外壁塗装工事には、いったいどれほどの費用がかかるのでしょうか?
ここでは工事全体にかかる費用相場、作業ごとの相場をわかりやすく紹介しています。
これから外壁塗装をしようと考えているかたは、相場について理解を深めるためにぜひ参考にしてください。
また、費用について理解しておくことで、業者の方とスムーズに話を進めることができます。
後悔のない外壁塗装工事にするために、基本的な費用については先に知っておきましょう。
利用料金 | サポート内容 |
---|---|
無料 | リフォーム相談、予算案の設定、リフォーム会社の紹介、リフォーム費用の見積もりなど |
対応エリア | 相談満足度 |
日本全国 | 97.2%※利用者アンケート(2024年5月調べ) |
- お客様満足度91.0%※2024年4月 自社調べ
- 見積もり・会社紹介・契約お断り代行まで一貫して対応
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外壁塗装の延坪別費用相場・価格表
ここでは、外壁塗装の費用がどのように決まっていくのかを解説します。
外壁塗装の坪数ごとの費用相場・価格
外壁塗装の費用は、塗装する家の延床面積数で決定します。
以下は、戸建て住宅の外壁塗装にかかる費用相場です。
坪数(延坪) | 塗装面積 | 費用相場 |
---|---|---|
10坪 | 40㎡ | 約20~40万円 |
20坪 | 79㎡ | 約40~70万円 |
30坪 | 119㎡ | 約60~100万円 |
40坪 | 158㎡ | 約80~130万円 |
50坪 | 198㎡ | 約100~160万円 |
60坪 | 238㎡ | 約120~200万円 |
70坪 | 277㎡ | 約140~230万円 |
100坪 | 396㎡ | 約200~320万円 |
上記でご紹介した相場料金は、2階戸建て住宅の外壁塗装相場費用になります。
一般戸建ての坪数の平均は30坪なので、費用相場は約60万~100万円はかかるとみていいでしょう。
しかし、外壁塗装の費用は使用する塗装剤や塗装面積、外壁の状態などの要因で塗装費用が前後します。
また外壁や屋根の塗装には防水性効果のしっかりしている塗料を使用して、擦る必要があり、防水塗料の種類も豊富です。
ここで紹介しているのはあくまで相場価格になるので、実際は業者の方に家を見てもらって費用を出してもらうようにしましょう。
参考程度にして外壁塗装にかかる費用を想像してみてください。
相場料金は塗装面積によって決定する
外壁塗装にかかる費用は、塗装する外壁の>塗装面積によって決定します。
まず外壁全体の面積を算出して、窓などの装飾がない部分の面積を引いて塗装費用を出します。
塗装面積の算出は、延床面積数(坪数)を㎡に換算することで表せます。
以下計算方法です。
1坪=約3.3㎡として、家の坪数に3.3㎡を掛けます。
例えば、80坪の場合、延床面積は、80坪×3.3㎡=264㎡ になります。
算出した延床面積数264㎡に、係数をかけて塗装面積を出します。
係数の目安は、1.1~1.7まで存在しますが、1.2が一般的な数値として使用されています。
ここで先ほど算出した延床面積264㎡に係数1.2をかけると、塗装面積316.8㎡が算出されます。
一般戸建ての延床面積は約30坪なので、外壁塗装の費用は、最低でも60万円はかかると見込んでおくのが妥当でしょう。
外壁塗装費用の内訳
外壁塗装の費用は主に、塗料代、工事単価(施工費)、足場代、その他の4種類に内訳できます。
塗装費用の内訳は、前節で算出した塗装面積の相場料金を事細かく表した見積書の費用項目になります。
内訳比率は業者によって多少異なるのでより正確に知りたい場合は、見積もりを無料で依頼することをおすすめします。
ここからは、各代表的な塗装費用の内訳を詳しく解説します。
塗料代の費用相場
塗料代は、家の外壁を守る塗料に加えて、飛散を防ぐ養生シートや飛散防止ネット、壁の隙間を充填するシリコン素材など、外壁塗装に必要不可欠な材料の費用になります。
材料費は、外壁塗装費用の約20%に相当し、使用する材料によって材料費が高騰・低落します。
以下は、㎡単価でみる各材料の料金相場です。
塗料の種類 | 耐久年数 | 相場/㎡ |
---|---|---|
光触媒 | 約15年~ | 5,000~5,500円 |
断熱 | 約15年~ | 5,000~5,500円 |
フッ素 | 約15年~ | 3,500~4,500円 |
シリコン | 約7~10年 | 2,500円~3,500円 |
アクリル | 約3~5年 | 1,000円~1,200円 |
(変性)無機 | 約15年~ | 50,000~120,000円 |
ピュアアクリル | 約15年~ | 50,000~70,000円 |
塗料は家を守るのに重要な役割をするので、できるだけいいものを選びたいですよね。
しかし、もちろんいいものを選ぶことは大切なのですが、その地域や外壁の素材に相性の良いものを選ぶことも大切です。
各坪数の塗装料の費用相場を価格表にまとめたので、だいたいの坪数を把握している人は下記も参考にしてください。
坪数/塗料 | 光触媒塗料 | 断熱塗料 | フッ素塗料 | シリコン塗料 | ウレタン塗料 | アクリル塗料 |
---|---|---|---|---|---|---|
25坪 | 108万円 | 98万円 | 93万円 | 73万円 | 60万円 | 50万円 |
30坪 | 112万円 | 107万円 | 102万円 | 85万円 | 72万円 | 60万円 |
40坪 | 142万円 | 129万円 | 121万円 | 110万円 | 92万円 | 75万円 |
60坪 | 172万円 | 156万円 | 150万円 | 132万円 | 128万円 | 110万円 |
80坪 | 250万円 | 240万円 | 215万円 | 175万円 | 145万円 | 130万円 |
塗装代には下塗り代も含まれている
どれだけいい素材を選んだとしても、外壁にまんま塗装しても、素材が持つ効果を存分に発揮することはありません。
素材の持ち味を活かすために、下処理として下塗りを行う必要があります。
下塗りは主に、中塗り・上塗り塗料が外壁にしっかり馴染ようにするために行う大切な工程の1つです。
下塗りに使用する材料費も、外壁塗装の費用中に含まれています。
下塗りの工程で使用する材料は、メイン材料の下に当たるため、目視はできません。
しかし、下塗りを行うことで防水効果を高めてくれるため、中塗り、上塗りする素材と合わせていいものを選びましょう。
以下は、下塗りに使用される㎡単価でみる材料費です。
下塗りの種類 | 相場/㎡ |
---|---|
微弾性フィラー(主にモルタル壁に使います) | 900~1,200円 |
シーラー | 600~900円 |
塗装代は材料の単価・耐久年数を鑑みて選ぶこと
外壁塗装費用の20%を占める塗装代は、低コスパで済む素材を選ぶことで代金を抑えられます。
新しく塗り替えるなら、1円でも安い塗料を選んで工事を進めていきたいと思う方が多いですが、安い素材ほど耐久年数が短いため、結果的に費用が加算でしまうケースが多いです。
ここでは、代表的な塗料の特徴を解説します。
アクリル塗料
アクリル塗料は、アクリル樹脂を主成分とする塗料です。
どの塗料よりも軽く、1㎡あたり1,000円~1,800円台で取引されているため、塗装を安く済ませたい方から高い支持を得ています。
しかし、耐久年数が短くとも3年、持って8年と短いため、メンテナンス用の塗料には不向きな側面を有しています。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、密着性に優れたウレタン樹脂を主成分とする塗料です。
複雑かつ凹凸が激しい壁に塗装できるほど柔軟で、剥がれにくい性質を持っています。
塗料代も1㎡あたり1,400円~2,500円台で取引されており、耐久年数も5~10年と長く持ちます。
シリコン塗料
シリコン塗料は、文字通り、シリコン樹脂を主成分にする塗料です。
シリコン塗料は、水性1液型、溶剤1液型、溶剤2液型の3種類に分類され、各グレードに応じて耐久年数はもちろん、1㎡当たりの費用も変わってきます。
シリコン塗料で最もグレードが高い溶剤2液型は、耐久性及び耐水性がともに優れている反面、代金が高いです。
ラジカル塗料
ラジカル塗料は、シリコン樹脂を主成分にする塗料です。
ラジカル塗料には、チョーキングという塗料の劣化防止効果を持ち合わせているので、シリコン樹脂にラジカル制御型酸化チタン合わせたラジカル塗料を選ばれる方が大勢います。
素材代は高価でも、耐久年数が他の素材よりも長寿なため、結果としてコスパよく長持ちする壁が出来上がります。
フッ素塗料
フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とし、耐熱性・耐寒性に優れた塗料です。
耐候性が優れており、外壁の天敵ともいえる紫外線や、酸性雨などにも高い耐久性を発揮するうえ、撥水性も高い素材です。
材料費は、1㎡あたり3,000円~5,000円台と高価な品になりますが、耐久年数がラジカル塗料以上に長寿なので、1度の塗装で向こう15~20年は塗装工事を行わずに済みます。
工事単価(施工代)
外壁塗装の工事代は、塗装職人の作業に対して発生する費用です。
主に飛散防止ネット、高圧洗浄、養生、施工費が発生します。
当然ながら工事単価は、作業量によって料金が前後します。
また付帯塗装工事は外壁塗装工事と違い、塗装する箇所によって費用が異なります。
ここからは、工事単価に含まれている各作業内容の費用について解説します。
洗浄作業
洗浄は、塗料が外壁に馴染ませるために行う作業です。
洗浄せず塗料を塗り始めてしまうと、数年でヒビや塗料の剥がれが出てきてしまう原因となってしまいます。
洗浄作業には、いくつか種類があり、それぞれで作業費用が異なります。
以下は、各洗浄作業の種類と1㎡あたりの相場料金です。
洗浄の種類 | 相場/㎡ |
---|---|
洗浄(洗剤洗浄) | 500~800円 |
高圧洗浄(トルネード洗浄) | 300~500円 |
高圧洗浄 | 200~250円 |
養生・飛散防止ネット
養生は、塗装作業を行わない部分に塗料が付着しないようにする作業工程です。
養生には、ビニールシートや養生ネット、布テープなどを使用します。
費用には、養生作業で使用した材料の費用と作業手間賃が含まれており、材料費は消費量で計上する業者があれば、一式で計上する業者もあります。
養生と並行して行われる作業が、飛散防止ネットの貼り付けです。
飛散防止ネットは、その名の通り塗料の飛散を防止するためのネットで、塗料が近隣住宅の外壁に飛び散るのを防ぐために行います。
以下は、養生・飛散防止ネットの1㎡あたりの相場料金です。
作業種類 | 相場/㎡ |
---|---|
養生 | 300~500円 |
飛散防止ネット | 100~180円 |
足場代の費用相場
足場代は、2階や3階など高所に位置する外壁に塗装を行うために必要な足場を組むのにかかる費用です。
足場の設置は、塗装工事で必要不可欠なものになるため、料金単価を上げる業者や無料で足場を設置してくれるキャンペーンを実施している業者があります。
しかし足場を組む場合、そこに割り当てる人件費が発生するため、無料で足場が組めるとしても、塗料単価など他の内訳に料金が上乗せしている可能性が高いです。
また、足場なしで工事が行える業者もありますが、足場であるか否かで、塗装工事の仕上がりが大きく違います。
納得がいく仕上がりで済ませるためにも、足場の設置をおすすめします。
以下は、足場の種類と1㎡あたりの相場料金です。
足場の種類 | 相場/㎡ |
---|---|
枠組み足場 | 1,000~1,500円 |
くさび式足場 | 1,000~1,200円 |
単管ブランケット足場 | 700~1,000円 |
単管足場 | 600~800円 |
丸太足場 | 500~800円 |
その他・運搬費など
外装塗装の内訳は、塗料代、施工代、足場代の3項目に加えて、建物の劣化具合の調査や下地調節、クラック処理、材料、作業員の運搬費など別途多数の料金が加算されます。
いずれも塗装作業に付随して発生するものが多いため、外壁塗装を行う際の見積もりを立てるときは、相場料金に+10万ほどしてから算出するのがおすすめです。
以下は、その他として計上される作業項目の料金表です。
その他・作業内容 | 作業料金 |
---|---|
下地補修 | 1,700~2,500円/1㎡ |
現場管理費用 | 3万~5万円 |
廃材処理費用 | 1万~3万円 |
さび止め | 600~1,200円 |
見積もり書からみる外壁塗装の費用シミュレーション例
業者に外壁塗装工事を依頼するにあたって、工賃費用が如何ほどになるのかを知る見積もり書を立ててもらうわけですが、具体的にどの項目に着目して依頼を出せばいいのか分からないという方が多いです。
ここでは、依頼するのにふさわしい業者が出す見積もり書と、説明次第では、依頼を取り下げるべき業者が出す見積もり書の2点をご紹介します。
外壁塗装の作業費用が分かりやすい見積もり書
信頼ができる業者が出す見積もり書の中身は、各作業工程の内訳項目が細かく記載されています。
代表的な記載例として、具体的作業内容や塗装面積、塗装工事に使用する塗料の種類などが挙げられます。
以下は、信頼ができる業者が出す見積もり書の参考例です。
外壁塗装・基本項目 | |||
---|---|---|---|
作業項目 | 面積(㎡) | 単価(/円) | 合計(円) |
足場設置 | 129.4㎡ | 700円 | 90,580円 |
飛散防止ネット | 129.4㎡ | 250円 | 32,350円 |
高圧洗浄(塗装部分) | 124.8㎡ | 250円 | 31,200円 |
養生 | 129.8㎡ | 250円 | 32,450円 |
シーリング打ち換え | 120.7㎡ | 800円 | 96,560円 |
下地補修 | – | – | 16,000円 |
外壁塗装・塗装項目 | |||
塗装作業内容 | 面積(㎡) | 単価(/円) | 合計(円) |
下塗り(シーラー) | 120.7㎡ | 750円 | 90,525円 |
中塗り(水性セラミックシリコン) | 120.7㎡ | 2,500円 | 301,750円 |
上塗り(水性セラミックシリコン) | 120.7㎡ | 2,500円 | 301,750円 |
外壁塗装・その他 | |||
その他費用 | 面積(㎡) | 単価(/円) | 合計(円) |
廃材処理費用 | – | – | 12,000円 |
運搬・交通費 | – | – | 13,500円 |
合計 | 1,018,665円 |
外壁塗装の作業費用が分かりにくい見積もり書
逆に依頼を避けるべき業者が出す見積もり書の中身は、各作業工程の内訳内容から作業内容が一式と記載されている場合です。
一式の中には、信頼できる業者が出す見積もり書内の塗装面積、材料費、1㎡当たりの単価など各種項目をトータルした結果という意味が込められています。
この見積もり書を提示された際は、必ず詳細な説明を相手に求めましょう。
説明を聞いたうえで納得できれば、契約を検討しても問題ありませんが、あまりお勧めはしません。
以下は、依頼を避けるべき業者が出す見積もり書の参考例です。
外壁塗装・見積もり書 | ||
---|---|---|
作業項目 | 単価 | 費用 |
足場設置 | 一式 | 90,580円 |
飛散防止ネット | 一式 | 32,350円 |
高圧洗浄 | 一式 | 31,200円 |
外壁塗装 | 一式 | 694,025円 |
総合費用 | – | 848,155円 |
外壁塗装費用が高騰・低落する7つ要素
外壁塗装の費用は、工事の各作業工程で必要になる7つの要素で料金が高騰したり、低落したりします。
ここでは、工賃が高騰・低落する7つ要素を解説します。
要素①塗料のグレード
1つ目の要素は、塗料のグレードです。
塗料のグレードは耐久年数に比例して1㎡当たりの単価料金が決まります。
一番安価で済むアクリル塗料は、1㎡当たり1,200円ほどで購入できる反面、耐久年数が短いため、高頻度で塗装工事を行う必要であります
塗料のグレードは、依頼者自身で選べるので、いくつものパターンから見積もりを立てて工事を実施するのがおすすめです。
要素②外壁・屋根の種類
2つ目の要素は、塗装工事を行う外壁・屋根の種類です。
例えば、外壁の種類がサイディングやALC外壁の場合、目地のメンテナンスが必要になるため、工賃が高騰します。
一方、モルタル外壁には、目地がないため、メンテナンスを行う必要がありません。
屋根も同様です。
ストレート屋根に塗装工事を施す場合、棟板金の釘打ちやタスペーサーの挿入などが必要になるため、工賃が高騰します。
外壁塗装を行う際、建材で使用しているものによって、トータル工賃が前後します。
要素③建物の階数・屋根の勾配
3つ目の要素は、建物の階数と屋根の勾配です。
これら要素は主に、足場の設置に関わっています。
例えば、3階建ての戸建て住宅の外壁塗装を行う場合、足場を3階まで組まなければならないため、通常の倍近くの時間と人員を必要とします。
結果、2階戸建てよりも費用が高くついてしまうわけです。
屋根の勾配(傾斜)が急な場合、作業効率を上げるための足場設置が必要になります。
足場があるかないかで、塗装の仕上がりが変わります。
料金が高騰するとしても、足場の設置は必ず行いましょう。
要素④付帯物の個数
4つ目の要素は、建物が外壁に取り付けられている付帯物の個数です。
付帯物とは、雨樋や破風板、天戸・戸袋などを指します。
付帯物がある箇所は、外壁の塗装面積が減る分料金も低落しますが、逆に付帯塗装費用が高騰します。
要素⑤塗料の色
5つ目の要素は、塗料の色です。
塗装を行う場合、屋根と外壁それざれで3~4色以内でまとめて行うのが一般的です。
ただし、外壁だけ、屋根だけなど特定の部位だけに3~4色も使用すると、塗料代と手間代が加算で費用が高騰します。
また一部の業者では、外壁に2色使用した場合でも費用が掛かるケースがあります。
色を選ぶ際は、何色までなら追加費用なしで選べるのかを聞いたうえで色を選びましょう。
要素⑥塗装箇所の劣化状態
6つ目の要素は、塗装箇所の劣化状態です。
雨風にさらされて経年劣化が進んだ外壁や屋根の状態が悪ければ、塗装前に一度補修工事を行わなければなりません。
外壁塗装の工賃を安く済ませるためにも、劣化が進む前に行うのが重要です。
以下は、塗装する外壁・屋根の補修工事が必要になった場合の相場料金です。
補修内容 | 補修費用 |
---|---|
ストレート屋根の差し替え | 1~2万円/枚 |
練板金の交換 | 1~3万円/m |
外壁・モルタルの補修 | 3~7万円/㎡ |
外壁の張替え | 1~5万円/枚 |
要素⑦工事依頼をする業者
7つ目の要素は、塗装依頼を出す業者の種類です。
塗装工事を受け付けている業者は主に、ハウスメーカー企業・工務店、塗装専門業者、
農協・ホームセンターなどが挙げられます。
例えば、ハウスメーカーに塗装依頼を出した場合、建築に関する知識は豊富でも、外壁のメンテナンスに関する知識はからっきしということで提携を組んでいる下請けの会社や工務店に依頼することが多いです。
安く見積もりを立ててくれても、中間マージン料が高くつくことが多々あります。
農協やホームセンターなどはハウスメーカーよりも安価で受け持ってくれることが多いですが、実績が乏しいうえ、信頼できる職人が受け持ってくれるかどうか不明瞭な点が多々あります。
外壁塗装を適正価格でコスパよく進めるなら、実績豊富な塗装専門店にお願いするのがおすすめです。
外壁塗装の費用を支払う方法
外壁塗装の支払いは通常現金でおこなうケースが多く見られますが、近年ではクレジットカードでの支払いや、ローンに対応している業者も増加しています。
支払いのトラブルが起きてしまうと、再度メンテンナンスを頼むときに依頼しにくかったりお互いに気分がよくなかったりするので注意しましょう。
現金・クレジットカードでの支払いが可能
現金での一括払いは、工事が完全に終わった後に支払いをおこなうので一番安心できる方法です。
現金払いの場合、2回・3回払いも可能ですが施行前と施行後に分けて払うので、一括払いのように完全に安心することができません。
更に一戸建て物件で3回支払いを採用する業者は少ないので、3回支払いを指定された場合は怪しいと判断した方が良いでしょう。
現金と同じ要領でクレジットカードも対応してくれる業者もあります。
カード払いは決済が簡単でカード会社のポイントも貯められるのでお得です。
カードでの一括払い・分割払いは業者に確認を取る必要があるので、支払い方法を事前に相談しておきましょう。
リフォームローンで支払える
外壁塗装は60~100万円近くかかるので、2・3回払いは厳しいという人もいますよね。
2・3回払いがきついという人はローンに対応している業者がおすすめです。
ローンを利用する場合、4つ方法があります。
- 業者
- 住宅ローンの借り入れ先
- 銀行
- その他
すでに住宅ローンを組んでいる人は、同じ借入先に相談することをおすすめします。
リフォームローンと住宅ローンを一体型にしている商品を利用できる可能性があるので、金利をなるべく抑えたい人や借金を一つまとめにしたい人におすすめです。
塗装業者によっては、提携ローンを紹介してくれるところもあるので施工内容を相談する際に、料金面も相談してみましょう。
外壁塗装の費用に関するトラブル
外壁塗装は一般的に相場を認識されていないので、業者が足下を見て価格設定するケースも少なくありません。
依頼する側が見積もりの内訳や契約内容を細かくチェックしていないとトラブルが発生してしまいがちなので、十分注意しましょう。
ここからは、外壁塗装の費用に関するトラブル事例を紹介します。
➀キャンペーン価格につられて契約
訪問営業にくる塗装業者などは、相場に比べて大幅に安い価格を提示してくるケースがあります。
中には足場代0など破格の条件を付けてくる業者もあり、一般の方からすればこんなにお得な話はありません。
ただ、こうした大幅な値引きをしなければ顧客を見つけられない業者は、良くて実績に乏しい業者で、最悪の場合は詐欺を目的とした悪徳業者の可能性があります。
半額やそれ以上の値引きをしてくる場合は、何かおかしいと思って良いでしょう。
②追加費用が発生する
外壁塗装工事の途中で、事前に聞いていなかった追加費用が発生するケースもあります。
基本的には見積もり書に書かれている内容に納得して契約を結んでいるので、追加費用の支払いを求められても応じる必要はありません。
ただし、工事をしていく段階で天候や外壁の状況に合わせて追加費用が必要になるケースも0ではありません。
追加費用を請求された時は、その正当性をしっかり確認しましょう。
③用途不明な費用がある
見積もり書の中に用途不明な費用が設定されていたり、「諸費用」など曖昧な書き方をされていたりするケースも存在します。
こうした用途不明な費用を見逃すと多めにお金を取られてしまいかねないので、必ず確認をしておきましょう。
「下地処理」なども一見きちんと書かれているように思えますが、実際はより細かく書く必要があります。
外壁塗装の予算が足りない時の注意点
なかには、外壁塗装を依頼したいのに予算が足りなくて困っているという方も多いでしょう。
外壁塗装は一般的に100万円前後の費用が必要になるので、どんな人でも気軽に依頼できるものではありません。
相場よりも安く外壁塗装を依頼する方法も存在しますが、この際に危険なやり方も存在します。
ここからは、外壁塗装で予算が足りなくてもおすすめしない行動を紹介します。
激安業者とは契約しない
塗装業者の中には破格の値段で工事を依頼できるところも存在します。
ただ、相場と比較してあまりにも費用の安い業者は注意が必要です。
近年も激安のリフォーム業者に依頼をしたら、スキルのない外国人をスタッフとして雇っていたり、ゴミの運搬費を節約するために廃棄していたりするケースなども報告されています。
こうした業者に依頼をしたら、結果の見栄えに満足できないどころか、すぐに剥がれてしまうのでまた工事が必要になります。
質の低い激安業者と契約しても、結果的には損をすることをしっておきましょう。
急いで契約をしない
なかには早く塗装工事をしたいからと、急いで契約を結ぶケースもあります。
しかし、契約書を見て納得するだけでなく、工事にまつわる様々な疑問を解決してから締結する必要があります。
特に危険なのが、訪問営業を受けてそのまま契約をしてしまうパターンです。
訪問営業では外壁塗装の良い点だけを伝えてくるケースも多く、事前にしっかり調べず契約を結んでしまうとあとで後悔してしまいます。
訪問営業を受けた時に契約しようか悩んでいたとしても、その場で契約はせずに一度帰ってもらってから他社と比較をして選ぶようにしましょう。
価格を値切りすぎない
外壁塗装の見積もり価格は交渉次第で安く値切ることもできます。
ただ、価格を無理に値切ろうとして業者とトラブルが発生するケースも増えているので、十分注意しましょう。
価格の値切り方は他社の見積もりと比較して金額的に気になる点があったら相談をする程度でも十分な効果があります。
威圧的に値引きを依頼しても上手くいく保証はないので、できるだけトラブルを回避できる方法を考えておきましょう。
グレードの低い塗料は極力使わない
外壁塗装工事は使用する塗料によって費用が大きく異なります。
塗料 | メンテナンス周期 | リフォーム費用 |
---|---|---|
アクリル塗料 | 3〜8年 | 1,000〜1,800円/㎡ |
ウレタン塗料 | 5〜10年 | 1,700〜2,500円/㎡ |
シリコン塗料 | 7〜15年 | 2,300〜3,500円/㎡ |
フッ素塗料 | 12〜20年 | 3,500〜4,800円/㎡ |
ラジカル塗料 | 8〜16年 | 2,200〜4,000円/㎡ |
セラミック塗料 | 10〜25年 | 5,000~20,000円/㎡ |
光触媒塗料 | 110〜20年 | 3,800~5,500円/㎡ |
無機塗料 | 10〜25年 | 3,500〜5,500円/㎡ |
ナノテク塗料 | 10〜15年 | 2,400〜5,500円/㎡ |
ただし、塗料の価格は基本的には耐久性の高さに応じて設定されているので、安い塗料を使うとすぐに剥がれが起きてトータルコストが高く付く可能性もあります。
グレードの低い塗料を使って工事をせざるを得ない状況なら仕方がありませんが、費用を安く抑えるために塗料のグレードを下げるのは得策ではありません。
施工範囲を狭めるのは得策ではない
本当は外壁塗装と屋根塗装をまとめて依頼したかったのに、予算が足りないので屋根塗装だけ依頼するケースなどもあります。
塗装工事にかかる費用は塗料のグレード×塗装する範囲に応じて決定するので、施工範囲を狭めるのはコストを抑える良い方法だと考えている方は多いです。
ただし、屋根なら1か所が特別な被害を受けているケースを除けば、紫外線や風雨によって全体的にダメージを被って劣化しているので、一部を工事してもそこまで意味はありません。
範囲の狭い塗装工事を何回かに分けて依頼すると、その度に足場代や人件費が上乗せされるので、結果的に価格が高くついてしまいます。
家の塗装工事はできるだけまとまった範囲を依頼するのがおすすめです。
無茶なDIYはしない
ブログやネット動画などで、屋根をDIYで塗装している人などを少なからず見かけます。
DIYで屋根塗装をすれば業者に支払う費用をカットできるので、十分な節約になります。
ただし、屋根塗装のDIYは危険なので原則おすすめしません。
特に足場を組む必要がある部分を素人が施工するのは、命の危険もあります。
外壁の低い箇所など、DIY塗装は安全な部分に留めておくことをおすすめします。
外壁塗装の費用を格安に抑えるコツ
外壁塗装の費用相場を紹介しましたが、費用を安く抑えるコツがいくつかあります。
場合によっては活用できないこともあるので、あくまで参考程度に把握しておきましょう。
施工時期を5~6月・12月~2月にする
梅雨や冬は外壁塗装に不向きな時期である為、工事費用を安くしている傾向があります。
しかし梅雨や冬は雨や雪で作業を中断してしまい工期が長くなってしまいやすいデメリットがあります。
工期の延長で費用を追加で払う必要はほぼありませんが、工事期間をある程度抑えたいという人にはおすすめできない方法なので、工事期間と塗装費用のバランスを考慮して時期を決めましょう。
リフォーム助成金や火災保険を活用する
住んでいる地域によっては、「省エネ住宅改修補助金」「住宅リフォーム資金助成」という補助金を活用できる場合があります。
各自治体のホームページで詳細を確認してみましょう。
また災害の影響によって工事する場合は、火災保険を適用できるケースもあります。
当てはまる人は、自分の保険証書をチェックして費用を抑えられるか確認しましょう。
地域密着型の業者を選ぶ
地域密着型の業者や自社施工業者を選ぶと、大手リフォーム会社より安く済ませられる場合があります。
大手会社は下儲けや孫儲け業者に作業を委託することが殆どなので、仲介料が発生して割高になる傾向があります。
地域密着型の業者は自社スタッフが施工することが多いので余計な費用が発生しにくく安く済ませられるケースが多いです。
外壁塗装の業者を選ぶ際の注意点
大幅な値引きには注意
外壁塗装の工事は高額な費用が必要となることが多いため、大幅な値引きを提案してくる業者には注意が必要です。
一見魅力的に思える大きな割引ですが、適正な価格で提供できない場合は、使用する塗料の品質が低いか、または施工時間や作業員の手間を削っている可能性があります。
品質を犠牲にしてコストを下げると、仕上がりが不十分だったり、耐久性が低下する恐れがあるので、費用対効果をしっかり考えることが重要です。
相見積もりで値切るのはNG
相見積もりは、複数の業者から見積もりを取り、比較することで適正価格を知る手段です。
しかし、それを業者同士を競わせる道具として利用し、値切るのは避けましょう。
信頼できる不動産会社は、最初から適切な費用を提示してくれています。
価格競争を強いると、安価な材料を使われたり作業を急いでしまう可能性があります。
品質低下に直結し、結果的に長期的なメンテナンス費用の増加につながることもあります。
実績をチェックする
外壁塗装の業者を選ぶ際には、その業者の過去の実績をしっかりとチェックすることが大切です。
実際に施工した現場の写真や、客からの評価・フィードバックを確認することで、業者の信頼性や仕事の品質を判断することができます。
また同じような建物や材質、色を使ったプロジェクトの経験があるかどうかも重要です。
過去に事例があれば、求める仕上がりを実現できる可能性を高めるため、必ず実績を確認しましょう。
外壁塗装の業者で信頼できる会社
施工実績が多い会社
信頼できる外壁塗装の業者は、多数の施工実績を持っていることが特徴です。
長年の経験を通じて技術力を磨き、様々な状況に対応する能力を身につけています。
多くの施工実績があるということは、それだけ多くのお客様から信頼され、仕事を任されてきたという証明でもあります。
施工実績が多い業者は、難易度の高い作業にも対応でき、細部まで丁寧に作業することが期待できます。
塗料メーカーの保証が付いている
塗料メーカーの保証が付いている業者は、その塗料の品質と耐久性に自信を持っている証拠であり、信頼の証でもあります。
メーカー保証があるということはもし何か問題が発生した場合には、業者だけでなくメーカーも対応してくれるので安心して施工を任せることができます。
また塗料メーカーから保証を受けられる業者は、そのメーカーとの良好な関係を持っている可能性が高いです。
点検が丁寧
外壁塗装の業者選びで大切なのは、どれだけ丁寧に点検を行ってくれるかも重要なポイントです。
信頼できる業者は、施工前の点検を十分に行い、必要な工事内容を詳細に説明します。
また施工後も定期的に点検を実施し、塗装の劣化や小さな修復が必要な箇所を見逃さないようにしてくれます。
上記のような配慮と対応が、長期的な塗装品質の保持と建物価値の維持につながります。
外壁塗装の費用相場を知って適正価格で業者に依頼しよう
外壁塗装は人生で何度もすることではないので、「はじめてです!」という方がほとんどだと思います。
不安やストレスを抱えないために、以下の3つを覚えておいてください。
- 自宅の坪数に応じた相場をなんとなくで良いから把握しておく
- 外壁塗装はお金だけで判断してはいけない(業者選びも大切!)
- 一人で進めると危険を察知できないので、経験者などに相談する
これらを最低限守っていただければ、工事に失敗する確率がぐっと下がります。