カーリースはまとまった初期費用を抑えながら、毎月ほぼ定額で車に乗れる便利なサービスです。
車両代だけでなく、自動車税や自賠責保険料、車検費用などを月額料金に含められる場合もあり、車にかかる支出を管理しやすいというメリットがあります。
一方で、カーリース会社によって契約期間や走行距離制限、メンテナンスの範囲、中途解約の条件、契約満了後の選択肢は大きく異なります。
カーリースを選ぶ際は、月額料金の安さだけでなく、総支払額、契約年数、走行距離、メンテナンス内容、任意保険の有無、満了時に車を返却するのか・もらえるのかまで比較することが重要です。
本記事では、個人向けのおすすめカーリースを比較し、それぞれの特徴や注意点をわかりやすく解説します。
| 主な契約・支払期間 | 走行距離 |
|---|---|
| 通常1~7年※「もらえるプラン」は9年 | 契約内容による |
| メンテナンス・保険 | 契約満了・支払完了後 |
| 税金、自賠責保険、車検、法定点検、オイル交換などを月額に含められる | 乗換え、再リース、買取、返却。9年の「もらえるプラン」もあり |
- 新車と中古車の両方から選べる
- 軽自動車などの低価格車にも対応
- 審査前にスタッフへ相談できる
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カーリースは、サービスによって契約期間や走行距離、メンテナンスの範囲、契約満了後の選択肢が異なります。
月額料金が安く見えても、長期契約やボーナス払いを前提としていたり、車検・消耗品交換などが別料金になっていたりする場合があります。
そのため、最低月額だけで判断せず、自分の乗り方に合う条件がそろっているかを確認することが大切です。
| サービス | 主な契約・支払期間 | 走行距離 | メンテナンス・保険 | 契約満了・支払完了後 |
|---|---|---|---|---|
| 定額エコノリくん | 通常1~7年※もらえるプランは9年 | 契約内容による | 税金、自賠責保険、車検、法定点検、オイル交換などを月額に含められる | 乗換え、再リース、買取、返却。9年のもらえるプランもあり |
| KINTO | 3年・5年・7年など | 基準は月1,500km相当 | 税金、車検、メンテナンス、任意保険まで月額に含まれる | 返却、乗換え、再契約など |
| カーリースカルモくん | 1~11年 | 7年以上は無制限 | メンテナンスはプランを選択 | 返却、再リース、乗換え、条件を満たせば車をもらえる |
| オリックスカーリース | 5年・7年・9年・11年 | 月2,000km | 車検・オイル交換の無料クーポン付き | 7年・9年・11年契約は満了時に車をもらえる |
| ENEOSカーリース | 3年・5年・7年・9年など | 月1,000~3,000kmから選択可能 | 複数のメンテナンスパックと給油割引あり | 返却、乗換え、9年プランでは車をもらえる |
| ニコノリ | 1~9年 | もらえるプランは無制限 | 車検、税金、オイル交換などを月額に含められる | もらえるプランは車を取得、標準プランは返却・乗換え・延長・買取 |
| コスモMyカーリース | 3年・5年・7年・9年など | 契約プランにより設定 | 3種類のメンテナンスパックと燃料割引あり | 乗換え、再リース、買取、返却、9年プランでは車をもらえる |
| SOMPOで乗ーる | 1~9年 | 契約時に設定 | メンテナンスプランを選択可能。任意保険は原則別 | 乗換え、再リース、買取、返却など |
定額エコノリくん|新車・中古車から選べる維持費コミコミのカーリース
定額エコノリくんは福岡・北九州を拠点とするカーリースサービスです。
国産全メーカーの新車を取り扱っているほか、中古車リースも用意されているため、希望する車種や予算に合わせて選べます。
月額料金には、車両本体代や登録費用に加え、自動車税、重量税、自賠責保険料、車検検査料金、法定点検料金、エンジンオイル交換などを含められます。
車検や税金の支払い時期を気にせず、車にかかる費用を毎月一定にしやすいのが特徴です。
通常の契約期間は1~7年で、1年単位で選択できます。契約満了後は、新しい車への乗換え、再リース、車の買取り、返却の4つから選択可能です。
新車の車種ページには、9年間乗ったあとに車を受け取れる「もらえるプラン」も掲載されています。
新車と中古車の両方を扱っている点も、定額エコノリくんの強みです。
KINTO|任意保険まで月額料金にまとめたい人におすすめ
KINTOは、トヨタ・レクサス・SUBARUの対象車種を月額定額で利用できる車のサブスクリプションサービスです。
月額料金には、車両代や登録諸費用、自動車税、自賠責保険だけでなく、任意保険、車検、法定点検、故障修理、消耗品交換、代車なども含まれています。
カーリースでは別途加入が必要になることの多い任意保険まで一本化できるのが、KINTOの大きな特徴です。
契約プランは、初期費用がかからない「初期費用フリープラン」と、申込金を支払う代わりに中途解約金がかからない「解約金フリープラン」の2種類です。
トヨタ車の場合、初期費用フリープランでは3年・5年・7年から契約期間を選べます。
走行距離は月ごとに判定されるのではなく、契約期間全体で「1,500km×利用月数」が基準です。
たとえば3年契約では54,000km、5年契約では90,000kmとなり、返却時に基準を超えていると超過料金が発生します。
カーリースカルモくん|契約年数を細かく選びたい人におすすめ
カーリースカルモくんは国産全メーカー・全車種を取り扱う個人向けカーリースです。
契約期間は最短1年から最長11年まで1年単位で設定できます。
「3年や5年では短いが、11年は長すぎる」といった場合にも、ライフプランに合わせて契約年数を調整しやすいのが特徴です。
頭金やボーナス払いは原則として不要で、残価精算のない料金体系を採用しています。
メンテナンスプランを追加すれば、車検や消耗品交換などの費用も月額料金にまとめられます。
7年以上で契約すると走行距離が無制限になり、対象契約に「もらえるオプション」を付ければ、契約満了後に乗っていた車を自分のものにできます。
長距離通勤などで走行距離が増えやすい人や、同じ車に長く乗りたい人に適しています
オリックスカーリース|走行距離が多い人におすすめ
オリックスカーリースの個人向け新車リースには、5年・7年・9年・11年契約の「いまのりシリーズ」があります。
全プランの走行距離基準が月2,000kmに設定されているため、毎日の通勤や業務、週末のレジャーなどで走行距離が増えやすい人にも利用しやすいサービスです。
7年契約の「いまのりセブン」、9年契約の「いまのりナイン」、11年契約の「いまのりイレブン」は、契約満了後に車をもらえます。
5年契約の「いまのりくん」は車をもらえませんが、契約開始から2年経過後であれば、所定の条件を満たすことで乗換えや返却が可能です。
リース料金には、契約期間中の自動車税、自賠責保険料、重量税などが含まれます。また、車検とオイル交換の無料クーポンが付いている点も特徴です。
ENEOSカーリース|走行距離や支払い方法を柔軟に決めたい人におすすめ
ENEOSカーリースには、「えらべるプラン」「のりかえプラン」「もらえるプラン」の3種類があります。
えらべるプランでは、契約期間を3年・5年・7年から選択できます。
月間走行距離も1,000km・1,500km・2,000km・3,000kmから設定でき、頭金やボーナス払いの有無も調整可能です。
のりかえプランは5年契約で、所定の条件を満たせば3年目または4年目に別の新車へ乗り換えられます。
家族が増える可能性がある人や、将来的に車のサイズを変更したい人に適したプランです。
もらえるプランは9年契約で、契約満了後に車を自分のものにできます。ただし、所有権移転に伴う諸経費や手数料が別途必要です。
ニコノリ|維持費込みで長く乗りたい人におすすめ
ニコノリは契約満了後に車を受け取れる「もらえるプラン」と、満了後の選択肢が多い「標準プラン」があります。
もらえるプランは残価が0円に設定されており、走行距離制限もありません。
満了後に車を受け取る場合は名義変更手数料やリサイクル料金が必要ですが、返却時の残価精算や原状回復を気にせず長く乗りやすいのがメリットです。
月額料金には車両代や登録費用、自動車税、重量税、自賠責保険料、車検、定期的なオイル交換などが含まれます。
車検や税金の時期にまとまった出費が発生しにくいため、家計を管理しやすくなります。
標準プランでは契約満了時に乗換え、再リース、買取り、返却から選択できます。
ただし、契約がオープンエンド方式の場合は、返却時の車両価値によって残価精算が発生する可能性があります。
コスモMyカーリース|メンテナンスと給油費を重視する人におすすめ
コスモMyカーリースは国産全メーカーの新車を取り扱うカーリースです。
人気の5年・7年契約を中心に、3年の短期契約や、満了後に車をもらえる9年契約も用意されています。
メンテナンス内容は複数のパックから選択できます。
ゴールドパックには、車検、税金、タイヤ交換、バッテリー交換、その他の消耗品交換、ロードサービスなどが含まれています。
また、ゴールドパックを契約し、指定カードで給油するなどの条件を満たすと、契約期間中のガソリン・軽油が最大10円/L割引になります。
割引対象は月間100Lまでです。
オリコで乗ーる|輸入車を含む幅広い車種から選びたい人におすすめ
オリコで乗ーるは国産車だけでなく輸入車も扱っており、約300車種から選択できます
。契約期間は1年から9年までの整数年から選べるため、短期利用から長期利用まで対応しやすいのが特徴です。
車種やグレード、カラー、オプション、メンテナンス内容を相談しながら決められるため、選択肢の多さを重視する人に向いています。
一方、任意保険料は基本のリース料金に含まれていません。
失敗しないカーリースの選び方
カーリース選びで大切なのは、広告に表示された月額料金だけで判断しないことです。
契約期間やボーナス払い、走行距離制限、メンテナンス範囲、中途解約の条件、契約満了後の扱いによって、実際に支払う金額や利用しやすさは大きく変わります。
国民生活センターも、カーリースの契約前には、契約期間、残価設定の有無、支払総額と支払時期、走行距離制限、中途解約料、契約満了時の返却・精算方法などを確認するよう呼びかけています。
自分に合ったカーリースを選ぶために、次のポイントを順番に確認しましょう。
月額料金ではなく総支払額を比較する
カーリースの広告では、「月々5,500円から」「月々1万円台」といった最低月額が目立つように表示されている場合があります。
しかし、表示されている月額料金だけでは、実際の負担額を正確に比較できません。次の費用を含めて、契約期間全体の総支払額を確認する必要があります。
たとえば、月額11,000円、ボーナス加算55,000円を年2回、9年間支払う契約の場合、単純計算した支払総額は次のとおりです。
- 月額料金:11,000円×108回=1,188,000円
- ボーナス払い:55,000円×18回=990,000円
- 合計:2,178,000円
広告上は月額11,000円でも、ボーナス払いを月割りすると、実質的な月平均負担額は約20,167円です。
なお、この金額にメンテナンスプラン、任意保険、オプション、契約満了時の手数料などが加わることもあります。
契約期間をライフプランに合わせる
カーリースの契約期間は、サービスによって1年から11年程度まで幅があります。
同じ車種であれば、契約期間を長く設定することで月額料金を抑えられる場合があります。しかし、月額料金の安さだけを理由に9年や11年の契約を選ぶと、生活環境が変わったときに対応できない可能性があります。
契約期間を決める際は、次のような将来の変化を考慮しましょう。
- 転勤や海外赴任の可能性
- 結婚や出産の予定
- 子どもの成長による車種変更
- 通勤方法や勤務先の変更
- 収入や家計の変化
- 高齢になった際の免許返納
- 住宅購入や引っ越しの予定
カーリースは、原則として契約途中の解約が難しいサービスです。解約が認められる場合でも、残りのリース料金や車両の査定額などをもとに、高額な解約金が発生することがあります。
今後の生活が変化する可能性が高い人は、短めの契約期間や、一定期間経過後に乗換え・返却ができるプラン、中途解約金がかからないプランを優先して検討しましょう。
月間走行距離を余裕を持って設定する
多くのカーリースには、月間または契約期間全体の走行距離基準が設定されています。
設定された距離を超えると、返却時に1km単位で超過料金を請求される可能性があります。車両を返却せず、契約満了後にもらえるプランでは走行距離制限がない場合もありますが、適用条件はサービスごとに異なります。
必要な走行距離は、車を利用する用事や、それらは月に約何回くらい発生するか、それぞれの用事は目的地まで片道/往復で何㎞あるのかなどが分かれば、月間のおよその走行距離目安が分かります。
例えば、片道20kmの通勤を月20日行う場合、通勤だけで月800kmです。さらに買い物や送迎、休日のドライブで月300km走る場合、合計は月1,100kmになります。このケースでは、月1,000kmではなく、余裕を持って月1,500km程度のプランを検討したほうが安心です。
走行距離を多く設定すると月額料金が上がることがありますが、少なすぎる設定で超過料金を支払うより、実際の利用状況に近い距離を選ぶことが重要です。
メンテナンスに含まれる項目を確認する
「車検・メンテナンス込み」と書かれていても、すべての整備費用が月額料金に含まれているとは限りません。
カーリースには、主に車両代や税金などを含むファイナンスリースと、点検・整備費用まで含むメンテナンスリースがあります。ただし、メンテナンスリースであっても、タイヤ、バッテリー、パンク修理、代車、保険の免責金額などが対象外になる場合があります。
契約前には、次の項目が月額料金に含まれるか確認しましょう。
| 月額料金に含まれる項目 | 確認すべきポイント |
|---|---|
| 「車検の費用込み」 | 基本料金だけ含むか、部品交換まで含むか |
| 「法定点検の費用込み」 | 点検費用に加えて、追加整備や部品交換費用まで含むか |
| 「エンジンオイル交換が無料」 |
|
| 「タイヤ交換の費用込み」 |
|
| 「バッテリー交換の費用込み」 |
|
| 「ブレーキパッド交換の費用込み」 |
|
| 「ワイパーゴム交換の費用込み」 |
|
| 「故障修理の費用込み」 |
|
| 「代車の利用が無料」 |
|
| 「ロードサービス付き」 |
|
任意保険が含まれているか確認する
カーリースの月額料金に自賠責保険料が含まれていても、任意保険まで含まれているとは限りません。
自賠責保険は法律で加入が義務付けられている保険ですが、主に人身事故の被害者を救済するためのものです。相手の車や建物への損害、自分の車の損害、自分や同乗者のけがなどに備えるには、任意の自動車保険を検討する必要があります。
任意保険が別契約の場合は、リース料金に保険料を加えた金額で比較しましょう。
また、リース車は自分の所有物ではないため、事故で車両が大きく損傷した場合の契約終了条件も重要です。
すでに任意保険の等級を持っている場合は、リース契約へ引き継げるか、契約終了後に等級を維持できるかも確認しておきましょう。
中途解約の条件と解約金を確認する
カーリースは、契約者の都合による中途解約が原則として認められていないことが一般的です。
「途中で返却できる」「乗換え可能」と案内されていても、いつでも無条件で解約できるとは限りません。一定期間の経過や、次の車も同じサービスで契約することなどが条件になっている場合があります。
国民生活センターには、解約できると説明されて契約したものの実際に解約を申し出ると高額な解約料を請求された事例が寄せられています。
契約書には中途解約が可能かどうかだけでなく、解約料の計算方法と想定金額まで記載されているか確認しましょう。
口頭で「解約できます」と説明された場合も、契約書や重要事項説明書に同じ内容が記載されているか確認することが大切です。
契約満了後の選択肢を確認する
カーリースの契約満了後は、一般的に次のような選択肢があります。
- 車を返却する
- 新しい車へ乗り換える
- 同じ車を再リースする
- 車を買い取る
- 車をそのままもらう
ただし、すべてのサービスで自由に選べるわけではありません。契約プランによっては、返却のみ、または返却と再リースのみとなる場合があります。
特に注意したいのが、「車がもらえる」「最後は自分の車になる」と案内されているプランです。こうしたプランのある業者も、下記のような点で条件・制限があるケースは珍しくありません。
-
- 車を受け取れる契約年数
- 満了時に残価の支払いが必要か
- 無償譲渡か、買取り扱いか
- 名義変更手数料が必要か
- リサイクル料金や税金が別途必要か
- 走行距離超過の精算があるか
- 傷やへこみの修理費用が必要か
契約を途中で解約した場合も受け取れるか
オープンエンド方式とクローズドエンド方式を確認する
残価を設定するカーリースには、オープンエンド方式とクローズドエンド方式があります。
| 方式 | 内容 | リスク・デメリット |
|---|---|---|
| オープンエンド方式 | 契約時に残価を利用者へ明示し、契約満了時の車両査定額と設定残価との差額を精算する方式 | 月額料金を抑えるために残価を高く設定すると、満了時の査定額との差が大きくなる |
| クローズドエンド方式 | 契約者に残価を明示せず、残価変動のリスクを原則としてリース会社が負担する方式 |
|
返却時の原状回復条件を確認する
車を返却するカーリースでは、契約満了時に車両状態の確認が行われます。
日常使用による軽微な劣化は問題にならない場合がありますが、契約で定められた基準を超える傷やへこみ、車内の汚れ、改造などがあると、原状回復費用を請求される可能性があります
契約前には、下記などの項目を確認しましょう。
-
- ボディの傷やへこみ
- ホイールの傷
- フロントガラスのひび
- シートの破れや焦げ跡
- ペットによる傷や臭い
- たばこの臭いやヤニ汚れ
- 事故修復歴
- 社外部品への交換
車高変更などの改造
ナビやドライブレコーダーを外した跡
カーナビ、ドライブレコーダー、ホイールなどを変更したい場合は、取り付け前にリース会社へ確認しましょう。
契約満了後に車をもらえるプランであっても、途中解約や契約変更をした場合には返却が必要になる可能性があります。車を受け取る予定だからと考えず、契約期間中は条件に沿って利用することが大切です。
全国対応でも納車・整備体制を確認する
カーリース会社や新車販売店のなかには、店舗が福岡など特定地域にあっても、全国から申込みを受け付けているサービスがあります
全国対応のサービスを利用する場合は、申込みができるかどうかだけでなく、納車後のサポート体制も確認しましょう。
特に確認したいのは、下記の項目です。
- 自宅までの陸送費
- 地域ごとの登録費用
- 納車方法と納車場所
- 車検や点検を受ける整備工場
- オイル交換を受けられる店舗
- 故障した場合の連絡先
- 修理費用の立替えが必要か
- 代車を用意してもらえるか
- 契約満了時の返却場所と返送費用
「全国納車可能」であっても、陸送費が別途必要だったり、無料メンテナンスを受けられる工場が限られていたりする場合があるため、注意が必要です。
カーリースとは?仕組みをわかりやすく解説
カーリースとは、リース会社が所有する車を、契約者が一定期間・毎月ほぼ定額で利用するサービスです。
車を購入する場合は、販売店と利用者が売買契約を結びます。一方、カーリースでは、リース会社と利用者が賃貸借契約を結びます。契約期間中の車の所有者はリース会社ですが、契約者は購入した車と同じように日常生活や通勤、レジャーなどで利用できます。
カーリースの基本的な仕組みや流れは、次のとおりです。
- 利用者が希望する車種やグレードを選ぶ
- リース会社が販売店から車を購入する
- 利用者とリース会社が契約を結ぶ
- 利用者が毎月のリース料金を支払う
- 契約満了時に返却、乗換え、再リースなどを選ぶ
契約期間や満了後の選択肢はサービスによって異なるため、申込み前に確認する必要があります。
月額料金は車両価格から残価を差し引いて計算
カーリースの月額料金は、まず契約満了時に残っていると予想される車の価値である「残価」を設定し、車両価格から差し引きます。
そこへ登録費用、税金、保険料、オプション費用、メンテナンス費用、リース会社の手数料などを加え、契約月数で分割するのが基本的な仕組みです。
たとえば、車両価格が250万円で、5年後の残価が80万円に設定された場合、車両価格については差額の170万円がリース料金を計算する基礎になります。
ただし、実際の月額料金には税金や登録費用、整備費用、オプション、手数料なども加わります。そのため、単純に170万円を契約月数で割った金額が、そのまま月額料金になるわけではありません。
残価を差し引いて料金を計算することで、一般的な自動車ローンより月々の支払いを抑えられる場合があります。一方、返却時の車両価値が設定残価を下回った場合に差額精算が必要となるプランもあるため、残価の扱いを確認することが重要です。
残価=契約満了時の予想価値
残価とは、カーリースの契約が終わる時点で、その車に残っていると予想される市場価値です。
車の価値は、一般的に年数の経過や走行距離の増加によって下がっていきます。リース会社は、車種、契約期間、予想走行距離、中古車市場での需要などを考慮し、契約満了時の価値をあらかじめ設定します。
たとえば、300万円の車について、5年後の残価が100万円と設定された場合、残価を除いた200万円を基礎として月額料金を計算します。
カーリースのメリット
頭金などのまとまった初期費用を抑えやすい
カーリースでは、頭金なしで契約できるサービスが多く、登録時の諸費用や税金なども月額料金に含められます。
車を現金で購入する場合は、車両代を一括で用意しなければなりません。自動車ローンを利用する場合も、契約内容によっては頭金や登録費用などが必要になります。
一方、カーリースでは、車両代や登録費用などを契約期間中の月額料金として分割できます。国民生活センターも、購入時に必要となる初期費用や、税金・点検整備費用などを月々の料金に含められることをカーリースの特徴として説明しています。
そのため、次のような人にとって利用しやすい支払い方法です。
- 車の購入に大きな貯金を使いたくない人
- 急に車が必要になった人
- 手元の資金を生活費や教育費として残しておきたい人
- 頭金を用意するのが難しい人
- 車の購入直後にまとまった支出を発生させたくない人
ただし、すべてのカーリースが初期費用0円とは限りません。申込金、頭金、保証金、納車費用などが必要になるサービスもあります。
また、初期費用が少ないことと、契約期間全体の総支払額が安いことは別です。初期費用を抑えられても、長期契約によって支払総額が大きくなる可能性があるため、月額料金と総額の両方を確認しましょう。
税金や車検費用などを月額料金にまとめられる
カーリースでは、車両代だけでなく、車を維持するための税金や保険料などを月額料金に含められます。
一般的には、次のような費用が基本料金に含まれることがあります。
- 車両本体代
- 登録諸費用
- 自動車税・軽自動車税
- 自動車重量
- 自賠責保険料
- 車検費用
- 点検・整備費用
車を購入すると、税金や車検費用は、その都度まとまった金額を支払うのが一般的です。カーリースでは、これらの費用を契約期間中の月額料金へ分散できるため、支払い時期に備えてまとまった資金を用意する負担を減らせます。
ただし、「車検込み」と表示されていても、車検基本料だけが対象で、タイヤやバッテリーなどの部品代は別料金となることがあります。
毎月の自動車費用を管理しやすい
カーリースでは、車両代や税金、車検費用などを月額料金にまとめられるため、月ごとの自動車費用を把握しやすくなります。
車を購入した場合、車に関する支出は毎月均等に発生するわけではありません。
たとえば、ある月には自動車税、別の月には任意保険の更新、その翌年には車検やタイヤ交換が必要になることがあります。日常的な出費は少なく見えても、支払い時期が重なると家計への負担が大きくなる可能性があります。
メンテナンス付きのカーリースを選べば、車検や定期点検、対象となる消耗品交換などの費用も月額へ組み込めます。毎月の支払額が安定することで、将来の車検代などを別に積み立てる手間を減らせます。
※ガソリン代や駐車場代、洗車代などは利用者が原則負担します
車の値下がりリスクが低い
中古車の下取り価格は、ターゲット層の広さ/狭さやトレンドなどによっても変わります。
稀少性の高い高価な車だとしても、買う人を選ぶ動画は下取り価格が付かないケースも少なくないです。
購入の場合は、予想以上に価値が下落すると資産価値や売却価格に影響しますが、カーリース(クローズドエンド方式)の場合は、下落分を利用者が負担することはありません。
車の乗り換えがしやすい
カーリースは契約満了時に車を返却し、買取や別の車の購入などをおこなうのが一般的です。
購入した車は下取りに出したり、ローンを精算したりと、手続きや時間がかかりますが、カーリースは返却が前提のため、スムーズに手続きを進められます。
カーリースのデメリット
中途解約が原則難しい
カーリースは契約時に決めた期間を継続して利用することを前提としたサービスです。そのため、契約者の都合で自由に中途解約することは原則としてできません。
中途解約が認められる場合でも、残りのリース料金や車両の査定額、事務手数料などをもとに解約金が計算されるため、まとまった支払いが必要になる可能性があります。
たとえば、転勤や入院などの理由で車が不要になった場合でも、必ず無料で解約できるとは限りません。
また、事故で車が全損した場合も注意が必要です。車に乗れなくなってもリース契約上は中途解約となり、任意保険から支払われる保険金だけでは解約金をすべて賄えないことがあります。
走行距離に制限がある
カーリースでは契約期間中に走行できる距離の上限が決められている場合があります。
走行距離が増えるほど車の価値は下がりやすくなるため、返却を前提とするカーリースでは月間または契約期間全体の走行距離を設定し、その条件をもとに月額料金や残価を計算します。
たとえば、月1,000kmの条件で5年間契約した場合、走行距離の上限は合計60,000kmが目安です。
1,000km×12か月×5年=60,000km
契約満了時の走行距離が上限を超えていると、超過した距離に応じて追加料金が発生する可能性があります。
仮に5,000km超過し、超過料金が1kmあたり10円であれば、追加料金は5万円です。
5,000km×10円=50,000円
ただし、走行距離の判定(算出)方法は、毎月の走行距離から、1年ごとの総距離から、契約期間の総距離から、、など、サービスによって異なります。
たとえば、月1,000kmを基準としていても、ある月に1,200km走っただけで直ちに超過料金が発生するとは限りません。契約期間全体の合計距離で判定するサービスなら、ほかの月の走行距離が少なければ上限内に収まる可能性があります。
走行距離の少ないプランは月額料金を抑えやすい一方、実際の利用距離より低く設定すると、返却時の追加負担が大きくなる可能性があります。
傷やへこみで原状回復費用が発生することがある
返却を前提とするカーリースでは契約満了時に車両の状態が確認されます。
通常使用による軽微な傷や汚れであれば追加費用が発生しない場合もありますが、契約で定められた返却基準を超えていると、修理費用や原状回復費用を請求される可能性があります。
ただし、どの程度の傷まで通常使用の範囲として認められるかは、リース会社によって異なります。
たとえば、小さな擦り傷は請求対象にならなくても、板金修理が必要なへこみや、車の査定額に大きく影響する損傷は費用負担が必要になることがあります。
車のカスタマイズが制限される
カーリースの車は契約期間中の所有者がリース会社となるため、利用者の判断だけで自由にカスタマイズできるとは限りません。
特に、契約満了時に車を返却するプランでは、元の状態へ戻せない改造は原則として認められないことが一般的です。
車高を下げる、エンジンやマフラーを交換する、ボディーカラーを塗り替えるといったカスタマイズは、原則難しいことが多いです。
一方で、カーナビ、ETC、ドライブレコーダー、ホイールなどは、契約満了時に元の状態へ戻せるものであれば認められる場合があります。
ただし、取り付け作業によって車体や配線を傷つけたり、純正部品を紛失したりすると、返却時に原状回復費用を請求される可能性があります。
また、リース会社の許可なく改造したことで車が故障した場合は、メンテナンス保証やメーカー保証の対象外になることもあります。
契約内容によっては購入より総額が高くなる
カーリースは頭金を抑えながら月額定額で車に乗りやすい一方、必ずしも購入より安くなるとは限りません。
月額料金には車両代や税金だけでなく、リース会社の手数料、金利相当額、契約内容によってはメンテナンス費用なども含まれています。
そのため、同じ車へ長期間乗る場合は、現金購入や自動車ローンより総支払額が高くなる可能性があります。
また、カーリースでは契約満了時に車を返却しても売却代金を受け取れません。
一方、新車を購入した場合は、数年後に売却や下取りへ出し、その代金を次の車の購入費用に充てられます。
人気車種や人気カラーで高く売れた場合は、購入したほうが実質的な負担を抑えられることがあります。
カーリースが向いている人
初期費用をできるだけ抑えたい人
カーリースには、頭金なしで契約できるサービスが多くあります。
車両代や登録諸費用、税金などを月額料金として分割できるため、新車購入時にまとまった資金を用意したくない人に向いています。
ただし、申込金や陸送費などが必要になる場合もあるため、初期費用が完全に0円かは確認が必要です。
毎月の車関連費用を一定にしたい人
税金や車検費用、メンテナンス費用などを月額料金に含められるため、車にかかる支出を把握しやすくなります。
車検や税金の時期にまとまった出費が発生するのを避けたい人や、家計管理を簡単にしたい人に適しています。
ただし、ガソリン代、駐車場代、任意保険料などは別途必要になることが一般的です。
車検や税金の管理を負担に感じる人
カーリースでは、契約期間中の税金をリース会社が管理し、車検や点検の時期に案内を受けられる場合があります。
車に詳しくない人や、整備工場を自分で探すのが面倒な人は、メンテナンス付きのプランを選ぶことで管理の負担を減らせます。
数年ごとに新しい車へ乗り換えたい人
3年や5年などの契約期間を選び、満了時に車を返却して新たな車を契約できます。
最新の安全装備を搭載した車に乗りたい人や、家族構成の変化に合わせて車種を変えたい人に向いています。
ただし、契約期間の途中で自由に乗り換えられるとは限りません。乗換えたい時期に合わせて契約期間を選ぶことが重要です。
車の売却手続きに手間をかけたくない人
購入した車を乗り換える場合は、買取店やディーラーへ査定を依頼し、売却価格を比較する必要があります。
返却型のカーリースなら、契約満了時に決められた方法で車を返却できるため、売却先を探す手間を省きやすくなります。
ただし、傷や走行距離などの返却条件を超えている場合は、追加費用が発生する可能性があります。
年間走行距離を予測しやすい人
通勤や送迎など、毎月の車の使い方が一定であれば、自分に合った走行距離プランを選びやすくなります。
契約距離の範囲内で利用できれば、満了時の走行距離超過料金を避けられます。
休日の長距離移動や転勤などによって走行距離が大きく変わる可能性がある場合は、余裕のある距離設定を選びましょう。
車を大きくカスタマイズしない人
購入時とほぼ同じ状態で車を利用する人は、カーリースのカスタマイズ制限が大きな問題になりにくいでしょう。
カーナビやドライブレコーダーなどを取り付ける場合でも、原状回復できる範囲であれば認められる場合があります。
車高変更やボディカラーの変更など、大幅な改造を予定していない人に向いています。
カーリースが向いていない人
年間走行距離が多い、または予測できない人
長距離通勤や営業で車を使う人は、契約した走行距離を超える可能性があります。
超過料金が発生すると、月額料金を抑えたメリットが薄れることもあります。
旅行や帰省が多い人、契約期間中に勤務先が変わる可能性がある人は、走行距離の上限が高いサービスや無制限のプランを検討しましょう。
車を自由にカスタマイズしたい人
返却型のカーリースでは車を元の状態へ戻せない改造は制限されるのが一般的です。
車高を下げたい、マフラーや内装を大きく変更したい、ボディカラーを塗り替えたいと考えている人には購入が向いています。
車をもらえるプランでも、契約期間中の所有者はリース会社であるため、事前の承諾が必要になる場合があります。
車内の傷や汚れを気にせず使いたい人
小さな子どもやペットを頻繁に乗せる場合は、シートの汚れや傷、車内の臭いが残る可能性があります。
返却時の基準を超えると、清掃費用や原状回復費用を請求されることがあります。
車両状態を気にせず使いたい人は、購入や車をもらえるプランのほうが安心できる場合があります。
同じ車に長期間乗り続けたい人
同じ車を10年以上所有する予定であれば、現金購入や低金利ローンのほうが総支払額を抑えられる可能性があります。
返却型のカーリースでは、契約満了後も車が手元に残りません。再リースを繰り返すと、支払いが長期間続くことになります。
カーリースの利便性よりも総額の安さを重視する場合は、購入と比較しましょう。
人気車種を購入できる人
中古車市場で人気のある車種やカラーは、数年後も高い査定額が付く可能性があります。
購入した車を高く売却できれば、購入価格から売却価格を差し引いた実質負担額が、カーリースの支払総額を下回る場合があります。
リセールバリューの高い車を選び、売却手続きも自分で行える人には、購入のほうが向いている可能性があります。
おすすめのカーリースは利用目的に合わせて選ぼう
カーリースは頭金などの初期費用を抑えながら、税金や車検、メンテナンス費用などを月額料金にまとめやすいサービスです。
一方で契約期間や走行距離、中途解約、返却時の原状回復、残価精算などに制限があります。
広告に表示された月額料金だけで選ぶと、契約後や満了時に想定外の費用が発生する可能性があります。
加えて、カーリースは購入より必ず安くなるサービスではありません。初期費用や維持費を分散し、車にかかる支出や管理の手間を抑えやすくするサービスです。
料金の安さを重視する場合は、同じ車種・グレード・利用期間でカーリースと購入の総支払額を比べ、購入後の想定売却価格まで含めて検討する必要があります。
自分が車を何年間使う予定なのか、毎月どのくらい走るのか、最後に車を所有したいのかを整理したうえで、無理なく契約を続けられるカーリースを選びましょう。
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