- 共有の財産を整理する
- 借金額などの整理をする
- 財産の分割割合を相談して決定する
- それぞれが引き継ぐ財産や、引き継ぎ方を決定する
- 離婚協議書の作成
離婚時は、一緒に住んでいた持ち家も財産分与の対象になります。
財産分与にはいくつかのパターンがありますが、家を売却して現金化した上で分割する方法が一般的です。
離婚時の家売却では、離婚前や離婚後など、どのタイミングで売るかが重要となります。
また、どのような方法で売却すれば良いかなど、整理しておくべきポイントがいくつかあります。
今回は、離婚時に家を売却する際の気になるポイントについて解説していきます。
【免許登録】
宅地建物取引業免許:国土交通大臣(4)第7845号
一級建築士事務所登録:東京都知事 第62093号(東京本社)
特定建設業許可:東京都知事 (特-2) 第135078号(東京本社)
不動産特定共同事業許可:東京都知事 第134号(東京本社)
賃貸住宅管理業登録:国土交通大臣(1)第1722号(東京本社)
離婚時に家を売却するメリット
離婚で家を財産分与する場合、大きく分けて2つの方法があります。
- 家を売却して現金化し、それぞれの分割割合に合わせて分割する
- 家を片方が所有し、所有した側の分割割合の余剰分+もう片方の分割割合分に相当する財産(現金なども含む)が、家を所有しない方に与えられる
ただ、一般的には、家を売却してから分割をするケースが多いです。
- ローンの残債を完済した上で、分割ができる
- 現金化したほうが柔軟に分割しやすい
- これまでの生活と精神的に決別できる
特に、住宅ローンの残債を分割時に完済できるというのは大きなメリットになります。
住宅ローンの契約が夫婦の共同名義になっている場合は、離婚後はそれぞれが引き続き返済義務を負うという形になることが多いです。
こうなると家を出て行ったほうも引き続き返済が必要になるので、新生活に向けて切り替えるという心境になりにくいです。また、将来的に片方がローン返済の滞納をした場合、連帯保証義務などが生じたら余計にややこしくなってしまいます。
財産分与後のトラブルを避けるためにも、原則は家を売却するのがおすすめです。
離婚で家を売るタイミング【離婚前?離婚後?】
離婚がきっかけで家を売る場合、離婚前の婚姻関係にある状態で売るのと、離婚後に売るのとでは、様々な違いがあるのではないかと心配する方もいるでしょう。
しかし実際は、離婚前に家を売る場合と離婚後に家を売る場合を比較した場合、どちらか一方の方法が不利益につながるということはありません。
良く言われるのが、「離婚前に家を売ると贈与税が生じるので、離婚後に売った方が良い」という言説ですが、これは売却のタイミングが問題なのではなく、離婚前に代金を分割すると財産分与ではなく贈与と見なされるので、贈与税が発生するということを誤認したもので、事実ではありません。
離婚前に家を売ったとしても、その代金を離婚時の財産分与と認められる形で分割をしたのであれば、贈与税は発生しません。
売却をするかどうかは離婚前に決めておく方が良い
家を売却するタイミングをいつにするかに関わらず、可能であれば家を売却するかどうかは離婚前に決めておいた方が良いでしょう。
離婚を一旦してしまうと、双方が顔を合わせて冷静に話し合う時間を作るのが難しくなってしまう傾向にあります。
話し合いが難しい場合は、弁護士を挟んで相談するのも一つの手です。
離婚で家を売る前に調査すべきポイント
離婚時に家をどうするか決める前に、チェックしておきたい2つの重要なポイントがあります。
- 共有名義かどうか
- 抵当権が残っているかどうか
現状を調べた上で、可能な方法で対処していく必要があります。
ポイント1】家の名義が共有名義になっているか
物件の名義が夫婦共有になっている場合、離婚後の家の名義をどうするのか考える必要があります。
家の売却や譲渡は名義人全員の承諾が必要なので、早い段階でどちらの単独名義にするか決めておかないと、双方の連絡が取れなくなった時に売却できなくなってしまいます。
加えて、片方が住み続けることになった家を共有名義のままにしておくと、共有名義人の相続人全員み持分が分配されます。

例えば上の例では、夫の方が家を引き取って単独名義にしておけば孫に持分100%を相続できるのに、共有名義のままだと孫が25%の持分しか受け取れません。
夫婦共有の物件を単独名義に変更する場合、持分割合が50%なら現在の査定額の半分を名義人になる人が支払うようになります。

共有名義の解消に限らず、財産分与の前には現在の家の価値を査定しておく必要があります。
ポイント2】抵当権が残っているかどうか
住宅ローンの残債がある場合、家には抵当権が設置されています。
抵当権とは金融機関が住宅ローンを貸す代わりに物件を担保に出来る権利のことで、ローンの返済が滞った場合は強制的に差し押さえることが出来ます。
住宅ローンの債務者と家の名義人が異なると、家を出ていった側が返済義務を怠ったら、もう片方(家を取得したほう)の家が差し押さえられてしまいます。
多くの専門家が離婚時は家の売却をして抵当権を取り外すべきと言っているのも、こうしたリスクを見越してのことです。
離婚で家を売る際の注意点
注意点1】家を売る場合は共有名義人の同意が必要
家を売る場合は、その家の共有名義人全員が売却に合意している必要があります。
離婚前に夫婦共同で購入した家であれば、離婚時に売却する場合も2人が売却することに納得していなければいけません。
一方が売却に反対している場合は、家を売ることはできないので注意が必要です。
注意点2】オーバーローン状態の家を売る場合は財産分与が複雑

家の時価が住宅ローンの残債を下回る状態をオーバーローン状態と言います。
この状態だと家を売却して住宅ローンを完済し、抵当権を抹消することができません。
財産分与は”財産”を分割する手続きになります。オーバーローン状態の家は評価的にはマイナス(負債)ですが、残債と住宅は切り離して考えられるため、家をどうするかはオーバーローン状態でも離婚時に決めて、進める必要があります。
オーバーローン状態で家を売る場合は、その後の返済をどうするかなども含めて金融機関とも相談が必要になります。
- 任意売却をおこなう
- どちらか一方が家に住み続け、ローンの名義人(共同名義のケースも)が残債を払い続ける
注意点3】子供のことを考えると片方が住み続けた方が良いことも
家を売却したら引っ越しが必要になるので、生活の基盤を考えると今後も住み続けた方が良いと判断されるケースも多くあります。
特に子供が、今通っている学校から転校しなければいけなくなることも考えてあげる必要があります。
このように、家族の状況を考えると、必ずしも家を売るのが良い訳ではありません。
離婚前後の状況はそれぞれ異なるため整理が必要
前述の通り、離婚時の財産分与のためには家を売却する方法が一般的に良いと考えられます。
ただし、家の購入時やローンの借入時にどのような条件で契約したかについては、それぞれ条件が異なるため一概には言えません。
契約状況や権利関係を整理した上で、専門機関に相談をしてからどのようにするかを決めていくことをおすすめします。