最近、大手不動産会社を中心に提供されている買取保証サービスは、仲介売却と業者買取のいいところ取りの仕組みになっており人気を集めています。
ただ、買取保証サービスを選んだからといって必ず得をするわけではなく、慎重に選ばなければいけません。
買取保証サービスを上手に活用するためにも、今回はその詳しい内容をわかりやすく紹介していきます。
→マンション買取業者おすすめランキング!買取大手の買取再販戸数や保証を徹底比較
買取保証サービスを使えば売れ残りを防ぎつつ高額売却にチャレンジできる
まず、マンションを売る際には仲介売却と業者買取という2つの方法のうち、どちらかを選ぶのが一般的です。
仲介売却はその名の通り、不動産会社に売却を仲介してもらい、成約時には報酬として仲介手数料を支払います。
仲介売却は最初に高額で売り出し、不特定多数の購入希望者にPRしてマッチングを狙います。
そのため、売れるまで3~6ヶ月ほど時間はかかりますが、高く売れる可能性は高いです。
一方、業者買取は不動産会社にマンションを直接買い取ってもらう仕組みです。
最初に価格から契約日まで提示してもらうのでスケジュールが立てやすく、1ヶ月以内でお金を受け取ることができます。
買い取られたマンションはリフォームをして再販されるのですが、買取価格からリフォーム代が引かれるので、仲介売却時よりも4割ほど価格が低くなるのが難点です。
それぞれのメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。
売却方法 | 仲介 | 買取 |
---|---|---|
内容 | 仲介業者に販売活動を依頼 | 不動産会社に買い取ってもらう |
長所 | 高額で売れやすい | 成約の可能性が高く、現金化も早い |
短所 | 売れるまで時間がかかる(平均3~6ヵ月) | 利益が低い(仲介の2割減) |
買取保証サービスは仲介売却+業者買取
買取保証サービスは、上記の2つの方法を組み合わせたものです。
具体的にいえば、最初の数か月は仲介売却で売り出し、期限を過ぎたら仲介業者がそのまま買い取ってもらうという内容です。
高値売却に挑戦したいけど、売れ残りが心配で仲介売却すべきか悩んでいるという方にはうってつけの制度ですよね!
ちなみに、いつまでの期間を仲介売却で売り出すかに関しては、1ヶ月半としているところもあれば3ヶ月のところ、自分で自由に期間を設定できるところもあります。
まずは買取保証に対応している業者へ相談してみましょう!
マンションの買取保証サービスを使う5つのメリット
マンションの買取保証サービスを使うメリットは、以下の5つです。
- 引き渡しまでのスケジュールを確定できる
- 住み替えの場合は引っ越しと同時に売れる
- いくらで売れるかが明確
- 契約先を一気に絞り込める
- 売れ残る不安がない
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
①引き渡しまでのスケジュールを確定できる
1.5ヶ月後まで仲介売却で売り出し、残ってしまったら買い取ってもらうというスケジュールなら、売り始めから遅くても2ヶ月後には引き渡しが完了する計算になります。
仲介売却は平均成約期間が3~6ヶ月と言われていますが、買主とのマッチング次第なのでいくら良いマンションでも運・タイミングが悪いと1年前後売れ残ってしまいます。
いつ成約するか全く読めないので、転勤の予定がある方は仲介売却に向いていませんが、買取保証サービスを使えば安心して売り出すことができます。
②住み替えの場合は引っ越しと同時に売れる
住み替えの場合は、旧居の引き渡しと新居の引っ越しのタイミングが非常に重要です。
新居購入より早く売れれば、売却代金を元手に新居購入が出来るのでかなり楽です。
ただ、入居前に旧居を引き渡してしまうと、住むところがないので仮住まいを借りるコストがかかってしまいます。
住み替えをする時は売却と購入の2つの手続きを同時に進めるのがベストですが、同時に進めるためには売却のスケジュールが確定している必要があります。
つまり、住み替えを希望する方は通常の仲介売却よりも買取保証サービスを利用したほうが良いのです。
いくらで売れるかが明確
買取保証サービスは査定額前後で仲介売却をおこない、売れなければ約6割の価格で買い取ってもらうのが一般的です。
一方、仲介売却で売れ残ってしまうと、業者が市況を読みつつ適宜で値下げをしていくようになります。
値下げを続けた結果、買取より損をしたケースも多くあります。
仲介売却で売れ残ると、いくらで売れるかが分からないので資金計算がしにくいという側面がありますが、買取保証サービスではこうした面も解消しています。
④契約先を一気に絞り込める
買取保証サービスに対応しているのは、基本的に三井のリハウスや住友不動産販売といった大手です。
→【2024年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較!信頼できるのはどこ?
そのため、買取保証サービスを利用したい方は、自然に大手を候補に契約先選びをするようになります。
大手不動産会社を比較する時に利用したいのが、すまいValueというサイトです。
サイトの使いやすさ | ★★★★ |
---|---|
実績 | ★★★★★ |
安全性 | ★★★★★ |
匿名査定 | 未対応 |
こんな人におすすめ! |
|
すまいValueはこちらの超大手6社が運営するサイトで、6社の査定額・対応をスムーズに比較することができます。
- 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)
- 住友不動産販売
- 東急リバブル
- 小田急不動産
- 野村不動産ソリューションズ(株)
- 三菱地所ハウスネット
利用満足度が約95.5%(2019年4月1日~2022年3月31日までのアンケート結果)というサービスで、利用者のほとんどが成約を結んでいます。
買取保証サービスを使いたい方は、すまいValueを利用することを強くすすめます!
→すまいvalueで大手6社に不動産一括査定!実際に利用した方の評判・口コミ
⑤売れ残る不安がない
条件の悪いマンションを一旦売り出しても、「売れ残っちゃうんじゃないか…」という懸念が常に付きまとってしまいます。
売れないまま3ヶ月を過ぎたころからストレスがたまり、最終的に心身に異常をきたす人もいるほどです。
買取保証サービスは必ず最後に買い取ってもらえるので、売れ残りの心配がありません。
売主の気が楽というのも、意外と大きな魅力です。
買取保証サービスのデメリットは業者のモチベーション低下
通常の仲介売却では、売上(仲介手数料)を得るために、成約するか分からない物件を営業マンが必死で売り込んでいきます。
しかし、買取保証サービスを結んでもらえれば、多かれ少なかれ会社に利益が出ることが確定しています。仲介売却で売れれば仲介手数料を得られますし、売れ残っても再販物件を安値で仕入れることができるからです。
そのため、「仲介売却はあくまでおまけ」という程度のモチベーションで営業活動をされる恐れがあります。
不動産会社が行う販売活動のコストは、基本的に会社の自己負担となります。質の低いマンションに販売コストをかけて売れ残ってしまうくらいなら、最初からコストをかけず買取前提で進めていくほうがお得とも考えられるわけです。
つまり、買取保証サービス付きの仲介売却は、通常の仲介売却よりも価格や成約率が低くなる恐れがあるので注意しましょう。
買取保証サービスを付けると業者変更がしにくい
契約時はモチベーションが高そうでも、いざ販売を始めていくと粗が出る業者もいます。
もうこれ以上任せられないとなった時、通常なら業者変更ができなくもないですが、買取保証サービスを利用していると契約の途中解除はかなり難しくなります。
まず、買取保証サービスは専任媒介契約という方法で媒介契約を結ぶのが条件ということが多いです。
この契約方法は一般媒介契約よりも制限が強く、途中解除の条件も厳しいです。※詳しくはこちらをご覧ください。
期限の次の日に売れたかもしれない…
売却期限が3ヶ月なら、3ヶ月を過ぎると業者買取に切り替わります。
ただ、元も子もない話ですが売出しから3ヶ月1日後に購入希望者が現れることだって十分考えられます。
「長めに売り出せばよかった…」と後悔する人や、時間的に余裕のある人は買取保証サービスではなく、通常の仲介売却で売っていきましょう。
マンション売却で買取保証をする際のポイント
買取保証は売却できなかった場合に買い取りをしてもらえるので、期間を決めて売却活動をしたい人には非常におすすめです。
利用する際は、次のポイントを意識しておくと良いでしょう。
以下にそれぞれ解説していきます。
買取保証の条件を理解する
買取保証サービスは、物件が一定期間内に売却できなかった場合に不動産会社が買い取ることを保証します。
しかし、買い取り価格、保証される期間、それ以外の条件などは各社によって大きく異なることがあります。
たとえば買い取り価格は、契約時に不動産会社が評価した金額に基づくことが多く、この評価額は市場価格よりも低く設定されることがあります。
また一部の会社では一定の手数料を支払うことで買取保証を受けられることもあります。
それぞれの会社の買取保証サービスの特徴を理解したうえで依頼しましょう。
保証価格と市場価格を比較する
買取保証の価格は市場価格より低めに設定されることが一般的です。
不動産会社が売却リスクを負う代わりとなっているので、買取保証を利用する際はまず市場価格を把握しておくと良いです。
そのうえで買取保証価格を比較することが重要です。
保証価格が適正であるかどうかの判断材料になります。
買取保証の会社を選ぶ
全ての不動産会社が買取保証を提供しているわけではありません。
また、買取保証を行っている会社でも、その条件は様々です。
そのため、信頼できる会社を選び、その買取保証の内容を詳細に確認することが重要です。
また、会社選びの際は口コミや評判も参考にすると良いでしょう。
専門家の意見を求める
不動産の売却は、買取保証が絡むと複雑なプロセスとなります。
自身の状況に最適な選択をするためには、不動産売買に詳しい専門家(例:不動産会社、弁護士、税理士)の意見を求めることが有益です。
専門家は市場の動向、契約の詳細などを理解しているため、利益を最大化するための助言ができます。
買取保証サービスはどんなマンションにも適しているわけじゃない
買取保証サービスは立地が悪い、築年数が経っている…などの条件が悪いマンションに適しています。
また、近々転勤があるなど、売却に期限がある場合も買取保証サービスは向いているでしょう。
ただ、築浅で高く売れる可能性が十分あるマンションは、買取保証はむしろ付けずに売ったほうが高利益を見込むことができます。
買取保証サービスは万能ではないので、ご利用の際は注意しましょう。