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不動産売却

不動産買取保証とは?各社のサービス比較とメリット・注意点を詳しく解説

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

不動産を高く売りたいけど、売れ残ってしまうのは嫌という方におすすめなのが、買取保証制度です。

買取保証制度

東急リバブルなどの大手を中心に提供されているサービスで、一般的な認知度は低いものの、利用者にとって大きなメリットがある制度で、より多くの方の活用をおすすめできます。

今回は、不動産買取保証の内容から実施している業者ごとの特徴、利用時の注意点まで詳しく解説していきます。

この記事の監修者
中西諒太_プロフィール
監修者
城都不動産株式会社 代表取締役
中西諒太さん

宅地建物取引士/2級FP/住宅ローンアドバイザー

賃貸仲介・売買仲介・賃貸管理会社の勤務を経て独立。2022年に法人設立。

現在は都心で不動産事業を営むかたわら、WEBメディアで監修や執筆に従事している。

●城都不動産株式会社公式ホームページ
(https://ryoestate.com/)

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Contents

不動産買取保証の仕組み

不動産買取保証の仕組み
買取保証は、簡単に言うと売主が決めた期間、または仲介業者が決めた期間内は仲介売却をおこない、期間が過ぎても売れ残っていたら、仲介業者が直接買い取るという制度です。

買取保証は不動産業界にもともとあった仕組みではなく、東急リバブルを始めとした一部の不動産会社が自ら提供しているサービスになります。

  • 仲介売却ほぼ相場通りに売れるが、引き渡しまでに時間がかかる。また、引き渡しがいつになるか分からず、何年も売れ残るリスクがある
  • 不動産買取引き渡しの期間が決まっており、スムーズに完了できる。ただし、売却価格が相場より低くなる

仲介売却と不動産買取は上記のようなメリット・デメリットがあり、売主にとってはどちらの方法を選ぶかが難しい側面もありました。

不動産買取保証はまず仲介売却を行うことで高値での売却にチャレンジでき、期限が過ぎたら買い取ってもらえるので、売れ残りを避けられるという、それぞれのメリットを組み合わせたものになっています。

不動産買取保証の条件や仕組みは不動産会社ごとに異なる

前述の通り、不動産買取保証は不動産会社が独自で提供しているサービスなので、サービス内容は異なります。

具体的には、不動産買取保証が利用できる物件などの条件と、仲介売却を実施する期間に違いがあります。

東急リバブルが実施する買取保証サービス「リバブル売却保証システム」では、下記のような条件が設定されています。

項目 マンション 土地・戸建て
築年数 昭和57年(1982年)1月以降に建築されたものである 築30年以内(申請ベース)
保証額 査定価格90%以下かつ1億円以下(首都圏エリアのみ「1億5,000万円以下」)
販売期間 3ヶ月以上〜6ヶ月未満
面積 専有面積30㎡以上 敷地面積40㎡以上
エリア 東急リバブルが営業・販促活動可能なエリア
種別 個人の居住用※事業用・収益不動産・店舗・事務所併用住宅などは適用不可
媒介種類 専属専任・専任
融資条件 一般的な住宅ローンの通常利用が可能であること
対象者 個人・法人 ※宅地建物取引業者除く

出典:東急リバブルHP「リバブル売却保証」

東急リバブルの場合、上記の条件にあてはまらない不動産は、買取保証を活用することが出来ません。

不動産買取保証のメリット

【メリット1】売れ残りを気にせず仲介売却ができる

不動産買取保証を番使うべき方は、「高値で売りたいけど時間がない」という方です。

不動産を高く売るために必要なセオリーは、満足のいく価格を売り出し価格として設定し、買い手がつくまでじっくり待ち続けることです。

転勤や離婚などの理由で引き渡しまでに時間がとれない方は、これまでは価格を下げて取引をするしかありませんでした。

その点、不動産買取保証では、最後には必ず不動産を買い取ってもらえるので、スケジュールがズレる心配はありません。

【メリット2】強気の売却を期限まで続けられる

上記とも関連していますが、最後に不動産を買い取ってもらえるという安心感があるので、仲介売却の期間中はずっと強気の価格設定で売ることができます。

売出~成約期間 売出価格(万円) 取引価格(万円) 価格乖離率(%) 割合(%)
1ヵ月以内 4,889 4,761 ⁻2.61% 31.7%
2ヵ月以内 5,102 4,874 ⁻4.47% 13.8%
3ヵ月以内 5,085 4,783 ⁻5.93% 11.9%
4ヵ月以内 5,241 4,866 ⁻7.16% 8.7%
5ヵ月以内 5,020 4,603 ⁻8.30% 6.1%
6ヵ月以内 5,224 4,680 ⁻8.50% 5.6%
7ヵ月以内 5,204 4,713 ⁻9.45% 4.7%
8ヵ月以内 5,272 4,696 ⁻10.93% 3.5%
9ヵ月以内 4,833 4,265 ⁻11.74% 2.9%
10ヵ月以内 5,079 4,521 ⁻10.98% 2.7%
11ヵ月以内 4,921 4,243 ⁻13.77% 2.0%
12ヵ月以内 4,542 4,027 ⁻11.36% 6.4%

上記は、首都圏における2023年の中古マンションの価格乖離率を、成約までにかかった期間ごとに分類したものです。

成約までにかかる期間が長引くのに比例して取引価格(成約価格)が売り出し価格よりも下がっています。この理由として考えられるのが、以下の3点です。

  • 不人気で資産価値の低い低価格物件ほど売れ残っている
  • 売れ残りが長引くと、売主(売主側仲介業者)が売り出し価格を自発的に引き下げることが多い
  • 売れ残る物件には何かしらの欠陥があり、そこを理由に買主から値下げ要求をされている

ただし、買取保証の場合は、多少売れ残りが長引いても、必ず買い取ってもらえるので価格を下げずに強気に売り続けるという選択肢もあります。

また、売買契約前に買主から値下げ交渉を受けるケースも良くありますが、期間に余裕があるのであれば、この要求をのまないという対応も可能です。

【メリット3】引き渡し時期が明確に決まっている

買取保証の期限については各社で異なりますが、いずれも最初に引き渡しまでの期間を設定しています。

これによっていつまでに不動産を売ることが出来るのかが明確になり、引っ越し等のスケジュールが立てやすくなります。

【メリット4】引き渡しまでトータルサポートしてもらえる

不動産買取保証は多くの場合、事前に審査基準を満たしているかのチェックがありますし、仲介売却にせよ買取にせよ、必ず不動産会社が最後まで面倒を見てくれます。

不動産買取保証は不動産会社側の負担が多い制度であり、通常の売買よりも売主と仲介業者間の連携度は高いです。

【メリット5】本来は仲介売却が難しい物件も売れる可能性がある

不動産買取保証を最も利用すべきなのは、「仲介売却での成約は難しいかもしれないが、挑戦したい」というケースです。

確かに、「高値で売りたいけど時間がない」という方にも不動産買取保証はおすすめできますが、好立地・築浅などの条件が良い物件であれば、仲介売却でも短期間で買い手が見つかって売れるケースが多いです。

一方、条件がそこまで良くない物件だと仲介売却で売れ残りのリスクが高まるので、条件が多少悪くても成約できる買取を選ぶケースが多いのです。

不動産買取保証を利用すれば、状態が悪い物件でも保証付きで仲介売却ができます。

【メリット6】利益還元保証があるケースも

現時点で、東急リバブルとや野村の仲介+(野村不動産ソリューションズ)など、僅かな不動産会社が買取保証制度に含めて実施しているのが、利益還元保証(利益還元制度)です。

一般的に不動産買取価格は時価の7割程度となりますが、これは主に下記2つの理由で価格が下がると言われます。

時価より買取価格が低い理由
  • 再販コストが利益から引かれるため
  • 状態の悪い物件でも瑕疵の確認をせず買い取るため

一般的に不動産買取は状態の悪い中古物件を仕入れて、瑕疵の修繕や価値を高めるリフォームをおこなった上で再販をするというフローですが、買取時には正確に再販コストがどれくらいになるか分からない状態で、およその見積もり分を差し引いているケースが一般的です。

ただしこの方法には問題もあります。例えばある不動産会社が物件A(価格2,000万円)を、再販コスト600万円再販価格2,200万円と想定して、1,400万円で買い取ったとします。

  • 見込み再販コスト:600万円
  • 見込み再販価格:2,200万円
  • 買取価格:1,400万円
  • 不動産会社の見込み利益:200万円(2,200万円-1,400万円-600万円)

しかし実際は、再販コストは400万円再販価格2,400万円で、600万円の利益(見込み価格+400万円)が出たというケースもあります。

  • 実際の再販コスト:400万円
  • 実際の再販価格:2,400万円
  • 買取価格:1,400万円
  • 不動産会社の見込み利益:200万円
  • 実際の利益:600万円(+400万円)

この場合、買取時の見込みよりも利益が出たため、買取価格は不当に低かったということになりますが、実際のところほとんどの不動産会社ではこのような事例があっても返金するような対応はとりません。

利益還元保証(利益還元制度)は、予想より高く再販できた場合は実際にその差額分を返金するという制度で、再販価格(税抜)-(買取価格+購入・再販費用)が返金される仕組みです。

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不動産買取保証のリスク・注意点

【注意点1】仲介売却の期限を決めることで損をする可能性

前述の通り、不動産をできるだけ高く売ろうと思ったら、売り出し価格を高めに設定して、買い手がつくまで待ち続けるというのが最もオーソドックスな考え方です。

売り出し価格を高めに設定すると、多くの購入希望者にとっては割高に感じられてしまいます。ただ、その中でも「少し高いけど、目的にピッタリだから購入したい」という買い手が出てくるまで待ち続ける必要があります。

このように、不動産を相場より高く売ることと、早く売ることは基本的に両立しません。例えば、買取保証で決められた期限より1ヵ月長く売り続ければ、買い手が見つかる可能性があるかもしれません。

【注意点2】不動産買取保証に対応している業者がベストとは限らない

不動産買取保証を売主が希望しているとしても、この制度と提供している不動産会社と契約することは必ずしもベストとは限りません。

不動産売却時の不動産会社選びで重視することは何ですか?(株式会社グローベルス調べ)不動産売却時の不動産会社選びで重視することは何ですか?(株式会社グローベルス調べ)
  • アンケート方法:インターネットによる無作為調査
  • アンケート実施日:2024年10月1日~10月8日
  • アンケート実施人数:1201人(男性:600人 女性:601人)
  • 回答者年齢:30代:213人、40代:438人、50代:511人、60代:39人

株式会社グローベルスが実施したアンケート調査によると、不動産売却時にどの不動産会社と契約するかの判断基準として、査定価格を挙げる方が最も多い(33.3%)という結果になりました。

単純な査定価格だけで比較をすれば、不動産買取保証に対応していない不動産会社の方が高額の可能性もあります。

仲介売却と買取はどこの不動産会社も提供している

仲介をおこなっている不動産会社であれば、自社での不動産買取にもほとんど対応しています。

つまり、不動産買取保証という形でサービス提供していない不動産会社でも、売主側の要望を聞いてくれれば、提示した期限まで仲介売却をおこない、期限を過ぎたら買い取るという方法が可能な可能性はあります。

上記の点を考えると、不動産買取保証が魅力的だと感じても、候補を必ず買取保証サービスを提供している業者のみに絞る必要はないです。

【注意点3】不動産会社の変更がしにくい

不動産買取保証を利用すると、以下の理由から契約の解除がしにくくなります。

  • (専属)専任媒介契約を結ぶため、心情的に契約解除しにくい
  • 短い期間で流れが全て決まっているため、解除を切り出すタイミングが難しい

不動産買取保証を利用する場合は、複数社と契約できる一般媒介契約ではなく、1社のみと契約する(専属)専任媒介契約を締結することが条件になっていることがほとんどです。

(専属)専任媒介契約でも、契約の当初期間を満了したタイミングや、仲介業者側に非がある場合は違約金なしで契約解除ができます。

上記とは別に、不動産買取保証は検査→審査→販売活動→(買取)→契約→引き渡しというように、短期間で様々な業務が行われるので、契約解除を打診しにくい部分もあります。

【注意点4】売り出し価格が制限される

不動産買取保証を利用する場合、売り出し価格が査定額の1~1.5割増しまでに制限されていることが多いです。

通常、売り出し価格が売主にとっては、最も高値で売れる可能性のある金額になります。

不動産売買契約の前にも買主と売主で価格の交渉をおこなうケースはありますが、こちらは基本的に買主側からの値下げ交渉に対応する形になります。

本来、仲介売却では売り出し価格に関する制限がないため、不動産買取保証だとより高値で売れる可能性が制限されてしまうということになります。

【注意点5】価格の調整がおこなわれている可能性がある

不動産買取保証の中で、「仲介売却は査定価格の1.0~1.5倍・買取価格は査定価格の0.8~0.9倍」というような条件設定をしている不動産会社もあります。

ただし、一般的に仲介売却と買取の金額差は、買取価格が仲介売却の0.6~0.8倍程度となるため、査定価格と買取価格の差が小さい場合は疑ってみることも必要です。

査定価格と買取価格の差が小さい場合、高値の買取価格を提示してくれている可能性もありますが、査定価格が下方修正されている可能性も考えられます。

必ず、不動産買取保証に対応している不動産会社以外の査定額も確認して、比較してみることをおすすめします。

大手不動産会社の買取保証サービスを比較

所在地 対象者 対象不動産 当社購入期日 媒介条件 不動産基準 売却保証額の上限
東急リバブル「売却保証システム」東急リバブル_2024 東京
神奈川
埼玉
千葉
札幌
仙台
名古屋
大阪
京都
兵庫
福岡)
個人・法人(宅建業者除く) 個人の居住用の土地・一戸建・マンション (3ヶ月以上6ヶ月以内)終了後 専属専任・専任媒介契約を締結 【土地】敷地面積40㎡以上
【一戸建】敷地面積40㎡以上、築30年以内
【マンション】1982年以降、専有面積30㎡以上
首都圏:1憶5千万円以下
地方:1億円以下かつ査定価格の90%
住友不動産販売「売却保証」住友不動産販売「売却保証」 営業エリア内 個人・法人(宅建業者除く) 土地・一戸建・マンション※居住用の不動産 3か月 専属専任媒介契約を締結 【土地】敷地面積40㎡以上
【一戸建】敷地面積40㎡以上
【マンション】1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認取得物件、専有面積40㎡以上
1億円以下かつ査定価格の90%
野村の仲介+「買換保証」野村の仲介+「買換保証」 野村の仲介の営業エリア内 個人・法人(宅建業者除く) 個人の居住用の土地・一戸建・マンション 最長1年 専属専任媒介契約を締結 【土地】敷地面積40㎡以上
【一戸建】敷地面積40㎡以上
【マンション】築30年以内、専有面積30㎡以上
1億円以下かつ査定価格の90%
三井のリハウス「売却保証」三井のリハウス「売却保証」 首都圏・関西圏・中部圏の営業エリア 個人・法人(宅建業者除く) 土地・一戸建・マンション 3か月 専属専任媒介契約を締結 【土地】敷地面積40㎡以上
【一戸建】敷地面積40㎡以上
【マンション】1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認取得物件、専有面積40㎡以上
1億円以下かつ査定価格の90%

東急リバブル「売却保証システム」

東急リバブル_2024
所在地
  • 東京
  • 神奈川
  • 埼玉
  • 千葉
  • 札幌
  • 仙台
  • 名古屋
  • 大阪
  • 京都
  • 兵庫
  • 福岡
対象者 個人・法人(宅建業者除く)
対象不動産 個人の居住用の土地・一戸建・マンション
当社購入期日 (3ヶ月以上6ヶ月以内)終了後
媒介条件 専属専任・専任媒介契約を締結
不動産基準
  • 【土地】敷地面積40㎡以上
  • 【一戸建】敷地面積40㎡以上、築30年以内
  • 【マンション】1982年以降、専有面積30㎡以上
売却保証額の上限 首都圏:1憶5千万円以下
地方:1億円以下かつ査定価格の90%
口コミ・評判 東急リバブルの評判・口コミは?不動産売却・査定のメリット・デメリットや仲介手数料について解説

東急リバブルは、買取保証(売却保証)制度を業界に先駆けて導入しました。

仲介売却の期間を最大6か月に設定しているので、高額売却の可能性は十分あります。

全国の支店ネットワークで、スピーディに販売活動を進めてくれるのが魅力です。

更に立替払制度により、つなぎローンを利用することなく、東急リバブルに建て替えてもらうことができるので、住み換え時には非常に助けになります。

住友不動産販売「売却保証」

住友不動産販売「売却保証」

所在地 営業エリア内
対象者 個人・法人(宅建業者除く)
対象不動産 土地・一戸建・マンション※居住用の不動産
当社購入期日 3か月
媒介条件 専属専任媒介契約を締結
不動産基準
  • 【土地】敷地面積40㎡以上
  • 【一戸建】敷地面積40㎡以上
  • 【マンション】1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認取得物件、専有面積40㎡以上
売却保証額の上限 1億円以下かつ査定価格の90%
口コミ・評判 住友不動産販売の評判・口コミは?不動産売却・査定を依頼するメリットとかかる費用について徹底解説

住友不動産販売の売却保証の仕組みは、三井のリハウスとほぼ同じです。

ただ、時間経過による価格の推移が三井のリハウスよりも明確になっています。

  • 売り出しから一か月目:査定価格の最大115%
  • 売り出しから2か月目:査定価格の最大105%
  • 売り出しから3か月目:買取保証価格の105%
  • 仲介売却不成立の場合:査定価格の90%を上限に買取

収益のシミュレーションがしやすいので、引っ越し計画がある方におすすめできます。

野村の仲介+(野村不動産ソリューションズ)「買換保証」

野村の仲介+「買換保証」
所在地 野村の仲介の営業エリア内
対象者 個人・法人(宅建業者除く)
対象不動産 個人の居住用の土地・一戸建・マンション
当社購入期日 最長1年
媒介条件 専属専任媒介契約を締結
不動産基準
  • 【土地】敷地面積40㎡以上
  • 【一戸建】敷地面積40㎡以上
  • 【マンション】築30年以内、専有面積30㎡以上
売却保証額の上限 1億円以下かつ査定価格の90%

野村の仲介+の買換保証は東急リバブルと同様、利益還元制度がついているのが魅力です。

ただ、仲介売却の期限が事前にわからず、審査によって決定するなどの不確実な点があるので注意が必要です。

三井のリハウス(三井不動産リアルティ)「売却保証」

三井のリハウス「売却保証」
所在地 首都圏・関西圏・中部圏の営業エリア
対象者 個人・法人(宅建業者除く)
対象不動産 土地・一戸建・マンション
当社購入期日 3か月
媒介条件 専属専任媒介契約を締結
不動産基準
  • 【土地】敷地面積40㎡以上
  • 【一戸建】敷地面積40㎡以上
  • 【マンション】1981年(昭和56年)6月1日以降の建築確認取得物件、専有面積40㎡以上
売却保証額の上限 1億円以下かつ査定価格の90%

三井のリハウスの売却保証は、3か月という短期間なのが特徴。

早く売りたいけど、高額価格も目指したい方に最適な期間設定です。

ただ、三井のリハウスは売り出し価格が高くても、2か月後、3か月後に価格の見直しがおこなわれるので、必ずしも期限ギリギリまで高額売却を追求できる訳ではないことに注意しましょう。

不動産買取保証の流れ

不動産買取保証の流れ
買取保証の流れは不動産会社によって異なりますが、基本はこちらの5ステップです。

  1. 審査へ申し込む
  2. 審査の実施
  3. 買取保証価格の提示
  4. 専属専任媒介契約を結ぶ
  5. 販売活動の開始

ここから、1つ1つの手続きを見ていきましょう。

【Step1】審査へ申し込む

買取保証を依頼する際は、審査にクリアをする必要があります。

審査で見られるのは買取保証を利用できる物件かどうかという他、より有利な制度を利用する価値があるか(業者が多少の不利益を覚悟しても大丈夫な物件か)という点です。

審査申し込み時に他社との契約を結んでいると落とされてしまうので注意しましょう。

【Step1】審査の実施

審査の実施は2週間ほどかかるのが一般的です。

【Step2】買取保証価格の提示

審査が完了したら、買取保証価格が提示されます。

売り出し開始から業者買取までの価格変動が細かく決まっている業者なら、この時に価格の推移を細かく説明してくれるはずです。

【Step3】専属専任媒介契約を結ぶ

価格プランに納得がいけば媒介契約を結びますが、買取保証制度を利用する際は基本的に専属専任媒介という形での契約となります。

契約の種類 契約の有効期間 売り手自身が買い手を見つけること 依頼可能な業者数 仲介業者からの報告※
専属専任媒介契約 3ヶ月以内 できない 1社のみ 1週間に1回、メールか文書で連絡
専任媒介契約 3ヶ月以内 できない 1社のみ 1週間に1回、メールか文書で連絡
一般媒介契約 3ヶ月以内 可能 複数社と契約可能(契約数の上限なし) なし

専属専任媒介は3つある契約方法の中で最も厳しい・権限の強い契約であり、他の業者との二重契約を禁止するものです。

その分しっかりと売却してくれますが、他の業者も見ておきたい方にとってはおすすめしません。

【Step4】販売活動の開始

契約が完了したら、通常の仲介売却と同じように販売活動が開始されます。

業者が販売営業や広告作成・PRなどを実施してくれますが、売主は丸投げすることなく、内覧に来る購入希望者を想定して掃除・整理整頓を進めていきましょう。

不動産買取保証に関するよくある質問

ここでは、不動産買取保証で不動産売却を進めていく前に、解決しておきたい疑問やっておきたいことを質問形式で解説して行きます。

不動産買取保証と通常の買取との違いは?

買取保証と即日買取の大きな違いは、売却を行う過程で仲介売却を一定期間だけ行うかどうかです。

即日買取は、文字通り、査定を行った会社相手に物件を売却して現金を得る売却方法です。

対して、買取保証は、一定期間の間だけ買い手を探して、もし期間内に買い手が見つかった場合は仲介売却で物件を売買し、見つからなければ業者に買取をお願いする方法です。

いうなれば、仲介売却と即日買取の良い所取りができる売却方法ということです。

不動産買取保証の利用が向いている人は?

物件を高値で売却したいけど、売却しなければならない時期が決まっている方や、仲介売却と即日買取の良い所を活用して効率よく売却活動を行いたい方に買取保証はおすすめです。

また、売却しなければならない時期が決まっている方の特徴として以下のような方が挙げられます。

買取保証が向いている人の特徴
  • 離婚や転勤が決まっている方で物件を売却したい方
  • 相続した物件を現金に換金して財産分与したい方
  • 住み替え先が決定していて、その日までに売却を済ませたい方

不動産買取保証の利用が向いている物件の特徴は?

売却を考えている物件に不安要素があるときに利用するのもおすすめです。

例えば、高値で売却したいけど築古で買い手が見つかるか不安な場合や、物件の状態はいいけど立地条件が悪いなどです。

物件が抱えるこれら不安要素があったとしても、不動産市場に出しても売却できないわけではありません。

かといって、100%売却できる訳ではありません。

不安で心労絶えない日々を過ごすよりも、一定期間で売却を済ませてしまう方が最適です。

不動産買取保証は利用する前に仕組みの理解が必要

前述の通り、買取保証制度はどんな方にもメリットのある便利な制度という訳ではありません。

現状は離婚・転勤などで時間が差し迫っている方が利用すべき制度と言えるでしょう。

専属専任媒介契約を一度結んでしまうと後戻りがしにくくもなるので、注意して利用するようにしましょう。

完了まで60秒!大手不動産会社の売却価格をスピード査定