近年、上記などを中心として、不動産価格をAIが算出するサービスが増えています。
また、近年では、東急リバブルなどの大手不動産会社がAI事業をおこなう会社と組んで、AIによる匿名査定サービスを自社提供しているケースも増加しています。
不動産仲介大手の東急リバブルは中古戸建ての価格査定で人工知能(AI)の利用を始める。過去に取引のあった1000件以上の物件データをもとに、従来は最大1週間ほどかかっていた査定期間を1日に短縮する。住宅の新設着工戸数の減少で中古流通市場の拡大が期待される。土地や物件ごとの個別性が高い戸建ての取り扱いを増やす。
日本経済新聞Web版「東急リバブル、戸建て売却にAI活用 即日査定が可能に
」2023年12月7日 20:35
また、AI査定の精度は年々高まっており、不動産会社の担当者が机上査定をおこなう場合と比較して、金額のズレは少なくなってきています。
査定物件の情報 | |
---|---|
交 通 | JR○○駅 徒歩9分 |
土 地 面 積 | 215.69㎡(65.24坪)公簿 |
土 地 基 準 面 積 | 215.69㎡(約 65.24坪) |
土 地 権 利 | 所有権 |
方位/接面道路 | 南西側約6m公道 |
用 途 地 域 (建ぺい率・容積率) |
第一種低層住居専用地域(建ぺい率 50% 容積率 80%) |
構 造 / 階 数 | 木造/- |
建 物 面 積 | 158.99㎡(48.09坪)公簿 (1階 95.23㎡・2階 63.76㎡) |
間 取 り | 7部屋 |
建 築 年 月 | 平成13年1月 |
1】東急リバブルのAI査定

結果:2,036万円~2,300万円
2】ハウスドゥのアプリ「10秒でDo」のAI査定

結果:2,179万円~2,291万円
3】三井のリハウス(三井不動産リアルティ)の机上査定

結果:基準額2,184万円
- 東急リバブル AI査定:2,036万円~2,300万円
- 10秒でDo AI査定:2,179万円~2,291万円
- 三井のリハウス 有人査定(机上査定):2,184万円
今回はAIによる不動産査定の仕組みや注意点について、詳しく解説していきます。
【免許登録】
宅地建物取引業免許:国土交通大臣(4)第7845号
一級建築士事務所登録:東京都知事 第62093号(東京本社)
特定建設業許可:東京都知事 (特-2) 第135078号(東京本社)
不動産特定共同事業許可:東京都知事 第134号(東京本社)
賃貸住宅管理業登録:国土交通大臣(1)第1722号(東京本社)
AIによる不動産の自動査定とは?

ここでは、AIによる不動産の自動査定のしくみについて紹介します。
土地や戸建て住宅、マンションなどの不動産を査定する方法も時代の進化に伴い大きく変化しています。
不動産査定の現場にも、人工知能AIの技術が使われるようになってきました。
搭載された人工知能AIが不動産の価格を自動査定
最先端のITスキルや技術を持つプログラマーやエンジニアなどによって開発された人工知能AIによって、さまざまな土地や戸建て住宅、マンションなどの不動産の価格を自動査定してくれます。
人工知能AIには、人間の頭脳を遥かに上回るだけの能力が搭載されており、膨大に蓄積されたデータベースを基に瞬時に具体的な数値をはじき出すことが可能です。
AIが処理できる情報は年間約120万件
「どれだけ人工知能AIには実力があるの?」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
実際のAIの能力については疑問視する人がいるのも事実です。
まだまだ進化の途中という見方をする人もいますが、現在でも年間約120万件の情報処理が可能といわれています。
ここに新しい人工知能やビッグデータなどの技術が加わることで、更なる進化が期待できるでしょう。
年間約120万件という処理能力も確かに目を見張るものがありますが、これでも道半ばというのが関係者の見立てです。
不動産AI査定のモデル | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ヘドニック回帰モデル | 不動産価格の要因(立地、面積、築年数、駅からの距離など)を変数として、回帰分析を行う | 既存の不動産査定の仕組みと近く、違和感なく利用できる |
|
深層学習(ディープラーニング) | 大量の取引データを学習することで、「この場合は○○万円」というように、価格を細かくパターン化 |
|
|
類似物件比較モデル | 過去の取引事例などとより直接的に結び付けて査定価格を算出 | 参考データと1対1で価格を算出するので分かりやすい | 外れ値に影響しやすく、参考データが相場より高すぎたり低すぎたりすると影響を受ける |
強化学習モデル | 現在の市場の価格と過去の成約価格などの違いを学習して、その差異を用いて算出 | 価格変動の要因をどんどん学習していくので、継続的に査定精度が高まっていく | 学習に時間がかかる |
ハイブリッドモデル | 複数のモデルを組み合わせて活用 | ー | ー |
AIによる不動産の自動査定の仕組み
AIを搭載した不動産査定サービスは近年その数も増えてきましたが、その詳しい仕組みを公開している企業はほとんどありません。
ここからは、弊社が考えるAI不動産査定の仕組みについて紹介していきます。
特定の計算式に項目を当てはめてスコアリングをしている
AIが不動産を査定してくれるサービスは、不動産の各情報を計算式に当てはめて、スコアリングをすることで概算価格を算出している可能性が高いです。
上記は通常の不動産会社の査定で用いられる評点という仕組みで、過去に取引があった物件Aと各項目を比較してスコアリングすることで、物件Aの成約価格を補正して査定額を算出します。
こうした仕組みをAIが自動計算できるようにすれば、大まかな価格を瞬時に算出することは可能でしょう。

- 特定のエリアの平均成約価格と、平均築年数や平均駅徒歩分数などの項目を学習させる
- 査定を依頼した物件の項目と、平均の項目の差分をスコアリングして、合計スコアを出す
- 合計スコアを元に、平均成約価格に基づいた査定価格を算出する
ほとんどのAI不動産査定は、上記の流れで計算をおこなっていると考えられます。
元となる情報は不動産会社が人力で更新している
上記の例でいうと、AIが査定額を算出する元となる、各エリアの物件情報に関しては、AIが取得している訳ではなく不動産会社が人力で集計をしています。
そのため、元となる情報をどのタイミングで更新するかに関しても、各社異なるケースが多いです。
AIによる自動査定と従来の不動産査定との違い
従来の不動産査定│不動産会社が査定をおこなう
一般的な不動産査定は、担当者が人力で査定額を算出しています。
近年ではWeb上で査定依頼が出来るツール(不動産一括査定サイトなど)もありますが、これらのツールはあくまで申込者と不動産会社の媒介であり、実際に査定をするのは不動産会社になります。

AIによる自動査定│AIが査定(計算)をおこなう

AIによる自動査定は上記とは異なり、申告された物件情報を元に、AIが査定額の算出をおこないます。
査定額の算出はサービス内で完結しており、そこからまた不動産会社へ情報が共有されることはありません。
不動産をAIで自動査定するメリット
売却を検討している不動産をAIで自動査定することのメリットは多岐にわたることになるでしょう。
最も大きなメリットは、基本的に誰にも知られることなく査定額を知ることができるという点です。
誰にも知られなければ、余計な心配をしなくて済むことにもなります。
自動シミュレーションを活用しての査定では、自らが情報を漏らさない限り、他人にその事実を知られることは一切ありません。
メリット1】個人情報が流出しない
人工知能AIを使った自動シミュレーションによる査定では、個人情報が一切流出しません。
そのため、しつこい営業電話やメールに悩まされることもないでしょう。
ネット査定をすることで、個人情報が出回ることになります。
そうすることで、不動産業者やハウスメーカー、住宅販売会社などの営業担当者は自らのノルマや目標を達成するために、見込み客として執拗にアプローチをしてくることが予想されます。
自動査定では、そのような心配をすることがなく安心です。
メリット2】査定額の推移グラフなども提示してくれる
自動査定では、現在の査定額のみならず、希望すれば過去のグラフや将来予測される推移についても提示可能です。
これも人工知能AIを用いての取り組みの一つといえるのではないでしょうか。
これまで収集したビッグデータを活用するとともに、地価や路線価などの将来の推移についても予測できることも強みといえるでしょう。
「過去はどうだったのか」ということを知ることができれば、査定額は適正かきちんと判断できますね。
メリット3】査定価格がすぐにわかる
自動シミュレーションに高評価の意見や声がたくさん寄せられる要因として、査定価格をスピーディーに算出できるという点が挙げられます。
希望する土地や戸建て住宅、マンションなどの不動産のデータを入力するだけで、あっという間に計算できるのが自動査定の特徴です。
しかも、はじき出される数字は、あくまでも客観的なものであり、そこに一個人の思惑や願望などが影響を与える余地は一切ありません。
不動産をAIで自動査定するデメリット
不動産をAIで自動査定するデメリットを紹介します。
- 地方物件や戸建ての査定には向いていない
- 査定を不動産会社探しに活用できない
- 不動産の現況が査定額に反映されない
- 査定結果の根拠を知るのが難しい
AI査定には不向きな地方や、物件のタイプに注意しましょう。
デメリット1】地方物件や戸建ての査定には向いていない
AI査定はマンション査定には向いていますが、地方物件や戸建ての査定に向いていません。
AI査定は類似物件の取引情報データを活用して計算されるので、データが少ない地方物件や家ごとに特徴がある戸建ての査定はAIには難しいです。
地方物件や戸建ての物件でAI査定をする際は結果を参考程度に考えることがおすすめです。
詳しい査定は複数の不動産会社に訪問査定を依頼して、正確な査定金額を算出してもらいましょう。
デメリット2】査定を不動産会社探しに活用できない
AIで査定をしたとしても、不動産会社探しに役立てることはできません。
大まかな査定価格が分かるAI査定は便利ですが、最終的な売却金額と成約価格は不動産会社によって異なります。
特に戸建ての場合、不動産会社ごとに査定金額も変わりやすくなっているので、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
不動産会社に査定を任せると、査定金額に根拠の根拠や売却活動の進め方など、単純な金額以外の面を説明してくれます。
しかし、AI査定はあくまでデータ上の数字を計算するだけなので、売却に関する情報を聞くことができません。
そのためAI査定をしても、不動産会社選びをする際は二度手間になります。
最初から不動産売却を考えている人は、不動産会社の査定を受けて信頼できる相手かを見極めて選ぶ必要があります。
デメリット3】不動産の現況が査定額に反映されない
AIの不動産査定は現地調査をおこなって価格を算出している訳ではないので、実際の価格と大きく差が生じる可能性もあります。
例えば、築年数や立地・駅までのアクセスといった項目は好条件でも、外観がボロボロだったり、内部のキズ・凹みや柱の腐食があったりする可能性もあります。
この場合、不動産会社による訪問調査(訪問査定)で算出された価格と、AIによる算出価格は大きく異なる可能性が高いです。
デメリット4】査定結果の根拠を知るのが難しい
不動産AI査定はスピーディに査定結果が算出されますが、結果の内訳は詳しく説明されていないことが多く、価格の根拠が分かりにくいです。
不動産会社の査定の場合は、各項目の評価(評点)や、それに基づいた査定結果の算出までのフローが査定書にまとめてあるので、初心者でも根拠を理解することが可能です。
不動産AI査定を利用する方法
不動産AI査定を利用する方法は以下の通りです。
- 必要な情報を入力する
- 査定価格が算出される

引用:SUMiTAS(スミタス)
AI査定に必要な物件の情報は以下です。
- 住所
- 間取り
- 築年数
- 床面積など
AI査定に必要な情報は、物件の売買契約書に記載されています。
売買契約書が手元にない場合は、購入元の不動産会社や管理会社に問い合わせてください。
不動産のAI査定ができるサイト3選
不動産のAI査定ができるサイトを紹介します。
公式サイト | 特徴 | AI査定ができる不動産 | |
---|---|---|---|
東急リバブル![]() |
電話番号不要で算出してもらえる Myリバブル会員登録後に会員ページで査定を確認 |
マンション・一戸建て・土地 | |
イエウール![]() |
名前や電話番号などの入力が不要 直近1年間の成約事例を確認できる |
マンション・一戸建て・土地・ビル・店舗・農地など | |
SUMiTAS(スミタス)![]() |
匿名で利用可能 10秒で売却価格・賃貸の相場を確認できる |
マンション・一戸建て・土地 |
東急リバブル

東急リバブルではスピードAI査定サービスを提供しています。
マンション、一軒家、土地の査定が電話番号不要で算出してもらえるサービスです。

名前、物件所在地、敷地・環境、建物状況を入力するだけで、AI査定額がチェックできます。
Myリバブル会員登録後に会員ページで確認できるので、電話がかかってくることはありません。
イエウール

イエウールの不動産AI査定は、完全匿名で受けられます。
名前や電話番号などの入力が不要なので、気軽に不動産の査定額がチェックできますね。

査定結果だけでなく、直近1年間の成約事例を確認できることもイエウールのメリットです。
過去の成約事例データから、AIが査定価格を算出するシステムなので信頼性も高いですよ。
SUMiTAS(スミタス)

SUMiTAS(スミタス)のAI最低は、匿名で売却額のシミュレーションが可能です。
10秒で売却価格・賃貸の相場を確認できる、スピーディーな査定システムは魅力ですね。

類似性が⾼い物件情報を抽出し、500m範囲・過去2年以内の売買事例から査定額を算出。
売却価格の相場をすぐにチェックできます。
AIによる不動産自動査定は参考程度にしか使えない理由
結論から言えば、AIによる不動産査定はあくまで参考程度に活用することしかできません。
そもそも、中古の不動産には定価がないため、最終的な金額は売主と買主の合意によって決まります。
価格を決める要素としては、以下も影響します。
- 築年数や立地などから与える印象
- 物件の間取りが買主の家族構成に合っているか
- 属する学区の治安や進学実績が良いか など
以上の事情をAIがカバーすることはできないので、あくまで参考程度にしか活用はできません。
AIによる不動産自動査定の賢い活用方法
AIによる不動産自動査定の賢い活用方法を紹介します。
主に、AI不動産自動査定は以下の使い方がおすすめです。
- 概算価格を元に売却を進めるかどうかを決める
- 概算価格を元に査定額が適正な不動産会社を絞る
方法1】概算価格を元に売却を進めるかどうかを決める
結果の査定額をベースにして「売るべきか」や「売却するならいくらを目指すか」などといった目標にするのも一つの方法です。
AI査定の結果を、そのまま信用することは避けなければいけません。
しかし、査定額に関してはある程度の信憑性の高さは確保できているといえるでしょう。
もし、希望額とあまりにもかけ離れている場合、高望みしている危険性があります。
特に早めの売却を目指すなら、金額への過度の固執はタイミングを逃すことにもつながるので注意てください。
方法2】概算価格を元に査定額が適正な不動産会社を絞る
AI査定を元に売却額が適正な不動産会社を絞ることも可能です。
不動産業者には、突出して高い査定額を提示する業者もあります。
このような業者には注意が必要です。売却額を高く提示することで、利用者の気を惹こうという作戦かもしれません。
また、過度な高額査定をする会社は、倒産や経営不振に陥っている可能性もあるでしょう。
いずれにしても、自動査定の計算からかけ離れている評価を打ち出す業者に対しては距離を置いた方が無難です。
不動産査定の自動シミュレーションは活用次第で売却成功のカギになる
人工知能AIの技術を駆使する不動産査定は大きなポテンシャルを秘めています。
まだまだ改善点はあるものの、既存の技術と組み合わせることで更なる進化が予想されますね。
使い方次第では、不動産の高額売も十分に期待できるでしょう。