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不動産売却

不動産売却で発生するトラブルの事例とは?トラブルの理由や相談先・対処方法について徹底解説

不動産売却で発生するトラブルの事例
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不動産売却は大きな金額が動くので、トラブルも発生しやすいです。

売り手は買い手に比べるとトラブルに巻き込まれにくいですが、万が一の時のために注意をしておきましょう。

今回は不動産売却で起こるトラブルの中で特に起こりやすいものの紹介と、回避するポイントを紹介していきます。

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Contents

不動産売却で発生するトラブルと対処方法

不動産売却を行うときに発生するトラブルは、以下の3種類に分けられ、各トラブルの中心には、仲介売却を担う不動産会社と購入希望者が関係しています。

また一部のトラブルには、近隣住人が絡んでくることもあります。

ここでは、建物関係、土地関係、契約関係の3種類に関係するトラブルとその対処方法について紹介していきます。

建物関係で発生するトラブルとその対処方法

建物関係で発生するトラブルには、以下のようなものがあります。

建物関係で発生するトラブル
  • 物理的瑕疵に関するトラブル
  • 残留予定物に関するトラブル
  • 設備の故障・劣化に関するトラブル

建物に関係するトラブルの発生原因は、売主の報告ミス調査不足によるものが多いです。

ここからは、先のリストで挙げた3つのトラブル事例と、トラブル防止につながる対処方法について解説します。

物理的瑕疵に関するトラブル

物理的瑕疵には、建物の構造や耐久性に関する問題が含まれます。

物理的瑕疵に該当するもの
  • シロアリによる建材の腐食
  • 土壌汚染
  • 雨漏り・住宅の傾きなど

このような瑕疵に加え、ひび割れや、隠された水漏れ、不適切な建築方法などがあるにもかかわらず、市場に物件を売りに出して瑕疵情報を隠蔽した場合、売主には、契約不適合責任の追及、売買契約の解除が告げられます。

対処方法

このようなトラブルを未然に防ぐためには、売却前に詳細な点検や診断、必要に応じて部分的修繕を行っておきましょう。

加えて、告知書に瑕疵内容の開示売買契約書内に、契約不適合責任の免責条項を設けることでトラブルを未然のモノにできます。

さらに、既存住宅売買瑕疵保険を付保しておけば、未報告の瑕疵が発見されても、最大1,000万円まで、付保した保険で修繕費をカバーできます。

なお、保証期間は1年または5年となっています。

残留予定物に関するトラブル

残留予定物とは、売却時に物件内に残ることが予定されている物のことを指します。

残留予定物の多くは、エアコンなどの家電製品が該当します。

この残留予定物の取り決めが不明確であると、購入後に期待していたものがなかったり、予期しないものが残っていたりすることがあります。

対処方法

トラブルを避けるためには、売却前に正確にどの物が残るのかをまとめたリスト設備表という書類を作成し、購入者との契約時に文書で確認することでトラブルを防げます。

設備表とは

残留予定物になる家具・家電製品をリストアップし、住居設備の「有」と「無」、「撤去」といった事項を記載する一覧表。

このリストをもとに契約内容を明確にし、後から予期せぬクレームを避けるための根拠にできます。

なお、設備表は売主が責任をもって作成にあたりましょう。

設備の故障・劣化に関するトラブル

建物の設備、例えば暖房や冷房、排水設備などの故障や劣化が発生すると、購入者との間でトラブルが起こる可能性が高まります。

特に、売却前の点検や説明で明らかにされなかった故障や劣化が見つかると、信頼の喪失や法的措置を求められます。

対処方法

このようなトラブルを避けるためには、売却前に設備の点検を徹底、並びに必要な修理や交換を行うことでトラブルを避けることができます。

また、購入者への説明時には、設備の現状を正確に伝えることが必要です。

もしトラブルが発生した場合には、速やかな修理や交換、あるいは価格の調整などを通じて解決を図るべきです。

土地・周辺環境関係で発生するトラブルとその対処方法

戸建て住宅や土地を売りに出すときにも、トラブルは発生します。

特に「土地関係」のトラブルには、業者や購入希望者だけじゃなく、売りに出す物件の近隣に住む方とトラブルになるケースもあります。

以下は、土地関係で発生するトラブルです。

土地・周辺環境関係で発生するトラブル
  • 土地の境界線問題で発生するトラブル
  • 土地の地下にあった埋設物に関するトラブル
  • 環境的瑕疵に関するトラブル

土地の境界線問題で発生するトラブル

土地の境界線に関するトラブルは、隣接する土地所有者との間で発生することが多いトラブルです。

このトラブルは、主に戸建て住宅と土地を売りに出すときに発生する問題で、マンションは開発時にデベロッパーが境界を確定しているので、トラブルに発展することはありません。

に戸建て住宅と土地を売りに出す場合、売主には土地の境界線を明示する義務があります。

しかし、境界線が不明確であったり、過去の取引で誤った位置に境界が設定されていたりすると、権利関係のトラブルに発展します。

対処方法

正確な境界を確認するためには、公的な登記情報や過去の購入契約書、専門家の測量などの方法が考えられます。

トラブルを避けるためには、売却前に境界の位置を明確にし、隣接する土地所有者との合意を得ることが重要です。

万が一トラブルが発生した場合は、第三者の調停機関や専門家の助言を求めて解決を目指すべきです。

土地の地下にあった埋設物に関するトラブル

土地を購入した後、地下からタンクや廃棄物などの埋設物が発見されることがあります。

埋設物とは

地下に残置したモノ、以前建っていた建物のコンクリートの躯体などを指します。

これは、環境汚染の原因になるため、個人の判断では処分できない場合があります。

また更地にした土地を売る場合、埋設物が残っているかの判断が難しいため、前所有者部ある売主には開示義務があります。

仮に売主が埋設物の情報を伝えなかった場合、購入者からの補償請求や訴訟のリスクが高まります。

対処方法

更地にした土地を売りに出すときは、土地の利用履歴を調査し、必要であれば地下の掘削調査などを行うことでトラブル防止に努められます。

発見された埋設物については、適切な方法での処理や撤去が求められます。

トラブルを未然に防ぐためには、明確な情報開示と、必要な措置の取り組みが重要です。

環境的瑕疵に関するトラブル

環境的瑕疵とは、土地の周辺環境に関連する問題や、土地自体の環境問題を指します。

環境的瑕疵に該当するもの
  • 近隣の騒音
  • 険悪施設が所在地近隣にある
  • 土地内の土壌汚染など

また上記問題に加えて、日照権に関係する問題や心理的に忌避される施設が近くにあるなども、環境的瑕疵に該当します。

売主からすれば、住み慣れているということから、このような環境が瑕疵のうちに入らないと感じますが、これからその土地に住む買主からすればストレスの原因になる可能性が高いです。

対処方法

トラブルの対策は、物理的瑕疵同様、告知書に瑕疵内容の開示売買契約書内に、契約不適合責任の免責条項を設けることの2点です

また、書類作成と並行して周辺環境の調査を徹底と、潜在的な問題を早期特定に努めましょう。

また、購入者に対しては、環境的瑕疵に関する情報を正確かつ適切に伝えることが求められます。

トラブル発生時には、専門家の意見を取り入れながら進めていきましょう。

なお、環境的瑕疵を知っていたにもかかわらず、購入希望者に告知しなければ、免責条項によって契約不適合責任が売主に適用されます。

業者・契約関係で発生するトラブルとその対処方法

不動産売却を行う上で最も多いトラブルが業者・契約関係で発生するトラブルです。

不動産売却を行う上で、専門知識を持つ不動産会社の助力は必要不可欠です。

そんな不動産会社の中には、自社利益を追求する悪徳業者が混在しており、これから紹介するトラブル発生の原因は、悪徳業者の手口が関係しています。

以下は、業者・契約関係で発生するトラブルの事例です。

業者・契約関係で発生するトラブル
  • 一括査定サイト利用時に発生するトラブル
  • 訪問査定を依頼した時に発生するトラブル
  • 媒介契約に関するトラブル
  • 管理規約の説明不足で発生するトラブル
  • 仲介手数料に関するトラブル
  • 契約解除に関するトラブル

ここからは、上記6つのトラブルが発生する原因と対処方法について解説して行きます。

一括査定サイト利用時に発生するトラブル

一括査定サイトは多くの不動産業者から査定額を一度に取得できる便利なツールですが、トラブルが発生することもあります。

例えば、提示された査定額が実際の市場価格からかけ離れていたり、結果報告に付け込んで過度な営業電話をかけてくるなど、様々なトラブルが発生します。

対処方法

このようなトラブルを避けるためには、AI査定ツールなどを活用して査定価格の相場を把握しておくことで、相場からかけ離れた価格を提示する業者を避けることができます。

合わせて報告された価格に関する根拠を求めることで、不動産の適正価格を知る材料にもなります。

また、報告時に電話勧誘など、過度な営業を受けた際は、使用した一括査定サイトを運営している会社に問い合わせましょう。

一括査定サイトを運営している会社の中には、契約解除などの厳しい処分を下して、誰もが安心して利用できるサービス環境に尽力しています。

訪問査定を依頼した時に発生するトラブル

訪問査定は、不動産業者が売りに出す物件を直接調査して査定価格を算出してくれる査定方法です。

物件があるエリアや面積、築年数といった情報のみならず、物件の劣化具合や周辺環境など、その物件にしかない情報を加味して価格を算出してくれます。

その価格は、売り出し価格を決める際の指標にもなるので、査定精度は非常に高いです。

しかし、訪問査定を依頼した時にもトラブルは発生します。

例えば、業者の不適切な行動や、査定額の不透明性、また訪問時のセキュリティ上の問題などが上げられます。

また業者の中には、相場価格よりも高い価格を提示してきたり、根拠もないのに「このタイプの物件なら100%高値で売れる」などと根拠のない言葉で売却を勧めてくる業者がいます。

この手の業者は、後述する媒介契約を交わした後、様々な理由をつけて値下げを強要し、自社買取の選択を迫ってきます。

対処方法

訪問査定を依頼する際は、事前に業者の評判や信頼性を確認し、必要であれば同伴者を設けるなどの安全対策を取りましょう。

また査定結果で不明確な点や疑問がある場合はその場で業者に詳しく説明を求めることで、納得のいく査定結果が得られます。

なお、訪問査定を利用したからといった媒介契約を必ず締結しなければならないという決まりはありません。

媒介契約に関するトラブル

媒介契約は、不動産の売却を業者に依頼する際の契約であり、ここに明確な取り決めがないとトラブルの元となります。

媒介契約でありがちなトラブル
  • 契約期間や手数料、売却方法などの取り決めが不明確
  • 約束事が守られないなどの問題

また媒介契約で最も多いトラブルが、囲い込みです。

囲い込みとは

不動産会社が売主と購入希望者の双方を仲介し、それぞれが仲介手数料を得るために、売り出す物件の情報を公開せず、他社からの問い合わせや紹介に制限を設ける行為。

囲い込みは、主に専属専任媒介契約を交わしたときに発生するケースが多く、囲い込みを受ければ、売却活動の遅延安値で物件が売買されるなどのトラブルに発展します。

また他社からの問い合わせに制限が設けられている状態なので、買い手が見つからない状態が続きます。

対処方法

トラブルを回避するためには、契約時に全ての項目を詳細に確認し、疑問点や不明確な部分は業者と十分に相談することが必要です。

また、囲い込みを受けている疑惑があるときは、以下の3点を持って対処しましょう。

対処方法
  • 物件情報がレインズに掲載されているかどうか
  • 広告情報を確認して売却活動の積極性を確認する
  • 相場価格から乖離した価格が設定されていないかどうか

もしも、契約内容に違反する行動が業者からあった場合、契約解除や違約金の請求などの措置を取りましょう。

管理規約の説明不足で発生するトラブル

マンションなどの共同住宅の場合、管理組合の管理規約が設けられています。

これは区分所有法に基づき、所有者相互間の関係を定めた規約であり、主に共有部分の利用ルールや修繕の義務などをまとめています。

しかし、この管理規約の内容を十分に理解していないまま物件を購入すると、後で意図しないトラブルに巻き込まれることがあります。

例えば、ペットの飼育が禁止されていたり、外壁の色の変更が許可されていないなどが挙げられます。

また売主自身が規約内容をはき違えている可能性もあります。

例えば、専有部分のリフォームを行うには、近隣住戸の同意が必要と記載されていたが、近隣住戸の同意が得られず、リフォームができなかったという事例があります。

対処方法

これらのトラブルを避けるためには、最新の管理規約を購入希望者と不動産会社に手渡し、自身も最新の管理規約に目を通しておきましょう。

規約書中に特殊な内容があれば、売買契約を締結する前にその内容を購入希望者と不動産会社に共有しましょう。

仲介手数料に関するトラブル

「仲介売却」を行って取引が成立すれば、仲介役を引き受けてくれた会社に成功報酬として仲介手数料を支払います。

仲介手数料がいくらになるかについては、契約を結ぶ前に会社側が説明してくれますが、一部の会社では、手数料に関する説明を省いたり、金額を勝手に決めるところがいます。

実際、法律で定められているのは仲介手数料の上限だけで、金額については言及されていません。

売買価格(消費税抜き) 仲介手数料の上限
200万円以下 売却価格×5%×1.08(消費税)
200万円以上 〜 400万円未満 (売却価格×4%+2万円)×1.08(消費税)
400万円以上 (売却価格×3%+6万円)×1.08(消費税)

発生するトラブルの中には、「仲介手数料が無料」を謳いながら、コンサルタント料など、別項目に当たる費用を別途請求してくるケースがあります。

対処方法

このようなトラブルを避けるためには、契約前に仲介手数料に関する内容の明確化、それに付随して別途費用がないことを契約書上で取り決めておきましょう。

また、契約書内で不明点や疑問点がある場合は、契約前に問い合わせましょう。

契約解除に関するトラブル

不動産の売却契約後、何らかの理由で契約を解除したい場合、それに伴うペナルティや条件が事前に明確にされていないと、大きなトラブルの原因となることがあります。

契約解除に関するトラブルで最も多いのは、住宅ローンの本審査に落ちたことです。

戸建て住宅やマンション、土地などの不動産を購入される方の大多数が住宅ローンを組んで混入に至ります。

契約解除にならないためにも、是が非でも購入者にはローン審査を通過してもらう必要がありますが、本人の返済能力や信用情報等の基本項目次第では審査落ちを期す可能性があります。

対処方法

契約解除を避けるためには、契約時に解除条件やペナルティについての内容を契約書内に記載しましょう。

またローン審査落ちによるトラブルを避けるなら、ローン審査に落ちたら売買契約をなかったことにする特約を契約書上に設けることで回避できます。

不動産売却でトラブルが多い理由

前節で、不動産売却で発生するトラブルの事例について解説してきました。

売主の多くは、トラブルなく売却を済ませたいと考えていますが、対処法をもってしても、トラブルなく不動産売却を済ませるのは難しいです。

ここでは、不動産売却でトラブルが発生する理由について解説します。

不動産売却でトラブルが多い理由
  • 一度の取引で大きなお金が動くため
  • 多種多様な専門分野が絡んでくるため
  • 自社利益を優先する会社が混在しているため

一度の取引で大きなお金が動くため

不動産売買は、生活の中でも特に大きな取引となり、多額の金銭が一度に動くこととなります。

これがトラブルの原因となることが少なくありません。

例えば、支払いの遅延、条件の変更、または売買代金の取り決めについての不明瞭さなどが考えられます。

高額な金額が関わることで、一方が不利益を被る可能性が高まり、納得のいかない取引になる場合があるため、双方が十分な認識や理解を持たないまま取引を進めると、後にトラブルへと発展するリスクが増加します。

多種多様な専門分野が絡んでくるため

不動産売買には、法律、建築、税務、環境、地理等、多種多様な専門分野の知識が必要となります。

そのため、専門的な知識がない者が取引を進める場合、適切な判断や対応ができず、情報の非対称性が生まれやすくなります。

例えば、建物の瑕疵や土地の法的な問題、税務上の手続きの不備など、細部にわたるチェックや確認が求められるため、一つのミスや見落としによって大きなトラブルが引き起こされる可能性があります。

自社利益を優先する会社が混在しているため

不動産業界は、多数の業者が存在し、その中には良心的に業務を行っている企業もあれば、自社の利益のみを追求する悪質な業者も混在しています。

これらの悪質な業者は、顧客の利益よりも自社の利益を優先して行動し、顧客に不利益な取引を進める場合があります。

例えば、物件の情報を不十分に提供したり、不正確な情報を伝えることで、購入者や売主を誤認させる行為などが考えられます。

これらの行為は、後に大きなトラブルの原因となり得るため、業者選びは非常に重要となります。

不動産売却のトラブルを避けるポイント

不動産売却をスムーズに進めていくためにも、前もってトラブル防止策を講じておくことが大切です。

以下は、売主自身の行動1つで行えるトラブル防止策です。

不動産売却のトラブルを避けるポイント
  • 契約不適合責任について理解しておく
  • 売買契約書の内容を細部まで確認する
  • 設備に関する免責事項を記載する
  • 物件の欠陥を正直に告知する
  • 契約解除時の条項を盛り込む
  • 売買にかかる必要について詳しく説明する
  • 契約違反時のペナルティを決めておく

ここからは、7つの対策について1つずつ解説して行きます。

契約不適合責任について理解しておく

契約不適合責任とは、物件の状態が売買契約時に示された条件や期待される状態と異なる場合に、売主が購入者に対して持つ責任を指します。

例えば、隠れた欠陥が後から発覚した場合などです。

不動産取引においては、この責任が重要となります。

売主としては、物件の状態を正確に把握し、購入者に適切に伝える必要があります。

一方、購入者としては、契約不適合責任の範囲や条件を理解しておくことで、万が一のトラブル時に迅速かつ適切に対応できます。

売買契約書の内容を細部まで確認する

売買契約書は、不動産の売買に関する重要な取り決めを明記した文書です。

この契約書の内容には、物件の価格、引渡し時期、ペナルティや特約事項など、多くの重要な項目が含まれます。

トラブルを避けるためには、これらの項目を細部まで確認し、疑問や不明点がある場合は、契約前に業者や売主、場合によっては専門家に相談して内容を決めていきましょう。

明文化されていない約束や口頭での取り決めは後で争いの元になるため、必ず書面に残すようにしましょう。

容認事項を詳細に記載する

売買契約書には、特約・容認事項といって個別の状況に合わせて契約の例外等を書きとめる場所があります。

契約不適合責任制度でトラブルを起こさないためには、この部分に「旧耐震基準である」「騒音がする」といったデメリットを記しておくことが重要です。

設備に関する免責事項を記載する

物件には様々な設備が含まれることが多いですが、これらの設備の状態や寿命は様々です。

後から設備の故障や劣化が発覚した際の責任の所在を明確にするため、契約書に設備に関する免責事項を記載しましょう。

例えば、エアコンや給湯器の現状有姿での引き渡し、特定の設備の保証期間の有無など、具体的な内容を詳細に記述することで、トラブルの防止に努められます。

物件の欠陥を正直に告知する

不動産の売却時には、物件に関する重要な情報を隠蔽したり、虚偽の情報を提供したりすることは違法であり、後の大きなトラブルの原因となります。

特に、物件の欠陥や過去の修繕履歴、近隣トラブルなど、購入者が購入の判断に重要とする情報は正確に告知する義務があります。

正直に告知することで、後のトラブルやリスクを大幅に軽減することができ、信頼性の高い取引が行えます。

契約解除時の条項を盛り込む

不動産取引において、何らかの理由で契約を解除するケースも考えられます。

その際、契約解除の条件や手続き、違約金の取り決めが明確でないと、後で争いの原因となることがあるため、契約書に契約解除に関する条項をしっかりと盛り込むことが重要です。

この条項には、契約解除の可能な条件や期間、解除手続き、違約金の計算方法など、詳細な情報を明記することで、双方が安心して取引に進めます。

売買にかかる費用について詳しく説明する

不動産の売買には、物件価格以外にも多くの費用がかかることが一般的です。

例えば、仲介手数料、登記費用、印紙税、固定資産税の残額などがあります。

これらの費用に関する説明が不十分だと、購入者が思っていた以上の費用が発生し、トラブルの原因となり得ます。

そのため、売主や仲介業者としては、売買にかかる全ての費用について、詳しく明確に説明しましょう。

これにより、購入者が予期せぬ追加の費用に驚くことなく、スムーズな取引を進められます。

契約違反時のペナルティを決めておく

契約違反とは、売買契約に基づく義務を果たさないことを指します。

例えば、納期の遅延や物件の瑕疵の隠蔽など、売主の行動1つで契約が解除されたり、住宅ローンの審査に落ちたことによって契約が解除という事例もあります。

これらの違反行為に対して、ペナルティや罰則をあらかじめ契約書に明記しておくことで、契約の遵守を促すことができます。

具体的には、遅延利息や違約金の額、支払い方法などを定め、双方の合意のもとに契約書に記載しましょう。

これにより、万が一のトラブル時にも、迅速かつ公平に問題を解決することができるでしょう。

また、売買契約は法定の手続きなので、キャンセルをすることは原則許されませんが、リスクを冒しても契約を中止する根拠があるのであれば、相手を止めることはできません。

不動産売却でトラブルが起きた場合の相談先

不動産売却で発生するトラブルと対処方法」で紹介したトラブルの中には、売主個人の力では解決できないものもあります。

特に法律や利権関係のトラブルが発生したときは、専門家に相談して解決に努めましょう。

以下は、不動産売却でトラブルに見舞われたときに頼る相談先になります。

トラブル発生時に尋ねる相談先
  • 契約先の担当者・営業責任者
  • 大手不動産会社の相談窓口
  • 不動産団体(社団法人等)の相談窓口
  • 弁護士・司法書士
  • 自治体の相談窓口
  • 国土交通省各地方整備局
  • 国民生活センター・消費生活相談

ここからは、各相談先の特徴について解説して行きます。

契約先の担当者・営業責任者

トラブルが発生した際の最初の相談先として、まず契約した不動産会社の担当者に連絡することが基本です。

彼らは取引の詳細や契約内容を最もよく知っているため、問題の原因や背景を迅速に把握し、対応策を提案してくれます。

しかし、担当者とのコミュニケーションがうまくいかない場合や解決が難しいと感じる場合は、その上司である営業責任者に相談しましょう。

大手不動産会社の相談窓口

多くの大手不動産会社は、消費者からの相談やクレームに対応するための専門窓口を設けています。

特に、小規模な業者との間でトラブルが生じた場合や、契約先の担当者との解決が難しい場合には、中立的な立場からのアドバイスが得られます。

大手不動産会社は業界の標準や最新の動向に精通しているため、有益な意見やアドバイスが得られる可能性が高いです。

不動産団体(社団法人等)の相談窓口

日本には多くの不動産に関する業界団体や社団法人が存在し、これらの組織は消費者からの相談窓口を設置していることが多いです。

例えば、全国不動産協会や各都道府県の不動産協会などが該当します。

これらの団体は、不動産取引の公正・健全な運営を推進しており、トラブルの発生を未然に防ぐための情報提供や、トラブル発生時の調停・仲裁を行うこともあります。

弁護士・司法書士などの専門家

不動産トラブルが法的な問題に発展した場合や、契約内容の解釈が難しい場合には、弁護士や司法書士などの専門家に相談しましょう。

相談する専門家 引き受けてくれるトラブルの内容
弁護士 契約内容や個人間のトラブル
司法書士 登記関係のトラブル
税理士 税務関係のトラブル
土地家屋調査士や測量士 建物・土地境界に関するトラブル

彼らは法律の専門家であり、契約内容の解釈や法的な手続き、交渉のサポートなどを行ってくれます。

特に、法的な措置を検討する場合や、相手方との交渉が難航している場合には、彼らの専門的な知識や経験を活用することで、スムーズな解決に努められます。

自治体の相談窓口

多くの都道府県や市町村には、不動産取引に関するトラブルや疑問に対応するための消費者相談窓口が設置されています。

ここでは、市民や住民からの様々な相談に応じ、適切な情報やアドバイスを提供してくれます。

不動産の専門家や経験豊富な相談員が在籍しているため、取引の基本から、細かい契約内容やトラブル解決の方法まで、幅広いサポートが受けられます。

また、自治体によっては、トラブル解決のための調停や仲裁を行うこともあります。

国土交通省各地方整備局

国土交通省は、日本の不動産業界の監督・指導を行う中央省庁として、各地に地方整備局を設置しています。

これらの地方整備局には、不動産取引業者の登録や監督、さらには消費者からの苦情や相談に対応する窓口が存在します。

特に、業者の不正や悪質な取引に関する問題が生じた際には、こちらを活用することで、公的な対応や調査の依頼ができます。

また、業者に関する情報や登録の有無なども確認することが可能です。

国民生活センター・消費生活相談

国民生活センターは、消費者の生活を守るための情報提供や相談対応を行う公的機関です。

不動産取引に関するトラブルも、その対応範囲内に含まれています。

こちらでは、悪質な業者の手口や注意点、トラブル解決のための方法など、詳細な情報やアドバイスが得られます。

また、地域によっては、専門の相談員や法律家が在籍しており、具体的な対応策や法的手続きに関する相談も受け付けています。

特に、複雑なトラブルや法的な問題が生じた際には、国民生活センターや消費生活相談の窓口を利用することで、専門的なサポートが受けられます。

トラブルなく不動産売却を任せられる会社の特徴

不動産売却を円滑に進めるためには、専門知識が豊富な不動産会社の協力が必要不可欠です。

そのため、不動産会社の選定が売買の成功に大きく関係しているといっても過言ではありません。

以下は不動産売却をを任せられる会社の特徴です。

トラブルなく不動産売却を任せられる会社の特徴
  • 売却実績が高い不動産会社
  • 営業担当者との相性
  • 囲い込みをしない会社がどうか
  • 査定価格について根拠ある説明ができる会社がどうか

売却実績が高い不動産会社

売却実績が豊富な不動産会社は、多くの取引を経験しており、市場の動向や価格帯、顧客のニーズを正確に把握しています。

これにより、顧客の要望に対して適切な提案や対応ができるため、スムーズな取引が期待できます。

また、実績が多い会社は、多くの顧客からのフィードバックや評価を受け取っているため、取引中のトラブルや問題点を改善する能力も高いと言えるでしょう。

営業担当者との相性

不動産売却の際、営業担当者とのコミュニケーションは非常に重要です。

質問や要望に迅速かつ丁寧に対応する担当者は、トラブルを未然に防ぐことができます。

また、お客様の立場に立った提案をしてくれる担当者は、お客様の利益を最優先して売却戦略を立案してくれる可能性があります。

相性の良い担当者を選ぶことで、安心して不動産売却のプロセスを進めることができるでしょう。

囲い込みをしない会社がどうか

囲い込みとは、不動産会社が独占的に物件情報を持ち、他の不動産会社や顧客との取引を防ぐ行為のことを指します。

このような行為は、物件の流通を妨げ、売主の利益を損なう恐れがあります。

囲い込みをしない会社は、オープンかつ透明性のある取引を重視しており、売主の利益を最優先して行動する姿勢が見られます。

そのため、囲い込みを行わない会社を選ぶことで、安心して不動産売却を進められます。

査定価格について根拠ある説明ができる会社がどうか

物件の査定価格は、売却の際の最も重要なポイントの一つです。

信頼できる不動産会社は、査定価格についての根拠ある説明をしっかりと行い、その理由や背景を明確に伝えることができます。

このような説明があることで、売主は査定価格が適切であることを確認することができ、安心して取引を進めることができます。

逆に、根拠のない査定価格を提示する会社は、信頼性に欠ける可能性があります。

不動産売却のトラブルは発生原因と対処法を理解しておくことで阻止できる

不動産売却では、実際に多くのトラブルが発生しています。

その主な原因として、取引に関する知識の不足、契約内容の確認漏れ、双方のコミュニケーション不足などが挙げられます。

しかし、これらのトラブルは、事前にその原因と対処法を理解し、予防策を講じることで阻止することが可能です。

また、トラブルが発生した場合でも、早期に適切な相談窓口を利用することで、問題を早期解決する道もあります。

非常に大きな金額が動く取引なので、細心の注意を払った上で進めることをおすすめします。

完了まで60秒!大手不動産会社の売却価格をスピード査定