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不動産売却

不動産の査定額はどう決まる?査定価格と成約価格の差や算出方法を解説

不動産 査定額 決め方
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不動産の売却価格はどのように決めるのか、意外と知らない方が多いです。

査定額とイコールと考えている方も少なくないですが、実は必ずしもイコールではありません。

また、最終的な取引価格(成約価格)ともイコールではないケースが多いです。

今回は、不動産売却価格の決め方について徹底解説していきます。

この記事の監修者
中西諒太_プロフィール
監修者
城都不動産株式会社 代表取締役
中西諒太さん

宅地建物取引士/2級FP/住宅ローンアドバイザー

賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理会社の勤務を経て独立。2022年に法人設立。

現在は都心で不動産事業を営むかたわら、WEBメディアで監修や執筆に従事している。

●城都不動産株式会社公式ホームページ
(https://ryoestate.com/)

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不動産査定価格と成約価格の違い

価格査定とは、不動産を売却する時に不動産会社が不動産の価格を査定することを指します。

売却目的の不動産を査定して価格を決定するので、価格査定の結果を元に売却価格を決めます。

価格査定はあくまでも、不動産売却を進めて行くときに決める価格なので「価格査定=不動産の価格」ではありません。

価格査定の結果通りに売却しなければ行けない訳でも無いので、参考程度に見ておきましょう。

不動産の査定価格と成約価格の差はどれくらい?

不動産の査定価格と成約価格の差は、物件の状態や状況によって大きく異なります。

そのため、査定価格通りに成約することもあれば、査定価格を下回るケース、上回るケースも存在します。

成約価格と査定価格のズレは最大3割ほど

想定する期間内で売買が成立した場合、成約価格と査定価格のズレは最大3割ほどとなります。

この場合、査定価格が3,000万円の物件が、予期せぬ外的要因によって成約価格が2,700万円ほどに落ちてしまうということになります。

査定価格が高額でも成約できないケース

査定額が高額でも、売れ残ってしまい成約に繋がらないケースがあります。

代表的な例が、地方の非常に大きな、いわゆるお屋敷と言われる物件です。

こうした大規模物件は坪数の多さから査定額が高額になることが多い一方で、利便性の低さや立地の悪さから、成約が取れないケースも多々あります。

不動産査定の方法は2通り

不動産がおこなう価格査定は2通りあります。

  • 机上査定
  • 訪問査定

2つの方法は、それぞれ特徴が異なりメリットも異なるので、自分の状況によって適した査定方法を選びましょう。

机上査定

簡易査定は、不動産会社が持つ過去の売却データをもとに類似する項目、条件を当てはめておおよその売却価格を算出する査定方法です。

エリア周辺で過去に売却する物件と似た条件下で売れた物件を確認しながら、直近の路線価、公示地価の変化を考慮しつつ売却価格をはじき出します。

簡易査定は、電話やメールで相場を知ることができるので、ごく短時間で売却価格の算出ができます。

ただし算出された価格は、あくまで概算なので正確性に欠けます。

訪問査定

現地査定は、担当者が訪問して物件の状態や周辺環境の状態、条件などを念密に調査しながら売却価格を算出する方法です。

現地査定では、以下の項目に注目しながら価格をはじき出しています。

  • 敷地の形状
  • 敷地境界
  • 接道幅員
  • 近隣関係
  • インフラ
  • 建物のゆがみ
  • 設備修繕
  • 管理状況
  • その他(周辺環境の状態など)

また、現地査定を行う時は、登記簿謄本、権利証、建物の図面など複数の書類を揃えておく必要があります。

そんな現地査定のメリットは、納得がいく査定額を知れることです。

売却価格に関して詳しい説明を専門家に聞くことができるので、売却価格を決める時の参考になります。

ただし、簡易査定とは違って、現地訪問で物件状態など詳しい調査を実施するので査定額が出るまで数日もの日数を要します。

不動産会社ごとに査定価格が異なる理由

「価格査定は不動産売却時に必要なものなのは分かるけど、なんで不動産ごとに価格が違うの?」と疑問に思う人も居ますよね。

机上査定の価格査定は、基本的に不動産会社が同じデータベースを使用して査定する為、ほとんど同じ価格になります。

しかし訪問査定で価格査定してもらうと、結果が大きくかわり価格査定に差がでてきます。

これからなぜ各不動産会社によって価格査定が異なるのか解説していきます。

価格査定が異なる理由を知った上で不動産会社の査定結果を見ると、最適の不動産会社を見つけやすいのでおすすめです。

査定方法の違い

不動産の価格査定は、いくつかの査定方法の中の1つを用いて算出します。

どの査定方法で算出するか各不動産会社によって異なる為、価格査定が異なります。

多くの不動産会社は、取引事例比較法や原価法などを使っており、各算出方法によって価格査定が変化します。

営業スタイルの違い

不動産会社の影響スタイルや経営理念によって価格査定が異なってくるケースもあります。

不動産会社の中でも、スムーズに売却を行う事を売りに出している会社は価格査定を安めに設定しますし、高く売ることを売りにしている会社は価格査定を高めに設定します。

不動産会社の営業方針によって価格査定の設定がかわってくるので、不動産会社を選ぶ時は会社がどのようなスタイルで売ってくれるのか理解した上で選びましょう。

不動産の査定額を算出する方法

不動産会社に売却する物件の価格を算出してもらうとき、会社側は以下3つの方法を用いて価格を出しています。

ここでは、査定額算出方法を1つずつ解説します。

方法①原価法

原価法は、売却する不動産を今一度同じ条件下で建築、造成したらいくらになるのかという観点で価格を算出する方法です。

主に、土地や戸建て住宅の査定で使用されます。

また、再度取得を必要とする場合にも使用される査定方法です。

計算方法は、「原価法による査定価格 = 再調達原価÷耐用年数×残存年数 = 総面積×単価÷耐用年数×(耐用年数-築年数)」で査定額を算出します。

方法②取引事例比較法

取引事例比較法は、過去に査定対象の物件と似た条件下で売買された物件の取引情報を元に違いを見比べながら1平米当たりの価格を決定して査定額を算出する方法です。

主に、マンションを売却するときに用いられる方法です。

基本的に近隣エリアで売買取引の事例を参考にすることが多いですが、情報がない場合は、類似するエリアの取引事例を参考に価格をはじき出します。

また取引事例比較法は、事情補正、時点修正、地域要因、個別的要因の4要素を参考に価格を決定しています。

方法③収益還元法

収益還元法は、査定する物件が将来生み出す収益から査定額を算出する方法です。

主に、投資用の収益不動産を査定するときに用いられます。

原価法や取引事例比較法とは違い、経済的合理性が見受けられる側面を有していますが、予想される収入と支出の額をはじき出す根拠と精度が求められます。

計算方法には、直接還元法とDCF法の2つがあります。

不動産の価格査定を活用して売却をスムーズに行おう

不動産の価格査定は、物件を売却していく時に重要な役割を担っています。

価格査定によって売却価格を決めることができるので、まずは複数の不動産会社に査定を依頼してみましょう。

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