土地の売却では、建物が上に建っているかどうかで価格が変化します。
木造住宅などでは築年数の経過により建物評価が大きく下がることがあります。
この際、建物を解体した方が、新築住宅の建築を希望している購入希望者にとっては検討しやすい場合があります。
建物を取り壊すときには、建物を解体して更地にしたうえで、必要に応じて整地や舗装を行う方法がありますが、どの方法を選択するとよいのでしょうか。
土地の整地と更地・造成は何が違う?
整地とは、建物の取り壊しをした後に、コンクリート、石、ガラスなどを手や機械で除去し、土地の表面をならす作業や、その後の状態を指します。必要に応じて重機で踏み固める場合もあり、この踏み固めのことは転圧作業と呼ばれます。
業者によっては、その後に清掃を行う場合もあります。
一方の更地とは、建物などが建っていない土地を指します。更地という言葉の中には整地された土地も含まれることがありますが、広告や契約では、整地済み・砕石敷き・舗装済みなど、どこまで作業されているのかを具体的に確認することが大切です。
整地の方が売却しやすくなる場合がある
更地にするだけよりは、転圧作業などをして整地にした方が、見栄えや利用イメージが良くなり、売却しやすくなる場合があります。
売却に出している土地が整地済みであれば、宣伝広告にその旨を記述することを勧められるでしょう。
転圧によって、土地の表面を締め固めることができます。
転圧や地盤の状態は建築時の判断材料になりますが、建物の安全性は地盤調査・基礎設計・地盤改良の要否などによって判断されます。
もし、整地が行われていないことが原因で売却が遅れているのであれば、「必要に応じて、引き渡し前の整地や転圧に対応できます」という旨を希望者に伝えるようにしましょう。
整地と造成の違いはどこ?
更地や整地と共によくきく言葉が造成です。
造成は、切土・盛土・擁壁設置・排水整備などにより、宅地として利用できる状態にする工事を指すことが多く、整地より大規模になる傾向があります。
個人の土地売却でも、高低差・傾斜地・農地・山林などでは造成が必要になる場合があります。
整地のあとは化粧砂を敷く方法もある
整地のあとは、見栄えを整えたい場合に化粧砂を敷く方法もあります。
これをすることで、土地の見映えが良くなり、第一印象がアップする場合があります。
化粧砂の種類は真砂土(山砂)など、花崗岩が風化した砂が使われることがあります。
真砂土が良く取れる地域の解体業者ならサービスで敷いてくれることもありますが、地域や業者によって対応は異なります。
真砂土を敷く費用は、面積・厚み・地域・業者によって異なります。材料費だけでなく、運搬費や敷きならし費用も含めて見積もりを確認しましょう。
解体業者は真砂土を敷いてくれるのか、自分で買って敷くのとどちらが安いのかなどを事前にチェックしておきましょう。
土地の整地方法は4つ
土地の整地には以下4つの方法があります。
- 粗整地
- 砕石舗装
- 真砂土舗装
- コンクリート・アスファルト舗装
それぞれの特徴を紹介します。
粗整地
粗整地(粗仕上げ)は、建物を解体した後にコンクリートやガラスの破片、木くず、石などを撤去して、その後に重機の踏み固めや転圧作業をする方法です。
最もシンプルな整地方法で低コストの依頼ができますが、その分業者によって出来に大きく違いがでます。
砕石舗装
砕石舗装(マカダム舗装)は、砕石を敷き詰めた土地をローラーで圧縮する施工法です。
砕石は表面が粗く互いに噛み合うので、耐久性にも定評があります。
何より仕上がりが粗仕上げより良いのが魅力です。
真砂土舗装
真砂土舗装は、真砂土を敷いた土地を重機やランマーなどで押し固める施工法です。
コンクリート・アスファルト舗装
砕石舗装をした後、型枠などにコンクリートを流し込んで舗装をします。
古い家を必ず解体する必要はない(古家付き土地)
建物がある土地を整地する場合は、まず建物の解体・撤去が必要です。ただし、そもそも建物が古いからといって必ずしも解体が必要なわけではありません。
建物が建っているままの土地(古家付き土地)を売るメリットは、以下のようなものがあります。
- 解体費用をかけずに売却活動を始められる
- 古家付き土地として住宅ローンを検討できる場合がある
- 住宅用地の特例により、土地の固定資産税・都市計画税の負担が軽減されることがある
- 新築後のイメージ(日当たり、周りの建物の高さ)が付きやすい
確かに、木造住宅では築年数の経過により建物評価が下がりやすいです。
ただ、計算上の評価が低いからと言って、売却できないわけではありません。中古住宅市場では築年数の経過した物件も取引されています。
整地した土地と古家付き土地のどちらが高く売れるかは業者からアドバイスをもらえますが、最終的に決めるのは売主自身です。
こちらの記事などを読み、最低限の知識は吸収しておきましょう。
整地と言っても作業内容は広範囲!何を実施するかはっきりさせよう
整地作業の範囲は業者や契約内容によって異なります。
石の撤去やトンボ掛けも整地作業と呼ぶこともありますし、重機で踏み固める転圧作業も整地作業に含まれます。
「整地」とだけ依頼すると、作業範囲の認識が業者とずれる可能性があります。
解体業者にまずは作業内容を確認
家の解体を業者に頼むと、少なくとも取り壊した建物の残骸撤去まではやってくれます。
ただ、そこから地中埋設物の撤去や転圧作業をしてくれるかは業者によって異なります。解体業者が地中埋設物の撤去を解体のついでに対応できるにもかかわらず、他の業者に別途依頼すると二度手間になる可能性があります。
費用を節約し、かつ整地作業を効率よく進めるには、どの作業までが基本料金で、どこからが追加料金がかかるのかをしっかり把握しておきましょう。
解体業者選びは費用だけで判断しない
土地売却をする際に更地化、整地化を行うには、解体業者への依頼を最初に行います。
この際、インターネットや不動産会社の紹介などで業者を探すケースがありますが、じっくり考慮して選ばないと、想定外のトラブルが起きかねません。
解体後の処理が不十分だとトラブルになる場合がある
土地を高く売るために整地をおこなったはずが、解体後の処理が不十分だと、売却時のトラブルや追加費用につながる場合があります。
解体作業で処理が不十分な場合、建材や廃材が地中に残る場合があります。
地盤の状態や地中埋設物の有無は、建築計画や買主の判断に影響します。
地中埋設物があると、撤去費用や地盤調査・改良の要否が問題になることがあります。
契約内容や説明状況によっては、売主が撤去費用や損害賠償を求められる可能性があります。解体業者選びは注意が必要です。
売主自身が解体業者の提供サービス・仕事の質をしっかりチェックしよう
解体業者は、価格の安さを重視した業者から、熟練の腕を持つベテランが多く在籍する老舗業者まで幅が広く、腕や仕事の質に大きな違いがあります。
解体業者に解体から清掃を一括で依頼しても、清掃や残置物撤去の範囲が不十分だと、地中埋設物や廃材が残る可能性があります。
このまま引き渡しを行ってしまうと、買主から撤去や費用負担を求められる可能性があります。
不動産業者の中には、関係が良い解体業者を割引で紹介してくれることがあります。
ただし、この業者の質が良くないという場合もあるので、無条件に依頼せず、見積内容・許可・実績・保険加入状況などを確認しましょう。
解体業者の絞り込みには比較サービスや不動産会社の紹介も使える
解体業者を探す際は、解体業者の比較サービスや不動産会社の紹介も選択肢になります。
掲載基準はサービスによって異なるため、どのような基準で業者が掲載されているのか確認が必要です。
安い業者に依頼をしてゴミの撤去し忘れがあった場合、解体費用とは別に撤去費用や補修費用が発生する可能性があります。
複数社から見積もりを取り、見積範囲・追加費用・産業廃棄物の処理方法・許可の有無を確認しましょう。
解体・整地は売却方針や買主ニーズを確認してから判断しよう
土地売却時にこうした作業を行う事で、購入希望者に検討されやすくなる場合があります。
しかし、買い手が特に希望していない段階で取り壊しを行う事は、得策だとは言えません。
今は建築技術が進展したこともあり、古家付き土地や中古住宅として需要が見込める場合もあります。
また、購入希望者が家の日当たりなどを確かめたい時は、家付きの土地の方が参考になります。
こうした理由から、解体をしない方が人が集まる場合もあります。
また、住宅が建っていることで、小規模住宅用地では固定資産税の課税標準が6分の1、都市計画税の課税標準が3分の1に軽減されます。無計画な取り壊しは、課税額を上げてしまうことに繋がります。
古家付き土地として売り出せば税負担を抑えられる場合もある
前述の様に、住宅用地特例が適用される場合、土地の固定資産税・都市計画税の負担が軽減されることがあります。
解体費用は建物構造・延床面積・地域・前面道路・残置物の有無などで変わるため、無闇にできるものではありません。
仲介業者と話し合い、「古家付き土地物件※整地化にも柔軟に対応します」というような宣伝文句を付けてもらうといった工夫をしていきましょう。
もし、こちらが支払いに不安があるにも関わらず、相手が解体を希望するのであれば、買主との交渉により、解体費用の負担や売買価格への反映を相談できる場合があります。
事前に解体してしまうと、後から買主に費用負担を求めることは難しくなります。
解体・整地をしなくても売れるケースも!買主のニーズに合わせ柔軟に対応
土地売却時に更地化・整地化のどちらが良いかは、土地の状態・古家の価値・買主ニーズ・税負担・解体費用によって異なります。
売り手にその気がなくても、買い手側から解体や整地を希望される場合もあります。
一方で、こうした作業を早めに行う事が常に正しいわけではありません。
出費と需要拡大のバランス、固定資産税や買主ニーズも踏まえて、作業のタイミングを見計らいましょう。
![GRO-BELラボ[株式会社グローベルス]](http://gro-bels.co.jp/labo/wp-content/uploads/2024/08/ラボ ロゴ-02-1.jpg)







