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空き家の活用方法19選!メリット・デメリット・注意点とユニークな有効活用の方法

【更新日】2023-11-13
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空き家活用
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「空き家を活用したいけど、せっかくなら活用をしたい」

遺産相続などでもらった空き家を、上手く活用したいと思っている人は多いです。

空き家は放置しているだけで維持費や税金がかかるため、活用できれば継続的な収入につなげることができます。

この記事ではな空き家の活用方法を19個紹介して、空き家活用するメリットや注意点を合わせて解説します。

土地活用の方法を厳選25種類紹介!収益性・初期費用やデメリットを徹底比較

空き家の活用方法19選

空き家の活用方法としては、次の方法が挙げられます。

空き家の活用方法19選

  • シェアハウス
  • 民泊
  • カフェ
  • 公的活用
  • コンセプト型賃貸
  • 戸建て賃貸
  • 介護施設
  • セーフティネット住宅
  • サテライトオフィス
  • コワーキングスペース
  • レンタルスタジオ・レンタルスペース
  • トランクルーム
  • アートギャラリー・展示スペース
  • ポップアップストア
  • クリエイターのアトリエ
  • ペットホテル
  • コミュニティスペース
  • ゲストハウス・ホステル
  • エコハウス

空き家の活用方法で人気なのは戸建て賃貸などですが、それ以外にも様々な活用方法があります。

周囲の建物と差別化できれば、収益性も高くなるので非常におすすめです。

以下にそれぞれの活用方法を解説します。

シェアハウス

近年人気が出始めている活用方法が、シェアハウスです。

空き家をリノベーションする必要はありますが、コンセプトを決めればユーザーを集めやすくなっています。

例えば女性限定のシェアハウスであれば女性らしい間取りや置物などにする方法があります。

住宅街でなくとも入居者が来てくれる可能性も高いので、ただ戸建て賃貸として貸し出すよりも魅力的です。

入居者は一定期間ごとに入れ替わるので、収入が0の期間が少ない点もメリットです。

民泊

近年人気が出始めている活用方法が民泊です。

民泊とは個人の自宅やマンションの一室などを他人に有償で貸すことで、空き家を貸し出すことで収益を得ます。

現在は外国人客が増加しているため民泊を利用する人が多く、需要が高くなっているので収益を上げやすいです。

特に観光地にアクセスしやすいエリアでは民泊を利用する人も多くなっています。

また多少観光地から遠くても、空き家をまるごと貸し出せる民泊は人気があるので始めるのにおすすめです。

カフェ

空き家を古民家風カフェとして運用するのも一つの方法です。

現在は古民家風カフェもインスタグラムなどのSNSの発達によって周知されるようになっています。

競合店が周辺になければ顧客も集めやすいので非常におすすめの方法です。

またカフェ経営を個人でする場合は、営業時間なども自分で決められるので自由度も高くなります。

リフォームすればコンセプトに合わせたカフェを開けるため、活用方法としては非常に魅力的です。

公的活用

空き家を地域の図書館や公民館などの施設の代替品として貸し出すことも可能です。

自治体に相談すれば貸し出しできるかどうか判断できます。

空き家を改修して移住体験用の住宅として活用されているケースもあるため、空き家を貸し出すことで収益が出せます。

マンション経営や戸建て賃貸ほど手間をかけたくない人は、自治体に相談してみてもいいでしょう。

コンセプト型賃貸

空き家を改修せずに貸し出すことができる、コンセプト型賃貸もおすすめです。

空き家の貸し出しをする際は基本的に改修をして綺麗にしてから行う必要がありますが、コンセプト型賃貸として貸し出せば改修作業が不要になることがあります。

例えばDIY可能物件などであれば、改修していない方が魅力的な人もいます。

借り手を探すのが多少難しいですが、それほど手間をかけずに、条件に合った人だけに貸し出しできる点が魅力です。

ただし、築年数によっては法律上改修しなければならないこともあるので確認は必要です。

戸建て賃貸

大規模な改修工事を行わず、今の状態で戸建て住宅を貸し出す戸建て賃貸は、マンション・アパートの賃貸経営を行うよりも1月当たりの収益が高いです。

加えて、戸建て賃貸の検索件数は、ファミリー層向けのマンションやアパートよりも供給量が少なく、一度、入居者が決まれば長く住み続けてくれます。

ただし、マンション・アパート経営同様、入居者が決まらなければ収入がありません。

戸建て賃貸を行う際は、経営に長けた管理会社を選ぶのが成功への一歩になります。

介護施設

空き家を高齢者向けの通所介護施設(デイサービス)や、認知症高齢者を対象に少人数で共同生活を送るグループホームとして貸し出すこともできます。

今あるデイサービスやグループホームの大本は、戸建て住宅に改修工事を施して、高齢者が暮らしやすい環境にして借りているケースが多いです。

さらに、物件の多くが住宅街の中にあります。

介護施設として戸建て住宅を貸し出す時、経営を担う介護事業者に一棟貸しする契約を交わすため、事業者が退去しない限り、月収入が安定します。

セーフティネット住宅

セーフティネット住宅とは、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅として登録できる住宅のことで、主に、高齢者世帯や子育て世帯、被災者、外国籍の方、低所得者を対象にしています。

セーフティネット住宅として、空き家を登録すれば、「セーフティネット住宅情報提供システム」に所有する住宅が掲載されます。

なお、セーフティネット住宅として登録するには、以下の要件を満たす必要があります。

セーフティネット住宅として登録するための条件
  • 住宅確保要配慮者の入居を拒まない
  • 床面積が原則25平方メートル以上
  • 耐震性を有する
  • 建築基準法・消防法に違反しない
  • 家賃が近傍同種の価格から逸脱しない

またセーフティネット住宅は、住宅確保要配慮者向けの住宅になるので、収入が下がります。

しかし、入居希望者探しの幅が広がるメリットがあります。

サテライトオフィス

本社を中心に、その周辺エリアに衛星(サテライト)のようにオフィスを配置する様から名づけられたサテライトオフィスとして、空き家を企業に貸し出せます。

サテライトオフィスとして、空き家を貸し出すには、高速通信環境が完備されていることが条件になります。

サテライトオフィスの成功例として有名なのが、徳島県神山町の成功事例です。

コワーキングスペース

会員制の事務所スペースとして空き家をコワーキングスペース、シェアオフィスとして貸し出すことも可能です。

コワーキングスペースや、シェアオフィスとして空き家を貸し出す場合、内装をオフィス仕様に改装する必要はありませんが、先ほど紹介したサテライトオフィス同様、高速インターネット環境の完備、そして、プリンターやシュッレッダー、ドリンクサーバーなどの事務用品の設置が必要になります。

コワーキングスペースやシェアオフィスは、昨今のテレワーク普及に伴って利用者が増えている傾向にあります。

しかし、事業として収益を軌道に乗せるには、甲斐委員集めに着手しなければならず、相応の収益が得られるまで、かなりの時間を要します。

レンタルスタジオ・レンタルスペース

空き家を貸し会議室や動画撮影など、多目的で貸し出す方法もおすすめです。

戸建てタイプの場合、スペースがある分、ママ会やホームパーティ、ヨガ教室など、様々な用途で貸し出すことができます。

時間制で貸し出すこの方法は、コワーキングスペース同様、収益化まで時間がかかりますが、好立地かつ通いやすい場所にあれば、戸建て賃貸よりも高い収益が得られる可能性があります。

トランクルーム

現状を維持したまま空き家をトランクルームとして貸し出す方法もあります。

この方法を取る場合、1畳程度のスペースで区切って利用者に貸し出します。

トランクルームとして空き家を貸し出す際の経営は、物件所有者自身が経営を行うか、事業者に物件を貸し出して経営をお願いする方法があります。

後者を選ぶ場合、設備の整備から集客・契約まで任せられる一括借り上げ方式で契約を結ぶ形になります。

アートギャラリー・展示スペース

冒頭で紹介した「レンタルスタジオ・レンタルスペース」に類似する方法として、空き家を個人で活動している芸術家や写真家などの作品を展示する場として貸し出す方法もあります。

主に、地域における文化活動の貢献になるだけじゃなく、殺風景な空き家をアート作品として作り替えるといった遊び心があります。

また一風変わった取り組みから地域住人に認知されれば、観光客や地域住民の集客力向上に繋がります。

ポップアップストア

ポップアップストアとは、イギリス発祥の店舗形式で、期間限定で特定のテーマに該当する商品を販売する出店形式です。

日本では、百貨店の空きスペースなどを活用して、地元との特産物を販売するイベントが最も身近なものとして知られています。

ポップアップストアは、百貨店の空きスペースなどを活用して開催するイメージが強いですが、同じ出典形式であるなら、空き家を活用してポップアップストアを開くことも可能です。

空き家を活用して、ポップアップストアを開催すれば、地域経済の活性化に貢献できるほか、地域住人による口コミやSNSへの投稿で商品やブランドのイメージを世の中に発信できます。

また空き家を一定期間貸し出すため、収益化を図ることもできます。

ただし、ポップアップストアは期間限定開催という制約があるため、安定した収益を築くのが難しいです。

クリエイターのアトリエ

YouTuberや芸術家など、クリエイティブな活動を行っている個人事業主が急増している現代において、自宅を活動拠点の場にしている人もいます。

とはいえ、あくまで居住用に設計されている物件なので、必要な設備などを後付けで用意しなければなりません。

しかし、空き家になっている物件を活動拠点の場として改修工事・リノベーションを施せば、居住用兼制作スタジオとして活用してもらえます。

クリエイターにとって、制作スタジオとして活用できる部屋があれば、後付けて各種設備を用意する手間が省けるというメリットがあります。

また空き家のオーナーには、毎月一定額の収益が物件を借りているクリエイターから振り込まれます。

ペットホテル

犬や猫を飼っている人が増えつつある中で、急な出張で家を空けるとなったとき、ペットに餌をあげてくれる代わりの人を用意しなければなりません。

しかし、頼める友人がいてもペット厳禁の住宅に住んでいることが多く、途方に暮れる方もいます。

そんな方のために、空き家をペット専用のホテルに改装してみるという方法があります。

空き家をペットホテルに改装すれば、ペットオーナーのニーズに応えられるうえ、毎月安定した収益が見込めます。

また、地域住人との交流の場として活用することもできます。

しかし開業するには、専門的な知識とスキルが必要なうえ、衛生管理や法規制に対応する必要もあります。

コミュニティスペース

空き家にある程度の広さがあり、人の行き来が多いエリアに建っているなら、コミュニティスペースとして活用する方法があります。

コミュニティスペースの主な活用方法は、以下の通りです。

コミュニティスペースの活用事例

  • コワーキングスペース
  • イベントスペース
  • 高齢者向けの交流スペース
  • カフェ
  • 図書館 など

コミュニティスペースとして空き家を活用すれば、地域住民の交流の場としてコミュニティの活性化に貢献できるほか、スペースを貸し出せば安定した収益が見込めます。

しかし、コミュニティスペースに改修したからといって、いきなり利用者が来ることはありません。

改修工事が済んだら、スペースの宣伝や運営に携わる人員の確保など、やることが多々あります。

ゲストハウス・ホステル

空き家を1つの宿泊施設として活用する方法もあります。

民泊のように、自宅の中に有償による宿泊スペースを設けるのではなく、空き家そのものを宿泊施設として活用します。

空き家を活用してゲストハウス・ホステルを開業すれば、観光客やバックパッカーたちとのコミュニケーションの場になるほか、地域の観光業に多大なる貢献ができます。

またプライベートが重視されているホテルや旅館とは違って、ゲストハウス・ホステスは、他社との繋がりを重視した共有空間が設けられているものが多いです。

ただし、開業に伴って運営に携わる人員の確保や空き家の改修・リノベーションが必要になるほか、法規制や衛生管理に気を配る必要があります。

エコハウス

エコハウスとは、環境に配慮した住宅のことを指し、主に住宅がある地域の風土や気候、敷地条件、住む人の暮らし方に合わせながら、自然エネルギーを活用して生活します。

エコハウスの建設は、1から建設する方法と空き家をリノベーションする方法の2方法があります。

特に後者の方法は、改修費用や維持管理費がかかりますが、自分の理想を形にできるだけじゃなく、夏も冬も快適な暮らしが実現できます。

空き家を解体した場合の有効活用方法

有効活用する方法によっては、高収入が期待できるものもありますが、実施ともなって、大規模な改修工事を行う必要が出てくることもあります。

また空き家の活用方法の中には、物件の状態が悪いため、前節で紹介した方法が活かせないものもあります。

そんな時は、空き家を解体して土地として活用するのが最適です。

ここでは、土地活用の方法を4つ紹介します。

アパート・マンションへの建て替え

1つ目は、アパート・マンションへの建て替えです。

この方法を取る場合、以下の3点を抑えておくのが理想的です。

建て替えを実行する時の条件

  • 最寄り駅から徒歩圏内の住宅地
  • 子育て環境の良好な住宅地
  • 若者に人気の都心エリア

上記3点のいずれかが合致している状態で、アパート・マンションに建て替えれば、安定した収益が見込めます。

賃貸併用住宅への建て替え

2つ目は、賃貸併用住宅への建て替えです。

賃貸併用住宅とは、マイホームとして活用する一方で、家を空ける場合は、戸建て賃貸として第3者に貸し出す方法です。

賃貸需要があるエリアに土地がある物件ほど、入居希望者が募りやすいです。

コインパーキング・月極駐車場

3つ目は、コインパーキング・月極駐車場として活用する方法です。

空き家の解体費用が発生するものの、最小限の費用で土地整備が行えるほか、短期間でコインパーキング・月極駐車場の経営が始められます。

中でも、コインパーキングとして活用する場合、専門企業に土地を貸し出すので、毎月一定額の賃料が得られ、駐車設備なども企業側が負担してくれます。

ただし個人で運営する方法もあり、個人運営の場合は駐車設備を個人で負担することになります。

ファーム・ガーデン

空き家を取り壊して、農業体験やガーデニング教室として活用できる土地にする方法もあります。

農業体験やガーデニング教室ができる場として土地を貸し出せば、地域の環境保全に貢献できます。

ただし、ファーム・ガーデンを行うには、ある程度の土地面積が必要なうえ、農業に関する知識や土地そのものを維持・管理する費用と時間が必要になります。

空き地活用の方法おすすめ5選!メリット・デメリットと注意点を解説

空き家の有効活用方法を決める際の判断材料

空き家を放置しておくと、税負担が大きくなったり、近隣住人とのトラブルを招くなど、様々な不運を招きます。

しかし、前節で紹介した活用方法のいずれかを取り入れれば、大きな副収入源として活用できます。

ここでは、どの活用方法を採用するかを決めるときの判断材料を3つ紹介します。

立地・エリア条件

立地エリア条件

1つ目は、空き家がある立地・エリア条件の良し悪しです。

例えば、空き家が住宅街にある場合は、戸建て賃貸や住宅併用賃貸として活用できるほか、物件の状態が悪いなら更地にして駐車場経営を始めるなど、活用方法が絞り込めます。

また最寄り駅が近い場合は、店舗貸しや時間制レンタルハウス、サテライトオフィスとして活用することができます。

活用方法を選ぶ時は、空き家周辺の需要とエリア条件・環境を調査してから選択しましょう。

土地・住宅の広さ

2つ目は、土地・住宅面積の広さです。

例えば、敷地全体が200平米を超えるものであれば、アパートやマンションに建て替る活用方法が活かせます。

この方法を取れば、固定資産税・都市計画税に対する節税効果が期待できます。

逆に敷地面積が狭い場合は、建て替えを行うよりも、戸建て賃貸や駐車場経営を営むのが最適でしょう。

無論、どれを選択するにしても、まずは、エリア条件と需要を確かめてから行うことです。

活用目的

3つ目は、活用目的を明確化しておくことです。

例えば、空き家に課せられた税金を軽減したいという場合は、初期投資に巨額な資金を投じるよりもローリスクで始められる方法にシフトするのが最適です。

また相続が絡んでくるときは、分割対策が必要になってくるほか、売却や買取を選択することで落ち着くこともあります。

活用方法を選択するときは、まず関係者各位と話し合ってから決めましょう。

不動産買取とは?業者買取と仲介売却のどっちがお得?メリット・デメリットと注意点を解説

空き家活用をするメリット

空き家を活用する際のメリットは次の通りです。

空き家活用をするメリット
  • 物件を収益化できる
  • 倒壊リスクを下げれる
  • 資産価値が上がる

空き家は放置しておくと逆にお金がかかるので、活用した方がメリットは大きいです。

以下にそれぞれのメリットを解説します。

物件を収益化できる

空き家を活用する事の最大のメリットは、物件を収益化できることです。

空き家の活用方法は様々ありますが、どの方法でも収益化につなげることが可能です。

空き家を放置しておくだけでは収入が生まれることはほとんどないため、多少でも収益化を期待するのであれば活用した方が良いです。

ユニークな活用方法を探している場合は収益性が高くない事例も多いですが、活用語の楽しみが増える点は魅力です。

空き家を放置しておくと、場合によっては多額の損失が出ることもあるので気をつけましょう。

倒壊リスクを下げれる

空き家を活用する際には、ほとんどの場合改修工事が行われます。

築年数が短い空き家であればそのまま利用できますが、古い物件は改修工事をして耐久性を上げます。

その工事のおかげで、倒壊リスクを抑えることができます。

空き家を管理していないまま放置してしまうと、空き家対策特別措置法上の「特定空き家」に指定されてしまい、固定資産税の特例措置の対象外となります。

税負担金額も増えてしまうため、空き家を安全な物件にするためにも空き家活用はおすすめです。

資産価値が上がる

空き家をビジネスとして活用するために改修する事で、物件自体の資産価値が向上します。

家の資産価値は築年数が長くなればなるほど下がっていきますが、リノベーションすることで価値が高くなります。

ビジネスとして活用する際に合わせて価値が取り戻せるため、再び売却することになったときに高い価格で売れます。

資産価値を上げるために空き家を活用する必要はありませんが、資産価値がほとんどない空き家を売却するくらいであれば改修することをおすすめします。

空き家活用する際の注意点

空き家を活用する際は、次の点に気をつけましょう。

空き家活用する際の注意点
  • 空き家にする期間は短くすること
  • 住宅修繕費用がかかる
  • エリア・住宅需要を分析する
  • 収益性が高くない活用方法もある
  • 空き家活用の専門家に相談する

ユニークな空き家活用をする場合は、人気のあるマンション経営や駐車場経営に比べるとリスクも大きくなっています。

以下にそれぞれの注意点を解説します。

空き家にする期間は短くすること

所有する物件を空き家にする場合は、短期間に留めるのが最適です。

期間が長引ければ、犯罪リスクや責任問題、税負担が重くなるなど、様々なデメリットを背負うことになります。

特に自治体から倒壊の危険性がある特定空き家に指定された場合、固定資産税が増額します。

また、空き家の劣化速度は人が住んでいる時以上に早く進むため、改修工事に掛ける費用が高くなります。

住宅に資産価値が残っているなら、早々に手を打ちましょう。

住宅修繕費用

空き家を賃貸住宅や店舗貸しする場合、物件のオーナーには、修繕義務が課せられます。

借用人が故意で壊していない限り、設備故障に伴う交換や修繕費用は、すべてオーナー負担になりますので、月々の所得から修繕費を差し引くなど、事前に対策を打っておきましょう。

エリア・住宅需要を分析する

活用方法を決める前に、不動産会社や建築会社など、その道のブロに相談してから活用方法を決定しましょう。

空き家の有効活用は、大きく舵を切って取り進めると同時に、活用方法の内容次第では、莫大な費用と時間をかけることになります。

選択ミスをしないためにも、収益性や安定性、運用期間をじっくり検討したうえで決定しましょう。

収益性が高くない活用方法もある

ユニークな空き家活用方法は、収益性の高くない活用方法もあります。

例えば民泊などは顧客が連続して借りてくれるのであれば収益も高くなりますが、連休などでしか利用されないと収益性は低いです。

民泊やシェアハウスはランニングコストもかかるため、入居者数によっては損失が出るケースもあります。

ユニークな活用方法はメジャーな方法ではないため、ニーズがあるかどうかが分かりづらく、利益がどの程度出せるか予想しづらいです。

そのため一般的なマンション経営などに比べるとリスクが高くなっているため、収益性が低いことがあります。

始める前には事前調査を怠らず、ニーズを分析してから判断しましょう。

空き家活用の専門家に相談する

空き家活用をする際は、事前に専門家に相談しましょう。

土地活用の専門家はNPO法人や不動産会社が担当しているため、まずは一度話を聞いてみると良いです。

自分が考えていなかった空き家活用方法を提供してくれる可能性もあります。

また収益モデルやニーズなども分析してくれることもあるので、知識がある人に相談してどのような活用方法を取るか決めましょう。

空き家問題解決に役立つ補助金・助成金

冒頭でも述べたように、空き家問題は現在深刻な社会問題の1つとして取り上げられています。

ここでは、空き家問題解決に一躍買っている公的制度を4つ紹介します。

空き家バンク

1つ目は、全国の自治体がシステム整備を行っている空き家バンクです。

空き家バンクには、売りたい家や貸し出したい家の情報が登録されており、そこを経由して買主や借主を探し出す空き家のマッチングサービスです。

空き家バンクは、家主と借用人をマッチングさせることを目的に稼働しているものであり、契約締結における条件交渉や契約サポートが受けられないデメリットを抱えています。

空き家バンクとは?登録方法やメリット・デメリットを解説

マイホーム借上げ制度

マイホーム借上げ制度は、50歳以上を対象としてマイホームを借り上げる制度で、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営を務めています。

当制度は主に、子育て世帯に住宅の転賃を行います。

制度を活用した場合、入居者が支払う家賃から約15%の差し引きが行われて残った額を物件オーナーが受け取るので、戸建て経営時に入る額よりも少なくなります。

しかし、手間をかけず空き家を有効活用できるメリットがあります。

セーフティネット住宅

セーフティネット住宅は、活用方法でも紹介した方たちを対象に空き家を貸し出す方法です。

セーフティネット住宅に登録する場合、セーフティネット住宅 情報提供システムに登録依頼を行うことから始めます。

助成金制度

一部の自治体では、空き家の有効活用に力を入れており、リフォームや改修工事、物件管理・空き家の解体費など、利用使途が決まっていることにかかる費用を補助してくる助成金制度があります。

助成金制度の実施は、自治体によってやっているところとやっていないところがあるほか、利用条件が明記されています。

利用する場合は、まず自治体が助成金を出しているかどうかを調査することから始めましょう。

空き家を放置した際に発生するリスク

空き家を放置しておくと、以下のようなリスクを抱える事になります。

空き家を放置するリスク

  • 固定資産税の納税義務
  • 放火などの近隣トラブルを招く
  • 売却・買取がしにくくなる

ここからは、背負うリスクを1つずつ解説していきます。

固定資産税の納税義務

土地や建物などの不動産には、年に1度、4期に分けて固定資産税と都市計画税の2つの税金を納付しなければなりません。

納税対象になるものは、空き家も例外なく納税義務の対象に含まれています。

空家等対策として制定された特別措置法が適用されなくなれば、税負担額の軽減措置が外され、税負担が重くなります。

また特定空家として指定された場合、自治体から所有者に対して修繕などの措置を行うように助言・指導・勧告・命令が行われるので注意しましょう。

命令に対して従わない場合は、50万円以下の過料が発生します。

【2022年版】固定資産税の納期いつ?納付期限・支払方法を徹底解説

放火などの近隣トラブルを招く

空き家の例年劣化の速度は、人が住んでいる時以上に早く進みます。

劣化が進めば、損傷箇所から徐々に腐り、やがて建物そのものの倒壊を招く恐れがあります。

倒壊すればね落下物や飛散物で怪我を負う人が出てくるなど、責任問題に発展します。

また、虫害、放火、不法投棄、不審者侵入などのリスクも背負います。

売却・買取がしにくくなる

3つ目は、売却や買取が難しくなるケースです。

空き家の有効活用方法として、売却や業者買取といった方法もありますが、物件そのものの状態が悪かったり、エリア需要が低い立地にあるなどの理由から買い手がつかないケースが多々あります。

空き家を売却・買取してもらうなら、早めに行動しましょう。

空き家問題とは?その現状と今後の見通しを徹底解説

空き家活用の相談先を選ぶ方法

空き家活用の相談先を選ぶ時は、自身のニーズ・目的に合致したサービスを提供している業者を選ぶのが前提になってきます。

しかし、業者によって提供しているサービスの形態や費用など、あらゆる要素が異なります。

ここでは、相談先を選ぶ時に押さえておきたい業者の見極め方を6つ紹介します。

サービス対象の物件と地域の範囲

相談先を選ぶ際の最初の要素は、その企業がどのような物件や地域に対してサービスを提供しているかを調査します。

全国対応の企業もあれば、特定の地域や特定の種類の物件に特化した企業も存在します。

具体的には、その業者がアーバンエリアのマンションや郊外の一軒家、さらには歴史的建造物など、あなたが所有している物件の種類を取り扱っているかどうかを確認することが大切です。

また、その地域での知識や経験も重要な要素であり、物件の特性や地元の市場動向を理解しているかどうかは、物件の有効活用の成功に大いに影響します。

過去の取引実績

空き家活用に関する相談先の選択肢を評価するための一つの要素はその企業の過去の取引実績です。

相談先が他の物件所有者とどのように取引を行い、それが成功したのか、または問題があったのかを知ることは大変重要です。

成功した取引実績が多ければ多いほど、その企業は確かなサービスを提供できると信頼できます。

失敗例がある場合でも、その理由や改善策を明確に説明できる企業は、顧客と良好な関係を築く能力があると言えるでしょう。

修繕費・リフォームコスト

物件を有効活用するためには、修繕やリフォームが必要な場合が多いです。

そのため、相談先に選ぶ企業がこれらのコストについてどのように対応しているかを確認しましょう。

一部の企業では、事前に修繕費やリフォームコストの見積もりを提供してくれるサービスがあります。

これにより、物件活用に必要な投資額の把握ができ、それに則った計画立てが行えます。

見込める利益の程度

空き家の活用は、単に物件を活かすだけでなく、一定の利益が見込めるかの確認も大切です。

そのため、提案される活用プランによる収益性をしっかりと評価することが求められます。

一部の相談先では、リノベーション後の賃料相場や売却価格、運用コストを考慮した見込み利益を算出し、その説明を提供してくれます。

これらの情報は、物件活用のリスクとリターンを評価するときに欠かせない大切な情報です。

借り上げ期間の上限

一部の企業では、物件を一定期間借り上げる形式で活用を支援するサービスを提供しています。

こうした場合、借り上げ期間の長さは大きな影響を及ぼします。

期間が短いと安定した収入を得られない可能性がありますが、長すぎると物件の利用方法に柔軟性が失われる恐れもあります。

借り上げ期間の適切なバランスを見つけましょう。

利用者が記載した口コミ・評判

以前にそのサービスを利用した方が残したフィードバックや評価を参考にしましょう。

口コミや評判は、企業の提供するサービスの実際の品質や満足度を把握するのに非常に有用です。

口コミを読む際には、肯定的な意見だけでなく、否定的な意見にも注目し、それらが自分の求めるサービスにどれくらいあっているかを確認しましょう。

空き家活用への相談先3選

ここでは、放置されている空き家を有効活用する方法を提示してくれるおすすめの相談先を3社紹介します。

アキサポ(株式会社ジェクトワン)

アキサポ

アキサポは、使われていない空き家を借り受け、所有者様の負担金なしでリノベーションを施し、一定期間転貸するサービスです。

契約期間中は、毎月家賃収入が得られ、契約期間終了後はバリューアップした物件が所有者様の元に返ってきます。

空き家に施すリノベーションは、物件・周辺環境や立地条件を調査したうえで最適な活用方法とプランをご提案してから実施します。

リノベーションの費用から賃借人・利用者の募集もすべて、アキサポが行ってくれます。

そのほかにも、物件の売却や建物の管理、建て替えなどのお悩み相談にもお応えできる専任のスタッフが在籍しています。

空き家を有効活用させたいけど、何から手を付けたらいいのかわからない方におすすめです。

会社名 株式会社ジェクトワン
所在地 東京都渋谷区渋谷1-7-7住友不動産青山通ビル 13F
電話番号 03-6427-9830
事業属性 金融系・不動産
免許番号 国土交通大臣(1)第10160号
(公社)全日本不動産協会会員
サービス対応エリア 首都圏・中部・関西エリア

ミサワホーム

ミサワホーム

ミサワホームは、建物・構築物の部材製造から販売、不動産売買の仲介・管理など、多岐に渡る不動産業を展開している大手不動産会社です。

空き家の活用方法では、専任のコンサルタントが、相談者が抱える問題についてヒアリングを行った後、適切な改善案を提示してくれます。

また、将来的に空き家を持つ可能性がある物件の相談も受け付けており、相談内容に対する改善案の提示と、空き家が持つリスクについても詳しく説明してくれます。

会社名 ミサワホーム株式会社
所在地 東京都新宿区西新宿二丁目4番1号新宿NSビル
電話番号
事業属性 不動産
免許番号 国土交通大臣(4)第7576号
サービス対応エリア 全国

日本空き家サポート

日本空き家サポート

日本空き家サポートは、株式会社L&Fが運営を務める空き家管理サービスです。

不動産は、人が住んでいる状態と住んでいないのとでは、劣化速度に差が出るだけじゃなく、不用品の不法投棄や不審者の侵入・住み着きなど、様々な問題を生み出します。

そんな問題を解決すべく、株式会社L&Fが提供している日本空き家サポートでは、空き家になっている戸建て住宅とマンションの管理業務を定額で行ってくれます。

業務は主に、空き家の換気と郵便受けの確認、通水、清掃、そして防犯確認を行ってくれます。

業務対応後は、書面と対応時の記録として撮影した動画を添えて報告してくれます。

会社名 株式会社L&F
所在地 千葉市中央区問屋町1-35 千葉ポートサイドタワー13階
電話番号 0800-123-7830
事業属性 不動産
免許番号
サービス対応エリア 全国

空き家活用に関するよくある質問Q&A

空き家の活用に関するよくある質問について回答します。

空き家は、そのまま放置しておくとリスクを抱えてしまうことになるので、有効活用するようにしましょう。

空き家活用に必要な初期費用は?

空き家の活用方法によって必要な初期費用は異なります。

空き家を取り壊す際は、解体費用がかかってしまいます。

費用を抑えて空き家活用したい場合は、空き家をそのまま利用する活用方法を選ぶようにしましょう。

シェアハウス・カフェなどは比較的初期費用を抑えて、空き家活用することができます。

空き家を活用して憧れのカフェ経営を始めたい!古民家カフェを始める流れ・注意点を紹介

空き家がボロい時のおすすめの活用方法は?

空き家がボロい時の活用方法としては、空き家を解体してコインパーキングにする活用方法がおすすめです。

一度取り壊し再建築すると費用がかさんでしまうため、初期費用を抑えて活用できる駐車場経営が選択肢にあがってきます。

ただし、立地によってはコインパーキング経営が上手くいかない場合もあるので事前にしっかり重要があるかの確認が必須です。

駐車場経営は儲からないってホント?人気の土地活用のメリット・デメリットと成功のコツを分かりやすく解説

空き家を賃貸として有効活用する際は資格が必要?

空き家を賃貸として貸し出す際は、資格などの制限なく貸し出すことができます。

制限や資格を問われずに賃貸経営を行う事ができます。

賃貸として貸し出すことで収益が発生した際は確定申告が必要です。

不動産売却の確定申告は必要?申告の流れ・必要書類の書き方を完全ガイド【決定版】

空き家の有効活用はその道のプロに相談してから決めよう

ここまで、空き家を有効活用する方法と有効活用方法を見出す判断材料や、空き家問題の解決に役立つ制度を紹介してきました。

空き家を有効活用するときは、その道のプロに相談しつつ、エリア需要や条件、土地の広さ、活用目的の明確化などの判断を基に決定しましょう。

活用方法の内容次第では、莫大な費用と時間を要するものもあります。

もし、活用方法を選択ミスすれば、取り返しがつかない事態になる可能性もあります。

失敗することなく、ことを進めていくためにも、まずその道のプロに相談してから進めていくことをおすすめします。

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