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土地売却

土地を分筆して売却する方法と注意点をわかりやすく解説

土地 分筆
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土地の面積が大きく、用途によっては一部が余る場合、不要な部分だけを売却できれば資金化しやすくなります。

特に土地を相続する場合は、一部を売却して納税資金に充てるケースもあります。

このように、1筆の土地を2筆以上に分けて登記することを分筆といいます。ただし、土地の分け方には接道や建築制限、境界確認などの確認事項があり、所有者の意思だけで自由に分けられるわけではありません。

今回は土地の分筆の方法・注意点を徹底解説していきます。

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土地売却前に知っておきたい筆(ふで)という概念

路線価図【東京都練馬区】

土地には地番という番号が割り振られています。

自分の土地が何番かは法務局で登記事項証明書や公図、地積測量図などを確認すると把握できますが、1つの地番が及ぶ土地のことを1筆(ふで)といいます。

家の敷地などは見た目上は1ブロックの土地に感じますが、公図や登記情報で見ると2筆以上に分かれている場合もよくあります。

固定資産税は土地ごとに評価される

不動産は所有しているだけで固定資産税がかかりますが、土地ごとに評価されます。ただし、課税上は利用状況などに応じて複数の筆が一体評価される場合もあります。

課税額は面積だけでなく、地目・利用状況・評価額・住宅用地特例の有無などで変わるため注意しましょう。

土地を登記上分けたいなら分筆が必要

土地を手放さずに一部を売りたいなら、土地の共有持分の一部を売るという方法もあります。

ただし、共有持分を売っても、物理的に土地の一部を売ったわけではありません。また、固定資産税の納税義務は原則として1月1日時点の所有者に課され、共有の場合は共有者が連帯して納税義務を負う扱いになります。

登記上、1筆の土地を複数の土地に分けることを、分筆といいます。

ただし、土地の評価は路線価・公示地価・取引事例・接道状況・形状・用途地域などを参考に判断されるため、面積をただ半分にしても価値は半分になりません。そのため、分筆には注意が必要です。

土地を分筆する注意点!接道のチェックを忘れずに!

土地の分筆で注意したいのが、接道です。

接道は字の通り、土地が道路に接しているかどうかという意味です。

建築基準法では、以下のように接道義務が定められています。

接道義務
・建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。道路は原則として幅員4m以上ですが、2項道路などの例外もあります。

この規定は都市計画区域・準都市計画区域内で適用されます。住宅地では接道義務の確認が必要になるケースが多いため、分筆前に必ず確認しましょう。

土地の切り方で価値は変わる

土地の切り方

上図は、土地を3パターンの方法で切ったときの実例です。

一番左の切り方はかなり不自然に見えますが、住宅地として利用する場合は接道を確保しやすい形です。

真ん中の切り方では横幅が狭すぎて、建築基準法上の接道要件や自治体の条例を満たさない場合、再建築できない可能性があります。

一番右の土地Eは接道義務を満たしていないため、建築敷地として利用しにくく、再建築不可になる可能性があります。

Aのような形の土地は旗竿地と呼ばれ、使い勝手は悪くなりやすいものの、接道部分を確保できれば建築条件を満たせる場合があります。旗竿地は都市部など限られた土地を有効活用する場面で見られます。

相続税の納税資金を確保するため、接道や利用価値を考慮して一部を売却するケースもあります。

土地の分筆では測量・境界確認が必要

分筆登記には、原則として分筆後の土地を特定できる測量成果や地積測量図が必要です。隣地との境界確認が必要になるケースも多いため、事前に資料を確認しておきましょう。

境界が確認できるかどうかは、境界確認書・筆界確認書・地積測量図・境界標の有無などをもとに確認します。

境界関係の資料が不足している場合は、土地家屋調査士に相談し、測量や隣地所有者との立会いを進めます。

測量・境界確認には数か月かかることがあります。

特に近隣関係があまり良くない場合や、隣地所有者との調整、官民境界の確認が必要な場合は、測量中にトラブルが起き、1年以上かかる可能性もあるので注意しましょう。

土地境界の確認書類にはさまざまなタイプがあるので注意

土地境界が確認できる書類は、担当業者や作成時期によってさまざまな名前がついています。

土地境界が確認できる書類【例】
  • 確定測量図
  • 筆界確認書
  • 境界確認書

境界確認書・筆界確認書・確定測量図などは参考資料になりますが、内容・作成者・隣地所有者の署名押印の有無などを確認する必要があります。

一方、実測図や測量図だけでは、隣地所有者との境界合意を示す資料として不十分な場合があります。ただし、地積測量図は分筆登記で重要な図面となるため、書類の種類と内容を混同しないよう注意しましょう。

また、官民境界では、道路査定図・境界確定図など自治体が保管する資料を確認する場合があります。

不動産会社に業者を紹介してもらうポイント

土地家屋調査士へ直接相談できるほか、不動産会社から紹介を受ける方法もあります。

売却を前提にするなら不動産会社、測量・登記を進めるなら土地家屋調査士に相談しましょう。

不動産会社から紹介を受ける場合でも、費用や対応内容を比較すると安心です。

土地をどう分筆するかで固定資産税の支払いが下がることもあれば上がることもあります。そのため、境界・測量・分筆登記の経験があり、必要に応じて不動産会社や税理士とも連携できる土地家屋調査士を選ぶのが重要です。

境界が確認できたら分筆登記をおこなう

分筆をするには、分筆登記という手続きをおこないます。

分筆登記は、管轄の登記所へ以下の書類を提出します。

分筆登記時の提出書類
  • 分筆登記申請書
  • 地積測量図
  • 代理権限証明情報など
  • 境界確認書類など、事案に応じて必要になる書類

分筆登記により、登記上の土地の筆数が増えます。

分筆登記をしなければ、登記上は1筆のままであり、分けた土地を別個に売却することはできません。固定資産税評価は自治体の評価方法によって変わります。

分筆登記の流れ・かかる時間

土地家屋調査士に依頼すれば、調査・測量や分筆登記申請を代理してもらえます。

土地測量後の分筆登記の流れは、以下の通りです。

土地測量後の分筆登記の流れ
  1. 書類・図面の作成
  2. 登記所へ分筆登記申請
  3. 登記完了証などを受領
  4. 権利者の受け取り

分筆登記の完了までの期間は法務局や案件によって異なり、1〜2週間程度かかることがあります。

土地を分筆して高値で売却する方法

売却する土地を分筆する場合、購入希望者が手に入れやすい価格帯で土地を販売できる一方、土地の分割方法次第で売却価格が前後します。

ここでは、分筆した土地を少しでも高値で売却する方法について6つ解説します。

土地の測量

先述したように、土地を分筆する前には土地の測量を行うことが重要です。

これにより、土地の面積、境界、形状、地形、特性などを正確に確認し、それぞれの部分が法律や規制を満たすかを確認できます。

この過程で、接道、セットバック、越境、上下水道の引込み、建築制限や使用制限などの有無も併せて確認します。

分筆の計画

分筆する場合、どのように土地を分けるかを計画します。

各部分が十分にアクセス可能で、実用的な面積と形状を持つように注意することが重要です。

ここでも、接道状況、用途地域、最低敷地面積、買主ニーズ、周辺の取引事例などを考慮に入れる必要があります。

許可・制限と登記

分筆登記自体に自治体の許可が必要とは限りません。ただし、開発許可・最低敷地面積・農地転用・建築条例などの確認が必要になる場合があります。

また、分筆後の各土地を正式に登記する必要があります。

このプロセスは時間と費用がかかる可能性がありますので、売却計画にそれを反映させることが重要です。

マーケティングと販売

土地を高値で売却するためには、適切な販売戦略を立てる必要があります。

それぞれの土地がどのような用途に向いているかを整理し、接道・形状・面積・用途地域・周辺環境などの強みを分かりやすく伝えることが大切です。

また、購入希望者の層を広げられるように販売方法を検討し、比較検討されやすい条件を整えることで、納得できる売却につながりやすくなります。

適切な価格設定

土地の価格は地元の市場状況に大きく影響を受けます。

適切な価格設定は、土地を高値で売却するための重要な要素です。

価格は競争力がありつつも、土地の価値を反映するように設定します。

専門家の利用

土地の分筆と売却は複雑なプロセスであり、多くの法律や規制に関する知識が必要不可欠です。

不動産会社、土地家屋調査士、司法書士、税理士、弁護士などの専門家の助けを借りることで、適切にプロセスを進められるうえ、今後発生する問題を避けながら活動が行えます。

土地の分筆はリスクも大きい!専門家に早めに相談を

土地は分筆の仕方次第で、接道や形状の問題により売却しにくくなったり、評価が下がったりすることがあります。

土地家屋調査士に測量・登記を依頼するだけでなく、売却価格や税金への影響も別途検討する必要があります。

土地家屋調査士 不動産会社 税理士
土地の調査・測量 不可 不可
分筆登記の申請代理 不可 不可
売却価格・買主ニーズを踏まえた提案 相談内容による 不可
税務面の確認 不可 不可

土地家屋調査士は、分筆登記のための調査・測量・筆界確認の専門家です。分筆の技術面や登記手続きについて相談できます。

一方、不動産会社は、売却価格や買主ニーズ、販売戦略の観点から分け方を相談できます。税務面は税理士にも確認しましょう。

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