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北川景子主演ドラマ「家売るオンナ」の内容って本当なの?不動産売買仲介の実情と比較してみた

【更新日】2023-11-06
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家売るオンナ
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日テレ系で放送されていた北川景子主演のドラマ「家売るオンナ」シリーズ。

不動産売買仲介業に焦点を当てて、主人公が苦労しながら、最終的にスカッとする内容で根強いファンを獲得しています。

ドラマの中では不動産仲介業の特徴が誇張して描かれているようにも見えますが、実際の不動産業界はどうなのでしょうか?

ドラマの内容と実情の違いを今回は調べてみました。

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不動産売買仲介の担当者は顧客についてアレコレ噂をする?

ドラマ「家売るオンナ」には、顧客のステータスについてこっそり噂をする描写も少なくありません。(独身女性を揶揄するなど)

主人公の三軒家万智は逆に顧客の分析に力を発揮して結果を出していますが、そもそもこんなことは実際の不動産会社でも良くあるのでしょうか?だとしたら気分が少し悪いですよね?

これに関しては担当者が噂好きかどうかによっても異なるので一概には言えないものの、近年は「このステータスの顧客はこのやり方があっている」というように、単純化して対応できなくなってきています。

これは近年、人々のライフスタイルや職業、価値観が多様化したことに関係しています。

現在は独り身でマンションを購入する方も珍しくありませんし、こうした方に対して「独身なのに…」と口走って気分を害させてしまったら元も子もありません。

その店舗が扱ってきた顧客がどういう人だったかにもよりますが、偏見の目で顧客と接するのはデメリットしかないことをほとんどの業者が現在は理解しているのではないでしょうか。

不動産売買仲介は供給の方が多い世界

不動産の売買仲介は、他の業界のようにテレアポでガンガン成約を取れる訳ではありません。

まず、店舗があるエリアの周辺で家を売りたいと思っている方の数がそう多い訳ではありません。

近年では都市部を中心に持ち家率がドンドン下がっていますから、より難易度は高くなっています。

不動産仲介業の利益となるのが仲介手数料ですが、こちらを得るにはまず契約を結ばなければいけません。

近年ではネットからのアプローチも可能になっており、ネットに明るい大手業者のシェアが高くなっています。

こうした点を考えると、不動産業者のほうから顧客に高圧的なアプローチをかけられる余地はありません。

不動産売買仲介は同じ会社で顧客を取り合っているの?

劇中で千葉雄大演じるエリート社員 足立の顧客を万智が奪うという描写がありました。

足立はこれに腹を立てますが、実際に同じ会社内で顧客を取り合うケースは不動産・住宅業界では少なくありません。

ただ、営業マンはそれぞれ担当のエリアがあるため、同一エリア内で奪いあっている企業が決して効率的とは言えません。

ただ、不動産会社は登記簿謄本をチェックすればどの家が次に売り出されそうかなどの大体の予測を立てることができます。

同時期に売り出される家の数はそこまで多いとも考えられませんから、営業エリアを明確に区切っていないのであれば自然にこうした奪い合いがおこなわれる可能性も十分あります。

不動産仲介業でのヘッドハンティングは日常茶飯事?

上記の事件がきっかけで、千葉雄大演じる足立がヘッドハンティングを受けて転職すべきかどうか心揺らぐシーンがあります。

実際のところ、不動産仲介売買の営業はヘッドハンティングが少なくない世界です。

営業マンに強い積極性が求められる上、覚えなければいけない専門知識も豊富にあるので、前社で活躍した営業マンは引くて数多なのです。

AIが生身の不動産営業マンに勝つ?

続編「家売るオンナの逆襲」では、ライバル会社のリッチブラスト不動産が急成長したことにより、主人公たちが働くテーコー不動産新宿営業所の売上が伸び悩むという描写もあります。

実際、近年ではAIが不動産査定をしてくれるツールの開発が進んでいますが、まだまだ営業マンに対抗できるフェーズではありません。

まず、AIにデータを打ち込んでも室内の傷・凹みといった劣化具合が全く分からないため、精度のある査定にはなりません。

AI査定の導入が進んだ理由そのものが「人による恣意的な査定に一石を投じるため」ですが、査定額は主に過去の成約事例を参考に決められるので、言い方によれば恣意的な目利きにAIも縛られざるを得ないともいえます。

匿名でAIに査定を依頼し、だいたいの金額を知るには良いツールですが、まだまだ不動産営業マンの生活を脅かすまでにはなっていません。

顧客の人生を考えるのは良いこと!ただしやり過ぎは危険

主人公の三軒家万智は単なる売上だけでなく、顧客の幸せも考えて家を紹介するというような描写が多々あります。

残念なことに、このように顧客の幸せも考えた提案をしてくれる業者はそこまで多い訳ではないと言われています。

これは不動産会社がどこも利益重視だからという訳ではなく、非常にアナログな業界のため手続きにかかる時間・手間が膨大で、顧客のために考えたり相談したりする時間が中々取れないからとも言われています。

近年では不動産テックと呼ばれる、IT企業が不動産業を効率化するサービスを多数リリースしたことで、作業効率は年々アップしています。

これが進めば、いずれドラマで描かれているような営業マンが出てくるかも知れません。

万智は本当に全ての物件を提案している?

万智は購入希望者に対して希望に合った物件を的確に紹介していますが、顧客が興味を抱くのは営業マンが紹介してくれた物件だけとは限らないので、条件に当てはまる物件は複数見せてあげたほうが顧客のためになります。

不動産営業マンが上の立場に立ちすぎているという指摘が日本ではよく起こっており、これが囲い込み(購入希望者に自社の仲介物件しか紹介しない行為)などを引き起こすとも言われています。

万智は革新的な営業マンというような書かれ方をされている部分もありますが、業界全体としてアメリカの不動産業のように情報紹介の側面が強いほうへと変わる動きもあるので、そういった意味では従来の日本の仲介業者の強化版というイメージが強いかも知れません。

「家売るオンナ」の内容と実情はリンクする?ポイントおさらい

「家売るオンナ」が描写しているリアルな不動産売買仲介の裏側は?

ドラマ「家売るオンナ」では、不動産業界のさまざまな側面が描写されています。

実際の業界内では、顧客のステータスをもとにした偏見や噂はデメリットしかないと理解しているのが主流。

一方で、同じ会社内での顧客争奪やヘッドハンティングも珍しくありません。

AI技術の発展により、査定にAIを取り入れる動きも見られますが、現段階ではAIが人間の営業マンを完全に代替することは難しいでしょう。

そして、顧客の人生や幸せを真剣に考える営業マンはまだ少なく、ドラマのような革新的なアプローチは現実の業界にも必要とされています。

「家売るオンナ」に描かれているけど実際はありえない部分はどこ?

ドラマ「家売るオンナ」では不動産業界の実際とは異なる部分も描かれています。

実際の業界では、顧客に関する噂やステータスに基づく偏見での対応は非効率的と捉えられ、多くの業者は避けています。

また、同じ会社内での顧客の取り合いは、特定のエリアを担当する営業マンがいるため、実際には少ないです。

AI技術の導入が進んでいるものの、AIが不動産営業マンを完全に置き換える段階には至っていません。

そして、不動産営業マンが全ての物件を顧客に提案するシーンも、現実とは異なり、多くの営業マンは複数の選択肢を提供します。

これらの違いを理解することで、ドラマと実際の業界のギャップを楽しむことができるでしょう。

閉鎖的な不動産仲介売買にスポットが当たるのは良いこと!

日本の不動産業界は閉鎖的だと言われることも多く、何となく暗い、キツイという印象を持たれていました。

そんな業界がゴールデンのドラマで描かれるのは、業界全体にとって悪いことではないはずです。

今、家の売却に興味を持っている方は、ドラマに一度目を通して見てはいかがでしょうか!

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