チェックリスト
☑ | 設問番号 | 内容 |
---|---|---|
□ | ① | 都市部からのアクセスが近い |
□ | ② | 最寄り駅から徒歩10分以内 |
□ | ③ | 地域に公共施設・教育施設が1つ以上ある |
□ | ④ | 公園・散歩道が1つ以上あり、緑が多い |
□ | ⑤ | 大手ハウスメーカーの物件である |
□ | ⑥ | 大規模分譲地内の物件である |
□ | ⑦ | 外観・エントランスの見映えが良い(高級感がある) |
□ | ⑧ | 築年数が20年以内 |
□ | ⑨ | 面積・部屋数が競合より広い |
□ | ⑩ | 頻繁にメンテナンスをしている |
□ | ⑪ | リビングルームが広い |
□ | ⑫ | 共有部分が広く充実している |
□ | ⑬ | 壁・ベランダに破損・劣化がない |
□ | ⑭ | 雨漏りがない |
□ | ⑮ | エントランス・部屋に入るまでに不快な風景がない |
□ | ⑯ | マンション全体の見た目が良い(高級感・安心感) |
□ | ⑰ | 窓のサッシに結露がない |
□ | ⑱ | エアコンや照明に不具合がない |
□ | ⑲ | 室内に嫌なにおいを感じない |
□ | ⑳ | 床にキズがなく、定期的に掃除をしている |
近年では、都市部を中心に分譲マンションの購入需要が増えています。
特に直近ではマンションの価格が右肩上がりで高騰しており、「都市部の分譲は買った価格かそれ以上の価格で売れる」という意見も多くあります。
しかし、一方で分譲マンションが売れ残ってしまうケースもあり、決して楽観視できる状況ではありません。
分譲マンションの売却を成功させるにはどこに注意すれば良いのか、徹底解説していきます。
- ポイント1】最適なタイミングで売る
- ポイント2】内覧準備をしっかりおこなう
- ポイント3】売り出し価格は慎重に設定する
- ポイント4】スケジュールに余裕を持って売却をおこなう
- ポイント5】インスペクション(住宅診断)を事前におこなう
- ポイント6】不動産会社は比較して選ぶ
- ポイント7】ローン残債がある場合は注意が必要
分譲マンション売る人続出の背景とは?
分譲マンションを売る人は、近年増加傾向にあることが分かっています。
上記のデータによると、2016年頃から中古マンションの売り出し件数は大きく上昇し、2020年~2022年で一度下落したものの、2023年で再び上昇を見せています。
こうなった理由としては、主に下記の3つが考えられます。
- 築20年台のマンション価格が高騰している
- 管理費用が高くなるタイミングである
- コロナ禍による環境変化や今後の人生計画の変化
理由1】築20年台のマンション価格が高騰している
上記は首都圏の中古マンション全体の価格推移を表したものですが、新規登録物件・成約物件ともに増加をしています。
上記は分譲マンションの新規供給戸数をグラフ化したものですが、1995年~2008年あたりがここ50年の間で、最も年間の供給戸数が多くなっています。
このあたりで新規供給された分譲マンションは現在、築20年台前半のものが多く、「住まいとしても良い時に利用できて、これ以上築年数が経過すると売り時を逃す※」という、売却には最適なタイミングと言えます。
※レインズ発表資料「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」によれば、築26年以上から、成約件数が新規売り出し件数を下回り、売れ残りのリスクが高くなることが分かります。
年/(成約件数/新規登録件数) | 築0~5年 | 築6~10年 | 築11~15年 | 築16~20年 | 築21~25年 | 築26~30年 | 築31~35年 | 築36~40年 | 築41年~ |
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2013年 | 105 | 128 | 122 | 103 | 74 | 83 | 80 | 90 | 88 |
2014年 | 129 | 123 | 129 | 99 | 78 | 77 | 80 | 82 | 86 |
2015年 | 124 | 110 | 136 | 109 | 82 | 72 | 83 | 84 | 87 |
2016年 | 117 | 109 | 137 | 111 | 95 | 72 | 80 | 76 | 85 |
2017年 | 120 | 119 | 132 | 115 | 94 | 72 | 76 | 75 | 83 |
2018年 | 125 | 146 | 133 | 127 | 94 | 70 | 71 | 68 | 74 |
2019年 | 124 | 169 | 138 | 137 | 99 | 71 | 63 | 64 | 71 |
2020年 | 133 | 185 | 141 | 143 | 104 | 72 | 57 | 60 | 68 |
2021年 | 123 | 165 | 143 | 141 | 114 | 80 | 63 | 65 | 68 |
2022年 | 138 | 169 | 148 | 135 | 106 | 84 | 62 | 68 | 68 |
2023年 | 166 | 176 | 171 | 136 | 112 | 82 | 60 | 64 | 65 |
※単位:%(小数点1位以下は切り捨て)
理由2】管理費用が高くなるタイミングである
通常、分譲マンションは築15年前後から管理費の増大や修繕積立金の値上げなどが起こり、居住者の固定費の支払いが増えるようになります。
前述の通り、首都圏の最も供給戸数が多かった年の分譲マンションは管理費増大のタイミングになっており、コストの増加も加味して今のうちに売却する選択をする方も増えています。
理由3】コロナ禍による環境変化や今後の人生計画の変化
コロナ禍によってリモートワークに切り替わった、コロナ禍による給与の減少によって持ち家から賃貸に切り替えたなど、コロナ禍がきっかけで分譲マンションを売却した層も一定数います。
分譲マンションの売却を成功させるポイント【7選】
ポイント1】最適なタイミングで売る
- 転勤や進学などが多い9~11月と2~3月
- 周辺環境が変化したタイミング
- 住宅ローン金利が低水準を維持しているタイミング
- 税金・経済・政策などが売却に有利なタイミング
- 築年数が古くなりすぎないタイミング
分譲マンションに限らず、一般的に不動産は上記のようなタイミングで売り出すと、買い手の需要が高い状態で成約しやすいと言われています。
特に分譲マンションのような居住用マンションは、住宅ローンの金利上昇や経済状況(景気の状況)が購入意欲に影響しやすいので、注意しましょう。
ポイント2】内覧準備をしっかりおこなう
分譲マンションのように居住目的で売買される物件は、内覧での印象が非常に重要です。
購入希望者は「将来の住まい候補」という視点で内覧に来るので、住み替え先として魅力的だと思って貰えるように、掃除や整理整頓には力を入れておきましょう。
場所 | ポイント |
---|---|
キッチン | コンロやシンクを優先的に磨き上げる。生ごみのニオイはしっかり消臭 |
浴室・洗面所 | カビ・水垢・鏡の曇りを清掃。内覧時には全体が乾いた状態になっているようにする |
トイレ | におい、カビ、水垢やホコリを清掃 |
リビング・ダイニング | ものを整理整頓し、広い印象を与える |
玄関 | 靴・傘はしっかり収納。床(三和土)は水拭きしておく |
ベランダ・バルコニー | 洗濯物はすべて取り込んでおく。床を拭き掃除し、余計なものは置かない |
窓ガラス | ガラス・網戸を拭き、日光がより入るようにする |
クローゼット・ロフト | 中を見られることも想定して整理整頓。荷物を押し込まない |
特に浴室やトイレ、洗面所、キッチンなどの水回りは、生活感が出やすく、自力では綺麗にしにくい部分でもあります。
これらの部分は、ハウスクリーニング業者に依頼することも検討しましょう。
ポイント3】売り出し価格は慎重に設定する
分譲マンションの売り出し価格は、不動産会社の査定価格を参考にしつつ、最終的に売主が決定をします。
不動産会社の査定価格が相場価格とすると、査定価格より高めの売り出し価格を設定した上で、その価格で成約ができたら売却の成功度は高いということになります。
一方で、査定価格と売り出し価格の乖離が大きくなると、割高と感じられて買い手がつかず、売れ残るリスクが増えてしまいます。売れ残り期間が長引きすぎると、売主側が結局我慢できず、査定価格よりも価格を下げてしまうというケースも増えます。
初めに、いくらであれば分譲マンションの売買が可能なのかの条件を整理した上で、仲介業者とも相談をしながら価格を決定していきましょう。
ポイント4】スケジュールに余裕を持って売却をおこなう
分譲マンションを売る際は、売れ残る可能性も考慮して、余裕のあるスケジュールで進めることをおすすめします。
転勤による引っ越しや離婚など、早めに売却しないといけない状況だと、安く買い叩かれるリスクが増えてしまいます。
スケジュールに余裕があると、値下げ交渉をしてきた購入希望者を拒否することもできるので、安値で成約してしまうリスクが減ります。
また、前述の通り、分譲マンションを高値で売ろうとしたら、売り出し価格を高くつけるのがセオリーですが、売り出し価格が高いほど売れ残る可能性も高くなります。
高く売りたい場合ほどスケジュールに余裕を持たせ、購入希望者をじっくり待つ粘り強さも重要になります。
ポイント5】インスペクション(住宅診断)を事前におこなう
近年利用者が増えているインスペクション(住宅診断)は、住宅診断士に依頼して建物の劣化・欠陥などを検査してもらうサービスです。
インスペクションの結果は上記のような報告書に記載されます。問題が見つからなかった場合は安全な物件だという証明にもなり、成約率のアップに繋がります。
また、近年では民法の改正(2020年4月1日)により、引き渡し後に隠れた欠陥が見つかった時に買主側が賠償請求できる期限がなくなりました。(契約不適合責任)
項目 | 起算点と請求期間 |
---|---|
① 債務不履行に基づく損害賠償請求権 | 権利を行使できると知った日から5年 |
権利を行使できると認められた日から10年 | |
② 不法行為に基づく損害賠償請求権 | 損害および加害者であると知った日から3年 |
不法行為を受けた日および加害者が権利行使可能になった日から20年 | |
③ (①②)による特則・生命・身体の侵害による損害賠償請求権 | 請求権の内容を知った日から5年 |
加害者が権利行使可能になった日から20年 |
項目 | 起算点と請求期間 |
---|---|
① 債務不履行に基づく損害賠償請求権 | 加害者が権利行使可能になった日から10年 |
② 不法行為に基づく損害賠償請求権 | 請求権の内容を知った日から3年 |
不法行為を受けた日から20年 |
これによって、売主が事前に物件の検査をおこなう重要性はこれまで以上に増しています。
引き渡し後のトラブルを避けるためにも、インスペクションは有効です。
ポイント6】不動産会社は比較して選ぶ
分譲マンションを高く売るには、不動産会社選びが何より重要です。
なぜなら、物件の販売活動は仲介を行う不動産会社が担当するからです。
そのため、最初の段階で質の良い不動産会社をしっかり絞り込むのが重要です。
不動産会社をスムーズに比較したい時におすすめなツールが、不動産一括査定サイトです。
不動産一括査定サイトでは、基本的な物件情報を記入・送信すれば、平均最大6社へ一括査定依頼ができます。
所在地を記入すれば査定に対応する業者が一覧で表示されるので不動産会社を一つ一つ探す手間が省けますし、査定額を比較すれば一番査定額が高い業者がわかります。
不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめ人気16社の口コミ・特徴を徹底比較
ポイント7】ローン残債がある場合は注意が必要
「住宅ローンの完済がまだなんですが、売却できますか?」という質問は多いですが、ローンが残っていても売ることはできます。
むしろ、中古の物件を売りにだす方はほとんどがローン付きで売るようになります。
ただし、分譲マンションを売主に引き渡すのは、必ず残っているローンを全て返済した後でなければいけません。これは、ローン残債のある分譲マンションには、抵当権(担保)が設定されたままだからです。
このとき、分譲マンションの売却価格を利用できますが、それでも返済できない場合は貯金など自己資金を使って返済しなければいけません。
また、引き渡しと同時にローンを完済する場合はイレギュラーな一括返済が必要になるので、金融機関(債権者)からの許可や、手数料の用意が必要になります。
金融機関 | 一括返済手数料 |
---|---|
ARUHI | 0円 |
イオン銀行 | 5万4000円 |
じぶん銀行 | 3万2400円(変動金利:0円) |
新生銀行 | 0円 |
住信SBIネット銀行 | 3万2400円(変動金利:0円) |
ソニー銀行 | 0円 |
楽天銀行 | 0円 |
みずほ銀行 | 3万2,400円 |
三井住友銀行 | 5400円 |
三菱UFJ銀行 | 1万800円 |
りそな銀行 | 1万800円 |
三菱UFJ信託銀行 | 3万2,400円 |
優良住宅ローン | 0円 |
カブドットコム証券 | 1万800円 |
※実際の金額については、個別に必ず確認が必要です。
予想よりも低く成約してしまい、ローンが完済しきれない場合は、住み替えローンを使って、残債分を新居の住宅ローンに合算することも可能です。
また、住み替え目的でなくても、金融機関は短期間のつなぎ融資を用意しているので、こちらを使って一旦売買を成立させることもできます。
分譲マンションの売却でかかる税金・費用
分譲マンションを売ると、以下のような費用がかかります。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 抵当権抹消登記費用
- 譲渡所得税
- 不用品の処分費用
- ハウスクリーニング費
- 管理費・修繕積立金
- 消費税(投資目的の売却にのみかかる)
売却の際には、上記のような諸費用が必ずかかります。
そのため、諸費用を考えた上で売却価格を設定しないと、思ったよりも手残りが少ないといったことになりかねません。
手残り金額を増やすためには、諸費用の内訳をしっかりと把握し、節約していくことが大切です。
ここからは、それぞれの費用の内容と値下げ方法を解説していきます。
仲介手数料
諸費用の中で最も高額になりやすいのが仲介手数料です。
不動産売却の仲介手数料はいくらが相場?なぜ払うの?根拠・計算方法を解説
仲介手数料は仲介業者に成約の報酬として支払うものです。
売却価格によって費用の上限額が決まっています。
取引額 | 仲介手数料(法定の上限額) |
---|---|
200万円以下 | 売却額×5% |
200万円超400万円以下 | 売却額×4%+2万円 |
400万円超 | 売却額×3%+6万円 |
例えば分譲マンションを1,000万円で売った場合は、1000万円の3%+6万円=36万円+消費税となります。
仲介手数料の値下げをする方法は主に3つあります。
- 直接交渉をする
- 大手不動産会社の値引き特典を使う
- 季節のキャンペーンを利用する
特に大手不動産会社の値引き特典は、いつでも利用できるのでおすすめです。
ページリンク | 割引特典の内容 |
---|---|
三井のリハウス |
|
住友不動産販売 | 再度のお取引特典:2度目の成約でギフト券10万円分プレゼント |
東急リバブル |
|
京王不動産 | リピーター制度:再度の利用で仲介手数料1割引き |
印紙税
印紙税は売却価格に応じた印紙を用意し、売買契約書に貼り付けて納付をします。
不動産売却代金 | 印紙税額 |
---|---|
100万円以下 | 500円 |
500万円以下 | 1,000円 |
1,000万円以下 | 5,000円 |
5,000万円以下 | 10,000円 |
住まいとして利用してきた分譲マンションが売る場合は、上の表に対応する金額を買主が保管する分の契約書に貼り付けて提出します。
ただ、アパートや1Rマンションなど収益物件として使っていたものを投資家向けに売る際は、契約書の領収書にも同じ額を貼り付けなければいけないので、2倍の印紙税がかかります。
→不動産売却時の印紙税とは?収入印紙にかかる金額と賢い節税方法
抵当権抹消費用
抵当権が設定してある場合、引渡しまでに抵当権の抹消手続きを行う必要があるでしょう。
通常、抵当権抹消の登記は司法書士に依頼することになります。
抵当権抹消にかかる項目は以下のものがあります。
- 登録免許税:不動産1コに付き1000円
- 司法書士への報酬:10,000円ほど
- 事後謄本の取得費:1500円ほど
- 事前調査費用:1500円ほど
1万5,000円程度が相場ですが、事前に司法書士に見積もりを依頼することをおすすめします。
ちなみに、抵当権抹消登記は司法書士に頼まず売主自身で手続きをすることもできます。
分譲マンションの場合は、合計で6000円ほどが相場でしょう。
売主自身で手続きすれば安く抑えることができますが、権利関係は不動産において非常に重要な項目です。
素人がやると予期せぬトラブルが起きる可能性が考えられます。
ご自身で登記するのはリスクが大きいため、司法書士に任せることをおすすめします。
抵当権付き物件は売却できる?抵当権を外すタイミング・取引時の注意点
譲渡所得税
売却金額から取得費用や売却のために直接かかった諸費用を引いた際に残った金額を譲渡所得といいます。
譲渡所得の課税額は、以下の式で求めることができます。
税額=税率×{売却価格-(取得費+売却費用) }
売却価格とは、最終的に売った金額のことをいいます。
取得費は、購入時にかかった費用のこと。
経過した年月の分だけ減価償却費で差し引いて計算をします。
相続物件など、取得費がわからないものは売却価格の5%を取得費として計算していきます。
居住用物件の場合、売却した物件の所有期間に応じて税率が変動します。
短期譲渡所得(5年未満) | 長期譲渡所得(5年超) | |
---|---|---|
所得税 | 30.63% | 15.315% |
住民税 | 9% | 5% |
さらに、居住用不動産の場合、所有期間が10年を超えると軽減税率が適用されるケースがあります。
譲渡所得税が発生したら、引き渡した翌年の2月~3月に確定申告をおこないます。
不動産の確定申告は難しいので、こちらのガイドを参考にしながら進めていきましょう!
不動産売却の確定申告は必要?申告の流れ・必要書類の書き方を完全ガイド【決定版】
家財道具の処分費用
通常、大型の家具・家電の処分には費用がかかります。
そこで、事前に残しておくものがあるか買主に確認してみましょう。
買主が大型家具・家電をそのまま使うということであれば、処分にかかる費用を節約できます。
なお、不要な家財道具は無料で引き渡すことがほとんどです。
売主自身が必要かどうかを考えた上で、買主に話をするようにしましょう。
ハウスクリーニング費
中古物件の場合、売却するために高額なリフォームが必要なのではないかと不安に思う人が少なくありません。
しかし、買主自身でリフォームをすることを念頭において購入を検討する人が多いため、現状のままの売却でも問題ありません。
ただ、ハウスクリーニングを依頼して水回りなどを掃除してもらうと、第一印象が大幅アップして成約率が上がるのでおすすめです。
ハウスクリーニングには部屋全体を掃除するプランと1か所ずつ依頼するプランがあります。
場所 | 料金相場 |
---|---|
浴室 | 10,000~20,000円 |
洗面所 | 6,000~10,000円 |
トイレ | 6,000~13,000円 |
キッチン | 10,000~24,000円 |
レンジフード | 10,000~20,000円 |
水回りを全て依頼しても総額で7万円前後。
ただし、この表はあくまで相場です。
ハウスクリーニングを検討する際には、実際に業者から見積もりを依頼することをおすすめします。
管理費・修繕積立金などの清算金
分譲マンションの場合、管理費や修繕積立金の支払いがあります。
毎月末日に管理費・修繕積立金の支払いがあった場合、月の中頃に引き渡しを行うと、売主・買主のどちらが支払うことになるのでしょうか?
結論から言えば、売主・買主の話し合いによってどんな支払い方にしても問題ありません。
引渡し日を起算日として日割り分割、引渡し月の支払は売主がするなどの方法が考えられるでしょう。
なお、月締めの費用は売主が支払い、固定資産税は引渡し日を基準にして日割り分担するというのが今のトレンドとなっています。
消費税(条件つき)
最初から転売目的で購入したマンションや賃貸に出していたマンションは、投資目的の収益物件と見なされます。
この場合、建物に消費税がかかるので注意しましょう。
ただ、消費税が課されるのは基準期間の課税売上が1,000万円を超えたケースのみです。
不動産投資などによる課税売上が1,000万円を超える可能性がある人は、念のため税務署や税理士などに確認しておくとよいでしょう。
マンションの売却に消費税はかかる?課税対象になるケースと不要なケースを紹介
分譲マンションを売る流れ
分譲マンションを売る流れは、以下の7ステップです。
状況によっては手続きが追加されることがありますが、大体の流れは上記の通りです。
トータルでかかる時間はおおよそ3~6か月でしょう。
Step1】相場を調べる
分譲マンションを売る際は、まず大体の相場を調べることからはじめましょう。
大体いくらで売れるかが分からないと目標額を満たせるかどうかもわからず、無駄に自宅を処分してしまうことになります。
分譲マンションの相場を調べる方法としては、以下の3つが代表的です。
- 総合サイトの売出し物件情報を調査する
- マンション専用サイトに掲載されている相場情報をチェックする
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」を使う
自分で予測額を調べてみて、「よし、売れるぞ」と納得できたら、不動産会社へ査定を依頼していきましょう。
Step2】査定依頼
相場の予測がついたら、不動産会社に査定を依頼します。
査定額は業者によって異なるので、必ず複数社に依頼して比較するようにしましょう。
査定を依頼しようとすると、「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定」の2種類から選ぶようになりますが、まずは机上査定を依頼するのがおすすめです。
机上査定はデータのみで価格を算出するので、精度は落ちますがスピーディです。
まずは複数社に机上査定を依頼して絞り込み、その上で訪問査定を依頼して契約先を決定しましょう。
Step3】媒介契約
訪問査定に納得した業者と媒介契約を結びます。
媒介契約は業者に不動産の販売活動を依頼する代わりに、成約のあかつきには仲介手数料を支払うという内容の契約になります。
媒介契約の方法は3種類あり、1社のみと契約する専属専任媒介契約・専任媒介契約と、複数社との契約が可能な一般媒介契約に分かれます。
契約の種類 | 契約の有効期間 | 売り手自身が買い手を見つけること | 依頼可能な業者数 | 仲介業者からの報告 ※規定されてい最低限の回数であり、実際の連絡回数は業者によって異なる |
---|---|---|---|---|
専属専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できない | 1社のみ | 1週間に1回、メールか文書で連絡 |
専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できる | 1社のみ | 2週間に1回、メールか文書で連絡 |
一般媒介契約 | 3ヶ月以内 | できる | 複数社と契約可能(契約数の上限なし) | なし |
一般的には、専属専任媒介契約・専任媒介契約を選ぶケースが多いです。
Step4】販売活動
契約を結ぶと、業者が分譲マンションを販売していきます。
実施される販売運動は、大きく4つの内容に分かれます。
- 指定流通機構へ登録
- 宣伝・広告作成
- 広告活動
- 内覧準備・実施
売主は定期的に業者から販売活動の経過報告を受ける程度ですが、いつ内覧が来ても良いように掃除や整理整頓をしておきましょう。
Step5】内覧の対応
広告から問い合わせが来たら、内覧を実施します。
物件の印象を良くするために、晴れの日の13時あたりをメドに実施するのがおすすめです。
その他にも、内覧はたくさんのポイントがあります。こちらにまとめてあるので、参考にして対策をしていきましょう。
Step6】売買契約
内覧でOKが出れば、次に売買契約を結びます。
売買契約では、主に契約書を読み合わせて相違がないかチェックしていきます。
確認する事項は、主に以下の10項目です。
- 売買物件の表示
- 売買代金、手付金額、支払日
- 所有権の移転・引き渡し日
- 公租公課の精算
- ローン特約
- 付帯設備等の引き渡し
- 手付解除
- 契約違反による解除
- 瑕疵担保責任
- 特約事項
また、この時に価格の値下げを要求されるケースもあります。
買主は自分に裁量権があることを理由に条件を有利にしようとしてきます。こちらとしては突っぱねたいですが、契約をキャンセルされても困るので、最大1割までなら値下げをしても良いでしょう。
Step7】決済・引き渡し
売買契約が成立すると、買主は住宅ローンの審査に申し込みます。
この結果を約1.5ヶ月待ってから、引き渡し・決済をおこないます。
引き渡しは銀行の一室などで平日におこなうことが多いです。ちなみに、当日の流れは以下の通りです。
- 本人確認と書類の確認
- ローン融資を買い手がおこなう
- 税金などの精算
- 売り手から買い手へ領収書の発行
- 仲介手数料の支払い
- 司法書士への報酬支払い
- 売り手のローン返済手続き
- 抵当権の抹消登記完了
- 鍵や重要事項説明書などの引き渡し
ポイントを抑えて分譲マンション売却を成功させよう
ここまで、分譲マンション売却を成功させるためのポイントや、売却方法について解説してきました。
最初に紹介した通り、マンション価格は高騰している一方で、売れ残るケースも増えています。
不動産会社に依頼をするだけでなく、売主自身がこうしたポイントをしっかり知っておくことが重要です。