
マンション査定の注意点!査定前に抑えておきたい16のポイント
マンションを売るには、まず不動産会社に査定を依頼する必要があります。
査定の依頼料は無料なので気軽に依頼をする必要がありますが、この時にはいくつかの注意点があります。
今回は、そんなマンション査定の注意点について詳しく解説していきます。

- 注意点①マンション査定の前にリフォームする必要はない
- 注意点②設備の劣化や損傷は査定額に影響しない?
- 注意点③マンション査定では1社の査定結果を信じ過ぎない
- 注意点④大手と地元中小の両方にマンション査定を依頼する
- 注意点⑤査定額が他社より2割前後高いところは危険
- 注意点⑥机上(簡易)査定から訪問査定の流れが理想的
- 注意点⑦築年数の経過が査定額へダイレクトに影響する
- 注意点⑧自分にしか分からない情報を把握・共有しよう
- 注意点⑨マンションの査定額に影響する要素を知っておく
- 注意点⑩マンション査定の3つの方法を知っておく
- 注意点⑪マンションの売却価格は最終的に売主が決定する
- 注意点⑫マンションの基本情報を査定前に把握しておく
- 注意点⑬マンション査定をメールのみで進めるのはNG
- 注意点⑭マンションの瑕疵は査定段階で業者に伝える
- 注意点⑮ポスティングや電話営業を受けた業者にすぐ査定を依頼しない
- 注意点⑯マンション査定の担当者が本当に信頼できる人かを見極める
- マンション査定に関係するポイント!査定額に影響する項目を一挙公開
- マンション査定を成功させるために複数社の査定額を比較しよう
- マンション査定の注意点をしっかりチェックしよう
注意点①マンション査定の前にリフォームする必要はない
マンション査定を受ける際にリフォームなどを受けようとする人もいます。
ただ、査定を受ける時はそのままの状態で出してOKです。
理由としては、不動産会社は主に物件の構造や頑丈さ、または周辺環境などをチェックするからです。
また、中古のマンションを買う人も購入後にリフォームすること前提で物件選びをしているので、逆にこちらがリフォームをするとニーズのミスマッチが起こる可能性もあります。
マンション査定では見映えの良し悪しは考慮しない
マンション査定では、部屋が散らかっているかどうかは考慮されません。
当たり前ですが、売却をする際は荷物をすべて片付けて掃除をおこなうからです。
初心者だと同じ部屋でも散らかっているかどうかで受ける印象は無意識に大きく変わります。
ただ、不動産会社はプロなので、見映えの良し悪しに影響されることはあまりありません。
マナーとして整理整頓はしたほうが良い
前述の通りマンション査定ではそのまま出してOKですが、訪問査定の前にはある程度片付けておくことをおすすめします。
→不動産の机上(簡易)査定と訪問査定の違い!売却時はどちらがおすすめ?
査定額に納得いけば媒介契約を結び、業者に販売活動をおこなってもらいます。
ここで注意して欲しいのが、販売活動時の営業や、コストをかけた広告作成などは全て業者負担ということです。
モチベーションの高い業者なら、相場以上で高く売ってくれます。一方で質の低い業者だと、コストをかけず営業もなおざりにおこなわれる可能性があります。
これが訪問査定の時にしっかり部屋を片付けて迎え入れれば、「この協力的な売り主のために頑張ろう!」と思われるかも知れません。
相手は人間なので、最低限のマナーは守って接しましょう。
マンションを売る時は掃除・整理整頓が重要
マンションを査定に出す時はそのままでも構いませんが、いざマンションを売りに出す際は掃除・整理整頓が何よりも重要になってきます。
内覧に来るお客さんは査定業者のように不動産のプロではないので、部屋の第一印象が良ければそのまま契約をしてくれるケースも多々あります。
特に玄関や水回りなど、第一印象に大きくかかわるところは時間をかけてじっくりと清掃していきましょう。
内覧に来る人もマンションの部屋を隅から隅まで全てみる訳ではないので、ポイントを絞って掃除することで効率よく結果に結びつけることができます。
以下にマンション内覧前の掃除のポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください!
場所 | ポイント |
---|---|
キッチン | コンロやシンクを優先的に磨き上げる。生ごみのニオイはしっかり消臭 |
浴室・洗面所 | カビ・水垢・鏡の曇りを清掃。内覧時には全体が乾いた状態になっているようにする |
トイレ | におい、カビ、水垢やホコリを清掃 |
リビング・ダイニング | ものを整理整頓し、広い印象を与える |
玄関 | 靴・傘はしっかり収納。床(三和土)は水拭きしておく |
ベランダ・バルコニー | 洗濯物はすべて取り込んでおく。床を拭き掃除し、余計なものは置かない |
窓ガラス | ガラス・網戸を拭き、日光がより入るようにする |
クローゼット・ロフト | 中を見られることも想定して整理整頓。荷物を押し込まない |
汚い水回りはハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの手
マンション内覧前に掃除しないといけない箇所は多数ありますが、その中でも重要なのがキッチンや浴槽、トイレなどの水回りです。
水垢などで汚くなりやすい傾向にあり、中古のマンションだというイメージを強く与えてしまうので、成約率が落ちる可能性も十分あります。
自力で水回りが中々きれいにならない場合は、一度ハウスクリーニング業者に依頼をしてみましょう。
マンションの部屋全体のクリーニングは高くつきますが、水回りのワンポイントを依頼するだけなら1万円前後で頼めることも多いです。
【ハウスクリーニングの部分別料金相場】
場所 | 料金相場 |
---|---|
浴室 | 10,000~20,000円 |
洗面所 | 6,000~10,000円 |
トイレ | 6,000~13,000円 |
キッチン | 10,000~24,000円 |
レンジフード | 10,000~20,000円 |
新築同然までピカピカになれば、成約率も大きくアップしますよ!
注意点②設備の劣化や損傷は査定額に影響しない?
マンションによっては、備え付けのエアコンや湯沸かし機能などが故障していることもあるでしょう。
こうした設備の故障も査定額には影響します。
戸締まりが悪いなど、目視で確認できる不具合があったら簡単に修理しておくことをおすすめします。
交渉次第で査定額の低さをカバーできる
例えば備え付けのエアコンが壊れていたとしても、買主がエアコンを持ち込んで来るかも知れません。
このように、故障した設備を必ずしも修理する必要はないのです。
また、出費が惜しいというのであれば交渉次第で買主と出費を分担したり、買主負担にしたりすることもできます。
この点は意外と柔軟に対応できるので、まずは不動産会社に相談しましょう。
注意点③マンション査定では1社の査定結果を信じ過ぎない
不動産会社の査定額を信用しすぎるのは危険です。
質の高いマンションでも運・タイミングが悪ければ売れ残って値下げをすることもありますし、買主次第では値下げ交渉がしつこいこともあります。
査定額を信じすぎて話を進めすぎると、その通り売却できなかった時に首が回らなくなってしまいます。
査定額の8割くらいでしか売れなかった時のシミュレーションもしておきましょう。
査定結果はあくまで各社の「私見」
そもそも査定額というのは、「うちならこれくらいの金額で売れる」という各社の私見となります。
なので外れたとしても、法的なペナルティがあるわけではないのです。
また、査定額を見て「これくらいでしか売れないのか…」と思う必要はありません。
あくまで価格を付けたのはその1社のみであり、他にもっと高値を付けてくれる会社があるかも知れません。
少しでも高く売るなら、出来るだけ多くの不動産会社の査定額を見比べるようにしましょう。
住みやすさや眺めの良さの感じ方は人によって違う
マンション査定では、築年数や面積、アクセスなど数字で出せるステータスの他に、周辺環境の住みやすさや眺めの良さといった抽象的なポイントもチェックされます。
住みやすさや眺めをどう評価するかは、担当者の考えや各社が持っている情報によっても異なります。
こうした点から見ても、正確な査定を依頼するには複数社にお願いするのが理想的ですよ。
地域の知見の深さによっても評価が異なる
不動産会社がその地域に詳しいかどうかによっても、評価は変わります。
特に多いのが学区です。
A中学校は進学校だがB中学校は荒れているという場合、地元の業者ならA中学校の学区に所属するマンションを高く評価するでしょう。
一方、大手不動産会社の支店など、異動が多いところに査定を依頼すると、このことに気づかず査定結果に反映されないかも知れません。
こうした点からも、大手と中小のどちらにも査定依頼をする重要性が分かりますね。
注意点④大手と地元中小の両方にマンション査定を依頼する
CMが人気の大手不動産会社から、雑居ビルに入っている町の不動産屋まで、かなりの数の業者が査定に対応しています。
大手も中小もそれぞれ良さがあり、どちらかに査定を依頼すべきかは一概には言えません。
大手はネットを使った宣伝力や、支店間の情報ネットワークに強みがあります。
対して中小は古くからの地元企業とのつながりや知見の深さがあります。1つの案件に社を挙げて対応してくれるのも魅力です。
どちらにも査定を依頼して、金額や対応を比較してみましょう。
→不動産売却はどこがいい?大手業者と地元中小を徹底比較注意点⑤査定額が他社より2割前後高いところは危険
マンションを査定する時は、複数社に依頼をするのがおすすめだと述べました。
これは一般的に査定額の高い業者に依頼すれば高く売れるからですが、逆に査定額が高すぎる業者に依頼をするのは危険です。
業者 | 査定価格 |
---|---|
A社 | 3000万円 |
B社 | 2960万円 |
C社 | 3080万円 |
D社 | 3700万円 |
E社 | 3100万円 |
F社 | 3000万円 |
例えば、上記が6社に査定を依頼した結果だとします。ほとんど2900~3100万円の範囲内に収まっているのに、D社だけ飛びぬけて査定額が高いのが分かります。
この時、「D社に頼めば高く売れる」と考えるのは危険です。特に一括査定サイトなどから申し込んだ場合、D社は査定額を比較されることが分かっていて、あえて高く設定した可能性があります。
もちろんD社の営業マンが非常に凄腕で、高く売れる自信を込めた可能性もあります。ただ、基本的に査定額=マンションの適正価格なので、それが他社とズレてるということは、逆に能力に不安を感じます。
かなりグレーな行為ですが、査定額はあくまで私見なので、罪に問われることはないのです。
査定額を吊り上げるのは契約を取るため
なぜ査定額を吊り上げるのかというと、契約と1件でも多く取るためです。
仲介業者の顧客は建物や土地を売りたい人に限定されるので、1店舗で何件も契約が取れる訳ではありません。
年間で取引が数百件しかない都道府県も珍しくありません。その中の高く売れる物件は、ごくごくわずかになります。
全国に2万社以上あると言われる不動産会社は、少ない顧客の奪い合いを日々行っているという訳です。
仲介事業は契約が取れないと会社に1円も入りません。
そのため、査定額を吊り上げるようなグレーなやり方が横行してしまうのです。
不相応に高値で売り出しても買い手はつかず、売れ残ってしまいます。結果的に適正価格以下で成約することも珍しくないので注意しましょう。
注意点⑥机上(簡易)査定から訪問査定の流れが理想的
一括査定サイトなどでは、業者に依頼する査定方法を机上(簡易)査定と訪問査定から選ぶことができます。
机上(簡易)査定はネットで簡単に依頼できる方法で、訪問査定は営業マンがマンションを訪れて調査する方法です。
時間がない人が机上査定、正確な価格を知りたい人が訪問査定を勧められるケースが多いですが、これは説明としては中途半端です。
実際にマンションを売る場合は担当者が訪問調査をおこなわない訳がありません。つまり、机上査定を最初に依頼しても最終的には必ず訪問査定をしないといけないのです。
ただ、机上査定は時間がかからないので、多数の会社に依頼をして、複数社に絞り込む時に使えます。
2、3社に候補を絞り込んだら、次に訪問査定を依頼しましょう。より精度の高い査定結果と担当者の対応で比較すれば、最適な1社が見えてきます。
注意点⑦築年数の経過が査定額へダイレクトに影響する
築年数 | ㎡単価 | 価値減少率 | 平均価格 | 平均面積 |
---|---|---|---|---|
~5年 | 7437万円 | 100% | 4895万円 | 65.81㎡ |
6~10年 | 6117万円 | 82.2% | 4243万円 | 69.37㎡ |
11~15年 | 5646万円 | 75.9% | 3159万円 | 67.61㎡ |
16~20年 | 4673万円 | 62.8% | 3159万円 | 67.61㎡ |
21~25年 | 3155万円 | 42.4% | 1899万円 | 60.19㎡ |
26~30年 | 2997万円 | 40.3% | 1670万円 | 55.74㎡ |
31年以上 | 2979万円 | 40.1% | 1678万円 | 56.33㎡ |
【出典】「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」東日本不動産流通機構(2016)
マンション査定の要素の一つに時点修正というものがあります。
これはマンションの購入価格から年数が経過した分をダイレクトに引くというものです。
つまり、いくらあなたが傷つけず大事に住んでいたとしても、築年数が経過すればするほど査定額は低下してしまうのです。
むしろ築年数は査定額を決める最重要項目と言っても良く、築年数が1年経てば約100万円ずつ下がっていきます。
マンションを査定に出すなら、少しでも早く対応することをおすすめします。
注意点⑧自分にしか分からない情報を把握・共有しよう
マンションの販売活動は基本的に不動産会社に任せる形になります。
不動産会社はプロなので、物件の状況を詳しく把握できます。
ただ、騒音の有無や過ごしやすさ、または偶に雨漏りがするなどの情報は、担当者が数時間チェックしただけではわかりません。
こうした情報を伝えておくとスムーズに査定が進みます。
また、実際に販売活動をするにあたり、あなたが伝えた騒音や生活環境の情報が結果を大きく変える可能性もあります。
逆に「隣の部屋で殺人があった」などのネガティブな情報は、しっかり告知しないと後にトラブルになるので注意しましょう。
注意点⑨マンションの査定額に影響する要素を知っておく
マンション査定で評価するポイントは、ある程度決まっています。
- 競合の有無
- 経済状況・金融状況
- 近隣の環境
- 事件・事故・悪評の有無
- 床の陥没や水回りの汚れ
- 日当たり
- 騒音の有無
部屋を隅から隅までチェックするのではなく、上記のように価格に関係するポイントは意外と少ないのです。
査定・売却前に対策をする時も、ある程度ポイントを絞って対応しましょう。
注意点⑩マンション査定の3つの方法を知っておく
どんなマンションも同じ方法で査定をする訳ではありません。
査定方法は取引事例比較法、原価法、収益還元法の3つがあり、それぞれ計算式も違いがあります。
査定方法 | 対象物件 | 査定の内容 | 計算方法 |
---|---|---|---|
取引事例比較法 | 居住用マンション | 過去の取引事例から算出 | 類似物件のデータから査定額を修正 |
原価法 | 戸建て住宅の査定で用いられる | 同じ物件を立て直した時のコストから算出 | 再調達価格×延床面積×(耐用年数残り÷法定耐用年数) |
収益還元法 | 投資物件の見込み利益から算出 | 年間家賃収入÷還元利回り×100(直接還元法) |
居住用マンションと投資用マンションでは、そもそもの計算方法が違うことくらいは知っておくことをおすすめします。
注意点⑪マンションの売却価格は最終的に売主が決定する
マンションの査定結果が良くないからといって、売却を諦めることはありません。
実はマンションの売り出し価格は、最終的に売り主の意思によって決めることが出来るのです。
つまり、査定額が低くても、高く売り出して成約が取れれば何の問題もないということです。
相場より高く売り出すことも出来る
例えば、目標利益が3000万円だったのに査定額が2800万円だったマンションを、3000万円で売り出すことが出来るのです。
目利きだったら「相場より高くて損だ」と見抜くことが出来ますが、良いマンションの基準というのは人それぞれです。
売り出し価格のまま購入してくれる人も0ではないので、チャレンジする価値はありますよ!
適正価格との大きなズレに注意
査定額と売り出し価格があまりにもかけ離れていると、売れ残る可能性が高くなるので注意しましょう。
不動産売却に要する期間は一般的に3~6ヶ月と言われており、これを過ぎると値下げをして成約率を上げるしかなくなります。
値下げを何回もしていると結果的に査定額を割ってしまうこともあり得るので注意しましょう。
→不動産はただ値下げしても売れない!どのタイミングでいくら下げれば良い?注意点⑫マンションの基本情報を査定前に把握しておく
皆さんの中には案外、査定を依頼したいマンションの詳しい内容を知らない方も多いと思います。
特に登記簿謄本をチェックする機会は一般の方はあまりないので、実は亡くなった親や親族が公式の所有者になっているかも知れません。
登記簿謄本や購入時のパンフレットのチェックなどをおこない、最低限の情報把握をしておきましょう。
注意点⑬マンション査定をメールのみで進めるのはNG
HPから査定の申込をすると、多くの場合メールで返信が来ます。
不動産会社からくる電話は長い、専門用語ばかりというイメージがあり、敬遠する方も多いです。
ただ、マンション査定の連絡をメールだけで進めるのは危険です。
マンション査定は単に金額を算出してもらうだけでなく、会話の中の温度感などから、最終的に契約する業者を厳選する手続きでもあるからです。
査定の段階で分からない内容はどんどん聞いて構いません。本当に頼りがいのある業者かどうかも判断していきましょう。
更にいえば電話で話すだけでもその人の良さは分かりません。一度来店相談すると、スーツがビシッとしているか、髪やヒゲが整っているかでも人柄が見えます。
注意点⑭マンションの瑕疵は査定段階で業者に伝える
物件の傷・凹みや過去に室内で殺人事件があったなど、物理的・心理的に次の入居者のデメリットとなる欠陥を瑕疵と言います。
長年住んでいて傷・凹みのある部屋の存在を知っているけど、「相手はプロなので伝えなくても分かるだろう」「隠していたほうが査定額は上がるかも?」といった考えで担当業者に告知しないと後で大変な目にあいます。
仲介業者は査定時・内覧時に全て物件を見る訳ではないので、売主が黙っていれば気付かないことも多いです。
しかし、購入して入居する方は全て物件を見るようになるので、隠していた瑕疵に必ず気づきます。
この時、売主が瑕疵担保責任に問われて、高額賠償を負わされる恐れもあります。
→不動産売却では瑕疵担保責任の理解・対策が必要!トラブルから身を守る方法
デメリットになりそうな部分は一切包み隠さず、査定の前に共有するのが理想的です。
注意点⑮ポスティングや電話営業を受けた業者にすぐ査定を依頼しない
不動産会社から査定募集のチラシや電話がかかってきて、その場で依頼を決めてしまう方がいます。
こうした業者は特定のエリアへ片っ端から連絡を送っている場合もありますが、登記簿謄本などを見て「そろそろ売りに出されそうだな」と推測して送っている場合もあります。
向こうから積極的に提案してくる不動産会社は、口コミ人気が低く自然の応募が少ない業者と見ることもできるので、おすすめはできません。
勢いで査定依頼をしてしまうと、そのままあれよあれよと契約を結ばれる危険性もあります。
注意点⑯マンション査定の担当者が本当に信頼できる人かを見極める
マンション査定はただ高ければ良いということはなく、査定額の信ぴょう性もしっかり考えなければいけません。
担当者の目利きが実際の相場とブレブレなら、高い価格で売り出しても結果的に売れ残ってしまう可能性が高いです。
査定が信頼できるかを見極めるには、依頼した業者の実績などを調べる必要があります。
ただそれだけでなく、担当した営業マンの人柄やコミュニケーション能力なども重要になってきます。
以下に、査定時に重視したいポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- しっかりとした仲介実績がある
- マンションの仲介売却を得意にしている
- 同じようなタイプのマンションの仲介実績が豊富
- 服装・髪型がしっかりしている
- コミュニケーション能力の問題がない・違和感なく話せる
- 限界を口にしない
- 業界特有のルールや用語を用いず、分かりやすく説明してくれる
- どんな手続きでもメリットからデメリットまで丁寧に説明してくれる
- 税金や相続・権利に関する話も詳しく、説明が分かりやすい
- 1人が案件を抱え込みすぎていない・じっくり対応できる時間がある
マンション査定に関係するポイント!査定額に影響する項目を一挙公開
マンションの査定額は、評価を形成するいくつかの項目の総合点によって決まっていきます。
訪問査定でも、マンションの部屋を隅から隅まで全部見る訳ではありません。見られる項目を知っておけば、スムーズに対策をすることができます。
査定で見られる主なポイントは、以下の通りです。
- 築年数
- アクセス
- 階数・方角・向き
- 面積・間取り
- 設備
- 構造
- 管理状況・傷み具合
- その他の追加要素
それぞれ、詳しく解説していきます。
①築年数
マンションの査定額に関わる非常に大きな要素が築年数です。
マンションの価値は、築47年前後で0になるのが一般的です。
築年数の経過による値下がりの推移は比較的均一なので、築1年経つごとに価値が約47分の1ずつ減っていくと考えて良いでしょう。
築年数の経過による値下がりは、かなりシビアに査定額にも反映されます。
②アクセス・立地
アクセスも査定額を構成する重要な項目です。都心にあるマンションと地方・郊外にあるマンションでは、そもそもの相場が異なります。
また、同一エリアでもより駅が近いほう、商業施設が近いほうのマンションが高価格で査定される傾向にあります。
立地条件は変えることができませんが、都市計画やショッピングモールの開店、道路の開通などによって、同じエリアでもアクセスが良いという評価に変わる可能性があります。
③階数・方角・向き
マンションならではの査定項目として、階数や方角・向きが挙げられます。
基本的には高い階数の角部屋で、日当たりの良い方角・向きの部屋ほど査定額は高くなります。
ただ、実際に売り出してみると、意外に低層階を好む購入希望者が多かったりするので、査定時の評価の通り売れるとは限りません。
④面積・間取り
面積・間取りも重要な要素で、広い面積で幅広い方が使いやすい間取りほど高値で査定されます。
ただ最適な広さ・間取りも購入希望者の家族構成によって全然違うので、高い査定評価の物件がどんな方にもマッチングするとは限りません。
⑤設備
エアコンや換気扇、コンロなどの設備の質によっても査定額は変化します。
最新・高性能の設備が入っていれば、築年数がある程度古くても高く評価してもらいやすいです。
⑤構造
マンションの構造も査定の重要なポイントです。
鉄筋コンクリート造と軽量鉄骨(RC造)では、築年数の経過による価値の減り方が異なるので、同じ築年数でも査定額に大きな差が生まれます。
特に近年は首都圏や東海地方で大きな地震の可能性が予測されていますから、耐震性に優れた鉄筋コンクリート造マンションは評価されやすいです。
⑥管理状況・傷み具合
マンションの内部の傷・凹みも査定額に影響します。
同じ築年数のマンションでも、乱暴に使用して損傷が目立つ場合は、査定額も当然低くなります。
ただ、築年数やアクセスがより重要で、一般の方が思うほどこうした劣化・損傷は査定額に影響しません。
しかし、実際に売買をおこなう際は、部屋の第一印象が大きく影響します。
査定額よりも成約率を大きく左右する要素となります。
⑦その他の追加要素
コンシェルジュサービス、共用部分の充実、有名デザイナーが手掛けているといった、その他の要素も査定額に影響します。
こうした付帯の要素は築年数が古くなっても落ちない価値として有意義です。
マンション査定を成功させるために複数社の査定額を比較しよう
マンション査定を1社にしか依頼しない方は、そもそも査定額とは何かということを再考する必要があるでしょう。
そもそもマンションの査定額は、それぞれの会社がそのマンションをいくらで売れるかという予想の金額です。
鑑定士が算出する鑑定価格などとは目的が違うので、1社に依頼すれば価値が分かるというものではないのです。
また、不動産会社は統一の査定評価基準を持っている訳ではないので、査定額が高いと評判の会社が、あなたのマンションを高額査定してくれる確証はありません。
大手よりも老舗中小のほうが高い査定額を算出する例は多数あります。高値で査定してもらうには、必ず複数社を比較しましょう。
一括査定サイトで査定額をスムーズに比較
複数社に査定を依頼する際、1社ごとに電話をかけていると時間・手間がかかりすぎてしまいます。
そこで利用をおすすめするツールが、一括査定サイトです。
マンションの簡単な情報を入力するだけで、エリアの査定・売却に対応している複数社へ一括で査定依頼をすることができます。
複数社の査定結果を簡単に比較することができ、どこが最も高いかが一目瞭然です。
利用料も完全無料なので、今すぐ売却をする予定がなくても気軽に利用することができますよ!
→不動産一括査定サイト33社を比較!2019年おすすめランキングマンション査定の注意点をしっかりチェックしよう
査定に出すのは、ただ単純に見積もりを出すだけではありません。
マンション売却は査定から契約という流れを取るので、査定を依頼するのは契約手前の手続きと取られる可能性もあるのです。
適当に査定を依頼しただけなのに、営業マンに押されて無理やり契約し、結果的に売却失敗…ということもあり得るので、十分注意しましょう。
