家具の転倒防止で最も効果がある方法とは?防止器具の種類と効果を比較
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家が耐震に優れていても、大地震で高価な家具や家電が倒れて破損したり、住民が怪我を負ったりするリスクは避けられません。
こうした状況を避けるため巷には様々な転倒防止グッズが売られていますが、上手に種類を見極めて活用しないと高い安全性を見込むことはできません。
今回は、家具の転倒防止に効果のある器具や方法は一体何なのか調べてみました。
家具の転倒を予防すれば地震の被害を大きく下げられる
大地震で怪我をする人の約半数は、家具の転倒・落下に巻き込まれているといわれます。
そこに家具転倒によるガラスの飛散や火災などの被害も入れると、4分の3程度は家具の転倒防止がないことが原因で被害を被っていると言えます。
しかし現在、住まいの耐震構造に気を付ける方は多くても、十分な家具の転倒予防をしている家庭はまだまだ少ないです。
理由は明らかで、上記のような被害の実態が一般に広く知られていないことが要因です。
地震はいつ起こるか分かりません。今からでも正しい家具の転倒対策を進めていくことが、自分の身を守ることにつながります。
家具転倒防止グッズは大きく5種類に分かれる
家具転倒防止グッズは、大きく以下の5種類に分けることが出来ます。
- ストッパー式
- ポール式
- ベルト式
- L字金具(上向き取付け)
- L字金具(下向き取付け)
それぞれの特徴を知って、適切な対策をおこないましょう。
①ストッパー式器具
ストッパー式器具は、家具の底に着用して滑るのを防ぐものです。
目立たず家具を守れるので、おしゃれな家具の外観を崩さないで済むのが大きなメリットです。
ホームセンターなどで簡単に手に入りやすく、価格も安い、初心者でも設置しやすいのが魅力です。
ただ、5種類の家具転倒防止グッズの中では最も耐震効果が低く、行政ではあまり奨励されていません。
②ポール式器具
ポール式器具は、家具の上と天井に突っ張りタイプの伸縮棒を置いて固定するタイプになります。
天井と家具の隙間を減らすことで家具の転倒を減らせる他、設置の際に家具を浮かしたり移動させたりする必要がないので、場合によってはストッパー式よりも使いやすいです。
ただ、上が平面のタンスや食器棚などでなければ設置が難しく、使うシーンを選ぶ傾向にあります。
見栄えがあまりよくない上に、ポール自体に破損の恐れがあるため、こちらもあまりおすすめはされていません。
③ベルト式器具
ベルト式器具は、壁面にネジ止めをして、家具につなげることで揺れを抑えることができます。
突っ張り棒やネジの設置が難しい住まいや家具に対しても利用できるので、利便性は高いです。
ベルトは、壁から家具へ斜めに下して設置をする必要があります。
垂直や水平にベルトをつなぐと耐震効果がなくなってしまうので注意しましょう。
④L字金具(上向き取付け)
家具の転倒防止器具であるl型金具は、上向き取り付けが最も耐震強度が高いです。
スチール、アルミ、木製など様々な種類があるので、インテリアにあわせることができます。
⑤L字金具(下向き取付け)
Lを逆にしたタイプです。
上向きでも下向きでも使える金具が増えており、部屋に合わせて使い分けることができます。
L字金具の導入が遅れている理由
地震による家具転倒を防ぐためには、L字金具の設置がおすすめです。
家具をがっちり止めて補強する金具自体がストッパーなどとは比にならない強度を誇ります。
ただ、L字金具は一般に広く浸透している訳ではありません。
L字金具を設置するためには壁に穴を空ける必要があるので、賃貸住宅に使うには許可が必要になります。
持ち家の場合もスカスカの石膏ボードに穴を空けて通すだけだと強度が低いので、横板などを工務店に依頼して設置してから穴を空ける必要があります。
持ち家でL字金具を使う際もコストや時間がかかるので、導入が難しいのです。
L字金具を利用できない場合は、他の器具を組み合わせて同等以上の強度を作り出す必要があります。
家具倒壊を抑えるなら上と下を固定するのがベスト
L字金具を利用できない時は、前述のストッパー式器具とポール式器具を組み合わせて設置するのがおすすめです。
シンプルな方法ですが、家具の踏ん張る力を強化した上で天井に突っ張りを置くことで、上下から力が作用して大きな効果が見込めます。
この方法を用いれば、L字金具と同等の効果を得られるので、賃貸物件にお住みの方にもおすすめです。
地震時はあらゆる家具が飛んでくる
大地震を家の中で経験した方は、「周りのありとあらゆる家具が自分に向かってピュンピュン飛んできた」という表現を良くします。
見た目はそこまで危なくなさそうな家具・家電も、地震の際はものすごい勢いで飛んでくるので、体に当たれば重傷を負います。
液晶テレビやパソコン、プリンター、ハンガーラック、台所用品など、さまざまなもののリスクを考えて固定をしたり、置く場所を考えたりしましょう。
家具倒壊防止と併せて実施したい対策
家具倒壊防止と併せて、引き戸の飛び出しやガラスの飛び散りなども対策することをおすすめします。
家具が転倒しないことで引き戸の飛び出しなどは逆に起こりやすくなるので、セットで対策をおこなうようにしましょう。
引き出し・開き戸にストッパーを設置する
引き出しや開き戸にストッパーを設置して、飛び出しを防ぐことが出来ます。
上は開き戸、下は引き戸の2段式家具なら、それぞれにストッパーを設置しましょう。
ガラスの飛散を防止する
割れたガラスが飛び散って怪我をするのを防止することも大切です。
理想的なのはフィルムを窓全面に貼る方法です。
フィルム自体は手に入りやすいので、ぜひ試してみてください。
フィルムを使わなくても、レースやカーテンを引いておくだけで、ガラスが部屋の中に飛んでくるのを避けることができます。
少し熱いカーテンにしておけば、十分な効果が見込めるでしょう。
その他に見てほしいのが、ガラスと物の位置です。
地震の振動だけでガラスが割れるケースは少なく、家具・家電などの転倒によって割れるケースが多いので、配置を変えるだけで立派な地震対策になります。
正しい対策をして家具から身を守ろう
地震の時に家具は凶器となり、最悪の場合は死に至らしめることもあります。
自分の身を守るためには、少しでも早く家具の転倒防止対策をおこなうことをおすすめします。
器具の種類や効果的な設置の仕方を知った上で、正しい対策をおこなっていきましょう。