外壁塗装の見積もりの注意点とは?見積もり書の見方とチェックポイントを解説
- 本ページにはPRリンクが含まれます。
- 当サイトでは、アフィリエイトプログラムを利用し各事業者から委託を受け広告収益を得て運営しております。
外壁塗装には定価がないので、必ず業者の見積もりをチェックした上で最適な1社と契約をする必要があります。
その際に、業者が作成する見積もり書の内容が分からないと上手く比較をすることができません。
そこで今回は、外壁塗装の見積もり書の見方と、チェックすべきポイントを徹底解説していきます。
外壁塗装の見積もり書の主な項目
外壁塗装の見積もり書は、かかる費用を項目ごとに細かく説明しています。
見積もり書のフォーマットは業者ごとに異なりますが、重要な項目は共通して記載されています。
ここからは、外壁塗装の見積もり書の中でも重要な項目を見ていきます。
外壁の塗装作業費
外壁塗装にかかる費用を作業ごとに細かく記載しています。
基本的には、以下のような項目が並んでいます。
- 下地処理
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 塗料
足場代
足場代は基本的に敷設面積に応じて決定されます。
足場の面積や費用のみが掲載されていることおもありますが、養生シートとまとめて費用を算出していることもあります。
養生代
窓、車、近隣などに敷くマスキングテープやビニールを指します。
塗料が飛散した場合にトラブルが起こるのを避けるため、養生はほとんどの塗装工事で利用されます。
洗浄(高圧洗浄)
外壁塗装をする時は専用の高圧洗浄機を使って汚れを洗い落してから作業をするのが一般的です。
高圧洗浄で細かい汚れを洗い流すことで、塗料が付着しやすくなります。
常に高圧洗浄が用いられる訳ではなく、水道水をホースでかけるだけのケースもあります。
この場合は費用が安くなりますが、洗浄力は落ちてしまうので注意が必要です。
コーキング
サイディングボードのつなぎ目にできた境目の穴にコーキングと呼ばれるゴムパッキンを設置します。
コーキングは劣化しやすいので、塗装と合わせて古いものを一旦剥がしてから、新しいものを設置するのが一般的です。
悪徳業者が誤魔化しやすい部分でもあるので、注意が必要です。
外壁塗装の見積もり書のチェックポイント
外壁塗装の見積もり書は単に価格を見るだけでなく、工事が正しくおこなわれているかどうかもチェックすることができます。
ここからは、見積もり書が届いたら確認すべきポイントを解説していきます。
3度塗りがおこなわれているかチェックする
塗装の効果を最大限引き出すためには、塗料の3度塗りが必要となります。
見積もり書には塗りが何回おこなわれているかが記載されているので、回数を確認しておきましょう。
貝殻を使った塗料など、見栄えもこだわったデザイン性に優れたものだと、塗りの回数が3回より多いこともあります。
具体的な塗料名・メーカー名の記載をチェック
外壁塗装で扱う塗料は専門メーカーが開発したものになるので、必ず商品名がついています。
見積もり書には塗料の商品名とメーカー名が記載されていることを確認しましょう。多くの塗料は日本のトップシェア3社(日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研)が提供しているので、どれかに当てはまれば安心です。
メーカー名の記載がない場合、安く海外から輸入した質の低い塗料を使っている可能性もあるので注意が必要です。
下地処理の具体的な内容をチェック
見積もり書には下地処理と書かれた項目があります。
ただ、下地処理といってもクラックやケレンなど、様々な方法があり、どんな方法を選ぶかで相場は大きく変わります。
曖昧な書き方しかされていない時は、業者へ具体的な作業の内容を確認しましょう。
ケレン作業の有無をチェック
比較的古い外壁の塗装工事では、ケレン作業で事前にサビを落とす必要があります。
ケレン作業をしないと塗料が上手く付着しないので、凹凸や剥がれの原因になってしまいます。
ケレン作業は単独で見積もり書に記載されていることもありますし、下地処理の中に入っていることもあります。
見積もり書に記載がない場合は、相談をして直してもらいましょう。
一式・諸費用などの言葉が使われていない
必要な経費を大雑把に一式や諸費用などと表現している場合は、意図的に作業を隠そうとしている可能性があるので注意しましょう。
細かすぎて記載の難しいものを諸費用でまとめているケースも勿論ありますが、基本的には見積もり書を見ただけでどんな作業をするのか全てわかるのが理想です。
塗装費用相場が適正価格かチェック
外壁塗装工事は、塗装する家の大きさや劣化状況、使用する塗料の種類によって工事費用が大きく変わるので定価がありません。それゆえ、工事費用が高すぎないか・安すぎないかしっかり確認しましょう。
ただおおよその金額を計算しておくことはできます。使用する塗料には㎡あたりの単価が決められているのでその金額を調べることによっておおよその金額を把握することができます。
さらに足場代や養生費用など塗料以外にも費用は掛かりますので、そちらについても確認しておくと良いですよ。
塗料の種類 | 単価/㎡ |
---|---|
アクリル塗料 | 100~1200円 |
ウレタン塗料 | 1800~2000円 |
シリコン塗料 | 2500~3500円 |
フッ素塗料 | 3500~4500円 |
光触媒塗料 | 5000~5500円 |
以上は塗料の種類ごとの単価相場ですが参考にしてください。塗料は種類別に各塗料メーカーから商品が出ているので、詳しく値段を知りたい方は調べてみてください。
塗料のグレードが均一かチェック
塗料にはグレードというものがあり、費用が安いものから高いものまでさまざまです。
一般的に塗装に使用する塗料のグレードはすべて同じものにします。そうでないと、耐用年数や効果に違いがあり、劣化のスピードに部分差が出てしまうのです。
たとえば外壁には高いフッ素塗料、屋根には安いアクリル塗料を使用したとします。
フッ素の耐用年数は15~20年なのに対し、アクリル塗料は4~7年です。4~7年後どうなるかわかりますよね?屋根だけ塗装することになってしまうので余計な手間と費用がかかってしまいます。
工事にかかる費用は足場代、養生費用とさまざまですので、それを節約するため、手間を省くために塗料のグレードは均一にすべきです。見積書の記載に間違いがあるようなら訂正してもらいましょう。
出精値引きが大きすぎないかチェック
見積書に「出精値引き」と記載されていることがあります。この値引き額が10面円を超えてくるなど、普通では考えられないような額の場合は注意が必要です。
この場合は先にも紹介したように、そのほかの費用が相場以上の価格になっていることがあります。
現実的な値引きは、端数の切り捨てや大きくても数万円と考えておきましょう。
またもともとの費用を高く記載することによって、大きな額の値引きと見せかけて、相場通りの価格になるということもあります。
外壁塗装において値引きは信用のできないものと考えてもいいでしょう。
友人の紹介や、友人の塗装業者に依頼する場合は大きな額の値引きがあっても信用できますが、念のため見積書については詳しく確認しておきましょう。
外壁塗装の見積もり書の具体的な事例
ここからは、見積もり書を実際に利用して、具体的にどんな点をチェックすれば良いのかを解説していきます。
具体的な事例を見ないと見積もり書に違和感を感じない方も多いので、自分の見積もり書と見比べていきましょう。
事例➀塗料の記載がない見積もり書
こちらは一般的な見積もり書のフォーマットになります。塗料に関する内容は下塗り・上塗り・中塗りと分けて書かれていることが多いですが、上記の場合は塗料名の記載がありません。
良い見積もり書なら、上記のように作業名の横に塗料の名称とメーカー名が記載されています。
事例②作業内容が曖昧な見積もり書
一式と言った言葉を使って、非常に曖昧に作業がまとめられているケースも多く存在します。
細かい作業内容を省略している場合は、業者が手抜き工事をしようとしている可能性が非常に高いです。
このような見積り書を出してくる業者がいたら、契約を回避することをおすすめします。
非常に丁寧な業者だと、別紙で計算書を作成して、なぜこの金額になったのかの経緯まで説明してくれます。
事例③諸費用が高額すぎる見積もり書
見積もり書に記載されている諸費用は、全体の5%になるのが一般的です。
もし5%以上になる場合は、必ず確認をしましょう。わざと費用を吊り上げている可能性も考えられます。
見積もり”だけ”安い外壁塗装業者に注意
安く外壁塗装の工事をできるに越したことはないですよね。
しかし、安い見積もりには裏があるかもしれないのです。どこかの費用を削って工事費の削減がされているので、その例を紹介していきます。
塗料を薄めている可能性がある
安い見積もりを出す業者は、塗料を薄めて使用する悪徳業者の可能性があります。
これは、業者が経費を削減するために一番取りやすい方法ですので注意しましょう。
安さのみを重視してしまうと、用意できる塗料の量に限界がありますから、万が一塗料が足りなくなった場合は、塗料を薄めて対応するしかなくなってしまうのです。
塗料には、各塗料メーカーが決めている基準塗布量があります。1㎡あたりに使用する塗料の量のことです。
塗料には、感から出したままでは使えないものがありますので、希釈して使用しなければならないこともあるのですが、必要以上に薄めることで塗装費用を安くすることができてしまうのです。
このように、基準塗布量を無視し、かなり薄めた塗料で塗装をしてしまうと、工事は失敗してしまうので気を付けましょう。
もし、外壁塗装業者に想像より安い見積もりを受けたら塗料の基準塗布量を聞いてみましょう。
塗料の種類にもよりますが、だいたい50坪の戸建てを塗装するには3~5缶は塗料を使うと考えましょう。
安い見積もりの際はまず、塗料の量を確認してみましょう。
明らかに少ない量であれば、ほかの業者を探しましょう。
人件費をカットするために新人ばかりが工事にくるかも
技術力の高い職人さんを雇うにはそれなりのお金が必要なのです。
そこを削減するために、業者はまだ経験の浅い職人さんばかりに塗装させるかもしれません。
そうすることにより人件費が削減でき、安い見積もりが実現できるのです。
このような業者に外壁塗装工事の依頼をするとどうなるかは、簡単に想像ができますよね。
技術の高い職人さんがいないことで、工事は思うように進まないか、塗装にムラなどの不備が多い結果になってしまいます。
結果的に、後悔の残る外壁塗装工事になってしまうので注意しましょう。
短い工事期間でスケジュールが立てられてしまう
工事期間が長いと、その分の人件費や移動費が増えてしまいますよね。
これを削減しようと、工事期間を詰めて外壁塗装をする業者がいますので気を付けましょう。
一般的な2階建ての戸建て住宅の工事には最短でも10日ほどかかります。
これより短いスケジュールを提示してくる業者には工事を依頼しないようにしましょう。
工事期間を詰めると、塗料の乾燥などが十分におこなわれないことがありますので、そうなると塗料の効果を最大限に発揮できません。
塗料の乾燥には最低でも1日必要です。塗料の乾燥がなされなかった場合、工事は失敗に終わってしまうので気を付けましょう。
安い見積もりの場合は、工事のスケジュールにも気をつけましょう。
足場費用を節約している
足場は用意する数が多いほど費用がかさんでしまうため、工事費用を削減しやすいものなのです。
足場の数を減らせば費用も抑えられるということです。
しかし、足場は職人さんの安定感を保つものであり、職人さんの安全確保のために必要なものなのです。
足場は工事の完成度に関わるものですので削減してはいけないのです。足場は、ああなたの家を外壁塗装工事する際に必要な分だけ用意するのが普通です。
そこで費用の削減ができますと売り出している業者は、悪徳業者の可能性が高いですので注意しましょう。
工事の完成度や、職人さんの安全確保のために足場は必用なのです。
下請け業者に流している
これも人件費のカットなのですが、社外の下請け業者に流すという方法です。
たしかにこの方が費用は安く済みますが、中間マージンなどが発生する可能性があります。
下請け業者は中間マージンがもったいないので、工事期間を詰めてすぐに塗装を終わらせようとします。
このせいで塗装がいい加減になり、結局は工事が失敗に終わってしまいます。
また、下請け業者に依頼することになると急な契約内容の変更などがあっても、すぐに伝達が行き届かないということも考えられます。
社内で契約~工事までおこなう業者に依頼することがおすすめです。
見積もりを受け取った際に「塗装もあなたの会社でやってもらえるのですか?」と聞いておきましょう。
安過ぎる外壁塗装の見積もりのリスク
- 薄めた塗料が使われる
- 人件費のカット
- 工事期間詰めた塗装
- 足場の節約
- 下請け業者に工事を流す
このほかにも、安い道具を使うなどのような費用節約方法も考えることができますよね。
ひとつ勘違いしないでいただきたいのは、紹介したような費用の節約をする業者すべてが悪徳業者ではありません。
あなたの要望に応えるためにそのような方法をとるしかないという場合もあると覚えておいてください。
しかし、中にはその安さを売りにして契約数を増やそうとする業者もいますので注意しましょう。外壁塗装工事には、それなりの費用がかかるものと考えましょう。
見積もり依頼に失敗しないためのポイント
複数業者の見積もりを比較して費用を安く済ませたいという方が多いと思いますが、見積もりを依頼する際に間違った方法で見積もりを取ってしまうと結果的に塗装工事の失敗に繋がってしまう原因となってしまうことがあるので注意が必要です。
それでは見積もり依頼の際にやってはいけないことを紹介していきます。
安い予算は伝えない
見積もりの際に安い予算を伝えてしまうと、工事費用を安く済ませるために工事の工程をいくつかはすいた工事の提案になってしまうことがあります。
工事費用が安く済むのは嬉しいですが、その費用に捉われて工事の依頼をしてしまうと結果的に失敗してしまうということがあるので注意が必要です。
他社の見積もり内容は見せない
工事費用を安くしてもらうために、他社でもらった見積もり書を必要以上に見せるのもあまりおすすめできません。
工事業者は契約が欲しいですので、なんとか安い金額に使用としてくれます。
しかし、そうなると結果的に必定な部分の工事が抜けてしまう場合があります。
完璧な工事が塗装の耐用年数に関わりますので、そういう工事を求めるのであれば必要以上に他社見積もりを提示するのは避けるべきです。
必要以上の値引き交渉はNG
こちらも上で紹介したように、必要な工事を省いてしまう原因となってしまうのでおすすめできません。
値引きがうまくいったとしても、塗装がすぐに剥がれてしまう原因となってしまうので注意しましょう。
塗装業者を探す際は一括見積もりサービスを利用するのがおすすめ
塗装業者は本当にたくさんあるので、どのように探せばいいのかわかりませんよね。
そんな時は、外壁塗装の一括見積もりサービスを利用しましょう。
1度の見積もり請求で、複数社の優良業者から見積もりを受け取ることができます。
費用の比較にもなりますし、業者の比較にもなるのでぜひ利用してみてください。