TOP > マンションを売る > マンション買取 > マンションの買取相場は市場価格の何割?相場の調べ方と価格の決まり方・高値で買取を依頼するコツ

マンションの買取相場は市場価格の何割?相場の調べ方と価格の決まり方・高値で買取を依頼するコツ

【更新日】2023-11-24
このエントリーをはてなブックマークに追加
マンション買取相場
本ページにはPRリンクが含まれます。
当サイトでは、アフィリエイトプログラムを利用し各事業者から委託を受け広告収益を得て運営しております。

マンションの売り方は、仲介売却と業者買取の2種類分かれます。

あなたがマンションの早期引き渡し・換金を検討しているのであれば、業者に直接買い取ってもらうことをおすすめします。

仲介売却に比べて、最短1か月弱で換金・引き渡しまで可能なので、特に転勤が間近に迫っていて早くマンションを処分したい方にはおすすめです。

ただ、マンション買取はメリットばかりではなく、注意点も多数存在します。

今回はマンション買取相場が低くなる理由と対処法を解説していきます。

マンション買取業者ランキング!マンション買取大手の買取再販戸数や保証を比較・業者の選び方も解説

マンションの市場価格の6~8割が買取価格の相場

所有しているマンションを業者買取する時の買取価格は、市場価格の6~8割で取引されることが多いです。

対して、仲介売却を選択すれば、その時の資産価値に相当する金額で売却できます。

売却方法が違うだけで、金額にこれだけの差が生まれるのかを解説します。

買取価格と仲介売却の相場価格の違い

仲介売却と業者買取のいずれかを選択したときにかけられる相場価格に、大きな差が生まれるのには、業者買取が持つ特徴が絡んでいます。

それは、買い取った不動産を業者側が修繕して、改めて売却できる仕組みを構築していること

です。

業者買取の多くは、所有者が売った物件を再活用できる状態にして売りに出して収益を得ていくことを生業にしています。

いわゆる、安く仕入れて高く売る仕組みを土台に不動産取引をしています。

売りに出す過程で行う修繕工事にかかる費用と、仕入れ費用を差し引いているので、買取価格が市場価格の6~8割で取引されているのです。

仲介売却の場合は市場価値をもとに売り出しをおこない、その金額で納得してくれる業者が現れるまで待つという方法を取るので、時間はかかるものの高い金額で売却をすることができるのです。

買取と仲介売却は混同されることも多いですが、全く違う仕組みなので注意しましょう。

売却方法 仲介 買取
内容 仲介業者に販売活動を依頼 不動産会社に買い取ってもらう
長所 高額で売れやすい 成約の可能性が高く、現金化も早い
短所 売れるまで時間がかかる(平均3~6ヵ月) 利益が低い(仲介の2~4割減)

不動産買取と仲介売却の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。

不動産買取とは?業者買取と仲介売却のどっちがお得か徹底比較

相場額は低いが早期換金が望める

相場が低いマンション買取のメリットは、コストをかけずに早期換金ができるという点のみです。

ただ、コストを抑えられるといっても、仲介売却を依頼した場合のコスト込みでの手残りのほうが買取代金よりも確実に多い傾向にあります。

どうしても早くマンションを処分したいといった場合以外で買取を依頼するのは、非常に高いリスクを要します。

例えば、都内のマンションの資産価値は、平均2000~3000万円ほどです。

これを買取に出す場合、最大で1200万円ほどの損失が発生する計算になります。

臨時収入で1200万円もの金額が入ってくる機会は、マンション売却を除いて一生ない可能性が高いです。

仲介売却も業者買取も依頼の条件は同じなので、わざわざ損を承知で業者買取を選ぶべきケースはほぼありません。

マンション買取は損するって本当?買取と売却の相場を徹底比較!

マンション買取相場が低い理由

マンション買取相場が低いのは分かりましたが、なぜ仲介売却と比べてこんなにも価格差が発生してしまうのでしょうか?

買取相場が低くなる主な3つの理由を詳しく解説していきます。

再販費用を引いた価格が利益

マンションの買取価格が低くなる理由は、不動産会社が再販費用の分を引いているからです。

そもそも、なぜ不動産会社がマンションを直接買い取っているかというと、リフォームなどを施して再販売をするためです。

このリフォームにかかかる金額が実勢価格の2~4割ほどだと考えて、その分を引いているのです。

業者からの評価が厳しくなりがち

仲介売却は初心者同士の取引なので、極論を言えば物件を相場以上で売りつけたとしても、気に入った人が買ってもらえれば問題はありません。

適正価格と多少ズレがあっても、住みやすくて好きなデザインなら、高額で買ってくれる人は存在します。

一方、不動産会社はその分野のプロですし、全ての物件は売り物、商売道具なのでムダにお金を出したくないという心情が働きます。

プロの厳しい目利きにより、相場が抑えられているという側面もあるのです。

買取相場を価格設定の参考にしている

逆説的ですが、慣習として買取相場は時価より6~8割低いというのが不動産業界の常識で、業者にしても高く買い取るメリットはないという背景から、ルールがそのまま守られてきた側面もあります。

もし業界内に時価と同じ金額で買い取る業者が生まれ、そちらに依頼が集中したら相場も大きく変わるかも知れません。

マンションの買取相場【2023年最新】

首都圏におけるマンションの買取相場は、地域や物件の特性、築年数など多くの要因によって大きく異なります。

例えば、東京都心部では、便利な立地条件や都市機能の充実が相場を押し上げています。

一方で、郊外やベッドタウンでは、広さや新しさが価格決定の重要な要因となります。

また、首都圏では再開発プロジェクトや新しい交通インフラの整備も進んでおり、これらが今後の相場に影響を与えるでしょう。

相場を把握するためには、最新の市場動向を注視し、複数の不動産業者に査定を依頼することが重要です。

ここからは、エリア別で買取相場を解説して行きます。

東京都内の買取相場

以下は、東京都内の買取相場になります。

東京都内の買取相場
エリア 買取相場 市場相場 前年度比
東京都全域 3,820万円 5,458万円 5.3%
東京都(23区内) 4,125万円 5,894万円 3.9%
東京都(23区外) 2,424万円 3,464万円 8.6%

参照:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年1~3月】より

同じ東京都内であっても、23区内と外とでは、買取相場に約2,000万円もの差ができています。

特に渋谷区、港区、中央区などのビジネスエリアに当たる中心部の駅近の立地は、便利さと利便性から高い価格がつく傾向にあります。

また、築年数が新しい物件や、リノベーション済みの物件も高評価となりやすいです。

一方で、都心から離れた場所や、アクセスの不便なエリアは、相対的に低い価格帯となります。

加えて、近年では地価の上昇や都市開発、オリンピックの影響なども考慮され、買取価格に影響を与えています。

具体的な価格を知るためには、不動産業者による査定が不可欠で、複数の業者から査定を受けることで、より正確な市場価格を把握します。

首都圏(千葉・埼玉・神奈川)のマンションの買取相場

以下は、東京都を除いた、千葉県、埼玉県、神奈川県の3件にあるマンションの買取価格の相場です。

首都圏(千葉・埼玉・神奈川)のマンションの買取相場
エリア 買取相場 市場相場 前年度比
首都圏(東京を含む) 3,086万円 4,409万円 6.5%
千葉県 1,913万円 2,732万円 7.1%
埼玉県 1,989万円 2,842万円 5.8%
神奈川県 2,543万円 3,633万円 6.6%

参照:首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年1~3月】より

東京を除いた千葉・埼玉・神奈川の3県では、マンションの市場価格が高い横浜を含めている神奈川県がダントツで高い結果となりました。

しかし、首都圏の千葉県、埼玉県、神奈川県におけるマンションの買取相場は、東京都内と比較しても多様性に富んでいます。

これらの県は、都心へのアクセスの良さと生活環境の充実度から、ファミリー層を中心に人気があります。

また、これらの地域には新興住宅地が多く、新築マンションの供給も続いています。

これにより、中古マンション市場も活況を呈しており、特に駅近や利便性の高いエリアでは高価買取が期待できます。

各地域の開発計画や将来の利便性向上も相場に影響を与える要因となっています。

神奈川県内にあるマンションの買取価格の相場

神奈川県内にあるマンションの買取価格の相場
年月 マンション買取相場(平均/万円) マンション売却相場(平均/万円)
2023年3月 2564.1 3,663
2023年4月 2503.9 3,577
2023年5月 2540.3 3,629
2023年6月 2593.5 3,705
2023年7月 2632.7 3,761
2023年8月 2550.1 3,643

参照:レインズ|マーケットデータ「2023(令和5)年8月度(全国版)」より

神奈川県内では、横浜市や川崎市といった大都市圏を中心に、マンションの買取価格が高くなっています。

これらのエリアは商業施設が充実し、通勤・通学に便利なため、多くの需要が集まります。

また、湘南エリアのようなリゾート地や、自然環境が豊かな地域も人気があり、価格が上昇する傾向にあります。

新たな開発プロジェクトの進行や、交通網の拡充によって、今後も相場は上昇し続けると見込まれています。

千葉県内にあるマンションの買取価格の相場

千葉県内にあるマンションの買取価格の相場
年月 マンション買取相場(平均/万円) マンション売却相場(平均/万円)
2023年3月 1878.1 2,683
2023年4月 1861.3 2,659
2023年5月 1905.4 2,722
2023年6月 1907.5 2,725
2023年7月 1905.4 2,722
2023年8月 1955.8 2,794

参照:レインズ|マーケットデータ「2023(令和5)年8月度(全国版)」より

千葉県内では、舞浜のディズニーリゾートをはじめとする観光地や、幕張新都心のようなビジネスエリアがあります。これらのエリアでは、マンションの買取価格が高くなる傾向が見られます。

また、千葉市や市原市など、鉄道網が発展しているエリアも買取価格が高いです。

ただし、地域によってはアクセスが不便な場所もあるため、立地条件によって価格差が大きくなります。

今後の開発計画や、交通アクセスの改善が相場に影響を与える要素となります。

埼玉県内にあるマンションの買取価格の相場

埼玉県内にあるマンションの買取価格の相場
年月 マンション買取相場(平均/万円) マンション売却相場(平均/万円)
2023年3月 2093 2,990
2023年4月 1926.4 2,752
2023年5月 1976.1 2,823
2023年6月 2023 2,890
2023年7月 2104.2 3,006
2023年8月 2005.5 2,865

参照:レインズ|マーケットデータ「2023(令和5)年8月度(全国版)」より

埼玉県内のマンション相場は、さいたま市や川越市など、主要な都市部では比較的高価格での取引が見られます。

これらのエリアは、都心へのアクセスが良好で、商業施設や教育機関が集まっているためです。

一方、県北部や山間部では、アクセスの悪さや人口減少の影響から、相対的に価格は低めです。

しかし、都市計画による新たな鉄道路線の開通や、インフラ整備が進むエリアでは、将来的な価格上昇が期待できます。

都道府県別マンションの買取価格の相場

都道府県 買取価格の相場(万円) 売却価格の相場(万円)
北海道 1659.7 2,371
青森県
岩手県 937.3 1,339
秋田県 1365.7 1,951
宮城県 1545.6 2,208
山形県
福島県 1459.5 2,085
茨城県 1382.5 1,975
栃木県 1437.1 2,053
群馬県 1038.1 1,483
埼玉県 2005.5 2,865
千葉県 1955.8 2,794
東京都 4109 5,870
神奈川県 2550.1 3,643
新潟県 805.7 1,151
山梨県 836.5 1,195
長野県 1955.1 2,793
富山県 1588.3 2,269
石川県 1354.5 1,935
福井県 2009 2,870
岐阜県 1599.5 2,285
静岡県 1075.9 1,537
愛知県 1744.4 2,492
三重県 1395.1 1,993
大阪府 2254 3,220
兵庫県 1782.2 2,546
京都府 2013.2 2,876
滋賀県 1798.3 2,569
奈良県 1378.3 1,969
和歌山県 1102.5 1,575
岡山県 1508.5 2,155
広島県 1647.8 2,354
島根県 1342.6 1,918
鳥取県 1484 2,120
山口県 954.1 1,363
愛媛県 1540 2,200
香川県 1145.2 1,636
高知県 1213.8 1,734
徳島県 928.9 1,327
福岡県 1624 2,320
佐賀県 1617 2,310
長崎県 1250.2 1,786
熊本県 937.3 1,339
大分県 1533 2,190
宮崎県 1752.8 2,504
鹿児島県 1768.9 2,527
沖縄県 2408.7 3,441

日本全国に点在するマンションの買取価格の相場は、地域ごとに大きなバリエーションが見られます。

都市部や観光地では高い価格がつく一方、地方都市や田舎では低めの相場が形成されているのが一般的です。

例として、東京都内、特に都心部では、交通の利便性や商業施設の充実度、企業のオフィスの集積度などから、マンションの価格は非常に高めです。

一方、九州地方や四国地方などの地方部では、都市部に比べると人口が少なく、経済活動も限定的であるため、相場はやや低めとなっています。

また、観光地やリゾート地のマンションも高価格となる場合が多いです。

例えば、沖縄県や北海道の一部エリアなどは、観光資源が豊富であるため、投資目的や別荘としての需要が高く、それが相場を押し上げる要因となっています。

その他にも、築年数、マンションの維持状態、共有部分の設備やサービス、近隣の環境など、多くの要因が価格を左右します。

最近では、環境への配慮を示すエコ設計や先進的なセキュリティが施されたマンションも高価格となる傾向にあります。

マンションの買取相場を自分で調べる方法

マンションの買取相場は実勢価格の6割ほどというのは紹介した通りですが、それだけでは各マンションの買取価格がわかりません。

買取価格は複雑な評価で決まっているように思いがちですが、実は初心者でも自分で調べることができます。

ここからは、マンション買取相場を自分で調べる方法を紹介します。

不動産ポータルサイト

SUUMO

SUUMOなどのポータルサイトは賃貸物件を探す際に利用する方が多いですが、売買物件・土地の情報も掲載されています。

同じエリア・築年数で絞り込んで類似物件を見つけたら、大まかな価格のイメージを掴むことができます。

土地総合情報システム

土地総合情報システムを利用する

土地総合情報システムは国土交通省が運営するデータベースで、全国の直近5年間の成約情報を無料でチェックすることができます。

ポータルサイトと異なるのが、土地総合情報システムでチェックできるのは成約価格、つまりマンションが売れた最終的な価格ということになります。

対してポータルサイトに掲載されているのは売り出し価格なので、今後の交渉によっては価格が変化する可能性も十分あります。

変動するとしたら基本的に成約価格は売り出し価格よりも低くなるので、ポータルサイトを参考にすると割高になってしまうリスクがあります。

土地総合情報システムはより正確に相場が分かりますが、得られる情報が基本的に過去のものという点は注意しなければいけません。

同じエリアでも時期が変われば景気や相場、周辺環境が変わるので、全く同じ条件で比較できる訳ではありません。

不動産会社自身も過去の成約事例を参考にすることはありますが、必ず様々な時代要因を比較して、価格を修正しています。

REINS Market Information

REINS Market Informationを活用する

REINS Market Informationを利用すれば、絞り込んだエリアでのマンション成約価格をチェックすることができます。

グラフで可視化されるので価格の分布が分かりやすく、一目で見てどんな物件がいくらで売れているのかを比較することが可能です。

東京カンテイの価格天気図

東京カンテイの価格天気図を利用する

東京カンテイの天気価格図は、現在が売り時かどうかを天気図に見立てて、エリアごとに解説をしています。

過去の取引事例をチェックすればエリア内のだいたいの価格イメージを掴むことはできますが、今は平均より高く売れるのか、安く売れるのかに関しては把握しきることはできません。

価格天気図は今、高く売れるのかということを理解することのできるデータベースです。

買取相場以上で売れるマンションの特徴

買取相場以上で売れるマンションの特徴

所有するマンションを業者買取に出す時に決められる買取価格は、マンションが持つ4つの特徴を加味して価格を決めています。

買取相場以上で売れるマンションの特徴

  • 築年数が浅い
  • 日当たりが良い
  • 間取りの使い勝手が良い
  • エリア周辺の利便性が高い

ここからは、各特徴が価格にどのような英起用をもたらしていくのかを解説します。

築年数が浅い

1つは、マンションそのものの築年数です。

当然ながら、マンションの築年数が古ければ古いほど、買取価格は低くなり、築年数が浅いものほど高く買い取ってもらえます。

マンションの価格下落は1年おきに数%ずつ下がっていますが、築浅と言われる新築~築10年以内のマンションの価格は新築時の価格から20~30%程落ちている状態で取引されます。

またその時の経済状況の影響で土地価格が上昇すれば、買取相場額も上昇します。

また築年数が相場価格に大きな影響をもたらしているのが、建物の耐震基準です。

耐震基準には、1981年6月以前に施行された旧耐震と、それ以降に施行された新耐震の2つがあります。

旧耐震のマンションは新耐震のモノに比べて性能が劣ることや、大規模修繕工事を実施していても耐震面に不安があるという理由から、安く買いたたかれがちです。

また築年数が25年(木造は20年)のモノになってくると、住宅ローン控除の利用が難しくなることから、価格が安くなりがちです。

日当たりが良い

日当たりが良好なマンションも、高値で買い取ってもらえるケースがあります。

日当たりは、近隣に高層マンションやビル、商業施設などが建つと、日当たりにかけられる評価が下がります。

今まで南向きで良好な日当たりを実現していたが、数年前にマンションが建ってしまったため、日当たりが悪くなったというケースは多いです。

とはいえ、リノベーションを実施して採光に工夫を施せばいいという判断がなされれば、買取価格に大きな影響はないでしょう。

間取りの使い勝手が良い

マンションによって、間取りの形は様々です。

例えば、他のマンションにはない特徴ある間取りをしているものや、使い勝手が良い間取りをしているマンションなど、その在り方は多種多様です。

評価額が高い方は、使い勝手がよく、万人受けする間取りその地域に適した間取りを持つマンションほど、高く買い取ってもらえます。

中でも、その地域に適した間取りを持つマンションは、その地域特有のニーズに合致していることから生まれる需要の高さが影響して高く買い取ってもらえます。

なので独身世帯が多いエリアなら1K~1LDK、ファミリー層に需要があるエリアなら2LDK~4LDK以上のモノが高いです。

さらに使い勝手がいいとなれば、より高い評価が得られます。

逆に他のマンションにはない特徴ある間取りをしているものや、築年数が古く、現代の生活様式に合わない間取りを持つマンションはリノベーションコストがかかるという理由から評価がマイナスになりがちです。

エリア周辺の利便性が高い

エリア周辺の利便性が高いことも、買取評価に大きな影響をもたらします。

プラス評価されやすいエリア環境として、以下の点が挙げられます。

>評価されやすいエリア環境

  • 地域の治安がいい
  • 最寄り駅まで徒歩数分圏内
  • 住宅街内にあり、騒がしくない
  • 商業施設がある
  • 病院、市役所などの公的施設が近場にある

などの特徴を持つエリア内に建つマンションの評価は高いです。

また、ファミリー層向けであれば、保育園や幼稚園、学校などの教育機関や公園など、育児に向いている環境が整っているエリアも高く評価されます。

逆に、治安が悪かったり、騒音がする、工場や嫌悪施設が近くにあるエリアに建つマンションの需要は低いため、マイナス評価のもと、安くなりがちです。

マンション買取相場と築年数の関係

マンション買取相場は、築年数とも大きな関連性があります。

どんなに良いマンションでも、築年数の経過によって価値は減少してしまうのが一般的です。

マンション買取相場と築年数の関係

特にマンションの場合は、築30年あたりを一つのめどに考えておくことをおすすめします。

ここからは、マンション買取相場を築年数別に紹介していきます。

【築5年~10年】新築時の7~6割ほど下落

築年数が5~10年経過したマンションは、まだ築浅物件と呼ばれていますが、市場価格は、新築時の価格に比べて2~4割下がった価格で取引されます。

もともと買取相場は実勢価格の6割ほどまで下がる訳ので、もし3,000万円の新築マンションがこの年数を迎えるころには2,100万円~1,800万円まで実勢価格が下がり、そこに買取価格の相場を加えると、相場額は1,200万円前後まで下がってしまいます。

【築15~20年】新築時の5割前後に下落

築年数が15~20年を迎えたマンションの価格は、新築時の価格の5割以下にまで低下しており、ここからの下落は少々緩やかになります。

買取されているマンションの多くが、この築年数で売りに出されているケースが多いので、買取相場の中央値に近いと言ってもいいでしょう。

【築25~30年】新築時の3割程度に下がった後は緩やかに下降

築年数が25~30年、あるいはそれ以上になってくると、土地価格での取引額が買取相場額に反映されるようになってくるため、買取価格は新築時の3割以下で取引されるようになります。

また25年を過ぎたあたりから、住宅ローン控除の利用条件が難しくなることから、買い手が付きにくくなることを懸念して、安く買いたたかれることが多くなります。

築年数が30年を過ぎてなお、マンションの価格は下落傾向にありますが、その速度は築15~20年の比にならないくらい緩やかに下落していきます。

買取に出すには、築25年を迎えるまでを目安に考えておくのが最適でしょう。

マンション買取相場を調べる際の注意点

ダイレクトに相場を調べられるツールがない

マンション買取相場を調べる際は、以下のようなサイト・ツールを利用することが多いです。

買取相場調べで利用されるサイト・ツール

  • ポータルサイト
  • 土地総合情報システム
  • 不動産ジャパン
  • マンションマーケット など…

ただ、注意してほしいのがこれらのデータベースで記載される金額はほぼ全て仲介売却の金額(実勢価格)ということです。

例えばSUUMOなどに記載されている売り出し価格通りに売れるかと思うと、買取でかなり下がってしまうので注意が必要です。

もっとも、買取価格は実勢価格を参考に、業者が恣意的に決定する金額なので、他の例を見ても参考に出来るものではありません。

また、マンション買取は依頼者と業者の間で完結するので、外に広告や情報が発信されることはありません。

そのため、多くの場合は類似物件の売り出し・成約価格の6割を買取相場と想定して参考にするようになります。

買取相場は値幅が広くなりがち

ここまで、マンションの価格相場を調べられるツールを紹介しましたが、この中で実際に買取相場を調べることを想定したものは一つもありません。

全てが売却価格・実勢価格に即したデータベースになっているので、買取価格を調べる際は必ず価格の6~8割で計算する必要があります。

そうはいっても、例えば実勢価格が5,000万円のマンションの買取相場を調べる場合、6~8割で計算すると3,000万円~4,000万円と1,000万円も違う事態になってしまいます。

これでは、相場を調べたと言えるのか、疑問ですね。

相場価格は概算でしかない

何といってもマンション買取価格の最終的な決定権は業者にあります。

もしかしたら、業者が相場を無視した高値を付けてくれるかも知れません。

仲介業者による、相場を度外視した高値査定は詐欺の可能性もありますが、買取業者が高値査定をする場合は「自分たちはこの価格で買い取る」と言っている訳ですから、排除することはありません。※その分、他の費用が割高になっているという詐欺の可能性はあります。

買取業者を探す際に相場調査をおこない、だいたいの価格に満足が出来たら、とにかく多くの業者を比較してみることが成功の近道です。

マンションを相場より高値で買い取ってもらうコツ

マンションの買取相場が低いことは分かりましたが、やり方次第では相場以上の価格で買い取ってもらうことも十分可能です。

ここからは、マンションを買取相場以上で高く売るコツを解説していきます。

買取査定額を出来るだけ多く比較する

仲介売却と違い、買取業者の算出する査定額は、「この金額で買い取りますよ」という意思表示なので、実際の金額とブレることはほぼありません。

そのため、出来るだけ多くの買取業者の査定額を比較した上で、最も買取価格の高い業者に依頼をするのが一番お得なのです。

最寄りの不動産会社1社にだけ相談をし、その場で買取を依頼しても損する可能性が非常に高いので注意しましょう。

買取業者の得意なタイプを見極める

買取業者にはそれぞれ、メインで買取をおこなう物件のタイプが存在します。

買い取り対象の物件タイプ

  • 一戸建て
  • マンション
  • 収益物件
  • ファミリー向け物件
  • 高級マンション
  • 店舗・事務所 …

上記のように、メインの買取物件のタイプは業者によってかなり分かれています。

買取業者のメイン物件と合致しているところに依頼をすることで、コストを減らして特長を見抜きながらリノベ業者などに流通させることができるので、結果的に高値買取につながります。

買取保証制度を活用する

不動産買取には、即時買取と買取保証の2方法があります。

即時買取は、その名の通り、その日のうちに買取契約を締結して、所有するマンションを現金化できる取引方法です。

買取保証とは、一定期間だけ個人を対象にマンションを売り出して、期間内に買い手がつかなかったら、業者買取をしてもらうという方法です。

つまるところ、一定期間だけ仲介売却で買い手を募り、もし買い手がつかなければ業者買取でマンションを売却するという方法です。

買取保証は、時間に余裕がある方や、仲介売却と買取で迷われている方におすすめの方法です。

もし保証期間中に買い手が付けば、そのまま仲介売却が行えるので、即日買取よりも高く売れる可能性があります。

マンションの買取に関するよくある質問Q&A

マンションの買取に関するよくある質問をまとめてみました。

マンション買取を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

マンション買取業者おすすめランキング!マンション買取大手の買取再販個数や保証を比較・業者の選び方も解説

マンションに住んだまま売却できる?

マンション売却を希望する多くの人が、マンションに住んだまま売却をします。

マンションに住んだまま売却することを「売り先行」と言います。

売り先行にすることで、マンションの売却価格の目星がつくので、新居を購入する際に予算を決めやすいです。

ただし、売却後に新居を探す必要がありスケジュールに余裕を持てない可能性があります。

住み流ら売却のコツとは?住みながら家を売るメリット・デメリットと高額売却を成功させるコツ

マンションの買取価格と築年数の関係は?

マンションの買取価格と築年数は密接な関係があります。

築年数が長くなればなるほど、物件の価値は低くなっていきます。

平均して築年数が1年経過すると100万円程の資産価値が減少します。

マンションを高値で売却したい場合は、築年数が経過する前に早めに売却するようにしましょう。

マンション売却と築年数の関係性とは?築年数で見る売却価格の推移とベストな売り時

マンションの買取価格はどのように決まるの?

マンションの買取価格が決まる要素は様々なものがありますが、次の4つが大きく関係しています。

  • 築年数
  • 日当たり
  • 間取り
  • 周辺環境

上記の4つの条件が良い物件であればあるほど、高値で売却することが可能です。

間取りは、リフォーム等によって改善することができます。

誰しもが利用しやすい間取りである程査定価格が高額になります。

マンションの売値はどのように決まる?売値の調べ方と計算する時の注意点を解説

マンション買取相場を調べる時は複数社の査定額を比較するのがおすすめ

マンションの買取価格は、公示地価をベースとする時価(実勢価格)とは全く違った論理で設定されます。

実勢価格は国土交通省の調査をベースにしている一方、買取価格もその影響はありますが、価格設定は業者ごとの事情によって決定されます。

例えば、個人間の不動産売買を促進するために、国は税金控除の特例を制定しています。

個人間の不動産取引を促進することで、地域の衰退を防ぐ、固定資産税を安定的に回収するという目的があります。

つまり、個人間の不動産売買は国・自治体の奨励下で、認められたルールに沿って国交省の評価を基におこなわれているという側面があります。

一方でマンション買取は各不動産会社の募集条件によるところがあり、業者―依頼者間の契約になるので、その地域の相場などはある程度参考にはされますが、受け入れ先の業者の評価が絶対なので、「このエリアの相場は○○万円だから、周辺業者に査定を依頼してもだいたいそのくらい」とは100%なる訳ではないのです。※とは言え、どの買取業者も相場を参考にするのが一般的ではあります。

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連する他の記事

特集記事

不動産売却とは?不動産を売るなら読むべき鉄則
不動産売却を行う理由は多岐に渡り、売却方法も理由や事情などに合わせて選んでいく必要があります。 ま…
【2024年最新】大手不動産リースバック業者比較ランキング!おすすめ会社の口コミ徹底比較
リースバック業者ランキングを紹介!口コミ・内容を比較して人気の会社をランキング形式で紹介していきま…
【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介
不動産査定サイトのメリットとしては、複数業者に査定依頼できる、無料でネットから申し込める事の他にも…
【2024年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較!信頼できるのはどこ?
不動産会社ランキングの決定版!総合売上、売却仲介実績、過去の利用者の口コミ・評判からおすすめの不動…
pmark image
お客様の個人情報保護のため、プライバシーマークを取得しております。
個人情報を適正に取り扱うことができる企業のみ認定されてる制度です。