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ひび割れ物件の売却は価格が下がる?できるだけ高額で売るコツと売却の流れを徹底解説

【更新日】2023-12-14
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ひび割れ物件の売却は価格が下がる?できるだけ高額で売るコツと売却の流れを徹底解説
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地震や経年劣化によって引き起こされる「ひび割れ」。

ひび割れ物件は見た目が悪くなるだけでなく、売却価格も相場の7割~9割程度まで下がってしまいます。

ひび割れを補修することで売却価格自体は回復できますが、修繕費用もある程度かかるので修繕したことで損する可能性もあるので注意が必要です。

この記事ではひび割れが売却価格に与える影響を解説してから、できるだけ高額で売却するコツと売却時の流れを解説していきます。

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ひび割れが売却価格に影響する度合い

冒頭でひび割れがあると売却価格に影響すると言いましたが、中には価格に影響を与えないケースもあります。

具体的に言えば、基礎・外壁のひび割れは価格に影響しますが、内壁のひび割れはほとんど影響しません。

またどの程度ひび割れが起こっているかによっても、価格が落ちないケースがあるので確認しておきましょう。

以下に基礎・外壁・内壁のケースにわけて解説していきます。

基礎のひび割れは幅0.5㎜以上

既存住宅状況調査において、基礎のひび割れの幅が0.5㎜以上あった場合に指摘事項として挙げられるため価格が下がります。

基礎のひび割れがあると、相場の70%~80%の価格で売却されることが多いです。

また深さが20㎜以上あるひび割れ、さび汁を伴うひび割れも指摘事項として挙げられます。

既存住宅状況調査で指摘事項として挙げられた要件は、売却時に伝えていなければ契約不適合責任として後程賠償金を請求されることもあるので、必ず伝えておきましょう。

0.5㎜の幅を調べる際は、0.5㎜のシャープペンシルの芯を用いると簡単に調べることができるのでおすすめです。

基礎のひび割れが上記の幅・深さ以下であれば問題なく、価格も下がりません。

外壁のひび割れは下地に達しているか

外壁は基礎と違って、建物を支える構造体ではないためひび割れの要件はそれほど厳しくありません。

しかし、ひび割れがひどく、下地(合板・ラス金網等)に達している場合は雨水によって劣化を進めてしまうため、売却価格が下がります。

外壁のひび割れがひどいと、売却相場の80~90%の価格で取引されることが多いです。

内壁のひび割れは価格に影響しづらい

内壁はプラスターボードなどのずれによって壁紙の一部にひび割れが生じることはありますが、価格には直接影響しません。

内壁は直接建物を支える構造体ではない上、雨水が侵食する恐れもないからです。

しかし、不同沈下という、基礎構造に問題がある場合でひび割れが発生している場合は、ひび割れの度合いとは関係なく価格が下がるので気をつけましょう。

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ひび割れが起こる原因

そもそも、ひび割れはどうして起こるのでしょうか? 理由としては、次の3つが考えられます。

ひび割れの原因

  • 地震によるひび割れ
  • 施工不良によるひび割れ
  • 不同沈下によるひび割れ

大きな地震や、元々の工事状況が悪いことが原因としては多いです。

以下にそれぞれの要因を解説します。

地震によるひび割れ

ひび割れが起こる原因として、きっかけになりやすいのが地震です。

耐震性が低い家であれば特に、揺れによってひびが入ります。

2000年以前に建てられた物件は現在の耐震基準よりも大幅に下回っている可能性が高いので、ひび割れしやすくなっています。

また地震でひび割れしなかったとしても基礎部分が損傷していることもあるので、その後ひび割れが起こりやすくなる可能性もあります。

基礎部分がひび割れしている物件は、大きな地震が起きた際に倒壊することもあるので気をつけましょう。

施工不良によるひび割れ

建物におけるひび割れは、様々な原因で発生しますが、その中でも施工不良が一因となることがあります。

施工不良とは、建築工事の過程で発生する技術的な問題や手順の違反を指します。

それにより建物の強度や耐久性が著しく低下し、ひび割れや損傷を引き起こす可能性があります。

その原因として、以下の3点が挙げられます。

施工不良によるひび割れの原因

  • 鉄筋の本数が少ない
  • 鉄筋の位置が表面に近い
  • コンクリートの品質が劣悪

ここでは、という施工不良の三つのケースについて説明します。

鉄筋の本数が少ない

鉄筋コンクリート造の建物において、鉄筋の本数が少ないという施工不良は重大な問題を引き起こします。

鉄筋は建物の構造強度を保つ上で極めて重要な役割を果たしており、その本数が不足すると建物の強度が著しく低下し、地震や強風による負荷に対応できなくなります。

その結果、建物にひび割れが生じる可能性が高まります。

このような施工不良は、建築基準法違反となり得るため、建物の安全性を確保する上で最も避けるべき問題の一つです。

鉄筋の位置が表面に近い

鉄筋の位置がコンクリートの表面に近い場合も、建物の強度や耐久性に影響を及ぼします。

鉄筋が表面近くに位置すると、外部からの水分や塩分が鉄筋に到達しやすくなり、それにより鉄筋の腐食が進みます。

腐食した鉄筋はその強度を失い、結果的に建物全体の強度が低下します。

さらに、腐食により鉄筋が膨張すると、コンクリートが押し広げられ、ひび割れが発生します。

コンクリートの品質が劣悪

コンクリートの品質が劣悪であるという施工不良も、ひび割れの原因となり得ます。

コンクリートの品質が劣悪な場合、それは通常、配合比率の誤り、混合不足、硬化条件の不適切さなどによるものです。

これらの問題はコンクリートの硬化や強度に影響を及ぼし、またコンクリート内部の空洞や不均一性を生じさせる可能性があります。

これらの状態のコンクリートは、温度変化や湿度変化などの外的な影響によりひび割れや剥がれを生じやすくなります。

施工時には、コンクリートの品質管理が重要となります。

不同沈下によるひび割れ

新築で家を建てた際に起こりやすいミスが不同沈下です。

地盤調査の結果にミスがあった場合や、判明していても改良工事をしなかった場合は不動沈下で家が傾くリスクが高くなります。

不同沈下はひび割れしやすくなるだけでなく、窓やドアが開閉しづらくなることがあるので厄介な問題です。

不同沈下を調べる方法としては、家の床にビー玉を置けば確認できます。

不同沈下は工事をすれば直せますが、かかる費用が莫大のため状態によっては更地にした方が良い事が多いです。

ひび割れがある家を売却するまでの流れ

地震や劣化などの外的要因で発生したひび割れがある物件は、「瑕疵・欠陥あり」の物件として見られ、ひび割れの状態によっては、市場価格の1~3割減した価格で売却されます。

瑕疵・欠陥ありの物件を売却するときは、仲介売却で売却活動を進めていくのが無難ですが、ひび割れの状態次第では買い手が現れない可能性が高いです。

住宅を手放して現金化を考えているなら、買取保証を視野に入れた仲介売却を選択するか、訳あり物件の買取を専門的に行っている買取業者に依頼するかのいずれかで売却活動を進めていくのが最適です。

ここからは、各売却方法の流れについて解説して行きます。

買取保証を視野にいれた仲介売却の流れ

ひび割れがある家を売却する際には、様々な要素を考慮する必要があります。

それは、物件の現状の評価や、必要な修繕工事の見積もり、そして将来の売却価格の予測などです。

ここから、買取保証を視野に入れた仲介売却の流れを説明します。

手始めに、買取保証を視野に入れた仲介売却は以下のような流れで進んでいきます。

買取保証を視野に入れた仲介売却の流れ

  1. 不動産会社に売却の相談
  2. 修繕工事(ひび割れの程度による)
  3. 不動産会社に仲介を依頼する
  4. 付帯設備表・告知書の作成
  5. 媒介契約の締結
  6. 売却活動
  7. 内覧対応(※購入希望者が現れた場合)
  8. 購入希望者と価格の交渉(※購入希望者が現れた場合)
  9. 物件情報の開示(※購入希望者が現れた場合)
  10. 売買契約の締結
  11. 物件の引き渡し
  12. 確定申告の提出

まず、専門の不動産仲介業者に物件の評価を依頼します。

この評価では、物件の築年数、設備、立地、そして建物のひび割れの程度やその原因を把握します。

ひび割れの程度によっては、売却前に修繕工事を行う必要が出てきます。

修繕工事の見積もりと必要ならその実施を行います。

この工事の費用は、最終的な売却価格に影響します。

工事が完了したら、再度物件の評価を行い、売却価格を設定します。

その後、不動産仲介業者が物件の販売活動を開始します。

買取保証を視野に入れている場合、一定期間内に物件が売れない場合には業者が買取を行うことを前提とします。

これにより、売主は早期に物件を手放すことが可能となります。

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訳あり物件の買取を専門的に行っている業者に依頼する流れ

一方、ひび割れがあるなどの理由で、通常の売却が難しい物件を取り扱っている専門の不動産業者に売却を依頼する方法もあります。

以下は、訳あり物件の買取を専門的に行っている業者に依頼する流れになります。

買取依頼の流れ

  1. 買取業者に物件の査定依頼を出す
  2. 物件の調査・条件の確認
  3. 買取価格の提示
  4. 買取価格に納得できたら契約
  5. 物件の引き渡し
  6. 確定申告の提出

まず、業者に物件の評価を依頼します。

訳あり物件専門の業者は、通常の不動産業者よりも専門的な視点から物件の評価を出します。

これにより、ひび割れがある家でも適切な価格で売却できます。

評価の結果に基づいて、業者は物件の買取価格を提示します。

この価格に納得がいけば、売主はそのまま売却を進めていきます。

ここで、業者は買い取った物件を自社で修繕した上で再販することが一般的です。

このように、訳あり物件専門の業者を利用すれば、修繕工事を自身で行う必要がなく、また仲介業者を通じての売却活動を待つ必要もなく、素早く安心して物件を売却できます。

ただし、一般的には仲介売却に比べて売却価格は低くなる傾向にあるため、その点を考慮に入れる必要があります。

事故物件買取・訳あり物件買取におすすめの業者ランキング!いわく付き物件でも高く買い取ってくれる28社を厳選

ひび割れ物件を高額で売却するコツ

ひび割れ物件を高額で売却するコツとしては、次の5つの方法が挙げられます。

  • ひび割れを補修して修繕履歴として残す
  • 住宅審査を受ける
  • 瑕疵保険に加入してから売却する
  • 価格交渉に対応する
  • 訳あり物件の専門業者に買取してもらう

ひび割れ物件は基礎部分に大きな傷が入っていると、価格が下がってしまいます。

しかし、上記の要件を意識して売却することで、できるだけ高額で売却することが可能です。

以下にそれぞれのコツを解説していきます。

ひび割れを補修して修繕履歴として残す

ひび割れがある家をできるだけ高額で売るには、家自体を補修することがもっとも簡単です。

売却前に補修して修繕履歴として残せば、売却価格は相場通り売ることができます。

履歴として残していると、購入希望者の信頼も得やすいです。

ただし、不同沈下などが原因でひび割れが起きている場合は修繕費用が高くなってしまうので、売却前に修繕費用は確認しておきましょう。

基礎部分にひび割れがあると相場の約7割の価格になるので、修繕後の価格と修繕費用を比べてそれほど変わらなければ修繕する必要はありません。

住宅診断を受ける

住宅診断とは、家の瑕疵(欠陥)を調査して、必要な修繕や修繕にかかる費用を調べてもらえるサービスです。

住宅診断を受けると、ひび割れが家の強度にどの程度影響を与えてるかわかるので、細かいひび割れがある場合は買主に問題ないことをアピールできます。

ただし、相場は5~10万円かかるため、修繕する必要のないひび割れの場合は多少損になることもあります。

瑕疵保険に加入してから売却する

瑕疵保険とは、瑕疵(欠陥)を見逃して家を売却したときに、補修費用を補償してくれる保険です。

家を売却した後に、瑕疵が後から発見されると修繕費用を支払わないといけない「契約不適合責任」が発生します。

ケースとしては、軽度なひび割れだと思って売却した後に、基礎部分に影響を与えるものだと判明して修繕費用を支払うことが考えられます。

瑕疵保険に入っていれば、修繕費用を補償してもらえるため、余計な心配をする必要がありません。

ひび割れの度合いが分からない場合は加入しておきましょう。

価格交渉に対応する

ひび割れがある物件は、そもそも買い手が見つかりづらいです。

売りに出してから数年間買い手がつかないと、税金や維持費がかかるのでコストも上がってしまいます。

そのため購入希望者が現れた際は、できるだけ相手の価格交渉に応じて売却すると損せずに済む可能性が高いです。

訳あり物件の専門業者に買取してもらう

ひび割れ物件は買い手からしても避けたいので、なかなか売れないことがあります。

できるだけ早く売却したい人は、訳あり物件専門の買取業者に買取してもらうと良いです。

訳あり物件とは死亡事故があった物件や損傷がひどい物件など、売れづらい物件です。

訳あり物件専門の業者であれば、リフォーム業者や改修工事の会社とのつながりも多く、比較的高値で買取してもらえます。

また買取業者なので査定から現金化まで数日で完了する点も魅力です。

急いで家を売る必要がある場合は訳ありの専門業者に買取査定依頼をしてみましょう。

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ひび割れを放置するリスク

ひび割れを放置しておくと、次のようなリスクがあります。

  • 家の劣化が早くなる
  • 倒壊する恐れ
  • 柱の腐食・シロアリ被害

基礎部分にひび割れが発生していると家が倒壊するリスクが高くなり危険ですが、外壁や内壁にひび割れがある場合も二次被害に遭う確率が高くなります。

ひび割れがある場合は、できるだけ早めに対応しておきましょう。

以下にそれぞれのリスクを解説します。

家の劣化が早くなる

ひび割れがあると家が崩れやすくなるだけではなく、劣化も早くなります。

日々から雨水が入れば柱や梁の腐食、鉄筋のさびなどの原因に繋がります。

家の構造を支える部分に影響が出ると、家自体の劣化も早くなってしまいます。

家はそもそも経年劣化する者ですが、ひび割れがあると劣化スピードが速まるので注してください。

倒壊する恐れ

ひび割れしていると、倒壊リスクが高まります。

家の構造を支える部分が痛むと、家が自重に耐えられなくなります。

他にも不同沈下などの地盤の傾きがあると、地滑りなどの被害も考えられるため非常に危険です。

特に大きな地震が来たときは耐震性も落ちているため、倒壊リスクが非常に高くなっており危険です。

基礎部分にひび割れがあった場合は、できるだけ早めに修繕するか売却するかしておきましょう。

柱の腐食・シロアリ被害

外壁にひび割れがある場合、雨漏りによる柱の腐食や、シロアリ被害という二次被害が発生しやすくなります。

雨漏りがあると壁内に湿気がたまりやすくなるので、シロアリが生息しやすくなります。

柱の腐食やシロアリ被害は「物理的瑕疵」として買主に報告する義務が発生してしまうので、ひび割れと二重で起こると売却価格がさらに下がってしまいます。

柱の腐食やシロアリ被害は家の耐久力の低下にもつながるため、できるだけひび割れは早めに対応しておきましょう。

ひび割れ物件の売却価格は相場の約7割!売却時には必ず申告しておこう

ひび割れ物件はひび割れの度合いにもよりますが、おおよそ相場の約7割程度の価格で売却されることになります。

瑕疵として判断されるため、申告していないと後から賠償請求される可能性があるので必ず申告しておきましょう。

できるだけ高額で売却する方法としては、住宅診断を受ける・瑕疵保険に加入するなどが挙げられます。

買い手が見つからない場合は、訳あり物件買取業者に依頼するのも一つの手です。

ひび割れはできるだけ早めに対応しておかないと家の耐久性に影響を及ぼす可能性が高いので気をつけましょう。

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