少額投資は、リスクを抑えてお金を増やす方法です。

通常の投資よりも資金が少ないので、損失が出た際には大きくならないメリットがあります。

しかし、少額投資ではリスクが小さい代わりに、得られる利益も小さくなります。

少額投資はローリスクローリターンが基本なので、ハイリターンは得づらいです。

ただし、少額投資でも投資対象によってはできる限りハイリターンが見込める可能性はあります。

少額投資でハイリターンが見込める方法としては、主に次の3つが挙げられます。

• 投資信託
• つみたてNISA
• 不動産クラウドファンディング

投資商品によっては利益を得やすい投資方法もあるので、参考にしてください。

以下にそれぞれの投資方法について解説します。

投資信託

投資信託とは、ファンドマネージャーという投資運用のプロが運用をしてくれる投資方法です。

最初にファンドを選択するだけで自分では運用する必要がないので、投資初心者でも知識をつけずにすぐに始めることができます。

数年～数十年の期間、長期的に運用してもらって利益を出せる商品となっています。

利回りは3～5％程度なので、安定して利益を出せます。

しかし、中には手数料が高く、少額投資では利益がほとんど得られない会社やファンドもあります。

投資信託を利用する際は、次に紹介するつみたてNISAが使えないか確認してから始めると良いです。

つみたてNISA

NISAは少額非課税制度と呼ばれる、投資で得た利益が課税対象にならない制度です。

中でもつみたてNISAは長期間の積立投資が可能な投資なので、少額からでも始めることができます。

年間の最大投資金額は40万円と決められているため必要以上の投資にはならない上、投資対象も金融庁の定めた投資先に絞られているためリスクは低いです。

最大20年間続けれるため、800万円分の投資が可能です。

リスクとリターンは投資対象の商品を選べば変えることができるので、ハイリターンを望むのであれば、海外株式などリスクが高い商品に投資すると良いです。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングとは、クラウドファンディング事業者が投資家から資金を集めて不動産を運用し、利益を分配してくれる投資方法です。

本来の不動産投資であれば数百万円～数千万円の初期費用が必要ですが、不動産クラウドファンディングは最低1万円から投資ができます。

利回りは事業者とファンドごとに変わりますが、おおよそ3～10％になっているので、高い利回りが期待できます。

自分で不動産の情報を収集する必要はなく、事業者が提供しているファンドの情報を確認するだけでいいので手間もかかりません。

また、複数の投資対象に分散投資することもできます。

安定してたかい利回りを少額投資で出すことができるので、投資方法としては非常におすすめです。

少額投資でハイリターンを狙うのに適した投資方法はありますが、それ以外に上手く運用するコツは次の通りです。

• 手数料を抑える
• 長期的に投資する
• 分散投資する
• 節税制度を利用する

少額投資を普通に行っていると、利益が手数料や税金などのコストとして取られることが多いです。

使える制度などは事前に確認しておきましょう。

以下にそれぞれ解説していきます。

手数料を抑える

少額投資では、最も意識するのは手数料を抑えて投資することです。

投資信託や不動産クラウドファンディングでは、出金時や取引時に手数料がかかります。

手数料は一律で決められていることが多く、少額投資では通常の投資よりも手数料が割高になります。

証券会社や投資対象によって決められている手数料は変わっているので、まずは手数料を確認して会社選びをしましょう。

手数料を抑える方法としては、長期保有して取引回数を減らすのが最も簡単な方法です。

長期的に投資する

少額投資でハイリターンを狙うコツは、投資対象となっている株式や不動産を長期間保有し続けることです。

短期間でハイリターンを狙う方法はリスクの高い投資先に高額投資するしかありませんが、長期保有すれば少額でもハイリターンが望めます。

基本的に投資では売買手数料がかかるので、何度も商品を購入・売却しているとコストがかかってしまいます。

その点、長期投資で同じ商品を保有し続けるのであれば、手数料がかからないのでコストを抑えて利益が残りやすくなります。

また、他にも長期投資では複利効果が得られるため、初期投資は少額でも徐々に高額での運用が可能です。

長期保有すると多少の値動きがあってもあまり関係ないので、利益が大きくなりやすいです。

分散投資する

少額投資で失敗したくなければ、投資先や期間を分けて、分散投資を行いましょう。

分散投資とは複数の商品に資金を分けて投資する方法で、一つの商品が暴落したとしても他で補うことができるようにリスク分散します。

分散投資は投資の基本なので少額投資だから行うわけではありませんが、少額投資でハイリターンが狙いたいのであれば必ず分散させましょう。

リスクを抑えて無駄な損失を出さないことで、利益を守ることができます。

あくまで長期的に損失を出さないことを意識して投資を行うことが大切です。

節税制度を利用する

少額投資でハイリターンを望むなら、節税制度は必ず利用しましょう。

前述したNISA（少額非課税制度）は投資で得た利益が非課税になるため、無駄なコストを抑えるのに最適な方法です。

NISAを利用していなければ約20％程度の税金が利益に掛けられるため、例えば10000円の利益が出たら2000円が引かれる計算です。

少額投資であれば非課税制度も利用しやすいので、必ず利用しておきましょう。

前述のコツに気を付ければ少額投資でハイリターンは狙えますが、運用する際には次の点に注意しましょう。

• ハイリスクの投資から始めない
• 投資資金は上限を決めておく
• 投資を行う目的を決めておく

上記の点に気を付けていないと、漠然と投資を始めてしまって上手くいかないことが多いです。

以下にそれぞれの注意点を解説します。

ハイリスクの投資から始めない

少額投資でハイリターンを狙いたい人は、ハイリスクの投資から始めないようにしましょう。

「ハイリターンを得るためにはハイリスクな投資をするしかない」と考えてしまうと、リスクの高い投資に手を出しがちです。

しかし投資初心者でハイリスクな投資をしたとしても利益がだせる可能性は低く、ハイリターンは得られないことが多いです。

少額投資でハイリターンを得るために必要なのは、長期的に投資することです。

短期間ではリスクが大きく稼げないことが多いので、急いで投資をしないようにしてください。

投資資金は上限を決めておく

少額投資でハイリターンを得たい人は、投資資金の上限を決めておきましょう。

投資は上手くいくことがあれば、損失が出る可能性もあります。

最初に投資資金を決めずに始めてしまうと、思わぬ損失が出たときに無理に続けてしまう可能性が高いです。

損失を取り返そうと投資を続けてしまうと損失が大きくなる一方なので、事前に投資資金の上限を決めて損失を一定値までに抑えましょう。

貯金の中から生活資金を省いた余剰資金がどの程度あるかを計算しておけば、投資に回せる上限の金額がはっきりするのでお勧めです。

また、投資に慣れてきてから投資資金を増やすのはもちろん構いません。

その時は再度投資資金を計算し直しておきましょう。

投資を行う目的を決めておく

少額投資を始める前に、投資を行う目的を決めておきましょう。

ただ「お金が欲しいから」という理由で始めてしまうと、目標とする利回りが分からないためリスクの高い投資に手を出しがちです。

「〇年までに1000万円貯める」「老後資金のために2000万円貯める」など、数字を用いた具体的な目標を設定しておけば目標が分かりやすいのでおすすめです。

なんとなく投資を始めると決めた人も、1年でどの程度稼ぎたいかくらいを大まかに決めておくと良いです。

少額投資はリターンが小さいと思われがちですが、長期投資をすることでハイリターンを望めます。

複利効果も見込める上に手数料など無駄なコストもかからないので、長期的に利益がだしやすくなっています。

併せて分散投資や節税制度を利用することでさらにハイリターンが期待できるので、これから投資を始める人は実践してみましょう。