皆さんは、最近流行りのリースバックをご存じでしょうか?
今までは、住んでいる家を売ったら住み続けることができず、引っ越しをしないといけませんでした。
リースバックは、家を不動産会社に買い取ってもらって買取代金をもらい、その後は借家として家賃を払いながら住み続ける方法です。
引っ越し代金の支払いが不要で、まとまったお金を好きな時にもらえるので、年金収入だけでは物足りないシニアの方などにも人気です。
国土交通省から住宅のリースバックに関するガイドブックが出ているので、こちらもあわせて確認をしてみてください。
今回は、家を不動産会社により高額で買い取ってもらうにはどうすれば良いのかを解説していきます。
リースバックの相場は「リースバックの現状について」賃料の査定方法(自由回答抜粋)によると買取価格×(6~8%÷12ヶ月)となっています。
物件の買取価格が5,000万円の場合は、5,000万円×(6~8%÷12ヶ月)=250,000円~333,333円が賃料の相場となります。
リースバックを成功させたい方は、ぜひご覧ください。
リースバックの買取価格は市場価格の60~80%
リースバックは、業者買取と賃貸契約を掛け合わせたサービスです。
当サービスを利用するうえで、最も気にする部分が買取価格です。
ここでは、リースバックを利用した時の買取価格の相場を、仲介市場価格と地域差、築年数の3つの観点から解説して行きます。
買取価格の相場は仲介市場価格の60%~80%
リースバックの買取価格の相場は、一般的に仲介市場価格の60%から80%程度となっています。
この範囲が設定されている理由は、リースバック企業が物件の維持管理や運用に必要なコストをカバーし、リスクを管理するためです。
仲介市場価格とは、同じ物件が市場で取引される場合の価格を指し、これに対しリースバックの買取価格は一定のディスカウントが適用されます。
なお、この価格は物件の状況や市場の状況、リースバック契約の内容により変動するため、常に注意深く市場を観察する必要があります。
地域による相場価格に差がある
地域によってもリースバックの買取価格の相場は変動します。
例えば、大都市圏や人口が集中する地域では、需要が高く、それに伴い買取価格も高くなる傾向があります。
一方で地方都市や人口が少ない地域では、需要が低いため買取価格も低めに設定されることが多いです。
そのため、投資家は物件の地域性を理解し、相場価格を把握することが求められます。
また、地域の開発計画や将来の人口動向など、長期的な視点も必要となります。
築年数が古い物件ほど価格下落リスクが低い
リースバックの物件においては、築年数が古い物件ほど価格下落リスクが低いと言われています。
新築時の価格から見ると、築年数が経つにつれて物件価格は下がりますが、一定の築年数を超えると価格の下落率は緩やかになります。
これは、新築物件が古物件になる過程で価格が大きく下落する一方で、それが一定の年数を経過すると、その後の価格下落は比較的緩やかになるためです。
そのため、リースバックを行う際は、物件の築年数とその価格下落リスクをしっかりと評価する必要があります。
リースバックの家賃の相場
リースバックを利用するときに気になるもう一点が、家賃です。
リースバックを利用すれば、売却と同時に賃貸借契約を交わし、毎月一定額を契約先の業者に支払います。
ここでは、一般的な賃料の相場と買取価格との関係性、そして利回りから考える賃料の相場について解説します。
一般的な賃料の相場
リースバックの家賃の相場は、多くの場合、地域や物件の状況、規模、設備などによって大きく左右されます。
また、需要と供給のバランスによっても変動します。
例えば、大都市圏や人口が集中している地域では一般的に高い傾向にありますが、地方都市や人口が少ない地域では低い傾向があります。
また、物件の築年数や設備の良さ、管理の状況なども影響します。
さらに、市場状況や経済情勢なども考慮する必要があります。
したがって、家賃の相場を判断する際はこれらの要素を踏まえた上で、適切な価格設定が求められます。
買取価格と賃料の関係
リースバックの買取価格と賃料は密接に関連しています。
買取価格が高ければ、それだけ高い家賃を設定する必要がありますし、反対に買取価格が低ければ、それに応じて家賃も抑えられます。
賃料の高低は、リースバックを行う企業の収益性に大きく影響を及ぼしますので、賃料設定の際には買取価格を十分に考慮する必要があります。
また、物件の評価や市場状況により買取価格が変動するため、それに伴い賃料も適切に見直しを行う必要があります。
利回りから考える賃料の相場
リースバックの家賃の相場を設定する際、投資の利回りも重要な考慮点となります。
リースバックを行う企業が期待する利回りは、家賃収入と物件の買取価格から算出されます。
高い利回りを得るためには、賃料を高く設定するか、または買取価格を低く抑えるかのいずれか、あるいは両方を行う必要があります。
ただし、賃料が高すぎるとテナントが見つからないリスクがありますし、買取価格を低すぎると物件の品質が問題になる可能性もあります。
したがって、適正な利回りを確保しつつ、リスクを管理するバランスが求められます。
また以下は、『家賃=買取価格×期待利回り(7~10%)÷ 12ヶ月』を基に、買取価格1,000万円、2,000万円、3,000万円時の賃料がいくらになるのかを一覧化したものになります。
買取価格 | 利回り7%時の賃料 | 利回り8%時の賃料 | 利回り9%時の賃料 | 利回り10%時の賃料 |
---|---|---|---|---|
1,000万円 | 約5.8万円 | 約6.6万円 | 約7.5万円 | 約8.3万円 |
2,000万円 | 約11.6万円 | 約13.3万円 | 約15万円 | 約16.6万円 |
3,000万円 | 約17.5万円 | 約20万円 | 約22.5万円 | 約25万円 |
リースバックの買取価格はなぜ低い?
リースバックを選択すると、普通に家を売るよりも損をすることになります。
では、なぜ利益が下がってしまうのでしょうか。
普通の不動産売却では仲介業者のサポートのもと、素人の買主に向けて売り出す仕組みになります。
一方、リースバックでは、物件を購入するのはプロの不動産会社になります。
最終的に入居者が物件を手放すと、不動産会社は物件をリフォームして自社物件として再び売り出す(再販)ようになります。
この時にかかるリフォーム代を差し引いているため、リースバックは利益が下がってしまうのです。
一方、通常の不動産売却では買主がリフォームするかどうかは自己責任ですから、リフォーム代を最初から引かれることはありません。
この差が利益の違いとなるのです。
リースバックの買取価格を上げるメリット
リースバックの買取価格はどこも同じ訳ではありません。
より高値で買い取ってくれる業者に依頼をしたり、こちらから働きかけたりすることで、買取価格を上げることは不可能ではありません。
利益を少しでも上げることに興味がない、面倒くさいと思う人も多いですが、ここで努力をして少しでも売却益を上げることで、今後の人生にも良い影響を与える可能性が高いです。
ここからは、買取価格を上げるメリットを詳しく解説していきます。
メリット①利益を上げるのは決して難しくない
まず1つ言えるのが、リースバックの買取価格を上げるのはそこまで難しくありません。
詳しくは後述しますが、少し意識をして自分で動くだけで、利益を1~3割増しにすることができます。
皆が知らないだけで、専門知識がなくても高く買い取ってもらうことは可能なのです。
メリット②高い賃料・今後の生活費の補填になる
リースバック後は、標準買取価格(価格を上げる前の金額)の1割ほどが年間の賃料になります。
買取価格が1,000万円だとすれば、月の賃料は約8万5千円となります。思ったより高いですよね。
「リースバックで豊かなセカンドライフを送ろう!」なんて宣伝されていますが、この賃料の高さを考えると普通に売ったら余裕はありません。
少しでも高く買い取ってもらえれば家賃の支払いに余裕が出ますし、余った分を生活費に回すこともできます。
そう考えると、買取価格を上げるのは“お得だからやる”というより、将来のことを考えると絶対やるべきことだと言えます。
メリット③人生最高額の臨時収入が手に入る
中古一戸建ての市場価格は、首都圏だと2,000~3,000万円ほどになります。
リースバックの買取価格が低いといっても、6~8割で買い取ってくれるなら最低1,200万円ほどの利益が手に入ります。
仮にここから3割増しで売れたとしたら、追加で600万円の利益が入る計算になります。
追加の利益分を考えても、人生でここまで高額の臨時収入が手に入るケースはそう多くありません。
そのお金があれば旅行にいけたり、入院時の費用にしたりと、様々な使い道が思い浮かびます。
一から数百万円を稼ぐより、家を少しだけ高く売る方が簡単だし高利益なのです。
リースバックの買取価格を上げる方法
では、リースバックの買取価格を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?
詳しく解説していきます。
買取価格を上げるには査定額を見比べる作業が必須
リースバックの流れは以下の通りです。
- 査定申込
- 査定結果とリース料の提示
- リースバック契約・成立
最初に査定を依頼すれば、いくらで買い取ってくれるかの金額を提示してくれます。
それを見て契約をしなくても良いので、どんどん査定を依頼して一番高い会社と契約するのがおすすめです。
日頃利用している不動産会社1社にリースバックを依頼する人もいますが、他社と比較しないと買取価格が高いのか低いのか分からないので危険です。
相見積もりをするのも一つの手
買取価格を上げる方法の一つに相見積もりというものがあります。
これは、他社の査定結果を持ち寄って、「この会社ではこれくらいの金額がついたんですが、御社も少し高くしてくれませんか?」と依頼する方法です。
買取価格が決まる基準が意外とあいまいで、営業マンの判断で価格が上がるケースも多々あります。
相見積もりは後ろ盾がある分、素人でもやりやすい交渉方法です。
高く買い取ってほしい旨を伝える
前述の通り、みんながみんな高く買い取ってほしいと思っている訳ではありません。
「相場より高く買い取ってもらうことなんて出来ない」と勝手に思っている人が多いです。
こうした背景から、不動産屋も足元を見て少し安めに買取価格を設定していてもおかしくはありません。
まずは、少しでも高く買い取ってほしいという旨を不動産会社に伝えましょう。
そうすることで、最適なプランを提案してもらえる可能性がグッと増えます。
高値買取をしたいなら不動産一括査定サイトを使おう
複数業者に査定依頼をする時、自力でめぼしい業者に連絡をして依頼をすると、時間がかかりますし優良業者を見逃しやすくなります。
そうしたミスを防ぐために活用したいのが一括査定サイトです。
簡単な物件情報・所在地を入力すれば、査定に対応する業者が全て表示されます。
場合によっては他県の優良業者も査定に対応しており、確実にお得に売ることができます。
リースバックの場合は見積もりを出すのも買取価格を出すのも同じ人なので、見積もりを比較して高いところに依頼をしたら、確実にお得になると言えます。
気になるのが業者の質ですが、一括査定サイトは独自で登録審査をおこなっており、悪徳業者やクレームを受けた業者の登録を解除します。
そのため、安心して査定依頼をすることができます。
サイトの運営は登録業者の広告費で成り立っているので、利用料は完全無料です。
ただ興味があって査定額を見たいだけの方(今すぐリースバックをする予定のない方)でも利用可能なので、まず利用してみましょう!
リースバックの買取価格は初心者でも上げられる!
リースバックの買取価格は、上記で説明したやり方で上げることができます。
確かに事前準備をするのは面倒ですし時間も使いますが、ここをしっかりやることで今後の10年間が楽になります。
ポイントをしっかり押さえて、より高く買い取ってくれる業者を探していきましょう。