皆さんは「家じまい」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
シニア層が身辺整理の一環で家を売却処分することなどを指す言葉で、現在にわかに人気を集めています。
ただ、多くの人が家じまいはまず何をすれば良いのか、費用はいくらかかるのか、そもそもどこに相談すれば良いのか分からないと思います。
そこで今回は、家じまいについて徹底解説!この記事を読めば、家じまいの全てが丸わかりです!
※家を売る方法についてはこちらにまとめています!
家じまいとは
家じまいは、終活の一部で自分の住んでいる家を処分して新しい家に住み替えたり施設に入ったりすることを指します。
自分たちが亡くなった後に子ども達が処分に困らないようにしたいと考えている人も多く、日本で注目されている「空き家問題」の対処法としても有効です。
家じまいをする理由
家じまいをする理由はいくつかあります。
- 子どもに迷惑をかけたくない
- 高齢になり施設に移ることになった
主に上記の理由が多く、家が空き家になった時のトラブル回避で家じまいする人が大半です。
子どもに迷惑をかけたくない
家じまいをしない状態で住んでいる人が亡くなってしまうと、相続人が家を処分しなければなりません。
昔であれば子どもがそのまま住んでいるケースもありましたが、現在は核家族化が進み、空き家になってしまうパターンが多いです。
また相続人が複数いる場合は空き家になった家をどうするかでトラブルになる可能性もあり、生前に物件を現金化して相続人間でトラブルにならないようにする人もいます。
老人ホームに移る
住んでいる人が老人ホームに移ったり高齢者用住宅に住んだりすることになって、家じまいするパターンがあります。
高齢化が進むとバリヤフリーの住宅に住む必要や施設に入る必要が出てくるので、家じまいします。
家じまいした後の生活
「今後の将来の為にも家じまいしよう!」と考えている人は、まず家じまいした後の生活を考えましょう。
何も考えずに決めてしまうと、住み替えたあとに後悔してしまいます。
新しいセカンドライフに向けて、理想の形を考えておきましょう。
賃貸マンションに住み替える
戸建てに住んでいる人は、高齢になると管理が難しくなってしまう問題に直面します。
家の掃除が困難になったり固定資産税の支払いが苦しくなったりするので、高齢者に不向きです。
賃貸マンションは居住スペースが戸建てに比べて狭く、高齢者にとって生活しやすい環境です。
掃除する範囲も限定的で、賃貸マンションの中でも高齢者向けの物件は快適に暮らせるのでおすすめです。
施設に入る
介護が必要な人は、老人ホームや介護付きの住宅に移ることをおすすめします。
施設に入る人は、複数の施設を見比べて最適の場所を見つけましょう。
セカンドハウスを手に入れる
実家を売却した後に、新しく住宅を購入する選択肢もあります。
都会に住んでいる人は地方に引っ越して田舎暮らしすることもできます。
ただしセカンドハウスは亡くなった後、相続人が苦労してしまうケースや田舎暮らしで不憫な思いをしたりするので、住み替える場所を充分リサーチしてきめましょう。
二世帯住宅にする
子どもの家族と同居して二世帯住宅にする方法もあります。
マイホームを1から建て直すより安価で建てられるので、費用を抑えられます。
しかし二世帯住宅は人間関係のトラブルや居住区分の問題があるので、事前にしっかり話し合いましょう。
まずは子どもに相談して、二世帯住宅にしたいかどうか聞いていましょう。
家じまいの方法
家じまいの方法は複数あります。
- 不動産仲介
- 不動産買取
- 土地活用
どの方法も実家を効率良く処分できるので、最適な方法を選びましょう。
不動産仲介
不動産仲介は、不動産会社に物件を売るサポートをしてもらう方法です。
家を査定してもらい、査定価格に売主が納得すれば不動産会社が売却活動を行います。
買主が見つかれば買主と売買交渉を行い、売買契約を結んで引き渡しします。
不動産会社に仲介を依頼すると、仲介手数料や税金の支払いが発生するので事前にかかる費用を把握しておきましょう。
不動産買取
不動産買取は、物件を買取業者に買取ってもらう方法です。
仲介と違い、業者が買取ってくれるので買主を見つける手間が省けます。
買取業者が家を査定して、査定結果に売主が納得すれば取引が完了します。
古い家で家具が残った状態でも買取ってくれるので、楽に処分したいという人におすすめです。
しかし買取業者がリノベーションしたり家具を処分したりする費用が価格から差し引かれるので仲介より安めになります。
出来るだけ高値で売りたいという人には不向きです。
土地活用
家を取り壊してコインランドリーや駐車場にして土地活用する手段があります。
解体費用やリノベーション費用がかかるので、初期コストがかかりますが、稼ぐことが出来るので土地を有効活用したい人におすすめです。
しかし経営ノウハウなしで始めると思ったよりも稼げず、初期費用を回収できなくなるパターンもあるので注意しましょう。
家じまいする流れ
家じまいをする流れを紹介します。
- 不動産会社に査定依頼
- 媒介契約を結んで売却活動開始
- 買主と交渉して取引
家じまいは不動産会社選びに失敗すると、損をしてしまう可能性があるので、優良の不動産会社に相談しましょう。
Step1.不動産会社に査定依頼
まず不動産会社に査定を依頼します。
近隣の不動産会社に依頼する方法もありますが、一括査定サイトを使って複数の不動産会社に査定を依頼してもらうことも可能です。
大手不動産会社から地域密着型の不動産会社まで依頼することができるので、査定結果を見て最適の不動産会社を選びましょう。
Step2.媒介契約を結んで売却活動開始
机上査定をしてもらった後は、訪問査定で詳細部分をみてもらいます。
最終的に出された査定結果と内訳を聞いて、納得すれば媒介契約を結びます。
媒介契約を結ぶと不動産会社は本格的に売却活動を開始します。
チラシを配ったりWebサイトに載せたりして買主を見つけます。
Step3.買主と交渉して取引
買主が現れると、内覧してもらい交渉します。
本格的に買主が買いたい場合は価格交渉を行い、最終的に売る金額を決定します。
買主と売主が内容に合意すれば、売買契約を結びます。
家じまいする時の注意点
家じまいする時にいくつか注意点があります。
将来設計のないままなんとなくで家じまいしてしまうと、予想外のトラブルで手間取ってしまう可能性があるので注意しましょう。
家じまいのタイミングを検討しておこう
家じまいするタイミングを検討しておかないといざという時に動けなくなる恐れがあります。
賃貸物件を契約する場合、賃貸借人が65歳以上だと孤独死の懸念から審査に落ちてしまう可能性があります。
まだ動けるから大丈夫と思っていても、契約しにくい年齢になってから動くと思い通りにならない可能性があるので、家じまいは早めに行いましょう。
家族で相談しよう
家じまいを勝手に単独で決めてしまうと、家族が困惑してしまいます。
最悪の場合、家じまいが原因でトラブルになってしまう可能性もあります。
実家を処分することは人生においても大きなイベントなので、家族に相談しておきましょう。
家じまいにかかる費用を把握しておく
家じまいする方法によってかかる費用は異なりますが、0円になることはありません。
家じまいする方法を決めた後は、費用を把握してすすめていきましょう。
ある程度把握することによって売却益を計算しながら進められるので安心できます。
家じまいする人は不動産会社に相談してみよう!
家じまいする人は、まず不動産会社に相談してみましょう。
仲介・買取・活用と3通りの方法があるので、自分に適している方法で家じまいをすすめましょう。
また「まだ動けるから大丈夫!」と思っている人も、早めのタイミングで家じまいしないと賃貸物件に住み替えられない可能性が出てくるので、早めに家じまいを検討しておきましょう。