不動産市場は複雑で、中古マンションの購入における値引き交渉は特に難易度が高いと感じる方も多いで…
「マンションは管理を買え」とはどんな意味?詳しい内容と見極めるポイントを解説
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購入するマンションを選ぶ中で良く聞かれるのが、「マンションは管理を買え」という言葉です。
初心者にはどんな意味か分かりにくい部分がありますが、この言葉を理解することができれば、将来的に欠陥が発生しにくく、資産価値も落ちにくいマンションを購入することができます。
今回は「マンションは管理を買え」の詳しい意味を紹介していきます。
→マンション購入の流れとは?物件選びから契約・入居までの手続きを解説
マンションは管理を買え=管理状況こそが購入の決め手という意味
マンションは管理を買えという言葉は、より分かりやすく言うと「デザインや間取り、面積なども大切だが、何より重視すべきなのは管理が行き届いているかどうかだ」という意味です。
駅までの距離が競合物件と比べて多少遠くても、住むにあたって致命的なリスクは発生しにくいです。
しかし、管理が行き届いているかどうかの差は、将来に致命的な差となってきます。
中高年になってから管理不足で欠陥が目立ってきても、重い腰を上げて引っ越せる人はなかなかいません。
また、新築時のパンフレットなどに記載がある物件のメリットや機能は、万全の状態で管理されていることが前提になります。
管理が疎かなマンションは住んでしばらく経つと実用性が落ち、「看板に偽りあり」状態になってしまいます。
マンションの管理状況をチェックするのは難しい
マンションの管理状況は、物件広告などで表立って紹介されている訳ではありません。
物件広告が気に入って購入したら管理がずさんで後悔するケースは多数存在します。
それ故に不動産会社も手を抜くことが多く、必ずチェックをする必要があります。
不動産会社に管理状況を直接質問するのも一つの手ですが、例えば「共用部分の掃除は週2~3回は必ずやっています!」と言われても、1回毎にどの程度の掃除をしているのかは実際に見てみないと分かりません。
内覧で実物を目視する中で、本当に管理が行き届いているのかチェックしましょう。
マンションの管理状況を見極めるポイント
ポイント➀設備の状態をチェック
マンションの内装・外装よりも早く劣化をするのが周辺設備です。
特に給排水設備は生活のインフラとして重要なので、しっかり管理されているかのチェックが重要になります。
給排水設備の管理が行き届いていないと水漏れや給排水断絶のリスクが生じます。
給排水の交換・メンテナンスに関しては内覧で把握しにくいので、不動産会社に直接聞いて言質を取ることをおすすめします。
ポイント②共用部分の清掃状態をチェック
エントランスやエレベーター、ゴミ捨て場、駐車場などの共用部分がキレイかどうかを内覧時に必ずチェックしましょう。
共用部分の整理状況をあまり気にしない方も多いですが、手入れがされていないマンションは資産価値を自ら下げてしまい、いざ売却や相続をする時のネックになってしまいます。
共用部分の清掃がキチンとされているかは管理規約や維持修繕計画の内容に左右されることが多いので、事前にチェックしましょう。
また、捨てられているゴミが分別されていない、駐車場・駐輪場の使い方がずさんな場合は、管理状況だけでなく現在の入居者の質が低いので敬遠すべきという意見もあります。
マンション管理の質を落とす2つのリスク
マンション管理が上手くいっているかは管理会社のモチベーションや実務能力が大きく関係します。
ただ、管理会社が責任をもって取り組んでいても管理の質が落ちてしまうケースはあります。
注意点➀管理組合内の内部紛争
マンション管理の方針などは住民達で形成する管理組合によって決まります。
管理組合の活動は多くの住民が乗り気という訳ではないですが、中には意欲が非常に高い人もいて、そうした人たちの間で内部紛争が起こりやすい実情があります。
予算の使い道に対して管理組合の理事と理事長が揉めるようなケースは、大所帯のマンションなら常に起こり得ることです。
内部紛争が起こるとスムーズな話し合いが滞り、問題解決へ上手く進めることができません。
大枠の仕組みを改善して内部紛争を根本から解決するようなやり方は今の日本では難しく、それぞれが思いやりを持ちながら一つの目標に対して努力することが一番の解決策になります。
注意点②修繕積立金の集金状況
マンションの大規模な維持管理は、入居者から徴収した修繕積立金を用いておこなわれます。
修繕積立金の徴収は管理会社に依頼をするのが一般的ですが、徴収期間が終わった後に本来集まっているはずの金額から大分足りていないケースは多々あります。
修繕積立金が集まらないと十分な維持管理が出来ず、劣化が速まってしまいます。
修繕積立金の不足は基本的に管理会社の集金活動が上手くいっていないことに責任があります。
勧告をしても改善が見られないなら、管理会社の変更なども検討すべきでしょう。
マンション管理で重要な3つの作業
単に共用部分を清掃するだけがマンション管理ではありません。
マンション管理で重要な作業は大きく3つに分けることが出来ます。
- ハード面(外側)の管理
- ソフト面(内側)の管理
- コストの管理
ハード面(外側)の管理
ハード面の管理とは、設備管理や清掃など、建物そのものに物理的な作用がある作業のことを指します。
基本的には管理会社に依頼する作業ですが、専門性やコスト、モチベーションが求められるので、どこへ委託するかの選定は徹底しておこなう必要があります。
ソフト面(内側)の管理
資産価値を維持させるためには、マンション内の人間関係やルールといった面の管理も重要となります。
管理組合が主体となってスピーディに係争の解決を図る必要があります。
コストの管理
管理費・修繕積立金の徴収や管理もマンション管理には重要な作業です。
コスト管理が出来ないと思うような施策を計画通りにおこなえず、劣化がどんどん早まってしまいます。
コスト管理が上手くできないと管理組合外の住民から不満が続出して、空室率がどんどん増えるリスクもあります。
マンション管理会社を見極めるポイント
マンション管理が上手くおこなわれるかは、依頼をする管理会社の質によって変わってきます。
管理会社に依頼をする際は、実績やプランを見極める必要があります。
ここからは、管理会社を見極めるポイントを紹介します。
→不動産投資会社おすすめ比較ランキング!業者選びのポイントと投資のメリットを紹介
大手と中小の違いを把握する
マンション管理会社は全国対応している大手業者と、地域密着の中小があります。
大手管理会社は豊富な実績と明快なプランが魅力の一方で、客付けを仲介業者に委託することが多く、連携が上手くいかずに入居状況を把握していないケースに陥るリスクもあります。
一方、中小の管理会社は客付けまで一貫しておこなう他、地域に根差した募集が得意です。
一方で、大手に比べて中小業者は管理の手法がアナログなことが多く、同じ効果の見込める手法でも中小の方が時間と労力がかかる可能性があります。
どちらも一長一短なので、物件に合った業者を選ぶのが最善の策です。
担当者の人柄や能力をチェックする
管理会社にマンションの相談をしに行った時に応対してくれる担当者が、その会社の実績を表す鏡となります。
身だしなみや言葉遣いがしっかりしているか、顧客ファーストの対応をしてくれるか、分かりやすい言葉で説明をしてくれるかなどをチェックして、複数社で比較しましょう。
リスクの共有と解決策の提案があるかチェックする
マンションへの入居や経営において、トラブルが何も怒らないということはほぼありません。
入居者からのクレームや災害、犯罪など、トラブルが起こる可能性は常にあります。
売上を重視する悪徳業者はこうしたデメリットを隠して契約を迫ることが多いですが、こうした業者との契約はおすすめできません。
リスクがあることを共有した上で、どんなリスクマネジメントが出来るのかまで丁寧に提案してくれる管理会社と契約するようにしましょう。