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不動産売却は短期譲渡所得のほうがお得?長期譲渡所得との税率の違いを解説

【更新日】2023-12-10
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不動産売却は短期譲渡所得のほうがお得?
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不動産を売却したい方の理由はそれぞれです。

資金を作りたい方や、住み替えなどの費用に充てたい方などが多いでしょうか。

どんな理由があれ、不動産は多額のお金が動き、多額の税金が課されます。

不動産は所有期間によって売却時のかかる税率が変わってくるので、柔軟に対応できるようにしておきましょう。

短期譲渡したほうが得だ、損だという噂もあります。実際のところどっちなのでしょうか。

不動産売却でかかる税金はいくら?費用の計算方法から節税・控除のポイントまで分かりやすく解説

不動産売却益が発生すると譲渡所得税がかかる

不動産を売却する理由は人によって様々です。多くの人に共通している部分としては、資金を作ること(住み替えや投資など)だと思います。

しかし、不動産を売却するにはとてもいくつかの税金が課せられます。

額が小さいものでいえば、収入印紙の「印紙税」で1000万円から5000万円での売却で1万円程度掛かります。

売却して利益を出すことに成功した場合は譲渡所得税がかかりますし、譲渡所得税も売却した不動産の所有期間によって税率が変わってきます。

不動産売却でかかる税金はいくら?費用の計算方法から節税・控除のポイントまで分かりやすく解説

所有期間5年以内の短期譲渡

不動産を売却して譲渡益が生じた場合は所得税が発生します。

譲渡益は課税譲渡所得と言われ、利益がある場合は、所得税が発生します。

個人が不動産を売却した場合、不動産の所有期間によって税率が異なり、短期の場合は住民税が9%で所得税が30%になります。

また、土地と建物の所有を別々で考えるので建物は短期譲渡で、土地は長期譲渡ということも十分ありえます。

所有期間5年以上の長期譲渡

ちなみに、所有期間の5年というのは、その土地やや物件を購入した日から売ったまでの期間で計算するのではなく、売却した日の年1月1日として判定をします。

取得日の定義としては基本的に引渡し日になり、引渡しから売却した年の1月1日で5年が過ぎると、長期譲渡所得となります。

取得のケース 取得日
中古の建物を購入 引き渡し日OR売買契約で定めた所有権の発生日
建築工事により建物を建築 引き渡し日
自営工事により建物を建築 工事完了日

長期譲渡所得の場合、住民税5%、所得税が15%、合計でも20%となります。

短期譲渡所得と長期譲渡所得にかかる税率の違い

不動産売却で譲渡益が発生した場合、譲渡所得税が発生します。

譲渡所得税は、以下の計算式で求められます。

譲渡所得税=※課税譲渡所得×税率
※課税譲渡所得=譲渡価額(売却代金) -取得費(購入費用)-譲渡費用(売却費用)

譲渡所得税の税率は、所有期間によって変化します。

所有期間が5年以下の不動産を売却した際の税率を短期譲渡所得、5年超であれば長期譲渡所得となります。

短期と長期の所得税率を比較

所得税 住民税 合計税率
短期譲渡所得 30% 9% 39%
長期譲渡所得 15% 5% 20%

上のように、所有期間が5年を超えると税率は19%も低くなります。

課税額が半分になることで、費用をかなり削減して他の支払いに回すことができるので、結果的に高利益につながりますね。

短期譲渡所得ができた目的

短期譲渡所得は、取得した土地をすぐに売る、通称「土地転がし」を抑制する目的があります。

特にバブル期は投機目的の土地売買が盛んにおこなわれたため、これを抑制するために短期譲渡所得税制度が定められました。

今はバブル期のような投機目的の土地売買は減りましたが、土地売買ブームに便乗した詐欺「原野商法」で買わされた山林地を子ども世代が相続するようになり、新たな問題が発生しています。

山林・立木・原木を売る方法とは?売却の流れ・注意点から費用・税金まで解説

短期間で売却したほうが利益は大きい理由

不動産の所有期間が5年以上経過してから売却する方法は、良く「節税のコツ」などと紹介されます。

しかし、所有期間を引き伸ばすのが本当にお得なのかは疑問が残ります。

当サイトにも「築5年以内と5年超の売却はどちらがお得ですか?」という質問が良くきますが、基本的には、5年という条件を無視して、なるべく早く売るほうがお得と回答しています。

では、なぜ長期譲渡より短期譲渡のほうがお得と言えるのか、その理由を解説していきます。

建物の築年数が浅いほど売却額は高い

不動産を高く売れる理由として築年数の問題があります。

築年数が5年以内の物件他のものに比べて高額で売ることができ、更に立地や設備なが整っている場合はかなり期待ができると思います。

築年数が10年前後になってくると、中古物件としてのライバルが多くなってきます。

そのため、強気な金額ではなかなか売れず値引きして希望額より下回ることが多いです。

築年数は建物価格を決める要素として最重要のもので、同じ建物なら一日でも早く売るほうが価格は高くつきます。

戸建ての家の売却相場と築年数はどう関係する?築年数ごとの売却価格の相場をグラフ付きで解説

固定資産税・都市計画税は短期譲渡のほうが低負担

不動産を早期に売却するメリットとしては、固定資産税や都市計画税を支払わずに済み、資産を現金化することができるということです。

ただ、確かに前述の通り、使用しない不動産は早めに打ったほうが得ですが、前述したように物件によっては短期譲渡でさらに課税され得られる現金が少なくなってしまう可能性もあります、

不動産売却した年の固定資産税は誰が支払う?どう精算する?精算の方法・注意点を解説

長期譲渡は譲渡所得税を節約できても固定資産税が高くつく

特に使う予定のない不動産物件を所有し続けると税金というデメリットが生じます。

税金は使用の有無にかかわらず発生し、代表的なもののが固定資産税です。

固定資産税評価額1000万円の場合、1000万円の1.4%の14万円が毎年支払わなければなりません。それに加えて都市計画税もかかってきます。

更に管理費・維持費なども適宜かかってくるので、処理を引き伸ばしにして譲渡税率を減らしたところで、トータルのコストが高くついてしまう可能性が高いです。

こうしたコスト面から見ても長期譲渡より短期譲渡がお得です。

短期譲渡でも建物の3000万円控除(マイホーム特例)が使える

売却時の所有期間が5年以内でも、条件を満たしていれば重い税負担を控除することができます。

これが通称「3000万円控除」「マイホーム特例」などと言われるものです。

不動産売却の3000万円特別控除とは?制度の仕組みと適用条件・必要書類を徹底解説

名前の通り、この特例控除を利用すれば、最大で譲渡所得税を3000万円分控除できます。

短期譲渡の税金はいくら高いとはいえ、多く見積もって売却額を購入費から引いた金額の約4割なので、3000万円以上になるのは稀です。

この特例さえ使えば、ほとんどの場合税負担を0にすることができます。

3000万円控除の利用条件

まずこの特例は、居住用不動産を売却する場合のみ利用可です。

収益物件や店舗、事務所を売却する場合にはこの特例が使えないので注意しましょう。

さらに、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 今住んでいる家や敷地を譲渡する場合
  • 転居してから3年後の12月31日までに、以前居住していた家や敷地を譲渡する場合
  • 災害があって減失してしまったときは、災害があった日から数えて三年目の年の12月31日までに、以前の敷地を譲渡する場合
  • 転居後に家屋を取り壊した場合は、転居から3年後の12月31日か、取り壊しから1年以内のどちらか早いほうで譲渡する場合

この条件を満たしていれば、建物にかかる譲渡所得税を控除できます。

土地の短期譲渡には5つの特例控除が使える

マイホームを敷地と一緒に売却した場合、建物部分と土地部分は別々に処理されます。

建物と土地はかかる税金も簿価も違うので、売買契約で総売却額しか書いていない場合は、仕訳をする必要もあります。

土地売却の仕訳方法・パターンとは?簿記・会計処理上の基礎事項を初心者にもわかりやすく解説

上で紹介した特例はあくまで建物部分にかかる税金控除ですが、土地にかかる税金も短期譲渡・長期譲渡に関わらず控除することができます。

土地に使える特例控除は、大きく以下の5つです。

特例・控除 利用できるケース
長期譲渡所得の1000万円特別控除 2011年・2012年に取得した土地を売却する場合
5,000万円の特別控除の特例 公共事業のために土地を売却する場合
2,000万円の特別控除の特例 特定土地区画整理事業のために土地を売却する場合
1,500万円の特別控除の特例 特定住宅地造成事業のために土地を売却する場合
800万円の特別控除の特例 農地保有の合理化のために土地を売却する場合

それぞれの控除の内容と条件は、こちらでよりわかりやすく解説しています!

土地を売った時の税金はいくら?税金の内容と節税方法

不動産売却のタイミングを判断するポイント

ここまでの話をまとめると、築年数が浅い物件は長期の所有後に売るよりも短期譲渡で売ったほうが利益は大きいです。

特に築年数が10年以上になってしまった物件は、長期になるまで待ってからのほうが税金は抑えられると思います。

この制度は投資用のマンション投資を行っている方には非常に重要です。

投資用マンションの売却を成功させるタイミングは?高値で売るコツと税金を解説

しかし、現在住んでいる不動産を売りに出す場合などはほとんど利益(売却額>購入費)は出ないので関係ないといえます。

実際に不動産を売却するとしたら築年数を考えたうえでベストのタイミングを考えましょう。

譲渡税納付のためには、確定申告をおこなう必要があります。方法・流れはこちらにまとめてあるので、ぜひ参考にしてください!

不動産売却の確定申告は必要?申告の流れ・必要書類の書き方を完全ガイド【決定版】

長期譲渡を目指す方も2022年までには売却しよう

上で築年数が建物の価格を決める重要な要素だと解説しましたが、都心のデザイナーズマンションや人気別荘地の別荘などは、多少築年数が経過しても、市場価値が高い分価格は落ちにくくなっています。

別荘を売る!高額で売却する方法と注意点・売却できないときの対策
デザイナーズマンションは売れにくい?高く売るにはPR戦略が重要!

こうした特殊な不動産なら、あえて売却時期を引き伸ばして譲渡所得税を減税するのも一つの手です。

ただ、近年危惧されている「2022年問題」のタイミングも迫っています。

今後の不動産価格はどう推移する?市場・市況の動向・価格高騰はいつまで続くかの見通し【2023年最新】

都会の生産緑地が2022年に大量に売り出されることで日本全体の不動産相場が下がる可能性が高く、これは別荘なども例外ではありません。

売却期間を引き延ばすにしても、2022年までには売ってしまうのがおすすめです。

不動産を短期譲渡する際の注意点

ここまで、短期譲渡所得税がかかっても、不動産を早期売却するメリットを紹介しましたが、基本的に不動産は長年利用する目的で購入するので、早期売却は国・自治体からさまざまな規制を受けます。

不動産を短期譲渡する際の注意点を紹介していきます。

反復継続に注意する

特に安価で購入した不動産をすぐに売却する方法は反復継続と言われ、罪に問われることもあるので注意しましょう。

不動産売却で気をつけたい反復継続とは?判断基準と罪に問われるケースの解説

売主に疑われないようにする

上のような投機目的でなくても、例えば結婚のタイミングで新居を購入したものの、予想外に早く離婚してしまい、家を売ったというケースもあります。

離婚時に住宅ローン残債がある家を売却する方法!ローン中の物件売却の流れとトラブルを回避するコツ

こうした個人的な売却理由は買主に伝える必要ないですが、あまりに築浅で売却すると「もしかして欠陥住宅?…」などのあらぬ疑いをかけられてしまいます。

建物や住宅設備の劣化がない分売れやすい築浅物件ですが、こうしたデメリットをどう解消するか、仲介業者としっかり話し合っておきましょう。

契約内容を確認する

不動産の短期譲渡を行う際には、契約内容の確認が重要です。

短期間の譲渡であっても、契約書には譲渡の期間、料金、使用方法、その他の条件等が明確に記載されていなければなりません。

また、契約期間の終了後の手続きや、契約違反時のペナルティ等についても理解しておく必要があります。

不明な点は事前に確認し、必要に応じて専門家に相談することも重要です。

物件の状態確認と記録

短期譲渡の前後で物件の状態をしっかり確認し、写真や動画などで記録しておくことも重要です。

これにより、譲渡期間中に発生した可能性のある損傷や故障について、その責任を明確にすることができます。

また、これらの記録は、必要に応じて保険会社や法的手続きに利用することができます。

法令遵守と地域ルール

短期譲渡の際には、不動産の利用に関する法律や地域のルールを遵守することが重要です。

たとえば、民泊などの短期貸し出しには、国や地方自治体による規制や制限がある場合があります。

また、マンションやアパートの場合、管理規約で短期貸し出しが禁止されていることもあります。

事前に確認し、必要な許可や手続きを行っておくことが必要です。

不動産を短期譲渡すると税率が高くなる

不動産売却における「短期譲渡」とは、原則として不動産を購入してから5年以内に売却することを指します。

一方、「長期譲渡」は5年を超えて保有した不動産を売却するケースを指します。

短期譲渡の場合は長期譲渡よりも税率の面で待遇が良くないので、売却する不動産の状況に応じて短期売買するかどうかを適切に判断する必要があります。

そのため不動産売却を考える際は、短期譲渡と長期譲渡の税率の違いを理解した上で、自身の資産状況、不動産の価格動向、税制の詳細などを考慮し、最適な選択をする必要があります。

そのため、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家の意見を聞くことも重要です。

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