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戸建て売却

家が売れないとどうなる?売れない戸建て住宅の特徴・理由と家が売れない時の対処法を解説

家 売れない
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中古の戸建て住宅を売却する際、多くの方は家が高く売れるかどうかが最も不安な点かと思います。

ただし、実際は状態によっては中古戸建は買い手が現れれば良いほうで、買い手が全く現れない可能性も十分にあります。

年度(年) 新規登録件数(件) 成約件数(件) 成約件数の割合(%)    ※小数点2位以下切り捨て
2013 64,623 12,245 18.9%
2014 64,287 11,208 17.4%
2015 66,447 12,153 18.2%
2016 61,788 13,195 21.3%
2017 62,181 12,743 20.4%
2018 67,207 12,718 18.9%
2019 72,525 13,037 17.9%
2020 64,398 13,348 20.7%
2021 50,907 15,436 30.3%
2022 50,811 13,446 26.4%

東日本不動産流通機構「戸建住宅(中古)の基本指標[首都圏]」

※同年度に、レインズへ新規登録された物件の件数

上記は首都圏の中古戸建住宅の新規登録件数(売り出し件数)と成約件数の割合です。こちらのデータは2021年、2022年で集計条件が若干変わっているので年ごとの単純比較はできませんが、売り出し物件の20%前後しか年内に成約していないと予測できます。

つまり、家が売れない状況というのは決して珍しい状況ではなく、家の売却を検討している場合は売れ残るリスクも考慮しなければいけません。

今回は、家が売れない主な理由と、売れない時の対処法を詳しく解説していきます。

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家が売れない主な理由【4選】

所有している物件を売りに出せば、最短でも3ヶ月以内、遅くとも半年以内には売却が成立しています。

しかし、半年以上経っても売却が成立しないのは、売りに出している物件に原因があります。

  • 売却価格と実際の時価(実勢価格)に乖離がある
  • 内覧件数が少ない
  • 不動産会社のサポート不足
  • 築年数の古さ・アクセスの悪さ・印象の悪さなど

ここでは、物件が売れない代表的な原因を4つご紹介します。

理由1】売却価格と実際の時価(実勢価格)に乖離がある

所有している物件を市場に出す時に設ける売却価格は、所有主が自由に価格設定ができます。

売り出し価格が売主や売主側の仲介業者の意向に沿った金額なのに対して、買主やより安い出費で購入するため、値下げ交渉を実施するケースが多いです。

中古戸建-成約価格(万円) 中古戸建-新規登録価格(万円)
2021年4~6月 3,393 4,066
2021年7~9月 3,471 3,994
2021年10~12月 3,572 4,270
2022年1~3月 3,681 4,178
2022年4~6月 3,734 4,345
2022年7~9月 3,805 4,395
2022年10~12月 3,801 4,492
2023年1~3月 3,871 4,347
2023年4~6月 3,778 4,291
2023年7~9月 3,842 4,225
2023年10~12月 3,901 4,316
2024年1~3月 3,964 4,288
2024年4~6月 3,976 4,280

上記は首都圏の中古マンションの成約価格(値下げ交渉を受けた後の実際の取引価格)と、レインズへの新規登録時の価格(売り出し価格)を比較したものです。

上記の通り、一般的には売り出し価格より成約価格の方が低値になります。

このように、買主はそもそも不動産を安く購入したいと考えており、値下げ交渉をする前提で物件を探していますが、それでも適正価格との大きな乖離がある物件については、そもそも見向きされない可能性が高いです。

理由2】内覧件数が少ない

不動産が売れない理由には内覧件数の少なさもあります。内覧件数が少なければ、購入のステップまでたどり着けないでしょう。

家を買う前には、イメージをつかむために内覧する人がほとんどです。内覧の数が少なければ、不動産が売れない理由につながります。

内覧は物件広告を見た人の希望によって実施するので、内覧の申込が全くない場合は、広告写真が魅力的でない・広告の記載内容が購入希望者にとって魅力的でない・そもそも広告自体が見られていない(販売活動が出来ていない)と言った理由が考えられます。

理由3】不動産会社のサポート不足

家が売れない原因には、不動産会社のサポート不足も考えられます。不動産会社は家を買いたい人と売りたい人のマッチングを行う役割です。

サポート不足が起きてしまうと、思うように家が売れません。不動産会社のサポートが足りないと感じたら、以下を試してみましょう。

  • 販売活動をチェックする
  • 積極的に動いてくれるように依頼する
  • 連絡の頻度を増やす
  • 担当者の変更を依頼する

特に大手の不動産会社と契約している方が注意したいのが、囲い込み行為です。

囲い込みとは
1件の成約の売主と買主の双方の仲介業者を共通の1社がおこなうことを両手仲介と言いますが、敢えて販売活動を緩めたり、成約までの時間を遅らせたり、価格を抑えたりして、両手仲介をさせようとする動きを、囲い込みと呼びます。

囲い込みは不動産会社にとっては2倍の仲介手数料を得られるメリットがありますが、売主からするとデメリットしかないので、注意が必要です。

囲い込みが心配な方は、片手仲介100%で、両手比率が0%のSRE REALTY(旧SRE不動産)などの不動産会社の利用をおすすめします。

理由4】築年数の古さ・アクセスの悪さ・印象の悪さなど

不動産そのものに何かしらの問題がある場合「買いたい」と思う人は少ないです。

  • 築年数が経過しすぎている
  • アクセス・立地が悪い
  • 変型の土地に建っている
  • 再建築不可物件である
  • 二世帯住宅など家族構成に合わせた住宅

以上のように、周辺環境や物件自体に問題がある場合は、販売が難しい傾向です。

家が売れない時に起こるリスク

リスク1】引っ越しや住み替えの計画が狂う

特に住み替えなどの場合、今の住まいの売却時期が予定より後ろ倒しになると、購入する新居のグレードを下げなければいけなくなったり、売却代金で購入費用を負担することが出来なくなったりしてしまいます。

場合によっては新居に引っ越す前に、仮住まいとなる賃貸物件との契約が必要になったり、購入費用を捻出するためにつなぎ融資(つなぎローン)の契約が必要になることもあります。

リスク2】維持管理を引き続きおこなう必要がある

家を売り出している間も、所有者による維持管理は必要になります。

実際、空き家として放置されている物件の中にも、空き家バンクに登録されているなど、市場に出ている物件は多くあります。

リスク3】ストレスが溜まる

いつまで経っても家が売れない状況は、ストレスが溜まるものです。

ストレスを溜めこんだ結果、「この状況から早く解放されたい」「安値でも良いから売ってしまいたい」というような思考になりがちです。

売主の意思が優先されるべきなのでストレスから解放されるために価格を下げるという判断も十分ありですが、結果的に値下げをすれば数百万円の損失に繋がる可能性もあります。

内覧申込が少なくて家が売れない時の対処法

内覧の申込がないということは、そもそも物件広告を見て興味を抱く購入希望者が全くいないということになります。

この状態が続く場合は、抜本的な対策が必要になります。

対処法1】広告写真や広告の内容を確認してもらう

広告の内容や広告写真は不動産業界である程度テンプレートがあるので、大きな差が生じる訳ではありません。

ただし、内覧申込が全くない場合は、写真の掲載ミスや誤字など、根本的な部分でミスが発生している可能性もあります。

仲介業者に広告の内容について確認してもらい、疑わしい場合は売主自身もチェックするようにしましょう。

対処法2】販売活動の実施内容を共有してもらう

仲介業者は媒介契約を結んだら、家を売るための販売活動を実施します。販売活動には、下記のようなものが含まれます。

販売活動の内容
  • 物件広告の作成
  • レインズへの登録
  • Webサイトなどへの広告掲載
  • エリア周辺の住宅へポスティング
  • 周辺の不動産会社への連絡
  • 来店相談に来た購入希望者へ物件紹介

内覧申込が全くない場合、これらの販売活動が実施されていない恐れもあります。

一度共有をしてもらい、販売活動が実施されていない場合は契約解除をおこないましょう。

対処法3】売り出し価格を見直す

前述の通り、適正な価格(時価)より大幅に高い売り出し価格を付けた場合、買い手から敬遠される可能性は非常に高いです。

売り出し価格に原因がありそうな場合は、価格の見直しをおこないましょう。

対処法4】仲介売却以外の方法を検討する

売り出した物件が、そもそも仲介売却の基準で売れる見込みの薄い物件である可能性も十分あります。

買い手がつく見込みが非常に少ない物件
  • 過疎地域・限界集落の広大な敷地
  • 現行の建築基準法で制限されている土地や建物
  • 国・自治体により用途制限がかけられているエリアの物件 など

また、近年は空き家問題が国内の社会課題となっていますが、空き家となっている物件はただ使い道がなく放置されている訳ではなく、処分したいが買い手がおらず、数年に渡り売れ残っているケースも少なくありません。

 

こうした物件については、不動産会社に買い取ってもらうなど、別の方法での処分を検討した方が良い場合もあります。

内覧申込があるのにが売れない時の対処法

「内覧してくれるけど、購入する手前でだめになってしまう」という場合、対策する方法は下記の通りです。

  • 内覧準備の見直し
  • 内覧での対応を見直し

魅力的な物件でも内覧の対応が適当だと、買主側が「信用できない」と感じてしまうおそれがあります。

対処法1】内覧準備をしっかりおこなう

内覧は物件の第一印象を決める重要なイベントです。玄関の掃除はもちろん、室内に不用品がある人は事前に撤去しておきましょう。

水回りのクリーニングが必要な人は業者に依頼しましょう。

また、買主に見せられない部分がある物件は「全て見られないならリスクがある」と判断して購入手前で話しが頓挫するケースもあります。

なるべく全ての部屋を見せられる様にしておきましょう。

対処法2】内覧での対応を見直す

物件の内装・外装共にキレイな状態だったとしても、物件の見せ方が下手であれば暗い印象を持たれてしまいます。

明るい印象を持ってもらう為にも、家の照明をつけて明るい印象を持たれるようにしましょう。

子どもやペットが居る場合は、購入希望者が内覧している間だけでも室内に入れないようにしましょう。

また、窓は全て開放しておき、良く換気された状況にしておくのも有効です。

家が売れない時にしてはいけないNG行動

家が中々売れない状況でも、決してやってはいけない行動があります。

焦って行動してしまうと、本来もらえるはずだった売却益より少ない金額になってしまいます。

これから各項目を紹介するので、家が売れなくて実行しようとしている人は一度慎重に検討してみましょう。

NG行動1】空き家にする

内覧が始まる前に引っ越して、空き家にしておいた方が成約しやすい」という意見は根強くあります。

確かに、空室で人がいない状況の方が物件が広く見えたり、採光が良くなったりするので、あながち間違いではありません。

ただし、「絶対に空き家にした方が高く早く売れる」と確信をもって断言できるほど、効果的とは言えません。

仲介売却の場合、引渡しまでのスケジュールは確定できないため、早めの引っ越しは経済的な負担になる可能性が高いです。

NG行動2】リノベーション・リフォームをする

中古物件の売買はそのままの状態での引渡しが基本なので、築年数が古く劣化やキズ・凹みがある物件でも、売主がリフォームやリノベーションをする必要はありません。

リフォーム・リノベーションを実施すれば成約率や成約価格が上昇する可能性は高いですが、それ以上に超高額な費用がかかるため、売主にとって大きなマイナスになる可能性が高いです。

ただし、状況によっては簡易的なリフォーム・リノベーションを売り出し前にした方が良いと判断されるケースもあります。

NG行動3】建物を解体して更地化する

リフォームやリノベーションと同様、築年数の古くなった建物を解体して更地化する作業も、売主負担で実施する必要はありません。

築年数が40年以上経過している戸建て住宅などは、買い手も解体・更地化する前提で購入をするケースがほとんどです。

売主負担で更地にしたら、解体費用などを出す必要がないため成約は取りやすくなりますが、高額な費用を回収できる保証はありません。

建物の解体費用の価格相場
木造建築 鉄骨造建築 RC・SRC造建築
20坪 60万円~100万円 80万円~120万円 120万円~160万円
30坪 90万円~150万円 120万円~180万円 180万円~240万円
50坪 150万円~250万円 200万円~300万円 300万円~400万円
60坪 180万円~300万円 240万円~360万円 360万円~480万円
100坪 300万円~500万円 400万円~600万円 600万円~800万円

家が売れない時は信頼できる不動産会社に相談しよう

状態がさほど悪くない物件でも、タイミングによっては売れ残ってしまうことがあります。

こうした場合に一番相談をしたり、頼ったりできるのが契約している仲介業者ですが、ケースによっては仲介業者自体に売れ残りの原因があったり、不誠実に感じたりすることもあります。

こうした状況を避けるためにも、不動産会社はじっくり比較して選ぶ必要があります。

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