる?

ローンが残っているマンションでも査定は受けられます。
しかし、売却時の収益がローン残高を下回る場合、その差額を補填する必要があります。
また、マンションを売却する際にはローンの残高を一括返済する必要があります。

このため、ローン残高と査定価格をしっかりと照らし合わせて、実際に売却する際の収支を計算することが重要です。

ローン残債があるマンションも売却できる?ローンが残る物件を売る流れ・注意点をケース別に解説

マンションの売出価格と査定額の価格差はどれくらいが相場?

マンションの売出価格は、査定結果を基に設定しますが、適切な価格帯の中であれば、少し高めに設定することも可能です。
価格を高く設定すれば売却利益は増えますが、売れにくくなるリスクがあります。

逆に低すぎる価格では、損をする可能性があります。

市場の動向や近隣の物件の取引実績などを参考にしながら、専門家と相談して最適な価格を設定することが重要です。

マンション査定は不動産一括査定サイトを活用するのがおすすめ

マンションを高く査定したいなら、必ず複数社に査定を依頼しましょう。

複数社に査定を依頼するメリットは査定の最高額がわかるということです。

中古マンションには定価がないので、自分で相場を調べないといけません。

相場がわからないといくらで売れるかの検討が付かないので、非常に重要となります。

その中でも査定額が高い業者と契約をすれば、高く売れる可能性がアップします。

査定額はそれぞれの業者が算出した売却予想額なので、力のある業者なら高くなります。

マンション査定の精度は年々上がっており、現在は査定額と実際の売却価格はほぼイコールとなっています。

マンションを高く売りたい方には複数社に査定を依頼して結果を比較する作業は今や必須なのです。

一括査定サイトで複数業者へ査定依頼

一括査定サイトで複数業者へ査定依頼

中古マンションの査定は、複数社に赴いて査定額を比較するのがセオリーですが、来店での申し込みを複数回やるのは時間がかかってしまいます。

そこでおすすめしたいのが不動産一括査定です。

2008年頃にはじまったこのサービスは、査定したい物件の簡単な情報を入力して、複数の不動産会社に査定を申し込むことのできる仕組みです。

平均最大6社に一括申し込みができ、どこが高値で売ってくれるかを簡単に見定めることができます。

地域に対応する業者を探す手間も省けるので、査定にかかる時間が短縮されますよ。

不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介

しつこい営業電話が心配な人は事前に対策しよう

こうした不動産査定サイトを使うデメリットとしては、複数社に連絡先を共有した直後から何度も営業電話がかかってくるということが挙げられます。

確かに、中には押し売りのためにしつこく電話をかけてくる悪徳業者もいますが、ほとんどの場合は物件のより詳しい情報や申込者の状況、相談の日時設定を聞きたい業者です。

複数社からの連絡を抑えたいなら、まず査定依頼の数を減らしましょう。

自宅査定を依頼する流れ4

こちらは、当サイトの一括査定サービスですが、業者の説明の横にチェックボックスがあるのがわかるでしょう。

このチェックを外せば、査定依頼先から除外することができます。

向こうからの連絡を抑えたい方は、依頼を2、3社にとどめておきましょう。

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