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マンション売却

【2024年】マンション価格推移と価格高騰は今後どうなる?今後の下落の可能性も解説(グラフ・データ付き)

マンション価格の推移を解説!
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マンションを売却する際も購入する際も、価格の推移には注目する必要があります。

現在のマンション価格の現状と今後の推移の見通しを掴むことで、正確に売り時・買い時を理解しましょう。

マンションを買う・売る場合、どちらもタイミングが重要です。

そこで今回は、最新のマンション価格の推移を紹介していきます。

マンションの売り時や買い時の判断に役立ててください。

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2024年の中古マンションの価格推移

国土交通省|不動産価格指数(住宅)(令和6年6月・第2四半期分)

引用:国土交通省|不動産価格指数(住宅)(令和6年6月・第2四半期分)より

2013年頃から日本の中古マンション価格は上昇傾向にあり、2024年現在も上昇する見込みです

上記は2008年4月から2023年9月までの価格推移をグラフ化したものですが、2010年を平均として、2023年は約2倍弱の価格高騰を見せています。

商業利用マンションの価格推移

不動産価格指数(商業用不動産)(令和6年6月・第2四半期分)

引用:国土交通省<不動産価格指数(商業用不動産)(令和6年6月・第2四半期分)>より

商業利用されているマンション(一棟)の価格も、2013年頃から右肩上がりに上昇を見せています。

こちらは、2010年を起点として、2023年末にはおよそ1.5倍の価格上昇を見せています。

マンション価格が高騰し続ける原因

マンション価格が高騰し続ける原因には、以下があげられます。

  • 住宅ローン控除の見直しや措置
  • 都市開発による地価上昇
  • 円安によるマンション取引の活性化
  • 働き方改革関連法の施行による人件費高騰

住宅ローン控除の見直し・経済状況を踏まえた措置

2019年10月から、住宅ローンの控除期間が最長10年から13年まで延長可能となりました。

これにより、以前と比較してよりお得にローンを借りることが可能になっています。

令和4年度の改正では、省エネ性能等の高い認定住宅などの住宅ローン借入限度額が上昇しています。

財務省「住宅ローン控除の見直し」(令和4年度改正)

引用:財務省「住宅ローン控除の見直し(令和4年度改正)」

経済状況を踏まえた措置の範囲が広がり、住宅ローン借り入れのハードルが下がった傾向です。

都市開発による地価上昇

東京オリンピック以前は、開催に伴った東京周辺の都市開発の影響で、地価上昇や人件費高騰が見られました

都市開発による地価上昇は、その後も下落することはありません。

地価の他にも、建築資材の価格高騰などが、マンションそのものの価格影響に繋がっています。

円安によるマンション取引の活性化

2022年3月からの円安傾向の継続も、マンション価格を押し上げる要因となっています。

2024年10月時点で東京外国為替市場の円相場は値下がりが進み、円安となっています。

円安だと海外の投資家の参入なども積極的におこなわれるため、取引が活性化されて価格が高くなりがちです。

海外からの購入者が増えることで、マンションの価格推移は高額でも安定します。

円安は、マンションを海外の人向けに売りやすい状態と言えるでしょう。

ただし、外国人向けの不動産が需要のあるエリアは、首都圏や観光地などに限定されがちです。

円安だからと言って、どの地方でもマンション売却しやすいとはいえません

参考:公益財団法人 国際通貨研究所「日本経済の長期低迷・国力低下と円安の今後」

働き方改革関連法の施行

「働き方改革関連法」とは、2019年4月に施行を開始した法律で、時間外労働の上限規制と残業の割増賃金率引き上げなどの内容を含みます。

建設業界には5年間の猶予期間が設けられていましたが、2024年にはフル施行となりました。

これにより建築業界の給与や労働時間が是正された結果、マンション1棟あたりにかかる人件費が高くなり、マンションの価格自体も高まると予想されます。

2024年4月以降は建設業として働く人への、勤務時間の上限規制も施行されました。

工期が短くなったことも、マンション建設に時間がかかる要因となっています。

参考:厚生労働省 建設業・ドライバー・医師の時間外労働の上限規制 特設サイト

インフレ-ション・物価の高騰

2022年から現在にかけて、あらゆるものの値が高騰している状況です。

不動産業界の建築関係では、木材などの建材価格が高騰した影響から、価格の見直しを行う会社が増加しました。

世界的なインフレの波が、あらゆる業界に影響を及ぼしているにもかかわらず、景気が悪くなるスタグフレーションを引き起こす可能性があります。

この状況が続けば、高騰し続ける新築マンションの買い手が減り、手ごろな価格で購入ができる中古マンションの購入を検討する層が出てくるでしょう。

中古マンションの売買市場を後押しする可能性があります。

新築マンションの供給数が少ない

金融緩和政策の一環として、低金利で住宅ローンが組めるという理由からマンション購入への敷居が低くなり、需要が高まっています。

しかし、現在、新築マンションの供給件数が少ない状態です。

2020年から2021年にかけて一時的に販売戸数が回復しましたが、2012年ごろの販売戸数に比べると潤沢とはいえないでしょう。

令和5年度 住宅経済関連データ マンションの供給戸数(竣工ベース)

引用:国土交通省 令和5年度 住宅経済関連データ マンションの供給戸数(竣工ベース)

2023年現在、マンションの販売戸数は、右肩上がりで回復していますが、最近は、戸数を増やすよりも、好立地で買い手が付きやすい物件を供給しようとするデベロッパーが増えています

よって、デベロッパーの目利きで新築マンションが供給されたエリアでは、中古マンションの価格も上昇する可能性があります。

マンション価格に影響がある要因

マンション価格に影響がある要因は以下があります。

  • マイナス金利政策解除
  • 住宅ローン控除率の引き下げ
  • 住宅ローンの金利値上昇

住宅ローンの金利にかかわる措置などは、マンションの購入意欲に大きく影響します。

高金利のタイミングでは、マンション購入をためらうひとも多いでしょう。

マイナス金利政策解除

日銀は2024年3月19日に、マイナス金利政策解除を発表しました。

マイナス金利政策解除により、住宅ローンの金利上昇が進んでいます

利上げにより、マンションの購入意欲に影響が出ることは予想できますね。

マンション購入の際、融資を受けにくくなる人も出てくるでしょう。

住宅ローン控除率の引き下げ

昨今の税制改正により、今まで1.0%だった住宅ローンの控除率が4月以降は0.7%まで引き下げられます

この改正により「マンション市場にマイナスの影響が出る」と騒がれていました。

しかし、新築物件や買取再販など、特定の条件を満たした物件に限り、減税期間が10年から13年に延長する処置を設けたり、特定の中古物権の築年数が新耐震基準(1981年6月以降の建築物件)にまで緩和されます。

つまり、築古のマンションもローン控除の対象に含まれるので、以前よりも物件売買がしやすい環境になります

住宅ローンの金利値上昇

以下は2022年3月時点のメガバンク5行が引き上げた固定金利10年の金利値と、2024年10月現在の金利値の比較です。

金融機関 10年固定金利(2022年3月) 10年固定金利(2024年1月) 比率
三井住友銀行 年1.35% 年1.70% 0.35%
みずほ銀行 年1.05% 年1.35%~ 0.30%
三菱UFJ銀行 年0.89%※ 年1.11%~※ 0.22%~
りそな銀行 年0.85% 年1.585% 0.73%
三井住友信託銀行 年0.70% 年3.87% 3.17%

※適用金利や引下幅は、お申込内容や審査結果等により決定いたします。

通常、銀行は毎年4月と10月の6ヶ月周期で金利の見直しを行います。

金利が上昇するということは、借入額にかかる利息が増えるということです。

マンションの購入を検討している方にとっては、金利値上昇は購買意欲を鈍らせる要因となるでしょう。

2024年以降マンション価格推移は下がる?

2024年の日本における中古マンションの価格は、低金利の住宅ローンや住宅ローン控除の期間延長、建築コストの上昇などの影響で上昇傾向にあります

2013年以降、価格は右肩上がりで推移し、2024年には2010年の約2倍近くになっています。

商業利用マンションも同様に価格が上昇しており、2023年末時点で2010年比で約1.5倍の価格上昇を見せています

とはいえ、高値市場が2023年以降も続くとは限らないので、早めに手を打つのがベストです。

新型コロナウィルス回復後地価上昇が進んでいる

新型コロナウィルス感染症の影響で全国的に基準地価が下落した2019年前後に比べると、2024年は価格の回復が進んでいる傾向です。

厚生労働省 令和5年度土地に関する動向「三大都市圏における地価の対前年平均変動率の推移」

引用:厚生労働省 令和5年度土地に関する動向「三大都市圏における地価の対前年平均変動率の推移」

この状態が続けば、デベロッパーの土地仕入れ価格が上昇し、マンション価格も上がると予想できます

地価の回復は、新築マンション・中古マンションに限らず価格が上昇する要因になるでしょう。

ただし、基準地価の回復が進んでいるエリアは関東地方の都心部が中心です。

マンションがある土地によっては、価格上昇が必ずしも期待できるわけではありません。

円安によりマンション価格は急に下落しない

日本が円安の状態からすぐに円高になるとは考えられません。

外国との金利差が大きい場合は調整も考えられ、円高になるまでに時間がかかるでしょう。

円安が続くと、物価や建設コストが上がりマンションの価格も上昇します

建築費が高いうちは、マンションの価格は下がる可能性はほぼありません。

円安が外国投資を促進し、建築費用の上昇が価格に影響を及ぼすことが予想されます。

マンションを高く売却するコツ

マンション価格推移を踏まえて売却するコツは以下です。

  • 市場価格とズレがないか
  • 築年数や建物の状態はどうか
  • マンションの修繕計画
  • 経済状況・金利状況を注視する

市場をあらかじめチェックし、適正価格でマンションを売買しましょう。

市場価格とズレがないか

市場価格を把握して、周辺の類似物件と比較し、売りたいマンションの現在の価値に大きなズレがないか確認をしておきましょう。

市場価格と大きなズレがあると、売却までに長期間かかってしまうことがあります。

周辺の物件と比べて価格が大幅に安くなる前に売ってしまうほうが得です。

築年数や建物の状態はどうか

マンションは築年数の経過によって価値が下落していきます。

時勢のみで売却時期を判断することはできません。

現在の築年数や建物の状態を確認した上で、維持と売却はどちらがお得か判断しましょう。

マンションの修繕計画

長期修繕計画がいつおこなわれるのかも判断のポイントになります。

マンションの修繕をおこなう際は、居住者も費用を負担するケースがあるでしょう。

売却や購入のタイミングによっては出費がかさむケースに気を付けてください。

一方で、修繕計画はマンションの価値向上にも繋がります。

経済状況・金利状況を注視する

経済状況や金利の動向をしっかり把握しておくのも、マンションの売り時を見極めるために重要です。

経済状況・金利状況によって、マンションの価格は変動します。

過去の見通しと異なる状況に陥る可能性もあるため、最新の動向を追っていくことをおすすめします。

マンションの価格推移と市況を注視しよう

マンションの価格は上昇し、右肩上がりで推移しています。

20,30,50年単位で見ても、マンションの価格推移は下がることはありませんでした。

2024年時点で首都圏ではマンション価格が高騰しているエリアもあり、市況は賑わっているといえます。

ただし、マンション売買のタイミングは十分に注意しましょう。

経済状況・金利状況を注視し、売り時や買い時を見計らってください。

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